4611 大日塗料 2020-05-26 15:00:00
2020年3月期 決算説明会資料 [pdf]

2020年3月期 決算説明資料
2020年5月26日




                  (証券コード 4611 東証第一部)
目次



     Part Ⅰ. 決算実績・業績予想        P.   2
     Part Ⅱ. 経営戦略             P. 14
     Appendix.製品紹介、関連会社事業内容   P. 25




                                       1
PartⅠ. 決算実績・業績予想
                   2
1. 2020年3月期決算実績

    ①決算概要総括
   国内塗料、海外塗料では需要が低調に推移したが、照明機器では販売が好調に推移し業績が拡大

    売上高

                国内塗料   51,861 百万円 △ 1,110 百万円      工業用塗料を中心に需要が減少
    連結売上高
    72,709百万円   海外塗料    7,290 百万円   △ 772 百万円      各拠点における自動車生産台数が減少

    前期比
    △1,033百万円   照明機器   10,135 百万円   + 757 百万円      商業施設・宿泊施設向けが好調に推移
    △1.4%
                蛍光色材    1,337 百万円    + 49 百万円      国内の高付加価値品が堅調に推移


    営業利益
                                                   一部の高付加価値品における顧客の減産
                国内塗料    2,464 百万円   △ 469 百万円
                                                   本社移転費用の発生
    連結営業利益
    5,547百万円    海外塗料     843 百万円    △ 347 百万円      減収及び高付加価値品の販売減少

    前期比
    △491百万円     照明機器    1,639 百万円   + 400 百万円      増収及び生産効率の改善
    △8.1%
                蛍光色材     116 百万円     + 41 百万円      販売価格の適正化が伸展


                                                                         3
1. 2020年3月期決算実績

②連結損益計算書(P/L)
                                                                               (単位:百万円、%)

                               実績

          2019年3月期                  2020年3月期                              コメント
                                               前期比
         金額       構成比     金額        構成比
                                            増減額   増減率

売上高      73,743   100.0   72,709    100.0   △1,033   △ 1.4


売上総利益    21,833    29.6   21,800     30.0    △ 33    △ 0.2

販売費及び
         15,794    21.4   16,252     22.4      457     2.9      人件費、不動産賃借料、減価償却費が増加
一般管理費

営業利益      6,039     8.2    5,547      7.6   △ 491    △ 8.1


経常利益      6,210     8.4    5,786      8.0   △ 423    △ 6.8      クレーム関連費用△54

親会社株主に
帰属する      3,604     4.9    3,662      5.0       57     1.6      前期:本社移転に伴う減損損失358の剥落
当期純利益

減価償却費     2,021      -     2,206       -       185     9.2      国内塗料+79、海外塗料+98


設備投資額     2,571      -     4,426       -     1,855    72.1      国内塗料+1,338、海外塗料+469



                                                                                            4
1. 2020年3月期決算実績

 ③連結営業利益の増減要因
(単位:億円)


                         国内塗料                  海外塗料           照明機器             蛍光色材
                       (前期比 ▲4.6)                           (前期比 +4.0)         ・その他
 65.0

 63.0

 61.0   60.3   ▲ 0.4
                       ▲ 2.7
                                                       + 6.6   ▲ 0.2   ▲ 2.4
 59.0           高              + 1.1   ▲ 2.6
                付
                加                                               蛍
 57.0           価                                               光              ▲ 0.7
                値       販       原              ▲ 3.5            ラ                        55.4
                品       売       材                               ン        そ
 55.0           の       数       料       販                       プ        の
                販       量       価       管                       関        他
                売       の       格       費                       連        ・
 53.0                   減       の       の                       の
                減                                                        販
                        少       下       増                       販        管
                                落       加      低自       L       売
 51.0                                                   E                費
                                               調動               減
                                               推車       D
 49.0                                          移部       関
                                                品       連
                                                分       の
 47.0                                           野       販
                                                が       売
                                                        増
 45.0
    2019年3月期                                                                           2020年3月期
       実績                                                                                 実績


                                                                                                  5
1. 2020年3月期決算実績

④連結貸借対照表(B/S)
                                                                           (単位:百万円)

