4833 J-サクセスH 2020-03-13 15:30:00
構造改革の実施に関するお知らせ [pdf]
2020 年3月 13 日
各 位
上 場 会 社 名 株式会社 ぱど
代 表 者 代表取締役社長 小澤 康二
(コ-ド番号 4833)
問合せ先責任者 取締役管理統括本部長 小泉 一郎
(TEL 03-5216-9180)
構造改革の実施に関するお知らせ
当社は、2020年3月13日開催の取締役会において、営業・制作拠点及び本社機能の再編、フリーペーパー発行
エリアの見直し、連結子会社の再編並びにそれらに伴う人員配置の適正化等の構造改革を実施することについて
決議いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
1. 構造改革を行う理由
当社は、1987年8月に株式会社荏原製作所、凸版印刷株式会社等の出資により、横浜市中区に設立されまし
た。その後、1992年6月にはMBO(マネジメントバイアウト)により株式会社荏原製作所より独立、2001年
3月には、大阪証券取引所ナスダックジャパン市場(現・東京証券取引所「JASDAQ(グロース)」市場)に
上場及び株式公開をいたしました。
当社は設立以来、情報サービス業、主として地域密着型無料宅配情報誌「ぱど」の編集・発行事業を営んで
まいりました。Personal ADvertising(個人広告)の頭文字をとって名づけられた「ぱど」は、
「譲ります」
「買います」など誰でも気軽に安価に情報を発信でき、受信者は無料で情報を受け取れる双方向メディアと
して誕生して以降、個人広告のみならず販売促進広告、求人広告及びイベント情報など多様な顧客ニーズに
応えてまいりました。
当社グループの属するフリーペーパー・フリーマガジンの広告市場は、2018年の市場規模が2,021億円(前々
年比△10.9%、前年比△5.4%)となるなど、全体に縮小傾向(出所:2019年2月28日、株式会社電通「2018
年 媒体別広告費」)にあります。その縮小分を補うため、2017年3月31日に前支配株主であるRIZAP グルー
プ株式会社が当社の支配株主となって以降、地域情報を紙だけでなくWeb・アプリ等様々な媒体で提供して
いくこと(好調な求人広告分野をさらに強化するためぱどに掲載される求人情報・ぱどが持つ派遣先情報を
集約したポータルサイト「ぱどJOB」のオープン、既存フリーペーパーの公式サイトオープン、美容関連Web
サイトのオープン、ぱど掲載クーポンをスマートニュースに配信する取り組み等)、スタンプ機能・くじ機
能・プッシュ通知機能を持ったスマホアプリ「ぱどにゃんこCHECK」への投資、読者・サイト会員情報の集
約とマーケティング支援事業展開・地方創生事業の提案領域拡大等、既存事業のデジタル化・会員化の促進
等の事業構造改革を実施してまいりました。しかしながら、デジタル知識を保有した営業人員及び十分なデ
ジタルスキルを保有した開発者が依然として少ないことで未だ計画通りの結果が出せておらず、加えて中間
層の営業人員の離脱もあり、1日あたりの商談数が減少し、営業人員あたりの成約単価が減少するなど、狙
うべき顧客の選定や本来質を高めるべき商談内容のコントロールもままならず、基幹事業であるフリーペー
パー事業において薄利多売の状態が続いています。さらに、拠点やエリアの再編、中央集権型による営業、
制作、編集、流通間が一気通貫しておらず、そのやり取りだけのための人材採用、業務の切り分け、交通整
1
理のための管理コストの増加等、組織のコミュニケーションコストが肥大化した影響も加え、当社の売上高
は市場規模縮小のペースを上回るペースで減少しています(2019年3月期の株式会社リビングプロシードを
除外した連結の売上高は、前年比△9.7%)。
また、当社の2018年11月13日付プレスリリース「特別損失の計上及び通期業績予想の修正に関するお知らせ」
に記載の通り、2018年6月度からの医療法の改正に伴う美容医療サービスの広告規制へ対応するため、投下
する営業人員計画及び収益計画の精査が不十分な状態で、当社の営業分野及び営業人員の能力を超えた美容
医療サービス関連のWebサイト開発のテーマ、地域及びサイト数を設定してしまった結果、一部の美容関連
Webサイトの閉鎖又は休止によって、2019年3月期第2四半期に237百万円の減損損失(特別損失)及び美容
関連Webサイトの運営に関連して今後発生する保守運用費37百万円を事業整理損失引当金繰入額として計上
することとなりました。
当社グループは、市場規模の縮小や原材料費高騰等を背景とした原価削減(粗利率改善)及び販管費削減に
も積極的に取り組んでまいりましたが、2019年3月期の経常損失は172百万円を計上、2020年3月期におい
ては業績予想を2度下方修正し、第3四半期に310百万円の経常損失及び321百万円の親会社株主に帰属する
四半期純損失を計上しております。
また、当社グループは5期連続して営業キャッシュ・フローがマイナスとなっており、2019年3月期におい
て重要な営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上したため、第32期の有価証券報告書
