4649 大成 2021-02-08 15:40:00
MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ [pdf]

                                                          2021 年2月8日
各 位


                                     会 社 名   大成株式会社
                                     代表者名    代表取締役社長 加藤 憲司
                                     (コード番号:4649 名証第二部)
                                     問合せ先    執行役員経営企画本部副本部長 佐々木功
                                     (TEL 052-242-3218)



                       MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ



 当社は、本日開催の取締役会において、以下のとおり、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)(注)
の一環として行われる株式会社アイ・ケイ・ケイ(以下「公開買付者」といいます。)による当社の普通株式
(以下「当社株式」といいます。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。
                                         )に賛同する旨の
意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨する旨の決議をいたしま
したので、お知らせいたします。
 なお、当該取締役会決議は、本公開買付け及びその後の一連の手続により当社株式が上場廃止となる予定で
あることを前提として行われたものです。


(注)
  「マネジメント・バイアウト(MBO)」とは、一般に、買収対象者の経営陣が、買収資金の全部又は
      一部を出資して、買収対象者の事業の継続を前提として買収対象者の株式を取得する取引をいいます。


                                    記

1.公開買付者の概要
(1)    名               称   株式会社アイ・ケイ・ケイ
(2)    所       在       地   愛知県名古屋市中区栄三丁目 31 番 12 号
                           代表取締役社長 加藤 憲博
(3)    代表者の役職・氏名
                           代表取締役     加藤 憲司
                           1.喫茶店の経営
                           2.レストランの経営
                           3.有価証券の保有並びに運用業務
(4)    事   業       内   容   4.損害保険代理店業
                           5.自然エネルギー等による発電事業およびその管理・運営ならびに電気
                           の供給、販売等に関する業務
                           6.上記各号に附帯関連する一切の業務
(5)    資       本       金   7,700 万円
(6)    設   立   年   月   日   1983 年 10 月 20 日
                           加藤 憲博            99.94%(注1)
(7)    大株主及び持株比率
                           加藤 憲司             0.06%
(8)    当社と公開買付者の関係
                公開買付者は、本日現在、当社株式 648,583 株(所有割合(注2)12.76%)を
                所有しております。なお、公開買付者の代表取締役社長である加藤憲博氏(以
                下「加藤憲博氏」といいます。)は、当社株式を 4,000 株(所有割合 0.08%)所
       資 本 関 係 有しており、公開買付者の代表取締役である加藤憲司氏(以下「加藤憲司氏」
                といいます。)は、当社株式を 724,000 株(所有割合 14.24%)所有しておりま
                す(注3)。また、加藤憲司氏及びその次男である加藤千加良氏(以下「加藤千
                加良氏」といいます。)が発行済株式の全てを所有しており、加藤千加良氏が代

                                    1
              表取締役、加藤憲博氏が取締役、加藤憲司氏が監査役を、それぞれ務めてい
              る、当社の主要株主であり第三位株主である朝日土地建物有限会社(以下「朝
              日土地建物」といいます。
                         )は、当社株式を 625,248 株(所有割合 12.30%)所
              有しております。
              本日現在、当社の代表取締役専務である加藤憲博氏は公開買付者の代表取締役
     人 的 関 係 社長を、当社の代表取締役社長である加藤憲司氏は公開買付者の代表取締役を
              それぞれ兼務しております。
              当社は、公開買付者に対して、当社名古屋本社ビルの福利厚生施設の運営業務
     取 引 関 係
              及び当社が所有する不動産の修繕等に関する助言業務を委託しております。
              公開買付者は、当社の主要株主である第二位株主であり、また、当社の代表取
     関連当事者への
              締役社長かつ当社の主要株主である筆頭株主である加藤憲司氏が議決権の全部
     該 当 状 況
              を所有しており、当社の関連当事者に該当します。
(注1)加藤憲博氏が所有する公開買付者の株式は議決権を有しないA種類株式であり、公開買付者の株式に
    係る議決権は加藤憲司氏がその全てを所有しているとのことです。なお、A種類株式は、普通株式へ
    の転換請求権その他株式の内容として議決権を有する株式への転換可能性はないとのことです。
(注2)
   「所有割合」とは、当社が本日提出した「2021 年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」
    (以下「当社第3四半期決算短信」といいます。
                         )に記載された 2020 年 12 月 31 日現在の発行済株式
    総数(5,369,671 株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(286,816 株)を控除した株式数
    (5,082,855 株)に対する割合をいい、小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、所有割合
    の記載について同じとします。
(注3)加藤憲司氏が所有する当社株式の数には、譲渡制限付株式報酬として付与された当社株式 4,000 株が
    含まれております。また、加藤憲博氏が所有する当社株式 4,000 株は、いずれも譲渡制限付株式報酬
    として付与されたものです。


2.買付け等の価格
  普通株式1株につき、1,140 円(以下「本公開買付価格」といいます。
                                    )


3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由
(1)意見の内容
   当社は、本日開催の当社取締役会において、下記「
                         (2)意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由
  に基づき、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開
  買付けへの応募を推奨する旨の決議をいたしました。
   なお、上記取締役会決議は、下記「
                  (6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反
  を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「④ 当社における利害関
  係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の異議がない旨の意見」に記載の方法により決議されて
  おります。


(2)意見の根拠及び理由
   本「
    (2)意見の根拠及び理由」に記載のうち、公開買付者に関する記載については、公開買付者から
  受けた説明に基づいております。


 ① 本公開買付けの概要
   公開買付者は、1983 年 10 月に設立された株式会社であり、発電事業及び株式等の有価証券の保有を主
  たる事業内容としているとのことです。公開買付者の発行済株式(普通株式1株及びA種類株式 1,539 株
  で構成され、A種類株式は無議決権株式であるとのことです。)については、本日現在において、当社の
  代表取締役社長かつ当社の主要株主である筆頭株主であり、公開買付者の代表取締役である加藤憲司氏
  が全ての普通株式を、また加藤憲司氏の長男であり、当社の代表取締役専務かつ公開買付者の代表取締
  役社長である加藤憲博氏が全てのA種類株式を、それぞれ所有しているとのことです。本日現在、公開


                            2
買付者は、株式会社名古屋証券取引所(以下「名古屋証券取引所」といいます。)市場第二部に上場して
いる当社株式を所有する当社の主要株主であり、第二位株主(所有する当社株式の数(以下「所有株式
数」といいます。:648,583 株、所有割合:12.76%)です。
        )
 今般、公開買付者は、当社株式の全て(但し、当社が所有する自己株式及び以下に定義する本不応募
株式を除きます。)を取得し、当社株式を非公開化することを目的とする一連の取引(以下「本取引」と
いいます。)の一環として、本公開買付けを実施することとしたとのことです。なお、本取引は、いわゆ
るマネジメント・バイアウト(MBO)に該当し、加藤憲司氏及び加藤憲博氏は、本取引後も継続して
当社の経営にあたることを予定しているとのことです。
 本公開買付けの開始にあたり、公開買付者は、加藤憲司氏(所有株式数:724,000 株、所有割合:
14.24%)との間で、2021 年2月8日付で、加藤憲司氏はその所有株式数の全て(但し、当社の取締役と
して割り当てられた譲渡制限付株式報酬である当社株式 4,000 株を除く 720,000 株に限るものとし、以下
「本応募株式」といいます。)を本公開買付けに応募する旨を合意しているとのことです。また、公開買
付者は、当社の主要株主であり第三位株主である朝日土地建物(所有株式数:625,248 株、所有割合:
12.30%)との間で、2021 年2月8日付で、朝日土地建物はその所有株式数の全て(以下「本不応募株式」
といいます。)について本公開買付けに応募しない旨を合意しているとのことです。なお、本日現在にお
いて、朝日土地建物の発行済株式(普通株式1株及びA種類株式 8,999 株で構成され、A種類株式は無議
決権株式であるとのことです。)は、加藤憲司氏が全ての普通株式を、また加藤憲司氏の次男である加藤
千加良氏が全てのA種類株式を、それぞれ所有しており、加藤千加良氏が同社の代表取締役、加藤憲博
氏が取締役、加藤憲司氏が監査役を、それぞれ務めておりますところ、当社の従業員でもある加藤千加
良氏は、本取引後も当社の事業開発部長として継続して勤務することを企図しており、朝日土地建物は
本取引実行後少なくとも一定期間は公開買付者と共同で当社の事業運営にあたることが想定されるため、
朝日土地建物と本公開買付けに応募しない旨を合意したとのことです。これらの合意の詳細につきまし
ては、下記「4.公開買付者と当社の株主・取締役等との間における公開買付けへの応募に係る重要な
合意に関する事項」をご参照ください。


 本公開買付けにおいて、公開買付者は、買付予定数の下限を 2,114,769 株(所有割合:41.61%)に設
定しており、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の総数が買付予定数
の下限(2,114,769 株)に満たない場合には、応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。他
方、本公開買付けは当社株式を非公開化することを目的としておりますので、買付予定数の上限は設け
ておらず、応募株券等の総数が買付予定数の下限以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行うと
のことです。なお、買付予定数の下限(2,114,769 株)は、当社第3四半期決算短信に記載された 2020 年
12 月 31 日現在の発行済株式総数(5,369,671 株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(286,816
株)を控除した株式数(5,082,855 株)に係る議決権数(50,828 個)の3分の2以上となる議決権数
(33,886 個)に当社株式1単元(100 株)を乗じた株式数(3,388,600 株)から、公開買付者が本日現在
所有する株式数(648,583 株)及び朝日土地建物が所有する本不応募株式(625,248 株)を控除した株式
数を設定したものであるとのことです。かかる買付予定数の下限を設定したのは、本公開買付けにおい
て、公開買付者は、当社株式を非公開化することを目的としているところ、下記「(5)本公開買付け後
の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
                         」に記載の株式併合の手続を実施する際には、
会社法(平成 17 年法律第 86 号。その後の改正を含みます。以下同じです。
                                      )第 309 条第2項に規定する
株主総会における特別決議が要件とされることから、本取引の実施を着実に遂行すべく、本公開買付け
後に公開買付者及び朝日土地建物が当社の総株主の総議決権数の3分の2以上を所有することとなるよ
うにするためであるとのことです。
 公開買付者は、本公開買付けにより当社株式の全て(但し、当社が所有する自己株式及び本不応募株
式を除きます。
      )を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後に、下記「(5)本公開買付け後
の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
                         」に記載のとおり、当社の株主を公開買付者及
び朝日土地建物のみとするための一連の手続を実施することを予定しているとのことです。