             2019年3月期     2020年3月期     増減額                       コメント

流動資産            35,388       33,317    △ 2,070

 現金及び預金           5,871       5,317     △ 553

 受取手形及び売掛金      18,387       17,172    △ 1,214      国内塗料△1,057、海外塗料△126

 たな卸資産            9,515       9,439      △ 75       国内塗料△402、海外塗料+301

 その他流動資産          1,614       1,387     △ 226

固定資産            43,491       43,499          8
                                                    設備投資による増加4,199、減価償却△1,975、
 有形固定資産         22,446       25,437      2,991
                                                     オペレーティングリースの資産計上197、他勘定振替313
                                                    設備投資による増加217、減価償却△184、
 無形固定資産            813          542     △ 271       他勘定振替△304
                                                    時価評価等による投資有価証券の減少△1,076
 投資その他の資産       20,231       17,520    △ 2,711      退職給付に係る資産の減少△1,619
資産合計            78,880       76,817    △ 2,062

負債合計            33,796       32,138    △ 1,658

 (借入金残高)        (3,237)      (4,160)     (923)      設備投資による資金需要のための調達増+923

純資産合計           45,083       44,679     △ 403

負債純資産合計         78,880       76,817    △ 2,062



                                                                                      6
1. 2020年3月期決算実績

⑤連結キャッシュ・フロー計算書
                                                                       (単位:百万円)

             2019年3月期     2020年3月期    増減額                      コメント


営業活動による
                  4,358       4,434       76
キャッシュ・フロー


投資活動による
               △ 2,470      △ 4,424   △ 1,954      設備投資に伴う支出増△1,933
キャッシュ・フロー

                                                   短期借入金による調達額の減少△3,450
財務活動による
                 △ 351        △ 742    △ 391       長期借入金の返済額の減少+124
キャッシュ・フロー                                          設備投資の資金対応のため長期借入+3,000

現金及び現金同等物に
                  △ 88           92      181
係る換算差額


現金及び現金同等物の
                  1,448       △ 640   △ 2,088
増減額


現金及び現金同等物の
                  4,256       5,704     1,448
期首残高


現金及び現金同等物の
                  5,704       5,064    △ 640
期末残高



                                                                                  7
2. 2021年3月期業績予想

   新型コロナウイルス感染症の収束時期やそれに伴う経済への影響が、現時点で不透明
   国内塗料事業においては、政府から発令されている緊急事態宣言の影響で、建設工事の遅延や中断、
    工業用顧客の生産調整等が生じることにより、塗料需要の落ち込みが予想される
   海外塗料事業においても、各国政府が発令しているロックダウンや行動規制により、総じて生産活動が
    低下している
   照明機器事業においては、店舗営業の自粛や観光業の停滞等により商業施設での設備投資が抑えら
    れ、今後の需要の落ち込みが予想される



   以上の点から、2021年3月期の連結業績予想及び配当につきましては、当社及び当社グループへ
    与える業績影響を現段階では合理的に算定することが困難であることから、未定とさせていただきます
   今後、業績予想の合理的な算定が可能となった段階で、速やかに公表いたします




                                                     8
(新型コロナウイルスに対する当社グループの対応)
          従業員への対応(国内)                         生産拠点等の稼働状況
従業員の安全・健康と社内外への感染拡大防止を最優先                   受注動向を注視し、生産活動を維持
   従業員へのマスク配布、消毒液の設置、国内全拠点を           国内の工場及び調色場は生産活動を維持するも、
    対象とした時差出勤や在宅勤務の実施による感染予防            在庫状況や販売動向に応じて数日間の休業を実施
    対策を徹底                              仕入れは、海外由来原料は先行発注するなどして対応
   保育園・幼稚園及び小学校の休校要請により出社が            受発注業務は平常通りに実施
    困難な従業員を対象に特別休暇を付与
                                       中国では2月下旬より工場稼働が再開し、新工場も3月
   国内外の出張及び取引先との対面打合せを自粛し、             下旬より工事再開
    Web会議や電話会議を積極活用
                                       タイ、メキシコでも工場稼働を停止するなどの対応を実施

        財務の状況(資金の確保状況)                         各事業における影響
           当面の資金繰りは確保済み                      各事業において影響大、対策急務
   手元資金の確保に向けて金融機関とも連携しており、           国内塗料:建設工事の中断、顧客の減産より市況悪化。
    当面の資金繰りについては充分に確保できている              原材料価格下落は、2Qに顕在化、下期に本格化の見込み
   2020年3月に契約したシンジケートローン契約により         海外塗料:中国では5月より需要回復も、他拠点において
    30億円の資金調達を実施済み                      顧客の減産が生じている。一般用塗料の展開を強化
   2019年度に契約済みのコミットメントライン契約の活用や、      照明機器:商業施設や宿泊施設では今後のマイナス影響
    主力銀行を中心とした追加の短期資金調達を計画              不可避。コスト抑制等により収益確保に努める
                                       蛍光色材:海外向け受注がほぼ停止となり影響大。
                                        国内ゲーム機向け需要は増加


