4845 スカラ 2020-08-14 17:00:00
連結子会社の異動(子会社株式の譲渡)並びにその他の収益(IFRS)の計上に関するお知らせ [pdf]
2020 年 8 月 14 日
各 位
上場会社名 株式会社スカラ
代表者名 代表取締役兼社長執行役員 梛野 憲克
コード番号 4845(東証第1部)
問合せ先 取締役兼常務執行役員 木下 朝太郎
(電話番号)03-6418-3960
連結子会社の異動(子会社株式の譲渡)並びにその他の収益(IFRS)の計上に関するお知らせ
当社は、本日開催の取締役会において、シー・ファイブ・エイト・ホールディングス株式会社(以下「C5-8」
といいます。
)との間で、本株式譲渡(以下に定義されます。
)に係る当社株主総会における承認決議を前提条
件として開始される C5-8 による当社の連結子会社であるソフトブレーン株式会社(以下「ソフトブレーン」
といいます。
)の普通株式に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。
)への不応募並びに本公開
買付けの成立を条件とするソフトブレーンの株主を当社及び C5-8 のみとするための普通株式の株式併合(以
下「本株式併合」といいます。
)及び ソフトブレーンの自己株式取得による当社が所有する全てのソフトブ
レーンの普通株式(以下「本株式」といいます。
)の譲渡(以下「本株式譲渡」といいます。
)を通じた C5-8
によるソフトブレーンの完全子会社化取引(総称して以下「本取引」といいます。
)に関する最終契約(以下
「本最終契約」といいます。
)を承認する決議をし、本最終契約を締結しましたので、下記のとおりお知らせ
いたします。
なお、本株式譲渡により、ソフトブレーンは当社の連結子会社から外れる予定です。本取引の詳細につきまし
ては、ソフトブレーンの本日付プレスリリース「シー・ファイブ・エイト・ホールディングス株式会社による
ソフトブレーン株式会社普通株式(証券コード 4779)に対する公開買付けに関するお知らせ」をご参照くだ
さい。
本株式譲渡の対価として取得する現金資産は、中期経営計画「COMMIT5000」の実現に向けた当社グループの関
連事業に関する M&A や新規事業開発、エンゲージメント・CVC ファンド等に積極的に活用し、クライアント
やパートナー企業との価値共創プラットフォームの実現に注力して参ります。
記
1.異動の理由及び方法
当社は、これまで SaaS・ASP 事業を中心に盤石なストック型の収益基盤を築いて参りました。そこから更な
る成長を目指し、2019 年 8 月 14 日に開示した「中期経営計画の策定に関するお知らせ」で、
「クライアン
トと共に社会問題をビジネスで解決する、価値共創企業」への展開計画を柱とする中期経営計画
「COMMIT5000」を発表しておりました。当社が培ってきた3つの能力(
「真の課題を探り出す能力」
「リソース
の埋もれた価値を炙り出す能力」
「課題とリソースの最適な組み合わせを提案・実行し価値を最大化する能
力」
)をもとに、国内の民間企業だけでなく、国内外の民間・政府・自治体へサービス提供を行う計画です。
本株式譲渡は、こうした中長期的な成長を確実にするための投資ポートフォリオの最適化を企図するもので、
本株式譲渡により当社の潜在的な株主価値を確実に顕在化、実現させるとともに、本株式譲渡により取得する
現金資産を価値共創事業の拡大及び関連投資に振り向けることにより、更なる企業価値、株主価値の増加を加
速させる考えです。
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ソフトブレーンは、営業イノベーション事業、フィールドマーケティング事業、システム開発事業及び出版事
業を行う企業グループです。主な事業である営業イノベーション事業及びフィールドマーケティング事業で
は、それぞれ e セールスマネージャーをはじめとする営業支援ソフトウェアに関するサービス及び顧客企業へ
の人材派遣事業を行っていますが、それぞれの業界は競争が激化しており、またいずれの事業も現時点ではフ
ロー型の収益モデルが中心となっていることから、今後厳しい競争を勝ち抜いていくとともにストック型の収
益モデルに転換していくためには、多大な先行投資が必要になります。また、当社が現在注力している価値共
創事業がグローバルも対象とする広範囲にわたる産業の顧客ニーズに対して多様で柔軟な高付加価値サービス
を顧客特性に応じて提供しながら共創関係を築いていくことを重視している一方で、ソフトブレーンの中核事
業は特定領域に注力することを基本としています。さらに、ソフトブレーンは上場会社である当社の連結子会
