4708 りらいあ 2019-02-14 17:30:00
不適切な会計処理に係る内部調査委員会の調査結果等に関するお知らせ [pdf]

                                                            2019 年 2 月 14 日
各     位
                                             東京都渋谷区代々木二丁目6番5号
                                             りらいあコミュニケーションズ株式会社
                                             (コード番号:4708 東証第一部)
                                                  代表取締役社長 網野 孝
                                             問合せ先 広 報 ・ I R 室 長 岩本 健一郎
                                             電話    03(5351)7200(代表)


              不適切な会計処理に係る内部調査委員会の調査結果等に関するお知らせ

     当社は、2019年2月8日付「不適切な会計処理の判明についてのお知らせ」で公表したとおり、当社のサービスソリューション
本部BPO事業部において、不適切な会計処理が行われていたことについて、内部調査委員会を設置し、調査を実施しており
ました。しかしながら、2019年2月12日付「不適切な会計処理に係る当社の状況及び今後の見通しについてのお知らせ」で公
表したとおり、内部調査委員会より調査結果の報告を受け、監査法人に当該調査結果を報告したところ、監査法人より、内部調
査委員会が調査の過程で新たに発見した事象に起因した追加調査の一部が完了しておらず、その調査結果を報告すべきとの
指摘を受けたことから、当該調査結果について今後修正する可能性が生じるとともに、当該調査結果を踏まえた監査法人によ
る本件不適切な会計処理に係る追加調査・監査手続きの必要性の判断結果が判明しておりませんでした。
     今般、内部調査委員会による調査結果が確定するとともに、当該調査結果を踏まえた監査法人による本件不適切な会計処
理に係る追加調査・監査手続きの必要性の判断結果が判明しましたので、下記のとおり、お知らせいたします。
     この度は株主、投資家の皆さまをはじめ関係者の皆さまには、多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしますことを深くお詫び
申し上げます。


                                   記


1.    内部調査委員会の調査結果
          内部調査委員会の調査結果につきましては、別添の「調査報告書(要約版)」をご参照ください。なお、本報告書では
      個人情報及び機密情報保護等の観点から、個人名および会社名等につきましては、一部を除き匿名化や要約する等の
      処理をしておりますことをご了承ください。
          また、別添の「調査報告書(要約版)」は、内部調査委員会から受領した調査結果が、2019 年2月8日付「不適切な会計
      処理の判明についてのお知らせ」に記載しております本件調査(サービスソリューション本部BPO事業部での原価付け替
      えの全容解明および同事業部の他業務での原価の不適切計上有無の調査・解明)と件外調査(サービスソリューション本
      部BPO事業部における 2018 年3月期以前の原価不適切計上有無の調査・解明並びに他の事業部における過去及び
      2019 年3月期の原価不適切計上有無の調査・解明)のそれぞれの調査結果が混在して記載されており、当該調査毎の
      業績に与える影響額の記載などがわかりにくくなっているため、当社において要約を施したものになります。
2.   当社連結財務諸表に与える影響及び 2019 年3月期第3四半期報告書の提出について
      当社は、本件不適切な会計処理を理由とする過年度および 2019 年3月期第1四半期、2019 年3月期第2四半期の決
     算の訂正を行わず、2019 年3月期第3四半期において一括処理することといたしました。当該処理による 2019 年3月期第
     3四半期における影響額は、売上高 83 百万円の増加、売上総利益 12 百万円の減少、営業利益 12 百万円の減少となる
     見込みです。


      2019 年3月期第3四半期報告書は、本日2月 14 日に提出予定です。また、2019 年3月期第3四半期決算短信につい
     ても本日2月 14 日に開示予定です。




3.   今後の対応方針
      当社は、今回の発生事案及び調査結果を真摯に受け止め、内部調査委員会から提言があった再発防止策の方針を
     踏まえ、再発防止に向けた取り組みを策定の上、実行してまいります。
      株主、投資家の皆さまをはじめ関係者の皆さまには、多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしますことを重ねて深くお
     詫び申し上げます。


                                                               以上
(別添)調査報告書(要約版)
1. 委員会設置の経緯
    2018 年 12 月 18 日、有限責任監査法人トーマツ(以下「トーマツ」)より、当社に対して、サービスソリューション本部 BPO 事業
部(以下「BPO 事業部」)が所管する案件のうち、売上の計上方式として進行基準1が適用される案件であって高収益が見込ま
れる特定の案件に対して、役務提供基準が適用される赤字案件の原価を付け替えている可能性があるとの報告があり、当社監
査部は BPO 事業部に対して臨時内部監査を実施した。
    この結果、特定の案件に関して多額の勤務者給与及び受入派遣にかかる派遣外注費の付替えが行われている事実を確認
した。そこで、監査部、経理財務部及び法務部が中心となり、BPO 事業部における不適切な原価計上の実態調査及び他の事
業部において同様の不適切な原価計上がないかの追加調査を実施し、2019 年 1 月 10 日、CCO 及び監査部長よりトーマツ及
び監査役会に対して、当該調査結果を報告した。
    トーマツは、当該調査報告の内容を精査した上で、2019 年 1 月 18 日、当社に対して、調査方法、調査期間及び調査範囲を
詳細かつ広範囲にし、更なる調査を行う必要がある旨指摘し、当社は、同月 19 日、直ちに社長承認の下、CCO を委員長とする
内部調査委員会(以下「当委員会」)を設置するとともに、フォレンジックに関して外部専門家である株式会社 KPMG FAS(以下
「KPMG」)を補助者として起用することを決定した。
    内部調査委員会による調査の結果、当社における不適切な原価の付替えに関して次項記載の事実が判明した。