                                                                     9
 3. 株主還元
                                                  総還元性向推移
     業績に連動した継続的な株主還元を着実に実施。2020年3月期は一株あたり25円配当を予定
     2020年3月期は、30万株(308百万円)の自己株式を取得
(百万円)

 1,400                                                                                                        35.0%
                                                                                31.0%
                                    固定資産売却益(特別利益)
 1,200                                控除後 総還元性向
                                                                                          27.8%               30.0%
                    24.9%
                                                                      24.1%
 1,000                                                                                                        25.0%
                                                  21.2%      22.0%

  800                                                                                                         20.0%
          15.7%                         16.2%               16.8%
                              14.3%
  600                                                                                                         15.0%


  400                                                                                                         10.0%


  200                                                                                                         5.0%


      0                                                                                                       0.0%
          2012/3期   2013/3期   2014/3期   2015/3期   2016/3期   2017/3期   2018/3期   2019/3期   2020/3期   2021/3期
                                                                                                    (未定)
                                      配当総額          自己株式取得額               総還元性向


                                                                                                                     10
        4. 前中期経営計画の振り返り

        ①連結業績推移
                                  前中期経営計画期間                        現中期経営計画期間
                                  (~2017年3月期)                      (~2020年3月期)
                                                                                                            当初計画 修正計画
売上高                                                                                          営業利益
1,000                                                                                         100
(億円)                                              9.0%       8.9%                            (億円)
                                                                                                    売上高     800億円   750億円
                                                                       8.2%
                                     7.7%                                         7.6%
                                                                                                    営業利益    80億円    65億円
 750                                                                                          75
            5.9%       6.1%                                                                         営業利益率   10%      8.7%

 500                                                                                          50

            726        730           764         728        741        737        727
                                                       65         66
                                                                             60
                                                                                                             実績     当初計画比
                                           59                                           55
 250                                                                                          25
                  43         44                                                                     売上高     727億円   △72億円

                                                                                                    営業利益    55億円    △24億円
   0                                                                                          0
            2014/3期    2015/3期      2016/3期      2017/3期    2018/3期    2019/3期    2020/3期           営業利益率   7.6%    △2.4%
                                  売上高           営業利益        売上高営業利益率


           売上高、営業利益、営業利益率ともに計画未達
           セグメント別営業利益は、計画対比で、国内塗料△24億円、海外塗料△7億円、照明機器+7億円(次頁参考)
           国内塗料では、高付加価値化で+9億円、販売数量の増加で+7億円の利益上積みを計画していたが、高付加価値化
            施策は“製品構成の改善”は進んだものの数値影響は限定的となり、販売数量は安価品を中心に減少する結果となった。
           このほか、原材料価格高騰の影響が想定額(6億円)を大幅に上回り、13億円分の利益が下押しされた。


                                                                                                                            11
4. 前中期経営計画の振り返り

    ②セグメント別の状況(営業利益)
   海外塗料は、初年度好調も2年目以降は新規開拓が想定ほど進まず、更に自動車生産台数の減少も相まって減益着地
   照明機器は、首都圏の再開発需要増、蛍光ランプの落ち込みも想定以下に収まり、生産効率の改善もあって、大幅増益

                               国内塗料                           海外塗料                    照明機器             蛍光色材
計画                                                                                                     ・その他
                             +6.9    ▲ 5.7                            +0.7                                      80.0
                                                      +2.3     +0.8
    80.0                                      +0.3
                     +8.8                                                     +5.5    ▲ 5.8    +0.5    +0.4
    70.0    65.3                +10.2                         +3.9                    +0.2
    60.0
                                                                                        蛍
                                                                               L        光
                              販        原       販                               E        ラ       そ
    50.0         高                     材       売       東
                 付            売                        南               北       D        ン       の
                              数        料       管                中              関        プ       他
                 加                     価       理       ア        国      中
    40.0
                 価            量                        ジ               米       連        関       ・
                              の        格       費                市              の        連       販
         2017/3期 値                     の       の       ア        場      市                                       2020/3期
           実績    化            減                        市               場       販        の       管               当初計画
                              少        上       減                               売        販       費
                                                       場
実績
80.0                                   昇       少                               増        売
                                                                                        減
    70.0    65.3     + 0.7   ▲ 2.6
                                     ▲ 12.9
                                                                              + 9.9    ▲ 2.4
    60.0                                                                                       ▲ 0.4   + 0.7    55.4
                                              + 0.6   ▲ 0.7   ▲ 1.7
    50.0                                                              ▲ 1.0