及び第33期の四半期報告書において、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しており
ます。
事業そのものの収益力を改善及び強化する必要があるこのような当社グループの経営環境下で、今後、より
購読者ニーズを的確にとらえるためには、現状の市場規模の縮小や原材料費の高騰等を背景とした原価削減
(粗利率改善)及び販管費削減等を実施し、旧支配株主であるRIZAP グループ株式会社のもとで実施してい
た施策の一部を引き続き遂行するだけではなく、広告主である地域の企業と人、街をつなぐという当社グル
ープの原点に回帰し、地域密着型のフリーペーパー事業を展開しております当社グループにしかできない購
読者との結びつきを強化する事業を展開する必要があると当社は判断するにいたりました。
そのために、当社は下記「2.構造改革の概要」に記載のとおり、営業・制作拠点及び本社機能の再編、フ
リーペーパー発行エリアの見直し、連結子会社の再編並びにそれらに伴う人員配置の適正化を実施すること
とし、今後詳細を検討していくことといたしました。
2. 構造改革の概要
当社事業全般において、構造改革を実施することにより収益構造を改善すべく、以下の施策を検討・実施す
ることといたしました。
(1) 当社の営業・制作拠点及び本社機能の再編並びにフリーペーパー発行エリアの見直し
2020年9月迄に、当社の営業拠点である立川支局、城東支局、城南支局、湘南支局及び町田支局、制
作拠点である横浜関内オフィス並びに本社機能の集約を実施する予定です。また、浜松支局に係る事業
については事業譲渡を検討しておりますので、下記のとおりお知らせいたします。
また、2020年9月迄に、不採算のフリーペーパー発行エリアの撤退又は縮小を実施する予定ですが、
具体的な対象エリア、日程等は未定であり、確定後速やかにお知らせいたします。
これらの実施により、製販一体型の組織とすることによる当社発行フリーペーパーの情報性、デザイ
ン性等の改善及び管理コストの削減を行い、また、収益性の高いエリアに経営資源を集中させることに
より、さらなる収益の改善を目指します。
2
記
Ⅰ.事業譲渡を検討するに至った理由
当社は、2002 年 3 月に当社のフランチャイジーから一部事業を譲受け、当社の浜松営業所として開
設し、東海地方で地域密着型無料宅配情報誌「ぱど」等の編集・発行事業を展開し、地域の活性化と
同時にクライアントや株主を含めた当社グループに関わる全ての人々の満足度の向上を追求してまい
りました。
しかし、「1. 構造改革を行う理由」に記載の通り、事業そのものの収益力を改善及び強化する必
要がある当社グループの経営環境下において、浜松支局の規模、立地、組織体制、人員配置などを考
慮し、管理コストを削減し、製販一体型の組織を作り上げていくための当社グループの今後の戦略を
踏まえて総合的に判断した結果、譲渡を検討するに至りました。また、当該譲渡を検討するにあたり、
譲受候補先にはフランチャイズ契約を締結させていただくことも検討しております。
Ⅱ.事業譲渡の概要
(1)浜松支局の事業の内容
生活情報誌の出版・頒布及び各種情報の提供、その他代理店業務等を行っております。
(2)浜松支局の経営成績
浜松支局の事業(a) 2019 年3月期連結実績(b) 比率(a/b)
売上高 227 百万円 7,997 百万円 2.8%
経常利益 17 百万円 △172 百万円 ―
(3)浜松支局の資産、負債の項目及び金額(2020 年3月 31 日見込み)
資 産 負 債
項 目 帳簿価額 項 目 帳簿価額
負債項目は
固定資産 1,978 千円 ―
ございません
Ⅲ.その他
具体的な譲渡先・譲渡価額・譲渡時期等は未定であり、確定後速やかにお知らせいたします。
以上
(2) 連結子会社の再編
2020年9月迄に、当社の連結子会社である株式会社九州ぱど及び株式会社ぱどラボについて、子会社
の異動を伴う株式の譲渡を検討しておりますので、下記のとおりお知らせいたします。
これらを実施し、経営資源を収益性のある事業に集中させることにより、さらなる収益の改善を目指
します。
記
①株式会社九州ぱど
Ⅰ.株式譲渡を検討するに至った理由
当社は、2007 年 4 月に福博印刷株式会社との合弁により当社の連結子会社として株式会社九州ぱど
を設立し、九州地方で地域密着型無料宅配情報誌「ぱど」等の編集・発行事業を展開し、地域の活性
化と同時にクライアントや株主を含めた当社グループに関わる全ての人々の満足度の向上を追求して
まいりました。
しかし、「1. 構造改革を行う理由」に記載の通り、事業そのものの収益力を改善及び強化する必
3
要がある当社グループの経営環境下において、株式会社九州ぱどの規模、立地、組織体制、人員配置
などを考慮し、管理コストを削減し、製販一体型の組織を作り上げていくための当社グループの今後
の戦略を踏まえて総合的に判断した結果、譲渡を検討するに至りました。また、当該譲渡を検討する
にあたり、譲受候補先にはフランチャイズ契約を締結させていただくことも検討しております。
Ⅱ.譲渡する連結子会社の概要
(1)名称 株式会社九州ぱど
(2)本店所在地 福岡県福岡市博多区博多駅前二丁目1番1号
(3)代表者の役職・
代表取締役社長 小澤 康二
氏名
(4)事業内容 生活情報誌の出版・頒布及び各種情報の提供、その他代