社ではあるものの、当社と同様東証一部に上場しておりますが、昨今では、親子上場に伴う少数株主との利益
相反等の問題が指摘されております。こうした中、当社としては、保有するソフトブレーン株式を譲渡し、親
子上場に伴う問題を解消するとともに、価値共創事業に経営資源を集中することが、当社の成長を加速させ、
企業価値・株主価値の増大をもたらし、当社の株主の皆様のご期待に応える最善の方策であると考えるに至り
ました。
以上の理由から、当社は、2019 年 12 月初旬から 2020 年 1 月中旬にかけて、当社、ソフトブレーン及びソフ
トブレーンの少数株主にとって最適なソフトブレーン普通株式の譲渡先を選定すべく、約 40 社の企業を招聘
して選定プロセスを実施し、事業会社や投資ファンドを含む 14 社の候補先から 2020 年 1 月中旬から下旬にか
けて提示された意向表明(以下「意向表明」といいます。
)を総合的に慎重に検討した結果、2020 年 2 月上
旬、C5-8 を含む 5 社を優先候補先(以下「優先候補先」といいます。
)として選定致しました。その後、当社
は、優先候補先から受領した意向表明の内容、具体的にはソフトブレーンの株式価値評価額、ソフトブレーン
株式の譲受け後に各優先候補先が採るソフトブレーンの企業価値向上に向けた中長期戦略と諸施策の内容、及
びソフトブレーンと各優先候補先との適合性等を総合的に慎重に検討するとともに、意向表明の内容について
各優先候補先との面談によるヒアリングも行った結果、2020 年 3 月下旬に、株式価値評価額では各優先候補
先が提案した株式価値評価額のレンジが拮抗しており明確な優劣はつけ難いものの、株式価値評価額に係る今
後の下方修正の可能性の低さ及びソフトブレーンとの適合性で他の優先候補先より優っていると当社が判断し
た C5-8 を最優先候補先と位置付けました。折りからのコロナ禍の拡大によって C5-8 が意向表明にて提案し
た本取引に係る諸条件、特に株式価値評価額への影響を見極め、且つそれら諸条件についての確実性及び具体
性を高める観点から、2020 年 4 月上旬から 5 月中旬にかけて、C5-8 によるソフトブレーンの事業、業績及び
損益見通し等、主としてビジネス面についての本格調査が実施され、2020 年 5 月下旬に C5-8 より当社に対し
本取引の条件が改めて提案されました。これを受けて、
(i)当社が C5-8 以外の全ての優先候補先に対してソ
フトブレーン株式価値評価額に関する直近の考え方につきヒアリングを行った結果、各優先候補先は、意向表
明で提示した株式価値評価額について、それ以降のソフトブレーンの業績及び株価の推移並びにコロナ禍の業
績への影響を改めて詳細に検討しないと当該株式評価額を維持出来るかあるいは修正する必要があるか明確に
回答出来ないが、意向表明を提出した 2020 年 1 月中下旬以降、内外の経済状況やソフトブレーンの業績等に
ついてネガティブな材料が増えており、もしこの時点でソフトブレーンの株式価値評価額を再提案する場合
は、意向表明での提案水準と比べ相当程度下方修正される可能性が高いとの見解を表明したため、当社として
は、C5-8 以外の各優先候補先が意向表明で提示した株式価値評価額は、この時点で各優先候補先に再提案を
させた場合、C5-8 の再提案における価値評価額を相当程度下回る可能性が高いと判断したこと、
(ii)それに
対し C5-8 の再提案におけるソフトブレーンの株式価値評価額は、コロナ禍に起因する内外の経済状況及びソ
フトブレーンの将来業績等に関する不確実性にもかかわらず意向表明時の提案水準をやや下回る水準に維持さ
れており、ソフトブレーンの事業、業績及び損益見通し等についての本格調査を実施した後に再提案されたこ
とから、今後新たな不安要素が判明して当該水準が維持されない可能性は比較的低いと考えられたこと、また
(iii)C5-8 によるソフトブレーンに対する本格調査を通じて両者の親和性が高いと両者が感じていることが
判明し、本取引実施後のソフトブレーンの継続的成長と企業価値向上実現の観点から優先候補先の中では C5-
8 が最善の候補先であると判断されたこと、等から、2020 年 6 月上旬、当社としては本取引について引き続
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き C5-8 を最優先候補先として協議を継続するのが適当であるとの結論に至りました。これを踏まえ、その後
C5-8 によるソフトブレーンの経営、事業、財務税務、法務等についての追加的な本格調査が実施されるとと
もに、本取引の条件について当社及び C5-8 間の協議並びに C5-8 及びソフトブレーン間の協議が進められ、