                            3
 公開買付者は、本公開買付けに係る決済に要する資金を、株式会社三菱UFJ銀行及び株式会社三井
住友銀行から合計 7,209 百万円を限度とした借入れ(以下「本銀行融資」といいます。
                                          )により賄うこと
を予定しており、本公開買付けの成立等を条件として、本公開買付けに係る決済の開始日の前営業日ま
でに本銀行融資を受けることを予定しているとのことです。本銀行融資に係る融資条件の詳細は、株式
会社三菱UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行と別途協議の上、本銀行融資に係る融資契約において定
めることとされておりますが、[本銀行融資に係る融資契約では、本公開買付けにより取得する当社株式
を含め、公開買付者が所有する当社株式が担保に供されること、及び下記「
                                 (5)本公開買付け後の組織
再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の手続を通じて当社の株主が公開買付者及び
朝日土地建物のみとなった後は、本銀行融資に関して、当社を公開買付者の連帯保証人とすることが予
定されているとのことです。
            ]


② 本公開買付けを実施するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針
(ア)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程
  当社は、1959 年 10 月にビルメンテナンス業を目的として名古屋市中区に設立された株式会社であり、
 設立時は清掃管理業務を主たる業務としておりました。その後、1962 年5月には警備業務を、同年 10
 月には設備管理業務を、1994 年 10 月にはリニューアル工事業務を、それぞれ開始するなど、当社は、
 後述のとおり、時代の変化も踏まえ業容を拡大してまいりました。その過程で、1998 年4月、東京地
 区の設備管理業務の拡充を図るため、共愛エンジニヤリング株式会社を子会社化し、1999 年 10 月には
 名古屋証券取引所市場第二部に株式を上場しております。その後、2010 年7月には、株式会社ティ・
 クリアを子会社化し、2017 年5月には大成ヒューマンリソース株式会社を設立しております。さらに、
 2015 年 10 月には香港に本社を置くビルメンテナンス会社 Razor Glory Building Maintenance Ltd.を
 子会社化、2017 年4月にはベトナムに本社を置くビルメンテナンス会社 Care Vietnam Joint Stock
 Company を子会社化、2019 年 10 月にはシンガポールに本社を置く設備管理会社 C+H Associates Pte.
 Ltd.を子会社化することで、東南アジアへの事業展開を進め事業の拡大を図ってまいりました。


  当社は「総合ビルメンテナンスという基幹事業を通して雇用機会の創出や建物機能の向上を通じて、
 社会に貢献すること」を経営理念に定めております。祖業である清掃管理業務、警備業務及び設備管理
 業務を中心としたビルメンテナンス業務に加えて、時代の変化と顧客ニーズに合わせて、ホテル客室清
 掃業務、リニューアル工事業務、不動産ソリューション業務等を開始し、総合ビルメンテナンス業を中
 心とした全ての業務を通じて、社会に貢献することを目指して成長してまいりました。現在、当社グ
 ループ(当社、連結子会社5社及び関連会社1社。以下同じです。)は主に(a)クリーン業務、(b)
 設備管理業務、
       (c)セキュリティ業務、
                  (d)リニューアル工事業務、
                               (e)不動産ソリューション業務と
 いう、5つのセグメントで事業を展開しており(以下、クリーン業務、設備管理業務及びセキュリティ
 業務の3つの業務をあわせて「ビルメンテナンス事業」といいます。、各業務の概要は以下のとおりと
                                )
 なっています。


 (a)クリーン業務
    主として、オフィスビル、商業施設及び公共施設等の建物を衛生管理法に基づいて、利用者の皆様
  に気持ちよくご利用頂けるような快適な空間を提供すること、及び、ホテルにおいてベットメイクを
  中心とした客室清掃やロビー清掃により、清潔で安全な快適環境を提供することを主たる業務内容と
  しております。もっとも、当社における清掃業務は、単に建物を清掃するだけではなく、顧客たる建
  物オーナー様の立場に立って、コストパフォーマンスにも十分配慮しつつ、当該建物の価値向上やテ
  ナント満足度を高めることに資することを意識した方法及び態様での清掃業務の実施を究極的な目的
  としております。かかる目的を達成するために、当社グループでは、清掃業務の専門知識を身に着け
  たプロフェッショナルの養成に注力するとともに、最新機材の導入による人件費の低減、効率のよい
  清掃計画のご提案等を行っております。




                                 4
(b)設備管理業務
  オフィスビル、商業施設及び公共施設等の建物内部の空調設備や電気設備、給排水設備等の様々な
 設備を良好な状態に維持し、利用者の皆様に不便のない快適な空間を提供するために、日々の点検や
 定期的な保守作業を行っております。


(c)セキュリティ業務
  オフィスビル、商業施設及び公共施設等における施設管理者様及び利用者様が安全にかつ安心して
 当該建物や設備をご利用頂けるよう、マンパワーと機械システムの双方を用いて、不審者の監視や、
 見回りを通して、重要な機密事項の流出や貴重品の盗難、事故等の発生を未然に防いでおります。ま
 た、当社においては、業界初となるドローンによるオフィス内警備システム「T-FREND」や、
 警備ロボット「UGO」など、これまでの警備業務にはなかった様々な付加価値サービスの開発も
 行っております。


(d)リニューアル工事業務
  様々な建物の資産価値を長期にわたり維持させるために、個々のビルの状態や特性に合わせた適切
 なリニューアル計画、LCC(注1)をビルのオーナー様向けに立案するとともに、当該計画の実施
 に最適な工事業者の選定や関係各所との調整、工事監理等まで一貫したサービスの提供を行っており
 ます。
 (注1)
    「LCC(ライフサイクルコスト)
                   」とは、長期修繕計画に基づく費用のことであり、建物の
       ライフサイクルにわたって発生する費用(建設費、水光熱費、点検・保守・清掃費等の運用
       維持管理費用、修繕・更新費用、解体処分費、税金・保険費用等)を指します。


(e)不動産ソリューション業務
  建物のオーナー様から委託を受けその代行として行う建物の収益性を追求したプロパティ・マネジ
 メント業務、地方公共団体等から委託を受け、公共施設の運営を代行する指定管理者業務、PFI業
 務(注2)
     、太陽光発電を行う業務等を主な業務として行っております。
 (注2)
    「PFI」とは、公共事業を実施するための手法の一つであり、民間の資金と経営能力・技
       術力(ノウハウ)を活用し、公共施設等の設計・建設・改修・更新や維持管理・運営を行う
       公共事業の手法を指します。


 このように、当社は創業以来、その時々における顧客のニーズを踏まえて業容を拡大するとともに、
充実した社員教育プログラムを受けた専門性の高い社員による質の高いサービス提供により、業界にお
いて信頼と実績を積み上げてきました。しかしながら、当社グループの上記セグメントの中でもその売
上高の9割近くを占め、特に主力となっているビルメンテナンス事業の属する市場を取り巻く環境は、
以下のような理由から、今後厳しい状況になると予想されております。


(a)人手不足
  長年、ビルメンテナンス業界は人(マンパワー)に依存した管理運営が主体となってきました。そ
 のような中、顧客からは高い品質での継続的なサービス提供への期待が高まる一方で、業界における
 慢性的な人手不足により当該期待に応えることができるだけの技能を持った人材を確保することが難
 しい状況が続いており、マンパワーだけに依存する事業運営では、今後安定的な高付加価値サービス
 の提供を継続することが困難と考えております。


(b)低価格競争
  顧客たるビルオーナー様のビル関連予算に占める施設管理費用は、全体として横ばい又は減額の傾
 向にある一方で、当社グループの人件費を含む労務コストは、上記人手不足も相まって年々上昇して




                       5
 いると認識しております。かかる状況下で、競合他社との間では、低価格競争が激化しており、収益
 性を高めることが困難な状況にあるものと認識しております。


(c)新しい生活スタイルによる需要減少
  2020 年1月以降の新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響により、特に国内主要都市では
 オフィスビルや商業用施設の多くが閉館を余儀なくされているほか、ホテル業界においても東京オリ
 ンピック延期も相まったインバウンド需要の激減や我が国政府によるGo Toトラベル事業の効果
 が新型コロナウイルス感染症の再流行に伴う一時停止等により限定的なものにとどまること、また、
 複数回にわたる緊急事態宣言の発出によりその稼働率は大幅に下落し、さらには休業も相次ぐなど、
 新型コロナウイルス感染症による当社グループの主要顧客層の事業に対する悪影響が拡大・長期化し
 ています。一方で、2021 年1月 19 日に当社が公表した「業績予想の修正に関するお知らせ」に記載
 のとおり、2021 年3月期通期連結業績予想数値については増益を見込んでおります。しかしながら、
 その主な要因は(i)低採算物件からの早期撤退を機動的に実施したこと、
                                  (ii)感染症によりオフィ
 ス環境の意識は美観から衛生へと変化する中で、抗菌・防菌・消毒といった随時売上を着実に獲得し
 たこと、
    (iii)ホテルの休業・休館により発生した休業手当・特別有給休暇などに対して活用した雇
 用調整助成金において、助成金 154 百万円とその対象となる労務費の一部 157 百万円の差額を特別損
 失へ振り替えたこと、(iv)Go Toキャンペーン期間においてホテルが活況を呈したことなどが
 挙げられますが、特に(iii)(iv)については一時的な要因となっております。また、新型コロナ
               、
 ウイルス感染症の影響度合いについては、その見通しは極めて不透明な状況にあります。具体的には、
 清掃業務においては、当該主要顧客層からの受注減にとどまらず、仕様変更や委託費用の減額要請を
 受けるなど、当社グループにおいてはその余波を大きく受けており、さらには新型コロナウイルス感
 染症発生を機にスピード感を増したテレワークの浸透はオフィスビル需要の減少に直結し、当社グ
 ループの業況も同様に今後も不安定な状態が継続・拡大していく可能性があるものと認識しておりま
 す。


(d)システム化、デジタル・トランスフォーメーションの遅れ
  ビルメンテナンス業界は、物理的な作業の実施が前提となっていることから他業種に比してマンパ
 ワーに依存せざるを得ない部分が大きく、その実施方法の現状維持的な指向が強い傾向があり、結果、
 業務全体についてシステム化を始めとするデジタル・トランスフォーメーションが遅れていると認識
 しております。上記のとおり、業界全体において、継続的な人手不足の問題を抱える中で、当社グ
 ループが今後、現在のサービス品質を維持・向上させつつ収益性を確保して競争力を維持、確保して
 いくためには、他社に先駆けて先端技術(ICT(注3)
                          、IOT(注4)
                                 、ロボット等)を活用した
 サービスのさらなる開発及び運営導入を進めることなどを通じた、生産性の向上が不可欠と認識して
 おります。
 (注3)
    「ICT」とは、
           「Information and Communication Technology(情報通信技術)
                                                           」の略であ
       り、通信技術を活用したコミュニケーションを指します。
 (注4)
    「IOT」とは、
           「Internet Of Things」の略で、
                                  「モノ」に通信機能を持たせネットワーク
       を通じて相互に連携する技術を指します。


