4761 さくらKCS 2020-05-15 15:20:00
新中期経営計画の策定に関するお知らせ [pdf]

                                                         2020年5月15日
各    位
                                    会 社 名   株式会社さくらケーシーエス
                                    代表者名    取締役社長   神 原 忠 明
                                    コード番号   4761 (東証第二部)
                                    問合せ先    執行役員 経営企画部長
                                                    高 岸 浩 司
                                                    TEL 078-391-6571



                  新中期経営計画の策定に関するお知らせ


 当社は、2020年度から2022年度までの3年間にわたって取り組む新中期経営計画を策定いたしましたので、お知ら
せいたします。


                             記


1.計画期間 : 2020年4月1日 ~ 2023年3月31日 (3年間)


2.基本方針

  当社は、前中期経営計画(2017年4月1日~2020年3月31日)において、その期間を「安定成長を実現する期間」
 と位置付けるとともに、その2年目の2019年3月29日に創立50周年を迎えることを踏まえ、 「社会、お客さま、社員
 及びその家族、株主の皆さまなど誰からも信認されることにより一流と評される会社を目指し、50年企業から100
 年企業への第一歩を踏み出す」とのビジョンを掲げました。
  その結果、事業戦略面で特に注力した5項目(①ソリューション/サービス提供型ビジネスの比重拡大、②成果
 物・サービスの品質向上、③一般民需向け直販ビジネスの強化、④SMBCグループ向け/富士通をはじめとする
 大手ベンダー向けビジネスの進化・深化、⑤戦略ビジネス/ニュービジネスの育成)に加え、それを担う社員の意
 欲向上を目的とした人事制度改革やシステム構築力(ものづくり力)と技術力の強化といった取り組みの効果によ
 り、計数計画及び経営指標、経営目標は概ね達成又は向上させることができました。
  今回策定いたしました新中期経営計画(以下、 「本計画」という。)は、前中期経営計画における取り組みをさら
 に進化させ、当社が情報サービスの提供を通じて「社会、お客さま、社員及びその家族、株主の皆さまから必要と
 される会社」であり続け、次の節目である「100年企業」として存続していくために必要となる安定的な礎を一層強
 化する「改革の期間」と位置付けております。
  なお、本計画の概要は次のとおりですが、
                    「3.重点取組項目 (1)新型コロナウイルス感染症への対応」を除き、
 新型コロナウイルス感染症による影響が顕在化する以前に策定したものであり、 その影響は織り込んでおりません。
 今後の影響度合いに応じて、適宜見直すことといたします。


3.重点取組項目

    基本方針を実現するため、次の5項目について重点的に取り組むこととしております。

    (1)新型コロナウイルス感染症への対応
     感染拡大が続く新型コロナウイルス感染症への対応につきまして、まずは、お客さま、お取引先さま、従業員
    及びその家族の安全確保・感染予防と感染拡大防止を最優先とし、在宅勤務の推進やサテライトオフィスの整備
    などの対策を講じつつ、お客さまに対する商品・サービスの提供を継続しております。
     また、今後、お客さまにおける情報化投資の抑制が本格化する懸念があることから、業績に対する影響を適宜
    見極めるとともに、要員再配置等の対策を臨機応変に実施することにより、業績影響を最小限とするよう努めて
    まいります。


                            - 1 -
 (2)情報セキュリティ体制の再構築
   当社は、これまでも情報セキュリティに関する体制強化に取り組んでまいりましたが、今般、BPOビジネス
  において個人情報記載文書の不適切な取扱事案を発生させました(※1)
                                  。本事案に対する再発防止策は、社外の
  専門家を起用して既に着手・実施しており、今後は対象を全社に拡大してハード・ソフト両面での対策や組織体
  制の整備等も進めることにより、情報セキュリティレベルをさらに強化いたします。

 (3)新人事制度の定着化
   2020年3月末まで進めておりました、会社全体の活性化を目的とした人事制度改革について、2020年4月に大
  部分の施策を実施に移したことから、今後はその定着化に向けた取り組みを推進いたします。また、ワーク・ラ
  イフ・バランス及びテレワーク(※2)の推進並びに執務環境の改善等にも引き続き取り組み、社員満足度の向上
  による活性化を図ってまいります。

 (4)事業ポートフォリオの再構築
   2020年3月期において、各事業の採算性・成長性の再評価を実施するとともに、一部の不採算・低採算を余儀
  なくされている業務について縮小・撤退計画を策定しており、これらの計画を着実に推進いたします。また、新
  しい事業領域への参入や高採算業務の強化にも並行して取り組み、  まずは首都圏におけるITインフラサービス
  ビジネス拡大に注力するとともに、情報セキュリティに関するサービスの立ち上げも検討してまいります。