    40.0                        ▲14.2                         ▲3.4                    +7.1
           2017/3期                                                                                             2020/3期
             実績                                                                                                  実績


                                                                                                                         12
4. 前中期経営計画の振り返り

    ③各施策における成果
   多くの施策が計画未達で推移。効果的な挽回策や代替策を講じる事が出来なかった点が反省点
    ⇒ 外部環境に左右されにくい収益構造を構築するため、価格競争力を高める新中計施策の立案と着実な実行が不可欠

     支柱施策           施策                        主な成果               評価

                                    金属焼付・構造物分野で着実に取り込むも、
①インフラ需要の
            オリンピック需要の着実な取り込み
                                     トータル需要が想定以下にとどまる            △
 確実な取り込み
            橋梁・コンクリートのシェアアップ        シェア維持にとどまる                  ×
            橋梁・プラントの新市場開拓           市場開拓に成功し、構造物の新たな収益基盤に       ○
②強みを生かした
            建材事業の高付加価値化             新規獲得もあったが、既存顧客の減少影響が大       ×
 市場開拓                               新規獲得は進んだが、顧客当たりの消費量が小さく
            産業用インクジェット事業の拡大
                                     利益貢献は限定的                    △
                                    新規提携1件獲得もボリューム少なく、既存先は
            リフォーム事業の拡大
                                     補修時期の端境期で売上減少               ×
                                    コーティング技術センター、防食技術センターともに
③国内塗料事業
            技術センター計画策定、着工開始
                                     建物・設備を5月中に引き渡し              ○
 の更なる強化                             生産エリアの集約とレイアウト改善により37百万円/
            少量多品種生産の効率化
                                     年のコスト改善                     ○
④海外塗料事業     タイ・メキシコ・中国を中心に規模拡大      初年度好調も、最終年度は低調に推移
 の積極拡大      中国(浙江省)新工場の建設着工         新工場稼働予定は後ろ倒しも、建設は着実に進行      △

                                                                      13
PartⅡ.経営戦略
             14
1. 事業環境認識
           3か年の事業環境認識                         今後の方向性
     東京五輪1年延期による影響は軽微と予想          汎用市場では製品ラインナップの拡充や販路拡大により

     五輪後は「大阪・関⻄万博2025」など地方の需要が    シェアアップを図り、工業市場では差別化品を中心とした
国    活性化し、総需要量は維持される見通し            高付加価値化を継続
内                                  同時に、購買コストと製造コストの両面からコスト削減に
     原材料価格の不安定な推移
塗                                  注力し、価格競争力を強化
料    自動車軽量化を中心とした素材の変革に向けた対応
                                   技術センター活用による顧客サービス向上、製品開発
                                   の活性化
     北米・中国・東南アジアでの自動車部品市場は減速      現在の自動車部品ビジネスに加え、他の工業市場の
海    傾向                            拡大や特色ある一般用塗料の販路を模索し、事業リ
外                                  スクを分散
塗    中国における環境規制の強化
料                                  中国新工場による環境規制への対応

     LED照明市場全体では、製品の低価格化の進行や      新市場の開拓推進、顧客訴求力の向上
照    リプレイスサイクルの長期化等により縮小均衡となりつつ
明                                  生産体制と製品開発体制の更なるレベルアップ
     も、中長期的に安定推移が続く見通し
機
器    蛍光ランプ市場は緩やかに減少

     新型コロナウイルスの世界的な拡大・長期化により、     経費削減の徹底
共    国内外の市場環境が大きくマイナスに変化する可能性      資金繰りの安定化、手元資金の確保
通



                                                                 15
2. 経営理念と方向性

                                   経営理念
                 当社は、新しい価値の創造を通じて地球環境や資源を護り、
               広く社会の繁栄と豊かな暮らしの実現に貢献できる企業を目指します


                          国内:当社グループのメインマーケットとしつつ重点事業分野に特化
              ロケーション
                          海外:特定国の経営環境に対応した事業構造・製品に選択と集中
大日本塗料の
ポジショニング                   構造物、建築、建材を中心に高付加価値品に重点
               事業領域
                          インクジェット・照明機器・蛍光塗料など他社にない独自分野