 以上のような事業環境の下、当社グループにおいては 2020 年4月より開始いたしました第7次中期
経営計画(3ヶ年)において、主に主力業務の改善、第2・第3の事業の柱の創出、及び経営基盤の強
化を経営方針として推進しております。


 (a)主力業務の改善
  適切な案件管理による事業収益性の向上及び付加価値性の高いセグメントへの人的リソースの優先
 配分。




                             6
  また、労働集約産業であるビルメンテナンス業務を、AI・ロボットを活用した非人的業務へと変
 革させるための投資の推進。


 (b)第2・第3の事業の柱の創出
  不動産周辺領域における新たなサービスの創出を目的とした、開発投資及びオープンイノベーショ
 ンの推進を通じて、総合ビルサービスプロバイダーとしての価値を確立。
  また、アジアを中心に展開している海外ビルメンテナンス事業の業容拡大による事業収益性の向上。


 (c)経営基盤の強化
  業務効率性の向上を目的として、組織・人事制度の強化及びRPA(注5)システムの導入を推進
 するほか、多数の従業員を抱える事業特性に係る労務リスクの低減。
  また、広報・IR活動への注力にて企業知名度向上を図るとともに、SDGs(注6)に代表され
 る企業の社会的責任に対する取り組み。
 (注5)
    「RPA」とは、
           「Robotic Process Automation(ロボットによる業務自動化)
                                                   」の略で、単
      純な事務業務をIT(ロボット)が代行することを指します。
 (注6)
    「SDGs」とは、
            「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)
                                                    」の略であり、
      2015 年9月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーによって決められた、国際社
      会共通の目標を指します。


 公開買付者としては、当社の第7次中期経営計画に掲げる施策の実行によっても、一定の成長が見込
まれるものの、前述のとおり、当社グループを取り巻く事業環境はさらに厳しい状況になっていくこと
が予想され、このような状況を打破するためには、早期により抜本的かつ積極的な施策を実行すること
が必要になると考えているとのことです。具体的には、既存の主力事業の改善及び事業モデルの抜本的
な改革にとどまらず、以下のような、事業ポートフォリオの見直しを含む一定の事業リスクを伴う施策
(新規投資)が必要になると考えるに至ったとのことです。


(a)先端システム・技術等への投資
  労働集約型の業務体制からの脱却を図るために、先端システムや技術等への投資が必要となると考
 えているとのことです。当社グループの各従業員が長年蓄積してきたビルメンテナンス事業に関する
 知識、経験、情報及びノウハウと先端技術(ICT、IOT、ロボット等)を融合した新たな事業運
 営の仕組みを構築することで、必要人員数を減らしながらもサービス品質を維持・向上させ、さらに
 は人の力のみでは生み出すことができない付加価値を提供することが可能になると考えているとのこ
 とです。具体的には、全ての管理物件で使用可能な当社オリジナルのプラットフォーム(サービス
 名:T-SPIDER)を構築し、当該プラットフォームを介して、様々なビル管理用デバイス及び
 ロボティクスの諸機能を融合させることを考えているとのことです。かかるプラットフォーム及びそ
 の他の先端技術を駆使することで、例えば、警備業務においては防犯カメラに映った映像をAIによ
 り解析し、当該解析結果を基に、上記プラットフォームを介して専用ロボットに指示を送り当該ロ
 ボットが人に代わり必要な防犯作業を行うことなどを考えているとのことです。また、警備業務での
 立哨(注7)及び施設巡回業務においては、その主役を人からロボットに置き換えることで、人には
 出来ない情報蓄積(カメラ画像)が可能になると考えているとのことです。さらに清掃業務において
 も、ビルの各所にデバイスセンサー(注8)を設置し、集中的に清掃が必要な個所を特定することで、
 個々の建物の特性や利用状況に応じた清掃手法を構築し、従来の画一的なサービス提供にとどまらな
 い、新たな清掃管理運営サービスの提供を実現させることができると考えているとのことです。加え
 て、ホテルの客室清掃においても、各部屋の扉に小型のQRコードを設置し、清掃員が入退室時にQ
 Rコードをかざすことで、個々の清掃時間を把握するだけでなく、清掃員がどのフロアで客室清掃を
 行っているかを一元管理することが可能となり、結果として清掃員の労働生産性を高め、最適な人員
 配置が可能となるとのことです。設備管理業務においても、日常点検及び定期点検業務をシステム化


                           7
 することで、ヒューマンエラーが無くなり、最適な管理業務が出来ると考えているとのことです。さ
 らには、以上のようなデータを当社独自の業務管理システムである「T-SPIDER」内で一元管
 理することで、日々の業務におけるデータ分析を行い、業務の最適化を図りながら新たな事業展開を
 模索することが可能になると考えているとのことです。
  以上により、人手不足の問題解消は勿論、同業他社との差別化を図ることができ、低価格競争に陥
 ることなく着実に収益を上げることのできる事業運営体制を構築することができるようになるものと
 考えているとのことです。
 (注7)
    「立哨」とは、建物の入り口等で立って監視を行う業務のことをいいます。
 (注8)「デバイスセンサー」とは、人に反応するセンサーである人感センサーや、特定の場所にお
     いてどの程度の人数の利用があったかを把握することのできるシステムであるピープルアカ
     ウントなどのことを指します。


(b)海外展開の拡大
  ベトナムを中心としてシンガポール、ミャンマーなどの東南アジアにおけるビルメンテナンス事業
 をさらに拡大させる必要があると考えているとのことです。現在のところ、東南アジアのビルメンテ
 ナンス業界は労働人件費が比較的安価であり、従業員を多く採用しても比較的高い利益率を確保する
 ことが可能な状況にあるとのことです。一方で今後、現地において経済成長が進展するにつれて、日
 本と同様に労働人件費が上昇し、また顧客から求められる品質も高くなることが見込まれ、収益性が
 悪化していくことが予想されるとのことです。こうした状況変化が生じる前に、先端システム・技術
 を現地の設備管理の事業に取り入れることで、新たな収益構造を創出する必要があると考えていると
 のことです。すなわち、東南アジアにおいては、将来的な市場全体の労働人件費向上による収益性悪
 化が生じる前に、人材の最適配置等に資する先端システム等を導入することで、労働生産性の高いビ
 ジネスモデルを早期に確立することが可能であると考えているとのことです。上記のような中長期的
 な展望を見据え、現地法人の新設やM&Aなど積極的な施策を機動的に行う必要があると考えている
 とのことです。


(c)不動産投資事業への進出
  当社グループは既に、建物のオーナーに代わって建物の運営・管理・経営を行い、その資産価値を
 高めることに取り組むプロパティ・マネジメント業務を含む不動産ソリューション業務を営んでおり
 ます。これらに加え今後は、当社グループ自身が主体となった不動産の売買を行うアセットマネジメ
 ント等にも積極的に進出していきたいと考えているとのことです。当社グループの長年のビル管理の
 経験を活かしたアセットマネジメントに注力し、維持管理コストを抑え、リニューアル工事を行い建
 物自体の付加価値を高めたアセットマネジメントを行うことにより、収益性の高い不動産投資事業が
 可能と考えているとのことです。まずは、比較的小規模の施設やビルの多い中京圏の小さなマンショ
 ンを足掛かりとし、その後はオフィスビル、商業施設等へと事業展開していくことを考えているとの
 ことです。


 しかしながら、公開買付者は、当社が上記の各施策に取り組んでいくためには、いずれも多額の初期
投資や継続的な投資を要することが予想され、そのため、短期的には当社グループの収益及びキャッ
シュ・フローの悪化が懸念される一方、投資効果の発生やその回収には一定以上の期間が必要となり、
短期間で期待される収益を生むか否かは不明確であることもあり、当社株式の上場を維持したままこれ
らの施策を実施すると、株主及び資本市場からの十分な評価を得ることができず、当社株式の株価に悪
影響を及ぼすなどの不利益を当社の少数株主の皆様に与える可能性があると考えているとのことです。
その上、上記の各取組みの実行が資本市場からの評価を十分に得られない場合、当社グループの事業領
域における変化に機動的に対応しながら、効果的な諸施策の実施に係る意思決定を迅速に実施すること
が困難となる可能性もあるとのことです。他方で、公開買付者は、前述のとおり新型コロナウイルス感
染症拡大による市場環境の急速な悪化等への対応が急務となっている中で、かかるおそれを最小限に抑


                      8
えるために、単に上記の取組みを縮小し又は先延ばしにすることは、当社グループの中長期的な競争
力・収益力を弱めることにつながるだけでなく、大きな事業損失を被る可能性があると考えているとの
ことです。
 他方で、公開買付者の認識によれば、当社は、1999 年の名古屋証券取引所市場第二部への上場以来、
知名度の向上による優れた人材の確保、社会的な信用の向上等、上場会社として様々なメリットを享受
してまいりましたが、現在、当社グループにおいては、通常の事業活動を行うために必要な資金が確保
できており、かかる現在の財務状況及び昨今の間接金融における低金利環境等を踏まえると、当面は上
場市場におけるエクイティ・ファイナンスの活用による大規模な資金調達の必要性は高くなく、また、
当社のブランド力や社会的な信用も事業活動を通じて維持・獲得される部分がより大きくなっており、
加えて当社における株式の上場を維持するためには相応の費用(有価証券報告書等の継続的な情報開示
に要する費用、株主総会の運営や株主名簿管理人への事務委託に要する費用等)の負担が必要となるこ
とも踏まえれば、今後も継続して当社株式の上場を維持することのメリットは大きくないと考えている
とのことです。


