4689 Zホールディングス 2019-07-31 15:00:00
アスクルにおける第56回定時株主総会および「ヤフー株式会社に対する当社株式の売渡請求の件」を目的とする取締役会について [pdf]

                                                2019 年 7 月 31 日
各    位
                          会  社   名 ヤ  フ  ー        株 式 会 社
                          代表者の役職氏名 代表取締役社長        川邊 健太郎
                                      (コード番号 4689 東証第一部)
                          問 い 合 わ せ 先 常務執行役員
                                      最高財務責任者      坂上 亮介
                          電         話 03-6898-8200


             アスクルにおける第 56 回定時株主総会および
    「ヤフー株式会社に対する当社株式の売渡請求の件」を目的とする取締役会について

 ヤフー株式会社(以下、ヤフー)は、8 月 1 日開催のアスクル株式会社(以下、アスクル)の取締役会
(以下、本取締役会)および 8 月 2 日開催のアスクルの第 56 回定時株主総会(以下、本株主総会)につ
いて、以下のとおり意見を述べさせていただきます。


1:株主総会が、株式会社における最高の意思決定機関である
・株式会社のガバナンスにおいて、株主総会が最高の意思決定機関であり、議決権は、株主として最も重
 要な権利です。
・この株主としての議決権行使が蔑ろにされるのであれば、上場企業(親子上場に限られない)において
 は、実質的に取締役会が最高の意思決定機関となることを意味することとなり、株式会社制度の根幹を
 否定することになります。
・上場企業のアスクルの経営の独立性を尊重することと、株主の議決権行使とは全く次元が異なる問題で
 あり、岩田社長による主張は、株主総会が取締役の選解任を通じてガバナンスを効かせる株式会社制度
 の根幹を完全に無視しており、保身のために自身の社長続投を正当化しようとするものに他なりません。


2:当社の協力を拒絶する業務・資本提携の解消は LOHACO 事業の価値を毀損する結果となる
・BtoB 専業であったアスクルが BtoC 事業である LOHACO を開始してから現在に至るまで、ヤフーは、
 BtoC 向けサービスを提供してきた経験やノウハウに基づき、Yahoo! JAPAN トップページや Yahoo!シ
 ョッピングなど各種サービスからの送客をはじめとするさまざまな支援を行ってきました。ヤフーによ
 る LOHACO 事業への支援は、アスクルが単独で LOHACO 事業を運営するよりも、成長スピードは加
 速され、規模の拡大も図ることができたものと自負しています。
・岩田社長と、独立社外取締役 3 名を含む独立役員会は、Yahoo! JAPAN 各サービスからの送客などから
 得られているヤフーとのシナジーをなくしてまでも、何ら正当な契約上の根拠なく、ヤフーとの間にお
 ける業務・資本提携契約を解消しようとしています。このシナジーをなくすことは、現状の LOHACO
 事業の成長と黒字化を困難にさせる経営判断と言わざるを得ず、アスクルの中長期的な企業価値を著し
 く毀損させます。したがって、ヤフーとしては、アスクルの中長期的な企業価値向上、株主共同利益の
 最大化の観点からも、岩田社長はもちろん、業務・資本提携契約の解消を求める独立社外取締役 3 名に
 ついても信任はできないと考えています。
3:最も大切なことはアスクルの企業価値の向上である
・8 月 1 日に開催予定の本取締役会で、ヤフーに業務・資本提携契約への重大な違反があったということ
 を理由として、ヤフーが保有するアスクル株式の売渡請求について議論をされるとのことですが、ヤフ
 ーによる本株主総会における株主としての議決権の行使が、 ・
                            業務 資本提携契約の違反に該当しない(売
 渡請求権が発生していない)ことは明らかです。
・また、ヤフーとしては、ヤフーが最も LOHACO 事業への協力・支援などを通じてアスクルの企業価値
 を向上させることができると自負しています。岩田社長は、何ら契約上の根拠なく、また自らの保身の
 ために、アスクル株式の売渡請求に係る手続を一方的に進めようとしていますが、ヤフーとしては、業
 務・資本提携契約とは無関係に、もしアスクルの企業価値をヤフーより向上できる株式の譲受希望者が
 いる旨のアスクルの取締役会からの打診があれば、当該第三者の話を伺うことを拒否するものではあり
 ません。
・いずれにせよ、ヤフーは業務・資本提携契約を継続し、LOHACO の事業価値向上等に積極的に貢献す
 る旨を既に表明しており、アスクルの企業価値の向上(全ての株主共同の利益)のためには、それが最
 も現実的で実現可能性が高い道筋であると確信しています。


                                               以上