本日、本最終契約を締結し、本株式譲渡を通じ当社が保有する全てのソフトブレーン普通株式を譲渡すること
を決定いたしました。
本最終契約においては、
(ⅰ)本公開買付けの開始日の前営業日までに、当社が株主総会を開催し、本株式譲
渡を承認する旨の決議(以下「本株主総会承認決議」といいます。
)を行うこと、
(ii)C5-8 は、本株主総会
承認決議を含む諸前提条件の充足を条件として、公開買付価格を一株当たり 871 円(以下「本公開買付価格」
といいます。
)とする本公開買付けを実施すること、
(iii)本公開買付けにおいては、当社は、本株式につい
て応募しないこと、
(iv)本公開買付けが成立し、C5-8 が本公開買付けにおいてソフトブレーン株式の全て
(C5-8 が所有するソフトブレーン株式、本株式及びソフトブレーンが所有する自己株式を除く。
)を取得でき
なかった場合に、当社及び C5-8 は、ソフトブレーンに対して本株式併合の実施に必要な事項を議案とする株
主総会の開催を要請し、当該議案に賛成票を投じること、
(v)本株式併合の結果として当社及び C5-8 がソフ
トブレーン株式の全て(ただし、ソフトブレーンが所有する自己株式を除く。
)を所有することになった後速
やかに、本株式譲渡に係る自己株式取得を行うためにソフトブレーンに必要な分配可能額を確保するため、
C5-8 はソフトブレーンに対して資金提供を行い、ソフトブレーンをして減資等を実施させること、
(vi)当該
資金提供及び減資等の効力発生後速やかに、当社は、ソフトブレーンによる自己株式取得により、
10,545,780,000 円(本株式譲渡の一株あたり(本株式併合前)譲渡価格である 714 円に本株式の数を乗じた
金額)から本株式併合によって当社に対して交付される金額を控除した金額を対価の総額として、当社がその
時点で所有するソフトブレーン株式の全てをソフトブレーンに譲渡すること等が定められております。
なお、本取引においては、本株式譲渡について当社に法人税法に定めるみなし配当の益金不算入規定が適用さ
れることが見込まれることを踏まえ、本株式譲渡により当社が受領する一株当たり譲渡価格(法人税考慮後)
が、当社が本公開買付けに本公開買付価格で応募した場合に受領する一株当たり譲渡価格(法人税考慮後)と
概ね同額となるよう設定されております。かかる価格設定により、当社及びソフトブレーンの少数株主の利益
が公平かつ適切に実現されると共に、本取引の公平性及び実行確実性を高め、当社及び当社株主の利益に資す
ることから、本株式譲渡の一株当たり譲渡価格を 714 円、本公開買付価格を 871 円とすることで合意に至って
おります。
本株式譲渡の条件は、①法人税考慮後で本株式譲渡における一株当たり譲渡価格と当社にとって概ね同等であ
る本公開買付価格は、(i)当社が本株式を取得した平均単価である一株当たり 350 円の約 2.49 倍であること、
(ii)ソフトブレーンの直近株価(2020 年 8 月 13 日終値)及び過去 1~6 ヶ月平均株価に対し約 1.91~2.14 倍
の水準であること等から、極めて高い株価となっていること、②当社の直近株価(2020 年 8 月 13 日終値)を
基準とした当社の直近時価総額約 108 億円(自己株調整後)に対し、本株式譲渡にて見込まれる譲渡代金は約
105 億円と、その約 97%に相当すること、等を勘案すると、当社にとって有利なものとなっております。
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2.異動する子会社(ソフトブレーン)の概要
① 名 称 ソフトブレーン株式会社
② 所 在 地 東京都中央区日本橋一丁目 13 番1号
③ 代 表 者 の 役 職 ・ 氏 名 代表取締役社長 豊田 浩文
④ 営業支援システムのライセンス、Cloud サービス、カスタマイズ開発、営
業コンサルティング、営業スキルトレーニング、iPad 等を活用した業務コ
事 業 内 容
ンサルティング及び教育等のサービス提供、フィールド活動業務、マー
ケットリサーチ等のサービス提供、システム開発事業、出版事業
⑤ 資 本 金 826 百万円
⑥ 設 立 年 月 日 1992 年6月 17 日
⑦ 当社 50.23%
JP MORGAN CHASE BANK 385632 4.52%
(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 4.13%
GOLDMAN, SACHS& CO.REG 3.82%
(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)
NORTHERN TRUST CO.