 以上のような事情を勘案し、公開買付者の代表取締役である加藤憲司氏及び代表取締役社長である加
藤憲博氏は、当社の少数株主の皆様に発生する可能性がある株価の下落等の悪影響を回避しつつ、当社
が中長期的に競争力・収益力を高めるために上記の各取組みを柔軟かつ機動的に推進するためには、当
社株式を非公開化することが有効であり、かつ、当社の少数株主の皆様に市場株価に一定のプレミアム
を付した金額で合理的な株式の売却の機会を提供することが可能になると考えるに至ったとのことです。
そこで、加藤憲司氏及び加藤憲博氏は 2020 年6月上旬から当社株式の非公開化について具体的な検討
を開始したとのことです。当該検討の結果、加藤憲司氏及び加藤憲博氏は、2020 年 11 月上旬、前述の
施策を推進していくためには、これまでの事業運営との連続性も確保しつつ当社株式を非公開化する必
要があり、そのためには、第三者によるのではなく当社の代表取締役を約 27 年間務め、当社グループ
の競争力・収益力を強めてきた加藤憲司氏が継続して経営を行うこと、また、当社の経営陣と株主(本
取引実行後における当社の親会社の株主を含みます。)が一体となって柔軟かつ機動的な経営判断を行
うことが当社の成長にとって必要であると考え、マネジメント・バイアウト(MBO)の手法により当
社株式を非公開化することが、当社の株主の皆様に対して発生するおそれがある株価の下落等の悪影響
を回避し、かつ中長期的に持続可能な成長を達成するための抜本的かつ機動的な経営戦略を迅速かつ果
敢に実践するために最も有効な手段であるという結論に至り、2020 年 11 月中旬、このような考えに基
づき、加藤憲司氏から当社に対して当該手法による当社株式の非公開化の実現可能性について検討した
い旨の意向を伝達したとのことです。その後の検討を経て、当社の主要株主であり、かつ、第二位株主
である公開買付者を本公開買付けにおける買付け等を行う者とすることで、新しく買収SPCを設立す
る場合に発生する各種コストや、公開買付者が保有している当社株式を売却することで発生する税務コ
ストなどの負担を回避することが可能なことに加え、さらに、現に加藤憲司氏が公開買付者の代表取締
役を務め、議決権を有する全ての普通株式を保有していることに加え、加藤憲博氏も公開買付者の代表
取締役社長を務め、議決権のない全てのA種類株式を保有していることから、当社の経営陣と株主が一
体となって経営することを目指す本公開買付けにおいて、買付け等を行う者として最適であると判断し
たとのことです。
 また、朝日土地建物は、上記のとおり、加藤憲司氏が議決権を有する全ての普通株式を保有し、加藤
千加良氏が議決権のない全てのA種類株式を保有しており、また、その役員構成においても加藤千加良
氏を代表取締役社長とし、加藤憲博氏が取締役、加藤憲司氏が監査役を務めている等、その実態として
公開買付者と同様に当社の創業家である加藤家の資産管理会社であることから、本公開買付け実施後は、
公開買付者と共同で事業運営にあたることを予定しているとのことです。なお、加藤千加良氏は加藤憲
司氏の次男であり、本件後の当社の経営への関与については未定であるものの、継続して当社の従業員
として勤務する予定であるとのことです。また、加藤憲司氏及び加藤憲博氏が本取引の具体的な検討を
開始した 2020 年6月中旬時点において既に、加藤千加良氏は当面の間は朝日土地建物を通じて出資を
継続し当社の経営を支援する意思を有しており、2020 年 11 月以降の公開買付者における検討のなかで


                       9
 公開買付者が本公開買付けにおいて、買付け等を行う者となることが決定した際になお、朝日土地建物
 の代表取締役としては公開買付者と共同で当社の事業運営にあたる意向を有しており、公開買付者とし
 ても朝日土地建物が実質的には加藤憲司氏らの資産管理会社であり、公開買付者と共同して事業運営を
 行うことが可能と考えたために、2021 年2月8日付で、本公開買付けに応募しないことを合意してい
 るとのことです。


  公開買付者は、2020 年 12 月7日、当社に対し、当社のマネジメント・バイアウト(MBO)の実施
 に向け、当該スキームによる非公開化を内容とした協議・交渉の申し入れを趣旨とする提案書の提出を
 行いました。その後、公開買付者は、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格を含
 む本取引の諸条件等の検討を進め、2021 年1月 14 日付で、当社に対して、本公開買付価格を1株当た
 り 950 円とする価格提案を実施しました。当社はそれを受けて、当社の少数株主に対する配慮の観点か
 ら、価格をさらに検討されたい旨公開買付者に対して伝達し、2021 年1月 22 日に本公開買付価格の再
 検討の要請を行いました。公開買付者は、本公開買付価格の再検討を行い、2021 年1月 26 日に当社に
 対して本公開買付価格を1株当たり 1,050 円とする旨の再提案を行いました。その後、当社は、再度の
 価格の引き上げを要請し、公開買付者は、2021 年2月3日に当社に対して本公開買付価格を 1,110 円
 とする旨の提案を再度実施しましたが、同日には、いまだに少数株主に対する配慮が十分とは言えない
 として当社から本公開買付価格の引き上げを要請しました。2021 年2月4日、公開買付者は再度の検
 討を実施し、本公開買付価格を 1,130 円とする旨の提案を実施するなど、公開買付者は、当社との間で、
 複数回にわたり協議・交渉を続け、かかる協議・交渉を重ねた上で、2021 年2月5日、本取引の一環
 として、本公開買付価格を 1,140 円とすることを最終提案し、当社が当該提案に応諾したことから、
 2021 年2月8日、当該公開買付価格にて本公開買付けを実施することを決定したとのことです。


  なお、公開買付者は、財務情報等の客観的な資料及び過去に行われたMBO事例におけるプレミアム
 率を参考にする等、当社株式の株式価値に関する諸要素を総合的に考慮し、かつ、当社との協議・交渉
 を経て本公開買付価格を決定しており、第三者算定機関からの株式価値算定書は取得していないとのこ
 とです。


(イ)本公開買付け後の経営方針
  本取引は、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)に該当し、
                                [本公開買付け終了後も、加藤
 憲司氏は当社の代表取締役社長として、加藤憲博氏は当社の代表取締役専務として継続して経営にあた
 ることを予定しており、
           ]上記「
              (ア)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的
 及び意思決定の過程」に記載の施策を推進する予定とのことです。その他の本公開買付け実施後の当社
 の役員構成を含む経営体制の詳細については、本公開買付けの成立後、当社及び朝日土地建物と協議し
 ながら決定していく予定とのことです。また、加藤憲司氏及び加藤憲博氏による公開買付者への出資そ
 の他本取引実行後の最適な資本構成についても現時点で決定した内容はなく、今後検討していく予定と
 のことです。


③ 本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由
 当社は、2020 年 11 月中旬に加藤憲司氏からマネジメント・バイアウト(MBO)の手法による当社株
式の非公開化の実現可能性について検討したい旨の意向を受け、また、2020 年 12 月7日に公開買付者か
ら本取引に関する提案書の提出を受けたことから、本取引に関する具体的な検討を開始しました。
 当社は、下記「
       (6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措
置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載のとおり、本取引における当社及び当社取
締役会の意思決定の恣意性を排除し、意思決定過程の公正性、透明性及び客観性を確保するために、
2020 年 12 月 15 日にリーガル・アドバイザーとしてアンダーソン・毛利・友常法律事務所(現アンダーソ
ン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業、以下「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」といいます。)
を選任するとともに、本取引の提案を検討するための特別委員会を設置しました(以下「本特別委員会」


                         10
といいます。委員の構成その他具体的な諮問事項等については、下記「
                               (6)本公開買付価格の公正性を
担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措
置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の取得」をご参照ください。。
                                              )
また、同月 25 日にフィナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として大和証券株式会社(以下
「大和証券」といいます。)を選任し、公開買付者からの提案を検討するための体制を整備し、検討を進
めてまいりました。その後、当社は、当該検討を踏まえ、本特別委員会により事前に確認された交渉方
針や交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づいた上で、大和証券及びアンダーソン・毛
利・友常法律事務所の助言を受けながら、本取引の実行の是非に関して公開買付者との間で複数回にわ
たる協議・交渉を行いました。
 また、本公開買付価格について、当社は、2021 年1月 14 日に公開買付者から本公開買付価格を 950 円
とする提案を受けた後、大和証券から、当社株式の株式価値に係る試算結果の報告を受け、当該報告内
容及び本特別委員会により事前に確認された交渉方針を踏まえた上で、同月 22 日に、公開買付者に対し、
本公開買付価格の再検討を要請いたしました。その後も当社は、本特別委員会に対して適時に交渉状況
の報告を行い、交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づいた上で、大和証券の助言を受け
ながら、本公開買付価格について、公開買付者との間で、複数回にわたり協議・交渉を行いました。具
体的には、当社は公開買付者より、2021 年1月 26 日に本公開買付価格を 1,050 円とする旨の提案を、同
年2月3日に本公開買付価格を 1,110 円とする旨の提案を、同月4日に本公開買付価格を 1,130 円とする
旨の提案をそれぞれ受けましたが、これらに対し、当社は、さらなる少数株主の利益への配慮の見地か
ら、本公開買付価格の一段の見直しを要請いたしました。以上の交渉を踏まえて、当社は公開買付者よ
り、2021 年2月5日に本公開買付価格を 1,140 円とする提案を受けました。当社は、当該提案について、
その妥当性を本特別委員会に確認するほか、大和証券からさらに意見等を聴取するとともに、2021 年2
月5日付で大和証券から取得した株式価値算定書(以下「本株式価値算定書」といいます。)の内容も踏
まえて慎重に検討を行いました。その結果、当該価格は、市場価格から見れば相応のプレミアムが付さ
れていると評価でき、また、下記「
               (3)算定に関する事項」の「② 算定の概要」に記載の大和証券に
よる市場株価法による算定結果の上限値を超え、かつ、類似会社比較法及びディスカウンテッド・
キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)による算定結果のレンジの範囲内にあり、合理
性を有することから、妥当な価格であると判断いたしました。このように、当社は、公開買付者との間
で、継続的に本公開買付価格の交渉を行いました。また、当社は、リーガル・アドバイザーであるアン
ダーソン・毛利・友常法律事務所から、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及
び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けるとともに、本特別委員会から 2021 年2月5日
付で答申書(以下「本答申書」といいます。)の提出を受けました(本答申書の概要及び本特別委員会の
具体的な活動内容等については、下記「
                 (6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相
反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立
した特別委員会の設置及び意見(答申書)の取得」をご参照ください。。その上で、当社は、リーガ
                                )
ル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所から受けた法的助言及び第三者算定機関
である大和証券から取得した本株式価値算定書の内容を踏まえつつ、本特別委員会から提出された本答
申書の内容を最大限に尊重しながら、本取引により当社の企業価値の向上を図ることができるか、本取
引における本公開買付価格を含む本取引の諸条件は妥当なものか等の観点から慎重に協議・検討を行い
ました。
 下記「
   (3)算定に関する事項」の「② 算定の概要」に記載のとおり、当社グループの国内の既存業
務においては、各セグメントの売上は増加傾向にあるものの、上記「② 本公開買付けを実施するに
至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」の「
                                  (ア)公開買付者が本公開
買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載のとおり、当社グループのセ
グメントの中でもその売上高の9割近くを占め、特に主力となっているビルメンテナンス事業の属する
市場を取り巻く環境は、業界における慢性的な人手不足により顧客から求められる高い品質での継続的
なサービス提供に応えることができるだけの技能を持った人材を確保することが難しい状況が続いてい
ること、受注競争の激化や低価格化、労務コストの増加などにより収益効率面においては減少傾向にあ