             環境問題や社会的課題を背景とした産業構造の変革への対応、製品・技術開発の強化を通じた総合サービス力の拡充
             国内塗料市場の縮小、原材料価格の不安定性といったリスク要因の低減による、収益基盤の強化
 経営課題
                 顧客への提供価値強化をベースとした            原材料コストと製造コストの低減による
                    国内塗料の売上回復                      収益力の強化




                           行動指針:カスタマーファースト
お客様の満足度をいかに向上させるかということを第一に考え、お客様との「共存共栄」を図るための行動指針
       顧客メリットを考え、他社がやらない、できないことに集中し持続的利益を実現

                                                                     16
    3. ESG経営の推進
   グローバルな社会課題解決に向けた目標達成への貢献を目指し、活動の意義と照らし合わせた取組を推進

    環境(Environment)

       環境保全              化学物質管理                       製品・技術
                     化審法、労働安全衛生法、                             水性重防食システムの
                      PRTR法などの法規制を遵守                            確立、普及推進
                        地球温暖化防止                                抗菌・抗ウイルス性
                     CO2排出量の抑制に向け、省エ                           水性塗料の開発、上市
                      ネ徹底の事業活動や自然エネ
                      ルギーの有効活用に取り組む

    社会(Society)                                     ガバナンス(Governance)
               働く人の幸せ     地域社会       お客様との関わり       公正で誠実       コーポレートガバナンス/
製品・技術 安全衛生
              豊かな職場づくり    との調和                      な企業活動         コンプライアンス
                                    「DNT環境と塗料に
                                     ついてのセミナー」を開催                指名諮問委員会及び
                                                                  報酬諮問委員会設置
                                      社会との関わり                    取締役会

                                    地元美化活動へ塗料を                  —全9名、うち社外3名
                                     提供(近隣保育所の                   監査役・監査役会

                                     塗り替えボランティア)                 —全3名、うち社外2名


                                                                               17
4. 創立100周年に向けた新中期経営計画の基本方針

企業価値                                        10年後の100周年に
                                             「持続的成長力」を
                                             持つ企業を目指す

                                       技術センターの活用により、顧客との接触
              成長基盤を活用した    提供価値の
                                       頻度を増加させ、顧客ニーズに沿った新たな
               “変革”の断行      強化         技術・製品開発の推進
                                       ライン生産性の向上、製品統合の推進に
                           価格競争力
               提供価値の強化           よる生産ロットの拡大、原料統合や購買方
                            の強化  針の見直しによる購買コスト削減
               価格競争力の強化                顧客接点の多い部署を中心に、より付加
                           労働生産性
                                 価値の高い活動に注力できる環境を作るた
                            の向上  めの業務効率化の推進
               労働生産性の向上
   成長基盤
    の整備                                国内外の連携を強化し、海外における製品
                           海外事業の
               海外事業の強化                 開発力強化や生産体制の整備を進め、顧
                            強化         客開拓を積極的に推進


  2017~19年度    2020~22年度   2023~25年度      2026~28年度   2029年7月
  前中期経営計画      新中期経営計画                                創立100周年

                                                                18
5. 新中期経営計画の主要施策                                                提供価値の強化


    ①提供価値の強化(技術センターの活用)
   環境配慮のための工業製品の素材転換、社会資本の維持保全需要の高まりといった社会動向に対応し、
    縮小傾向にある国内塗料市場において売上拡大を目指す目的で、技術センターを設立
   初年度となる今期は技術センターの周知・集客に注力しつつも、2年目以降の売上増へ繋がる運用を行う

センター運営工程                    実施内容                     指標         注力期間

                  ターゲティング、顧客リストの作成・更新                         開所~
     周知・集客                                     センターへの来訪件数
                  個別訪問、Web上での訴求                                2021年3月

                  見学会、講演会、講習会の実施              見学会、講演会の実施回数
    センター内での       開発テーマの創出(顧客とのミーティング)        案件打合せ・会議開催件数   2021年4月~
      取り組み        顧客との試験塗装、ラインテスト、共同開発検討      顧客によるテスト件数

                  開発テーマの製品化
                                               製品完成件数         2021年4月~
    訪問後のフォロー      市場フォロー、開発製品の改良