理店業務等
(5)設立年月日 2007 年 4 月2日
(6)資本金 120 百万円
(7)大株主及び持株
株式会社ぱど 77.5%
比率
(8)上場会社と当該 当社が当該会社の株式を 77.5%所有
資本関係
会社との関係 しております。
当社の取締役2名が当該会社の取
締役を兼務しており、当社の役職員1
人的関係
名が当該会社の監査役を兼務してお
ります。
当社が経営指導を行うとともに、情報
システム業務、本部業務、営業サポー
取引関係
ト業務を受託しているほか、広告の取
引関係があります。
関連当事者への 当社の子会社であり、関連当事者に該
該当状況 当します。
(9)当該会社の最近3年間の経営成績及び財政状態
決算期 2017 年3月期 2018 年3月期 2019 年3月期
純 資 産 120 百万円 124 百万円 108 百万円
総 資 産 196 百万円 182 百万円 162 百万円
売 上 高 324 百万円 274 百万円 248 百万円
営 業 利 益 8 百万円 4 百万円 △15 百万円
経 常 利 益 10 百万円 4 百万円 △15 百万円
当 期 純 利 益 8 百万円 3 百万円 △15 百万円
1株あたり純資産 50,362 円 51,840 円 45,409 円
1株あたり当期純利益 3,642 円 1,479 円 △6,432 円
Ⅲ.その他
具体的な譲渡先・譲渡価額・譲渡時期等は未定であり、確定後速やかにお知らせいたします。
②株式会社ぱどラボ
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Ⅰ.株式譲渡を検討するに至った理由
当社は、2006 年 10 月に株式会社エルネットとの合弁により、当社の連結子会社として、IT 事業に
特化した株式会社ぱどラボを設立し、
「ぱどナビ」
「ぱど商売名人」
「ぱどにゃんこ」等の Web サイトや
携帯デバイスを用いた店舗販促ツール等の新商品開発や管理運営を担い、当社フランチャイジー含め
た全国のぱど事業を横断的に推進してまいりました。
しかし、「1. 構造改革を行う理由」に記載の通り、事業そのものの収益力を改善及び強化する必
要がある当社グループの経営環境下において、本業である地域密着型無料宅配情報誌「ぱど」の編集・
発行事業に注力するという当社グループの今後の戦略を踏まえて総合的に判断した結果、譲渡を検討
するに至りました。また、当該譲渡を検討するにあたり、譲受候補先にはフランチャイズ契約を締結
させていただくことも検討しております。
Ⅱ.譲渡する連結子会社の概要
(1)名称 株式会社ぱどラボ
(2)本店所在地 東京都千代田区紀尾井町3番 23 号
(3)代表者の役職・
代表取締役社長 小泉 一郎
氏名
(4)事業内容 インターネット広告事業、インターネットASP事業、
広告代理業
(5)設立年月日 2006 年 10 月2日
(6)資本金 90 百万円
(7)大株主及び持株
株式会社ぱど 90.3%
比率
(8)上場会社と当該 当社が当該会社の株式を 90.3%所有
資本関係
会社との関係 しております。
当社の取締役2名が当該会社の取
締役を兼務しており、当社の役職員1
人的関係 名が当該会社の監査役を兼務してお
ります。また、当該会社の全従業員は
当社からの出向者です。
当社が経営指導を行うとともに、情報
システム業務、本部業務、営業サポー
取引関係
ト業務を受託しているほか、広告の取
引関係があります。
関連当事者への 当社の子会社であり、関連当事者に該
該当状況 当します。
(9)当該会社の最近3年間の経営成績及び財政状態
決算期 2017 年3月期 2018 年3月期 2019 年3月期
純 資 産 59 百万円 79 百万円 91 百万円
総 資 産 99 百万円 100 百万円 110 百万円
売 上 高 220 百万円 220 百万円 195 百万円
営 業 利 益 3 百万円 19 百万円 12 百万円
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経 常 利 益 3 百万円 19 百万円 12 百万円
当 期 純 利 益 △31 百万円 19 百万円 12 百万円
1株あたり純資産 32,273 円 42,513 円 49,302 円
1株あたり当期純利益 △16,812 円 10,240 円 6,790 円
Ⅲ.その他
具体的な譲渡先・譲渡価額・譲渡時期等は未定であり、確定後速やかにお知らせいたします。
以上
(3) 人員配置の適正化
上記の再編に伴い、組織・人員体制の再構築を実施する予定です。
3. 今後の見通し
構造改革に伴う2020年 3月期通期業績への影響は現在精査しており、決定次第公表いたします。
以 上
(参考)当期連結業績予想(2020年1月29日公表分)及び前期連結実績
(単位:百万円)
親会社株主に帰属
連結売上高 連結営業利益 連結経常利益
する当期純利益
当期連結業績予想
11,000 △290 △290 △296
(2020年3月期)
前期連結実績
7,997 △197 △172 △523
(2019年3月期)
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