                          11
ること、新型コロナウイルス感染症の流行によるビルメンテナンス市場への影響は不透明であり、感染
拡大状況によってはさらに清掃業務等の低価格化が進むなど、今後の当社を取り巻く事業環境は難しい
判断を迫られるものになることが見込まれること、業務全体についてシステム化を始めとするデジタ
ル・トランスフォーメーションが遅れていることなどから、今後厳しい状況になると予想されます。
 このような事業環境下において、当社グループとしては、中長期的な企業価値向上の観点から、低採
算となる要因を検証するとともに、付加価値商品・サービスの創出や新市場として海外への進出といっ
た戦略を推進することが必要と考えております。そのため、当社グループにおいても短期的な利益の確
保にとらわれず、中長期的な視点から抜本的かつ機動的な施策に取り組み、一定の事業リスクを伴う経
営戦略を迅速かつ果敢に実行する必要があるものと考えております。そして、公開買付者は、協議・交
渉の過程において、上記「② 本公開買付けを実施するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに
本公開買付け後の経営方針」の「
              (ア)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的
及び意思決定の過程」に記載のとおり、当社について、
                        (a)先端システム・技術等への投資、
                                         (b)海外
展開の拡大、
     (c)不動産投資事業への進出といった具体的な施策を企図していることを当社に対して伝
達し、当社としても、これらの施策は、当社の中長期的な企業価値向上のために積極的に推進していく
べき施策であり、かかる施策の実施には機動的かつ柔軟な経営体制の構築が望ましいと認識しておりま
す。
 しかしながら、上記の施策は、直ちに当社の売上や利益に貢献できるものではなく、相当の時間、戦
略的投資を含む多額の各種先行投資が必要となることや、収益化の不確実性を考慮すると、短期的には
当社の利益水準の著しい低下やキャッシュ・フローの悪化をもたらすリスクがあり、当社が上場を維持
したままこれらの各施策を実行した場合には、当社の株主の皆様に対して多大なる悪影響を与えてしま
う可能性があることは否定できません。また、第7次中期経営計画においては、一定の成長を見込んで
いるものの、当社が上場を維持した状態では、業績下落とそれに伴う株価への悪影響を回避するべく、
目下の利益の確保に重きを置く保守的な戦略を取らざるを得ない状況に置かれ、中長期的な企業価値の
向上を十分に追求できないおそれもあると考えております。
 このような状況下において、当社としては、当社の株主の皆様に対して発生する可能性がある上記の
悪影響を回避しつつ、中長期的な視点から当社の企業価値を向上させるためには、マネジメント・バイ
アウト(MBO)の手法により当社株式を非公開化し、所有と経営を一致させ、短期的な株式市場から
の評価にとらわれず、公開買付者、取締役、従業員が一丸となって各施策に迅速かつ果敢に取り組むこ
とができる経営体制を構築することが必要であると考えております。また、公開買付者の代表取締役か
つ大株主であり、朝日土地建物の監査役かつ株主である加藤憲司氏、公開買付者の代表取締役社長かつ
株主であり、朝日土地建物の取締役である加藤憲博氏、及び朝日土地建物の代表取締役かつ株主である
加藤千加良氏は、当社の創業家一族であり、当社の代表取締役社長である加藤憲司氏及び当社の代表取
締役専務である加藤憲博氏は当社の事業内容を熟知していることを踏まえれば、マネジメント・バイア
ウト(MBO)の手法により、加藤憲司氏及び加藤憲博氏が当社の経営と支配の双方を担うことは十分
な合理性があると判断いたしました。なお、上記「② 本公開買付けを実施するに至った背景、目的及
び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」の「
                         (ア)公開買付者が本公開買付けの実施を決定
するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載のとおり、加藤千加良氏の当社の経営への関与に
ついて決定した事項はございませんが、当社の事業開発部長かつ創業家一族として、加藤憲司氏及び加
藤憲博氏による経営を支援する意思を表明しており、また朝日土地建物の株主かつ代表取締役として、
間接的に当社の経営に関与する予定であるとのことです。加えて、当社株式の非公開化を行った場合に
は、増加を続けていた上場維持コストを削減することができ、経営資源のさらなる有効活用を図ること
も可能になると考えております。
 なお、当社が株式の非公開化を行った場合には、資本市場からのエクイティ・ファイナンスによる資
金調達を行うことができなくなり、また、上場会社として当社が享受してきた社会的な信用力及び知名
度の向上による優れた人材の確保並びに取引先の拡大等に影響を及ぼす可能性が考えられます。しかし
ながら、当社の現在の財務状況や昨今の間接金融における低金利環境等に鑑みると、当面はエクイ
ティ・ファイナンスの活用による大規模な資金調達の必要性は見込まれず、また、優れた人材の確保及


                     12
び取引先の拡大等も上場会社としての社会的な信用力及び知名度の向上ではなく事業活動を通じて獲得
される部分がより大きくなっており、今後も継続して株式の上場を維持することの意義を見出しにくい
状況にあります。さらに、公開買付者の代表取締役社長である加藤憲博氏は、当社の経営企画本部長と
して上述の経営戦略を提唱するひとりであり、当社株式の非公開化によりそれら戦略の実現化への確度
はますます高まると考えられます。したがって、当社取締役会は、当社株式の非公開化のメリットは、
そのデメリットを上回ると判断いたしました。
 以上を踏まえ、当社取締役会は、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することが、
当社の企業価値の向上に資するものであると判断いたしました。
 また、当社取締役会は、本公開買付価格(1,140 円)が、
                             (a)下記「
                                  (3)算定に関する事項」に記載
されている大和証券による当社株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価法に基づく算定結果の範囲
を上回っており、かつ、類似会社比較法及びDCF法による算定結果のレンジの範囲内にあること、(b)
本公開買付けの公表日の前営業日である 2021 年2月5日の当社株式の名古屋証券取引所市場第二部にお
ける終値 768 円に対して 48.44%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、株価に対するプレミアムの数値
(%)について同じです。、同日までの過去1ヶ月間(2021 年1月6日から同年2月5日まで)の終値
           )
の単純平均値 779 円(小数点以下を四捨五入。以下、終値単純平均の数値(円)について同じです。
                                               )に
対して 46.34%、同過去3ヶ月間(2020 年 11 月6日から 2021 年2月5日まで)の終値の単純平均値 765
円に対して 49.02%、同過去6ヶ月間(2020 年8月6日から 2021 年2月5日まで)の終値の単純平均値
763 円に対して 49.41%のプレミアムをそれぞれ加えた金額になっていること、
                                        (c)下記「
                                             (6)本公開買
付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を
担保するための措置」に記載の利益相反を解消するための措置が採られていること等、少数株主の利益
への配慮がなされていると認められること、
                   (d)上記利益相反を解消するための措置が採られた上で、
当社と公開買付者の間で独立当事者間の取引における協議・交渉と同等の協議・交渉が複数回行われた
上で決定された価格であること、
              (e)本特別委員会が、事前に交渉方針を確認するとともに、適時にそ
の状況の報告を受け、交渉上重要な局面において意見、指示、要請等を行った上で、本公開買付価格に
ついて妥当である旨の意見を述べていること等を踏まえ、本公開買付けについて、(i)本公開買付けによ
り当社の企業価値が向上すると見込まれるとともに、(ii)本公開買付価格及び本公開買付けに係るその
他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、株主の皆様に対して、合理的な
株式の売却の機会を提供するものであると判断しました。
 なお、本公開買付価格は、当社の 2020 年9月 30 日現在の簿価純資産から算出した1株当たり純資産額
を下回っておりますが、資産売却等の困難性や清算に伴う相当な追加コストの発生等を考慮すると、仮
に当社が清算する場合にも、簿価純資産額がそのまま換価されるわけではなく、相当程度棄損すること
が見込まれます。また、純資産額は、会社の清算価値を示すものであり、将来の収益性を反映するもの
ではないため、継続企業である当社の企業価値の算定において重視することは合理的ではないと考えて
おります。
 以上より、当社は本日開催の取締役会において、審議及び決議に参加した当社の取締役(加藤憲司氏
及び加藤憲博氏を除く取締役5名)の全員一致で、本公開買付けへの賛同の意見を表明するとともに、
当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨の決議をいたしました。なお、かかる当
社の取締役会決議は、公開買付者が本公開買付け及びその後の一連の手続を実施することにより当社株
式が上場廃止となる予定であることを前提として行われたものです。また、上記取締役会では、当社の
監査役の全員が、当社取締役会が上記決議をすることに異議がない旨の意見を述べております。なお、
当社の代表取締役社長である加藤憲司氏は、公開買付者の大株主であり、公開買付者の代表取締役を兼
任していること及び本公開買付け後も継続して当社の経営にあたることを予定していることから、また、
当社の代表取締役専務である加藤憲博氏は、公開買付者の株主であり、公開買付者の代表取締役社長を
兼任していること及び本公開買付け後も継続して当社の経営にあたることを予定していることから、そ
れぞれ、本取引に関して当社と構造的な利益相反状態にあるため、特別利害関係人として、当該取締役
会における審議及び決議には一切参加しておらず、また、当社の立場において公開買付者との協議及び
交渉にも一切参加しておりません。


                            13
(3)算定に関する事項
 ① 算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係
   当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者から提示された本公開買付価格
  に対する意思決定の過程における公正性を担保するために、公開買付者及び当社並びに朝日土地建物
  (以下「公開買付関連当事者」といいます。)から独立したフィナンシャル・アドバイザー及び第三者
  算定機関である大和証券に対して、当社株式の価値の算定を依頼し、2021 年2月5日付で本株式価値
  算定書を取得しております。なお、当社は、大和証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書
  (フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。
   また、フィナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である大和証券は、公開買付関連当事者の
  関連当事者には該当せず、本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。


 ② 算定の概要
   大和証券は、複数の算定手法の中から当社株式価値算定にあたり採用すべき算定手法を検討の上、当
  社が継続企業であるとの前提の下、当社株式の価値について多面的に評価することが適切であるとの考
  えに基づき、当社株式が名古屋証券取引所市場第二部に上場しており、市場株価が存在することから市
  場株価法を、当社と比較可能な上場会社が複数存在し、類似会社比較による当社株式の株式価値の類推
  が可能であることから類似会社比較法を、当社業績の内容や予想等を評価に反映するためにDCF法を
  算定手法として用いて当社の1株当たりの株式価値の分析を行い、当社は、2021 年2月5日付で大和
  証券より本株式価値算定書を取得いたしました。
   上記各手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。


   市場株価法      :763 円から 779 円
   類似会社比較法    :979 円から 1,297 円
   DCF法       :1,047 円から 1,229 円