2. 不適切な原価付替えの概要等
    調査の結果判明した不適切な原価の付替えの概要は以下のとおりである。


(1) BPO 事業部における不適切な原価付替え
    当社 BPO 事業部において、赤字案件又は低採算案件に従事する従業員及び臨時勤務者の給与を、高採算案件の原価に
付け替えていた。
    また、赤字案件又は低採算案件の派遣外注費を、高採算案件の原価として支払処理を行っていた。
    以上の不適切な処理は、BPO 事業部内においてそれぞれ複数の案件を担当する複数人の室長の了解の下、当該室内の複
数のプロジェクト間で行われていた。また、室長間での協議により各室を越えて行われていた。


(2) BPO 事業部における不適切な原価付替えが行われた背景及び原因
     ①   BPO 事業部長(兼サービスソリューション本部長)より、予算達成のため、「赤字 NG、粗利率 10%未達 NG、予算未達
         NG」といった厳しい指示が出ていた。
     ②   バックオフィス業務では、官公庁向け等入札案件において、受注金額が固定額である場合が多く、当初想定外の原
         価増での採算悪化、赤字等が発生した場合、顧客との交渉の余地がないため、見栄えを良くし、上司や内部管理部
         門に対し、事実を隠したいとの意思が働いてしまった。
     ③   各 BPO 事業部室長は、ルール違反であることを知りつつも、BPO 事業部の損益には影響がないので(但し、実際は、
         役務提供基準と進行基準が適用される案件間での付替えにより、期間損益に影響があった)、大きな問題ではないと
         の誤った認識があった。
     ④   赤字や低採算になった場合、継続案件や同種の新規入札案件への参加について、社内の承認を得ることが難しくな
         ると考えた。


1当社では、売上の計上は原則として「役務提供基準」で行うが、契約上、検収を要する業務は「検収基準」を採用
している。また、当社の契約形態の変化に鑑み、2016 年 3 月期より、毎月の業務の対価が固定される一方、実際の人
的稼働量の振幅が大きい案件については、売上を月毎に進捗度に合わせて分散計上するという、工事進行基準に類似
した売上の計上方式を第 3 の売上計上基準として採用しており、これを「進行基準」と呼称している。
(3) BPO 事業部以外の事業部における不適切な原価付替え
 BPO 事業部以外の事業部門では不適切な原価の付替えは存在したものの、件数・金額ともに僅少であった。


(4) 不適切な原価の付替えによる影響額(売上総利益)
                第 1 四半期    第 2 四半期     第 3 四半期    第 4 四半期      合 計
  2019 年 3 月期     +9 百万円   △191 百万円    △106 百万円       -      △288 百万円
  2018 年 3 月期   +173 百万円    +60 百万円    △88 百万円     +23 百万円   +168 百万円
  2017 年 3 月期    +46 百万円    +42 百万円    △58 百万円     +78 百万円   +108 百万円
  2016 年 3 月期    △6 百万円       +6 百万円    +31 百万円    △8 百万円     +23 百万円
  2015 年 3 月期     +6 百万円    △4 百万円     △31 百万円      +2 百万円   △27 百万円
  2014 年 3 月期     +2 百万円    +18 百万円     +30 百万円    +26 百万円    +76 百万円
  2013 年 3 月期   △33 百万円       +6 百万円    +38 百万円   △83 百万円    △72 百万円


3. 再発防止策の方針


(1) 意識改革


  ① コンプライアンス徹底に対するメッセージ発信
 この度発生した事象を踏まえ、役職員一人一人がグループ会社行動基準に基づく思考力及び判断力を高める必要があり、
そのために経営陣自らが率先して適切な会計処理を含むコンプライアンス徹底に対するメッセージ発信を行う。


  ② コンプライアンス研修の充実
 従前より情報漏洩防止などのコンプライアンス研修を行ってきたが、それに留まらずコンプライアンスに関する意識向上に向
けた各種研修を定期的に実施する。


  ③ 財務会計に対する意識向上
 同一事業部内の原価の付替えは、財務会計に対し影響を与えないという誤った認識があり、このことがコンプライアンス違反
に対する意識が希薄となった要因の一つであると考えられる。適切な会計知識の習得及び処理の重要性について、全社員に
周知徹底する。


  ④ 相談できる風土、コミュニケーション改善
 本事案においては、各 BPO 事業部室長間で相談の上、不適切な原価の付替えを行っており、上司である部長・本部長に相
談できない雰囲気があったと考えられる。上司と部下で相談できる雰囲気や疑わしい行為があった場合、上司だけでなく内部
管理部門など他の部門にも気軽に相談できる風土が作られるような施策を検討する。


(2) 経理部門の牽制機能強化
 不適切な原価の付替えが行われやすい業務に対する経理財務部門によるモニタリングを強化する。


(3) 監査体制の強化
 従前より適正な原価計上は内部監査項目ではあったが、監査対象サンプリングによる通常監査では本事案は発見することが
できなかったことを踏まえ、不適切な原価の付替えに着目した網羅的なテーマ監査を定期的に実施する。
(4) 原価の付替えに対する体制強化


  ① システムチェック
 本事案が経理財務部が把握できない方法で行われたことを踏まえ、経理財務部門が前記(2)のモニタリングを実効的に行うこ
とができるよう、機械的に警告を行うことができるようシステム改修を検討する。


  ② 承認権限(上位、独立部署等)
 案件毎の人件費の負担に関する承認権限を見直し、承認者の範囲の拡大を検討する。


(5) 内部通報制度の周知・利用促進
  内部通報制度は既に設定済みであるが、本事案では当社内の内部通報窓口が利用されず早期の発見に至らなかったこ
  とを踏まえ、内部通報制度についての定期的な研修・説明会を実施し、内部通報制度の仕組みやコンプライアンスを重
  視する経営にとっての内部通報制度の重要性を周知させ、制度の利用を促進させる。