(AVFC) SUB A/C NON TREATY 2.05%
大 株 主 及 び 持 株 比 率 (常任代理人 香港上海銀行東京支店)
(2020 年 6 月 30 日現在) KBL EPB S.A. 107704 2.04%
(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)
DBS BANK LTD. 700152 1.42%
(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)
BANQUE ET CAISSE D’EPARGNE DE L’ETAT LUXEMBOURG 1.19%
(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)
治部 達夫 1.00%
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140040 0.93%
(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)
⑧ 上場会社と当該会社との間の関係
資 本 関 係 当社の連結子会社であります。
人 的 関 係 該当事項はありません。
取 引 関 係 該当事項はありません。
関 連 当 事 者 へ の
該当事項はありません。
該 当 状 況
⑨ 当該会社(連結)の最近 3 年間の経営成績及び財政状態
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決 算 期 2017 年 12 月期 2018 年 12 月期 2019 年 12 月期
純 資 産 4,084 百万円 4,712 百万円 5,223 百万円
総 資 産 5,836 百万円 6,861 百万円 7,278 百万円
1 株当たり純資産 132.79 円 152.94 円 170.09 円
売 上 高 8,091 百万円 9,188 百万円 9,894 百万円
営 業 利 益 949 百万円 1,233 百万円 1,166 百万円
経 常 利 益 952 百万円 1,240 百万円 1,172 百万円
親会社株主に帰属する 636 百万円 796 百万円 764 百万円
当 期 純 利 益
1 株当たり当期純利益 21.71 円 27.18 円 26.11 円
1 株当たり配当金 7.00 円 8.00 円 8.50 円
(注)
「大株主及び持株比率(2020 年6月 30 日現在)
」の記載は、ソフトブレーンが 2020 年8月 13 日付で提
出した「2020 年 12 月期 第2四半期報告書」の「大株主の状況」を基に記載しております。
3.C5-8 の概要
① 名 称 シー・ファイブ・エイト・ホールディングス株式会社
② 所 在 地 東京都千代田区丸の内一丁目2番1号
③ 代 表 者 の 役 職 ・ 氏 名 代表取締役 野呂瀬 和樹
④ 1.ソフトブレーン株式保有による事業活動の支配管理
事 業 内 容
2.前号に付帯関連する一切の事業
⑤ 資 本 金 5万円
⑥ 設 立 年 月 日 2020 年7月3日
⑦ 大 株 主 及 び 持 株 比 率 アント・カタライザー5 号投資事業有限責任組合 100%
⑧ 上場会社と当該会社の関係
資 本 関 係 該当事項はありません。
人 的 関 係 該当事項はありません。
取 引 関 係 該当事項はありません。
関 連 当 事 者 へ の 該当はありません。
該 当 状 況
4.譲渡株式数及び取得前後の所有株式の状況
①異動前の所有株式数 14,770,000 株(議決権所有割合:50.23%)
②譲渡株式数 14,770,000 株
③株式譲渡額 10,545,780,000 円
④異動後の保有株式数 0株(議決権所有割合:0%)
(注)当社単体の所有株式数及び譲渡株式数を記載しております。
5.日程
①取締役会決議日 2020 年8月 14 日
②本最終契約締結日 2020 年8月 14 日
③当社定時株主総会 2020 年9月 28 日(予定)
④本公開買付けに係る公開買付期間 2020 年9月 29 日~11 月 10 日(予定)
⑤本株式併合の効力発生 2021 年2月頃(予定)
⑥本株式譲渡の実行 2021 年3月頃(予定)
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6.今後の見通し
本株式譲渡の連結業績への影響につきましては、譲渡代金約 105 億円については、中期経営計画
「COMMIT5000」の実現に向けた投資(一部借入金返済)に使用する予定です。当該投資内容につい
ては決まり次第速やかに開示します。また、2021 年 6 月期通期につきまして譲渡損益「その他の収
益(IFRS)
」に約 26 億円の子会社株式売却益の発生を見込んでおります。
以上
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