   市場株価法では、2021 年2月5日を算定基準日として、当社株式の名古屋証券取引所市場第二部に
  おける基準日の終値 768 円、直近1ヶ月間の終値単純平均株価 779 円、直近3ヶ月間の終値単純平均株
  価 765 円及び直近6ヶ月間の終値単純平均株価 763 円を基に、当社株式1株当たりの価値の範囲を 763
  円~779 円と算定しております。
   類似会社比較法では、当社と類似性があると判断される類似上場会社として、イオンディライト株式
  会社、日本管財株式会社、株式会社ビケンテクノ、日本ハウズイング株式会社及び日本空調サービス株
  式会社を選定した上で、企業価値に対するEBITDAの倍率を用いて算定を行いました。
   DCF法では、当社が作成した事業計画を基に、2021 年3月期から 2024 年3月期までの4期分の事
  業計画における収益や投資計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が、2021 年3
  月期第4四半期以降において創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを、一定の割引率で現
  在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を分析し、当社株式の1株当たりの価値の範囲を 1,047
  円~1,229 円までと分析しております。なお、割引率は 9.7%~10.8%を採用しており、継続価値の算
  定にあたっては永久成長法を採用し、永久成長率を 0.0%~1.0%として算定しております。
   大和証券がDCF法の算定の前提とした当社作成の事業計画に基づく財務予測は以下のとおりであり、
  大幅な増益を見込んでいる事業年度が含まれております。
   具体的には、2021 年3月期は国内事業において新型コロナウイルス感染症流行による休業手当・特
  別有給休暇などの助成金対象となる労務費の一部が特別損失へ振り替えられたこと、また消毒・抗菌な
  どの特別作業や販売管理費の削減が寄与し、営業利益は前年度に比べて増益となる 430 百万円となる見
  込みです。
   2022 年3月期は新型コロナウイルス感染症の流行が収束することを前提に、国内事業においては前
  述の特別作業の減少や販売管理費の増加が影響するものの、海外事業においては当該事業の市場復活が


                                 14
   期待できることから、結果として営業利益は前年度の実質営業利益(営業利益 430 百万円から前述の特
   別損失振替分 156 百万円を反映させたもの)274 百万から 389 百万円に増額となる見込みです。
    2023 年3月期は当社が 2020 年度より推進する中期経営計画の課題の一つである低採算物件の整理が
   奏功し国内事業における収益率の改善が図られ、また海外事業も順調に推移し、結果営業利益は前年度
   389 百万円から増加し、567 百万円となる見込みです。
    また、当該財務予測は、本取引の実施を前提としたものではなく、上記「
                                    (2)意見の根拠及び理由」
   の「② 本公開買付けを実施するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営
   方針」に記載の本取引後の具体的な施策及びその効果を含んだものではありません。
                                                            (単位:百万円)
   項目                   2021 年     2022 年        2023 年      2024 年
                         3月期       3月期           3月期          3月期
                       (3ヶ月)
   売上高                     6,198     27,499        28,536      28,983
   営業利益                   ▲ 115         389           567         586
   EBITDA                  ▲ 74         808         1,024       1,023
   フリー・キャッシュ・フロー             273            84        431         498


(4)上場廃止となる見込み及びその事由
   当社株式は、本日現在、名古屋証券取引所市場第二部に上場されていますが、公開買付者は、本公開
 買付けにおいて買付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、当社株式は、
 名古屋証券取引所の上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。
   また、本公開買付けが成立した時点では当該基準に該当しない場合でも、本公開買付けの成立後、下
 記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
                                      」に記載された手続
 の実施を予定しておりますので、当該手続を実施する場合、当社株式は、名古屋証券取引所の上場廃止
 基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となります。なお、上場廃止後は、当社株式を名古屋証券取引
 所において取引することはできません。


(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
   公開買付者は、上記「
            (2)意見の根拠及び理由」の「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、本
 公開買付けが成立したものの、当社株式の全て(但し、当社が所有する自己株式及び本不応募株式を除
 きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後、当社において以下の方法により、当社
 の株主を公開買付者及び朝日土地建物のみとするための一連の手続を実施することを予定しているとの
 ことです。
   具体的には、本公開買付けの成立後、公開買付者は、会社法第 180 条に基づき当社株式の併合(以下
 「本株式併合」といいます。)を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃
 止する旨の定款変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)
 を開催することを、本公開買付けの決済の完了後速やかに当社に要請する予定とのことであり、公開買
 付者及び朝日土地建物は、本臨時株主総会において当該議案に賛成する予定とのことです。
   本臨時株主総会において本株式併合の議案についてご承認いただいた場合には、当社の株主の皆様は、
 本株式併合がその効力を生じる日において、本臨時株主総会においてご承認いただいた本株式併合の割
 合に応じた数の当社株式を所有することになります。本株式併合をすることにより株式の数に1株に満
 たない端数が生じるときは、当該端数の株式を有する当社の株主に対して、会社法第 235 条その他の関係
 法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(但し、合計した数に1株に満たない端数がある場合には、
 当該端数は切り捨てられます。以下同じとします。)に相当する当社株式を当社又は公開買付者に売却す
 ることによって得られる金銭が交付されることになります。公開買付者は、当該端数の合計数に相当す
 る当社株式の売却価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(但
 し、公開買付者、朝日土地建物及び当社を除きます。)の皆様に交付される金銭の額が、本公開買付価格


                            15
 に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう算定した上で、裁判所に対し
 て任意売却許可の申立てを行うことを当社に要請する予定とのことです。なお、本株式併合の割合は、
 本日現在において未定ですが、公開買付者及び朝日土地建物のみが当社株式の全て(但し、当社が所有
 する自己株式を除きます。)を所有することとなるよう、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の
 皆様(但し、公開買付者、朝日土地建物及び当社を除きます。)の所有する当社株式の数が1株に満たな
 い端数となるように決定される予定です。
   本株式併合に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、株式併合がなされた
 場合であって、株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第 182
 条の4及び第 182 条の5その他の関係法令の定めに従い、当社の株主は、当社に対し、自己の所有する株
 式のうち1株に満たない端数となるものの全てを公正な価格で買い取ることを請求することができる旨
 及び裁判所に対して当社株式の価格決定の申立てを行うことができる旨が定められています。上記のと
 おり、本株式併合においては、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(但し、公開買付者、朝日
 土地建物及び当社を除きます。)の皆様が所有する当社株式の数は1株に満たない端数となる予定ですの
 で、本株式併合に反対する当社の株主の皆様は、価格決定の申立てを行うことができることになる予定
 です。なお、上記申立てがなされた場合の買取価格は、最終的には裁判所が判断することになります。
   上記各手続については、関係法令の改正や、関係法令についての当局の解釈等の状況、本公開買付け
 後の公開買付者及び朝日土地建物の株券等所有割合及び公開買付者以外の当社の株主の当社株式の所有
 状況(具体的には、朝日土地建物の株券等所有割合を上回る水準の数の当社株式を保有する株主が現れ
 た場合)等によっては、実施に時間を要し、又はそれと概ね同等の効果を有するその他の方法に変更す
 る可能性があるとのことです。但し、その場合でも、本公開買付けに応募されなかった当社の各株主
 (但し、公開買付者、朝日土地建物及び当社を除きます。
                          )に対しては、最終的に金銭を交付する方法が
 採用される予定であり、その場合に当該各株主に交付される金銭の額については、本公開買付価格に当
 該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一になるよう算定する予定とのことです。以上
 の場合における具体的な手続及びその実施時期等については、決定次第、当社が速やかに公表する予定
 ですが、本臨時株主総会を開催する場合には 2021 年5月を目処に開催されることを見込んでおります。
   また、本株式併合の効力発生日が 2021 年6月 30 日までに到来することが見込まれる場合には、公開買
 付者は当社に対して、本株式併合が完了していることを条件として、2021 年3月期に係る当社の定時株
 主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)で権利行使することのできる株主を、本株式併合完了後
 の株主とするため、定時株主総会の議決権に係る基準日の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うこ
 とを要請する予定とのことです。そのため、当社の 2021 年3月 31 日の株主名簿に記載又は記録された株
 主であっても本定時株主総会において権利を行使できない可能性があります。
   なお、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の皆様の賛同を勧誘するものではないと
 のことです。加えて、本公開買付けへの応募又は上記の各手続における税務上の取扱いについては、当
 社の株主の皆様が自らの責任にて税理士等の専門家にご確認いただきますようお願いいたします。


(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの
   公正性を担保するための措置
   公開買付者及び当社は、本公開買付けがいわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)に該当する本
 取引の一環として行われるものであり、構造的な利益相反の問題が存在すること等を踏まえ、本公開買
 付価格の公正性の担保、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性の排除及
 び利益相反の回避の観点から、本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するため、以下の措置を実施
 いたしました。以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置については、公開買付者から受け
 た説明に基づくものです。
   なお、公開買付者は、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」
 (Majority of Minority)の買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立に必要な取得株式数の
 水準が著しく高くなるためその成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望
 する少数株主の利益に資さない可能性もあるものと考え、本公開買付けにおいて「マジョリティ・オ


                           16
ブ・マイノリティ」
        (Majority of Minority)の買付予定数の下限は設定していないとのことです。もっ
とも、公開買付者及び当社において、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回
避するための措置として、以下の措置を実施していることから、当社の少数株主の利益には十分な配慮
がなされていると考えております。


① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
  当社は、公開買付者から提示された本公開買付価格に対する意思決定の過程における公正性を担保す
 るために、公開買付関連当事者から独立した第三者算定機関として、大和証券に当社株式の株式価値の
 算定を依頼しました。なお、大和証券は、公開買付関連当事者の関連当事者には該当せず、本公開買付
 けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。なお、当社は、大和証券から本公開買付
 価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。


  当該株式価値算定書の概要は、上記「
                  (3)算定に関する事項」をご参照ください。


② 当社における独立した法律事務所からの助言
  当社は、本公開買付けを含む本取引に係る当社取締役会の意思決定の公正性及び適正性を確保するた
 めに、公開買付関連当事者から独立したリーガル・アドバイザーとしてアンダーソン・毛利・友常法律
 事務所を選任し、同事務所から、本公開買付けを含む本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思
 決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けております。なお、アンダーソ
 ン・毛利・友常法律事務所は、公開買付関連当事者の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本
 取引に関して重要な利害関係を有しておりません。