 (5)システム構築力(ものづくり力)と技術力の追求
   2019年4月に社長直轄部門とした技術統括部が核となり、AI(人工知能)やRPA(※3)等の新しい技術を
  活用したビジネスやサービス・商品の企画からマーケティング、プロモーション、セールス、制作までに対応す
  ることにより、現場力の向上や新ビジネスの創出につながるシステム構築力(ものづくり力)と技術力を追求い
  たします。

  ※1 本事案の詳細につきましては、2020年1月21日付で当社ホームページ(https://www.kcs.co.jp/)に掲載しております「お客さまか
     ら受託した個人情報記載文書の不適切な廃棄等について」をご参照ください。

  ※2 「テレワーク」とは、ICT(情報通信技術)を活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方のことで、自宅を就業場所と
     する「在宅勤務」や所属するオフィス以外の場所を就業場所とする「サテライトオフィス勤務」
                                               、施設に依存せずお客さま先や移動中
     に実施する「モバイルワーク」などの形態があります。

  ※3 「RPA」とは、Robotic Process Automation の略で、これまで人間が手作業で行っていた仕事を、ルールエンジンやAI、機械学
     習等の認知技術を取り入れたロボットに代行してもらうことにより、業務の自動化や効率化を図る取り組みのことであります。



4.計数計画

 「2.基本方針」に記載のとおり、本計画は安定的な礎を一層強化する「改革の期間」と位置付けていることを
踏まえ、売上高及び利益ともに伸び率を微増にとどめていますが、計画期間を通じて着実に成長する計数計画とし
ております。
 具体的には、初年度である2020年度が、2019年度にみられた消費税率引き上げ及び改元対応等の一時的な需要増
の反動影響に加え、人事処遇・執務環境の改善や情報セキュリティ体制の強化などに係る費用増加を見込むことか
ら減収減益となりますが、2年目の2021年度以降は増収増益の計画といたしました。

                                                                               (単位:百万円)

                                  2019年度             2020年度      2022年度
                                (2020年3月期)          (2021年3月期)(2023年3月期)    2019年度実績対比

                              当初中計      実 績           計 画        計 画        増 減     増減率

  売           上           高    26,400      23,833       23,000     24,000    +166   +0.7%
  営       業       利       益      680          778         640        740      △38   △5.0%
  営   業       利       益   率    2.6%        3.3%         2.8%       3.1%     △0.2%      ―
  経       常       利       益      750          845         700        800      △45   △5.4%
  親会社株主に帰属する当期純利益                500          473         480        540      +66   +14.0%


                                           - 2 -
5.経営指標及び経営目標

 本計画の推進にあたっては、経営指標及び経営目標を設定することにより、到達点を明確にしております。
 経営指標としては、引き続き、株主価値及び資本効率重視の観点から「ROE(自己資本利益率)」及び安定配当
の基本方針を堅持しつつ株主の皆さまへの還元方針の目安となる「配当性向」を重視いたします。
 経営目標としては、ダイバーシティや働き方改革によるワーク・ライフ・バランスの推進に関する項目の改善や
新人事制度の定着による社員満足度の向上を掲げております。
 これらの経営指標及び経営目標の進捗管理を通じて、本計画の達成を目指してまいります。


                項 目           計画終了時点の目標                   備 考

                                              70%以上の自己資本比率を堅持することにより健
       ① ROE(自己資本利益率)            3.3%         全な財務体質を維持しつつ、資本効率の安定的な改
   経                                          善を目指します。
   営
   指
   標                           30 ~ 40%を      安定配当方針を堅持しつつ、市場平均水準を意識し
       ② 配当性向
                              目安とした安定配当 てまいります。


       ① 管理職候補者となる階層に占める
                                15%以上
        女性の割合

                                              「女性活躍推進法」における行動計画目標として掲
       ② 有給休暇の取得率             75%(15日以上)
   経                                          げている項目及び目標値であります。
   営
   目
   標   ③ 適時適切で効率的なテレワークの浸透         ―


       ④ 社員向け職場アンケートにおける                      社員満足度の向上により社内活性化を図ってまい
                                   ―
        社員満足度の向上                              ります。



<ご参考> 前中期経営計画の経営指標及び経営目標の実績/結果

                    項 目                     計画終了時点の目標           実績/結果

   経   ① ROE(自己資本利益率)                           3%               3%
   営
   指
   標   ② 配当性向                            30 ~ 40%を目安とした安定配当     28.4%

       ① 労働者全体の残業時間                          月平均23時間以内           達 成

       ② 有給休暇の取得率                            70%(14日以上)          達 成

   経   ③ 係長級の役職者に占める女性割合                       12%以上             達 成
   営
   目
   標   ④ 社員向け職場アンケートにおける社員満足度向上                  ―               向 上

       ⑤ CSアンケートにおける顧客満足度向上                      ―               向 上

       ⑥ 社員による社会貢献活動参加率向上                        ―              横ばい




                                                                        以 上




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