③ 当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の取得
  当社は、2020 年 12 月 15 日付の取締役会決議に基づき、当社取締役会において本公開買付けを含む本
 取引の是非を審議及び決議するに先立って、本公開買付けを含む本取引における当社の意思決定の恣意
 性を排除し、意思決定過程の公正性、透明性及び客観性を確保することを目的として、公開買付関連当
 事者から独立した、外部の有識者を含む委員(緒方健氏(当社社外取締役兼独立役員)、早川敏之氏
 (当社社外取締役兼独立役員)、高橋明人氏(弁護士、高橋・片山法律事務所)及び長谷川臣介氏(公
 認会計士、長谷川公認会計士事務所)の4名)によって構成される本特別委員会を設置しました。なお、
 本特別委員会の互選により、緒方健氏を本特別委員会の委員長として選定しております。本特別委員会
 の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず、時間制又は固定額の報酬を支払
 うものとしております。
  そして、当社は、上記取締役会決議に基づき、本特別委員会に対し、(i)本取引の目的は合理的と認
 められるか(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。、(ii)本取引の条件(本公開買付けにお
                             )
 ける買付け等の価格を含む。
             )の妥当性が確保されているか、(iii)本取引に係る手続の公正性が確保さ
 れているか、(iv)本取引が当社の少数株主にとって不利益なものでないと考えられるか、及び(v)当社
 取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明し、当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨すること
 の是非について諮問し(以下(i)乃至(v)の事項を「本諮問事項」といいます。、これらの点についての
                                      )
 答申書を当社に提出することを委嘱しました。また、併せて、当社は、本特別委員会の設置に際し、当
 社と公開買付者の間での公正な交渉状況を確保するべく、当社が公開買付者との間で行う本取引の取引
 条件に関する交渉過程に実質的に関与すること、本取引のために講じるべき公正性担保措置の程度を検
 討し、必要に応じて意見・提言すること、当社の株式価値評価及び本取引に係るフェアネス・オピニオ
 ンの提供その他特別委員会が必要と判断する事項を第三者機関その他アドバイザーに委託すること(こ
 の場合の費用は、合理的な範囲において、当社が負担する。、必要な情報収集((i)必要資料の収集、
                           )
 並びに、(ii)特別委員会が必要であると考える、(a)当社の役員及び従業員、(b)本取引に関して当社が
 その株式価値評価を委託する第三者機関がいる場合には当該第三者機関、(c)当社のフィナンシャル・
 アドバイザー及びリーガル・アドバイザー、(d)公開買付者及びそのフィナンシャル・アドバイザーそ


                          17
の他のアドバイザーからの聴取を含む。)を行うこと、本取引に関する当社取締役会の意思決定は、上
記委嘱に基づく本特別委員会の判断内容を最大限尊重して行われるものとし、特に本特別委員会が本取
引に関する取引条件を妥当でないと判断したときには、当社取締役会は当該取引条件による本取引に賛
同しないものとすることを決議いたしました。なお、当社は、当初から上記の4氏を本特別委員会の委
員として選任しており、本特別委員会の委員を変更した事実はありません。
 本特別委員会は、2020 年 12 月 21 日から 2021 年2月4日まで合計6回開催され、本諮問事項につい
て、慎重に検討及び協議を行いました。具体的には、本特別委員会は、当社から、本取引の提案を受け
た経緯、本取引の目的、事業環境、事業計画、経営課題等に関する説明を受け、質疑応答を行い、また、
公開買付者から、本取引を提案するに至った経緯及び理由、本取引の目的、本取引の諸条件等について
説明を受け、質疑応答を行いました。加えて、公開買付者との交渉過程への関与方針として、直接の交
渉は当社のフィナンシャル・アドバイザーである大和証券が当社の窓口として行うこととしつつ、本特
別委員会は、交渉担当者から適時に状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べ、指示や要請を行うこ
となどにより、取引条件に関する交渉過程に実質的に関与することができることを確認しております。
さらに、大和証券から当社株式の株式価値の算定方法及び結果に関する説明を受けております(なお、
大和証券は、株式価値の算定の基礎とされた当社の事業計画について、複数回、当社と質疑応答を行い、
その作成経緯及び当社の現状を把握した上で、それらに照らし不合理な点がないかという観点から、当
社の事業計画の合理性を確認しております。。
                   )
 その後、本特別委員会は、当社から、公開買付者と当社との間における本取引に係る協議・交渉の経
緯及び内容等につき適時に報告を受けた上で、本特別委員会において協議し、本公開買付価格につき、
上記「
  (2)意見の根拠及び理由」の「③ 本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」
に記載のとおり交渉が行われ、公開買付者から 1,140 円という最終的な提案を受けるに至るまで、公開
買付者に対して本公開買付価格の増額を要請すべき旨を当社に意見するなどして、公開買付者との交渉
過程に関与いたしました。さらに、アンダーソン・毛利・友常法律事務所から本取引において利益相反
を軽減又は防止するために取られている措置及び本取引に関する説明を受け、それぞれ、質疑応答を行
うとともに、当社からは本取引の諸条件の交渉経緯及び決定過程等に関する説明を受け、質疑応答を行
いました。
 なお、本特別委員会は、当社が選任したフィナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である大
和証券並びにリーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所につき、いずれも独
立性及び専門性に問題がないことから、それぞれを当社のフィナンシャル・アドバイザー及び第三者算
定機関並びにリーガル・アドバイザーとして承認しております。
 これらの内容を踏まえ、本特別委員会は、大和証券及びアンダーソン・毛利・友常法律事務所と議論
を重ね、本諮問事項について協議・検討を行いました。本特別委員会は、このように本諮問事項につい
て慎重に協議及び検討した結果、2021 年2月5日付で、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、大
要以下の内容の本答申書を提出しました。


 (i) 答申内容
   ⅰ 本取引の目的は合理的と認められる(本取引が当社の企業価値向上に資する)ものと考える。
   ⅱ 本取引の条件(本公開買付価格を含む。
                      )の妥当性が確保されているものと考える。
   ⅲ 本取引に係る手続の公正性が確保されている(公正な手続を通じた当社の株主の利益への
     十分な配慮がなされている)ものと考える。
   ⅳ 上記ⅰ乃至ⅲを踏まえて、本取引が当社の少数株主にとって不利益なものでないと考える。
   ⅴ さらに、上記ⅰ乃至ⅳを踏まえれば、現時点において、当社取締役会が本公開買付けに賛
     同意見を表明し、当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することは相当であり、
     当社の少数株主にとって不利益なものではないと考える。


 (ⅱ) 答申理由
   ⅰ 「本取引の目的は合理的と認められるか(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含


                         18
 む。」について
  )
 ・ 当社及び公開買付者から説明を受けた、上記「3 本公開買付けに関する意見の内容、根
  拠及び理由」の「
         (2)意見の根拠及び理由」記載の「a 本取引の目的及び必要性・背景
  事情」並びに「b 本公開買付けを経て行われる本取引のメリット」について、当社の現
  在の事業内容及び経営状況を前提とした具体的なものであると考えられること。とりわけ、
  当社の属する業界における慢性的な人手不足を背景として、当社においても技能を持った
  人材を確保することが難しい状況が続いているとの点、他方で当社の業務全体についてシ
  ステム化を始めとするデジタル・トランスフォーメーションが遅れているとの点について、
  これらの状況を打開する有効な施策を講じる必要があると考えることは合理的な経営判断
  であると言えること
 ・ 上記a及びbについて、当社の属する業界及び市場の環境として一般に説明されている内
  容とも整合すると考えられること
 ・ 同じく上記a及びbについて、当社における将来の競争力強化に向けて現実的なものであ
  ると考えられること。具体的には、(a)先端システム・技術等への投資」については、
                 「
  当社が直面している人手不足及び人材確保の問題、並びに当社業務のシステム化、デジタ
  ル化に向けた必要な施策であると言えること。また、(b)海外展開の拡大」については、
                          「
  当社が既に進出を始めている東南アジアにおけるビルメンテナンス事業をさらに拡大させ
  ることで、付加価値の高いサービスによる高い利益率の確保を目指すものと言えること。
  さらに「
     (c)不動産投資事業への進出」については、必要な投資のもと新たなサービス
  の創出、また新たな市場への進出を狙うものと言え、いずれも当社が将来を見据えて講じ
  る施策として合理的なものであると言えること
 ・ 当社と公開買付者との間で、当社の属する市場環境や将来における動向予想等も踏まえて
  本取引の必要性及びメリットの検討を行っていると言えること
 ・ 当社と公開買付者から説明を受けた当社の今後の事業見通し及び成長見通し並びに本取引
  後に実施を検討している施策等について、当社の事業内容及び経営状況を前提とした上で、
  公開買付者の経営方針をも踏まえたものと言え、いずれも不合理なものとは認められない
  こと。この点に関し、当社において高付加価値商品・サービスの創出や新市場として海外
  への進出といった戦略を推進することが必要と考える一方で、かかる戦略の推進に際して
  は多額の初期投資や継続的な投資を要することが予想されるとのことで、これにより短期
  的には当社の一般株主の利益を損なう可能性もあると言え、そのような一般株主へのリス
  クを回避すべく、MBOの手法により当社株式を非公開化し、短期的な株式市場からの評
  価にとらわれずに効果的な諸施策の実施を目指すとの点は合理的なものと言えること
ⅱ 「本取引の条件(本公開買付けにおける買付け等の価格を含む。)の妥当性が確保されてい
 るか」について
 ・ 当社において、本取引の条件、とりわけ本公開買付けにおける当社株式に係る公開買付価
  格(すなわち本公開買付価格)の公正性・妥当性を確保するために、その検討及び判断に
  際して、当社株式の株式価値の算定のための独立の第三者算定機関を選任し、当該第三者
  算定機関から株式価値算定書を取得した上で、当該株式価値算定書を参考としていること
 ・ 当該第三者算定機関作成の株式価値算定書の結論に至る計算過程について、その算定手法
  は現在の実務に照らして一般的、合理的な手法であると考えられること
 ・ 上記算定の内容についても現在の実務に照らして妥当なものであると考えられること、ま
  た当該算定の前提となっている当社の事業計画の内容に関する当社及び第三者算定機関か
  ら本特別委員会に対する説明を踏まえ、本特別委員会においても、当社の事業計画の作成
  経緯及び当社の現状を把握した上で、それらに照らし不合理な点がないかという観点から
  事業計画の合理性を確認しており、結論として当該事業計画を合理的なものであると考え
  ていること
 ・ これらを踏まえ、当該第三者算定機関作成の株式価値算定書について、特段不合理な点あ


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  るいは著しい問題などは認められないと考えられること
 ・ また、当該株式価値算定書を基礎として当社においても本取引の必要性及びメリット、当
  社の今後の事業への影響といった事情等を全般的に考慮した上で、本公開買付価格の検討
  を行ってきたと言えること
 ・ 当社において、経験豊富なフィナンシャル・アドバイザー(第三者算定機関)を起用し、
  本公開買付価格を含む本取引全般の条件交渉を実施したと言えること
 ・ 当社取締役会において最終的に決議を予定している本公開買付価格について、相応のプレ
  ミアムが付された価格であると言えること
 ・ これらの当社における対応は、本公開買付けを含む本取引の条件とりわけ本公開買付価格
  の公正性・妥当性を確保し、またこれらに関する当社の判断及び意思決定について、その
  過程から恣意性を排除するための方法として合理性・相当性を有するものと考えられるこ
  と
 ・ さらに、当社からの説明によれば、本公開買付け後の状況を踏まえて実施が予定されてい
  る所定の手続により最終的に公開買付者及び朝日土地建物のみを当社の株主とした上で当
  社株式を非公開化するための一連の手続(以下「本非公開化取引」という。
                                   )の条件に関
  しても、今後特段の事情がない限り、本公開買付価格と同一の価格を基準として算定、決
  定する予定であること
 ・ この点、本非公開化取引は、本公開買付けの後、本公開買付けに続く手続として行われる
  ことが予定されているもの(いわゆる二段階買収としての手続)であり、時間的に近接し
  た両手続における取引条件が同一のものとなるようにすることは合理的と考えられること
ⅲ 「本取引に係る手続の公正性が確保されているか」について
 ・ 当社は本取引への対応を検討するに当たり、当社における検討及び意思決定の過程に対す
  る公開買付者の影響を排除するべく、当社並びに公開買付者及び朝日土地建物のいずれか
  らも独立した本特別委員会を設置していること、本特別委員会の委員全4名の半数である
  2名は当社の社外取締役であり、残る2名は外部の専門家である弁護士及び公認会計士で
  あること、さらに当該社外取締役のうち1名が本特別委員会委員の互選により同委員会の
  委員長に選定されていること
 ・ 当社は、本取引への対応を検討するに当たり、本公開買付けの条件とりわけ本公開買付価
  格の公正性を確保すべく、当社株式に係る株式価値の算定を、当社並びに公開買付者及び
  朝日土地建物のいずれからも独立した第三者算定機関である大和証券へ依頼した上で、同
  社作成の株式価値算定書を取得していること、また大和証券の上記独立性に関し本特別委
  員会においても必要な説明を受けた上で当該独立性を確認していること
 ・ また本取引に関する法的助言(いわゆる公正性担保措置に係る助言を含む。
                                    )を得るべく、
  当社並びに公開買付者及び朝日土地建物のいずれからも独立したリーガル・アドバイザー
  として、アンダーソン・毛利・友常法律事務所を選任していること、またアンダーソン・
  毛利・友常法律事務所の上記独立性に関し本特別委員会においても必要な説明を受けた上
  で当該独立性を確認していること
 ・ 今般の本非公開化取引を含む本取引は、いわゆるMBO取引として公開買付者との間で実
  施されるものであることから(すなわち、公開買付者は当社の主要株主である第二位株主
  であり、また、当社の代表取締役社長かつ当社の主要株主である筆頭株主である加藤憲司
  氏が公開買付者の議決権の全部を所有している。、構造的かつ典型的な利益相反性が生じ
                        )
  る可能性があり得るところ 、当社においては、上記の体制のもと、本取引についてより
  慎重に条件の妥当性・公正性を担保する必要がある旨を認識して、当社から公開買付者に
  対して協議過程の早い段階から少数株主の利益に十分配慮した取引条件を要請してきたと
  言えること
 ・ 当社と公開買付者との間の協議及び交渉の方針に関して、当社及び当社のフィナンシャ
  ル・アドバイザーでもある大和証券から本特別委員会に対して交渉方針等の説明が行われ


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   た上で、本特別委員会において確認された当該交渉方針の下に公開買付者との交渉が進め
   られたこと
 ・ 当社と公開買付者との間の協議及び交渉の具体的な状況についても、適時に本特別委員会
   への報告が行われてきており、かつ特に本公開買付価格に関する交渉の重要な局面におい
   ては、当該報告の内容を踏まえ本特別委員会から当社及び当社のフィナンシャル・アドバ
   イザーに対して意見を述べるとともに、必要と考えられる要請等を行うなど、本公開買付
   けの条件とりわけ本公開買付価格の交渉過程に本特別委員会が実質的に関与可能な体制が
   確保されていること
 ・ その上で、条件の妥当性及び公正性並びに現実性といった事情について、当社において全
   般的な検証を重ねた上で、公開買付者との複数回に及ぶ協議を経て本公開買付価格に関し
   て、今般取締役会決議が予定されている価格についての最終的な調整が進められたこと
 ・ その後、最終的に当社及び公開買付者間で本公開買付価格を含む本取引の条件について合
   意するに至り、当社において、当該合意された価格をもって、取締役会で決議を予定して
   いる本公開買付価格となったこと
 ・ さらに、いわゆる二段階買収等に関しても、早期かつ詳細な開示及び説明を行う予定であ
   り、当社株主の適切な判断機会の確保に努めていると言えること、その他公開買付者及び
   当社が作成し開示する予定の各開示書類において、当社株主(とりわけ少数株主)が本公
   開買付けを含む本取引の各条件の妥当性等を判断するために必要かつ相当と考えられる情
   報が開示される予定となっていること
 ・ 利害関係を有する当社取締役について、当社における本取引の検討に加わっておらず、今
   後開催される本取引に関する取締役会の審議及び決議にも参加しない予定であることなど、
   意思決定過程における恣意性の排除に努めていると言えること
 ・ なお、本公開買付けにおいては、本プレスリリースに記載のとおりの内容の買付予定数の
   下限が設定される予定である。この点、当該下限の設定により、本公開買付けへの応募が
   少ない場合には、本公開買付けを通じた当社株式の買付け等が行われないことになり、こ
   の点は当社の少数株主(一般株主)の意向を可能な限り尊重するものと言えること
 ・ 本公開買付けにおいて、その買付期間は 30 営業日と法令上の最短期間である 20 営業日よ
   りも長期の期間が設定される予定であること、また当社は公開買付者との間で、当社が対
   抗的買収提案者と接触することを禁止するようないわゆる取引保護条項を含む合意等、当
   該対抗的買収提案者と接触することを制限するような内容の合意を行っていないこと等か
   ら、いわゆるマーケット・チェックの観点において特段不合理な状況にはないものと考え
   られること。なお、市場における潜在的な買収者の有無を調査・検討する、いわゆる積極
   的なマーケット・チェックに関しては、情報管理の観点等から実務上その実施は必ずしも
   容易とは言えず、従って本件においてもそのような対応が行われていないことのみをもっ
   て、マーケット・チェックの点で不合理な状況が生じるものではないと考えられること
 ・ 本取引においては、当社株式の非公開化のために、いわゆる二段階買収の手続が予定され
   ている(現状、株式併合の手続によることが予定されている)が、株式併合に関連する一
   般株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、所定の条件のもと、当社の株主は、
   当社に対し、自己の所有する普通株式のうち一株に満たない端数となるものの全部を公正
   な価格で買い取ることを請求することができる旨及び裁判所に対して当社株式の価格決定
   の申立てを行うことができる旨が定められていること。かかる申立てが行われた場合の価
   格の決定は、最終的には裁判所が判断することとなり、当社の一般株主においては、かか
   る手続を通じて経済的な利益の確保を図ることが可能とされていること
 ・ 以上のとおり、本非公開化取引の条件の公正性の担保に向けた客観的状況の確保等の諸点
   について、具体的な対応が行われているものと考えられ、公正な手続を通じた当社株主の
   利益への十分な配慮がなされていると考えられること
ⅳ 「本取引が当社の少数株主にとって不利益なものでないと考えられるか」について


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     ・ 上記ⅰ乃至ⅲまでにおいて検討した諸事項以外の点に関して、本特別委員会において、本
       公開買付けを含む本取引が当社の少数株主にとって不利益なものであると考える事情は現
       時点において特段見当たらず、従って本取引は当社の少数株主にとって不利益なものでは
       ないと考える
    ⅴ 「当社取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明し、当社株主に対して本公開買付けへの
      応募を推奨することの是非」について
     ・ これまでに述べたとおり、ⅰ本取引の目的は合理的と認められる(本取引が当社の企業価
       値向上に資する)ものと考えられること、ⅱ本取引の条件(本公開買付価格を含む。
                                            )の
       妥当性が確保されているものと考えられること、ⅲ本取引に係る手続の公正性が確保され
       ている(公正な手続を通じた当社の株主の利益への十分な配慮がなされている)ものと考
       えられること、ⅳ上記ⅰ乃至ⅲを踏まえて、本取引が当社の少数株主にとって不利益なも
       のでないと考えられることからすると、現時点において、当社取締役会が本公開買付けに
       賛同意見を表明し、当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することは相当であり、
       当社の少数株主にとって不利益なものではないと言え、これに反する事情は現時点におい
       て特段見当たらない


④ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の異議がない旨の意見
  当社は、大和証券より取得した本株式価値算定書、アンダーソン・毛利・友常法律事務所から得た法
 的助言を踏まえつつ、本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本公開買付けを含む本取引の諸条件に
 ついて慎重に検討しました。その結果、上記「
                     (2)意見の根拠及び理由」の「③ 本公開買付けに賛
 同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社取締役会は、本公開買付けについて、
 (i)本公開買付けにより当社の企業価値が向上すると見込まれるとともに、
                                   (ii)本公開買付価格及び
 本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、当社の
 株主の皆様に対して、合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断し、本日開催の取締役会
 において、審議及び決議に参加した当社の取締役(当社取締役会は全7名で構成されるところ、加藤憲
 司氏及び加藤憲博氏を除く髙井幸治氏、髙橋正文氏、本谷絋三氏、緒方健氏及び早川敏之氏の5名)の
 全員一致で、本公開買付けへの賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して本公開買付
 けへの応募を推奨する旨の決議をいたしました。
  なお、かかる当社の取締役会決議は、公開買付者が本公開買付け及びその後の一連の手続を実施する
 ことにより当社株式が上場廃止となる予定であることを前提として行われたものです。
  また、上記取締役会では、当社の監査役の全員(石原鉦司氏、田脇寿夫氏、佐久間紀氏及び伊藤信行
 氏の4名)が、当社取締役会が上記決議をすることに異議がない旨の意見を述べております。なお、当
 社の代表取締役社長である加藤憲司氏は、公開買付者の大株主であり、公開買付者の代表取締役を兼任
 していること及び本取引後も継続して当社の経営にあたることを予定していることから、また、当社の
 代表取締役専務である加藤憲博氏は、公開買付者の株主であり、公開買付者の代表取締役社長を兼任し
 ていること及び本取引後も継続して当社の経営にあたることを予定していることから、それぞれ、本取