                   【技術センターの活用によって獲得を目指すターゲット例】
    売上・利益の            CFRP等の軽量素材に対する最適塗装システムの構築(自動車関連分野、各種工業分野)
      獲得              高機能性粉体塗料の開発、粉体塗料とインクジェットプリントとの組み合わせ(各種工業分野)
                      インフラ補修における簡易的な補修工法の開発(構造物分野、建築分野)
                      塗膜寿命予測や塗膜性能評価に基づく最適な塗替え提案(構造物分野)


                                                                          19
5. 新中期経営計画の主要施策                                                    提供価値の強化


    ②提供価値の強化(コーティング技術センター/工業用塗料)
   CO2排出量削減に向け、工業製品への新素材の適用が増加。これに適応した塗装システムの構築が求められる
   水性塗料や粉体塗料等の環境対応塗料のほか、高意匠なインクジェットプリントを組み合わせられる工業製品の
    テストラインを設け、顧客との共同開発や塗装デモ、技術・デザインプレゼンを通じて製品開発力を強化

                 創る                                         試す
    製品開発者向け                                  工場塗装担当向け
    顧客の塗装ラインと同環境下でのテストや試作品への塗装               最適な塗料・塗装条件の設定や、個別カスタマイズに
                                             よりライン塗装担当者の悩みを解決
                                   NEW
              開発期間                                          トライの
          ⇒                                             ⇒
               の短縮   H H H                                  簡易化
                                                H H H


    デザイナー向け                                   軽量化素材開発担当向け
    液体塗料・粉体塗料・インクジェットプリント・インモールド              EV等に使われるアルミ・マグネシウム・炭素繊維などの
    コーティングなど、様々な組合わせで最適デザインを実現                素材に最適な塗装提案とトライを実施

                 測る                                         学ぶ
   塗膜分析、塗膜構造(表面・界面等)分析                     社員研修(顧客や塗料代理店向け)
   物性評価(張力・粗度・伸度等)                         様々な塗装機械や塗料・インクの実物を現地で体感
    →様々な分析機器を用いて顧客の要求性能をサポート



                                                                             20
5. 新中期経営計画の主要施策                                              提供価値の強化


    ③提供価値の強化(防食技術センター/一般用塗料)
   全国約72万の橋梁のうち、2029年には52%が築50年を超えると推定され、維持保全技術の高度化が急務
   実構造のモックアップなど本邦随一の設備を完備し、製品・技術・情報・サービスのトータルソリューションを提供

                                   施設概要

                           温度や湿度をコントロールできる
          幅5m× 高さ4m の                               海洋構造物に必要な防食塗装の
                             大型環境試験機を設置                 促進劣化を行う
            塗装ブースで
                               様々な気象条件や地理的環境を        促進防錆試験室を設置
          大型の構造体を塗装可能
                                再現した塗装条件を設定可能


              創る                     試す                   学ぶ
       塗膜診断システムを組み込んだ        実際の塗装現場に近い環境で       塗装施工者、プラントエンジニア、
        インフラ診断システムの開発を推進       試験塗装や開発が可能           塗料代理店などに向け、講習や
        超長期耐候性を備えた塗料を、                              塗装研修を実施
                          ⇒ 開発期間の短縮
        研究機関やメーカーと協働開発                          ⇒ 顧客の技術取得支援
    ⇒ メンテナンス技術の深耕




                                                                       21
5. 新中期経営計画の主要施策                                          価格競争力の強化


    ④価格競争力の強化
   原材料統合による大幅な原材料コスト削減に着手し、売上原価の大部分を占める変動費率の低下を図る
   生産自動化や製品統廃合の推進により少量多品種品の生産合理化を図り、固定費の圧縮を図る


             ①原材料、配合の統廃合による原材料コストの削減

                      現状の課題                 目指す形

         変       製品開発の過程で様々な樹脂や       樹脂や添加剤の統廃合により、
         動        添加剤を採用した結果、原材料が       効率的・経済的仕入れの実現
                  少量多品種に跨る
         費                             戦略的に複数調達を創出し、
                 生産管理の複雑化及び在庫場所        安定調達と安価調達を両立する
                  制約等による生産阻害要因に        製品の統廃合によって副次的に
                                        生産の効率化にも寄与       売上原価率
                                                         3%低減へ
    圧縮       ①大量生産エリアの集約、レイアウト改善(済)
               投資額220百万円 ⇒ コスト削減効果37百万円/年

         固   ②少量多品種エリアの効率化(CCMと自動調合との連携による自動化)
         定     2021年度の稼働を目指し、システム導入等による工程の自動化・
         費      省人化に向けた検討に着手
             ③グループ全体としての最適な生産体制に向けた検討



                                                                 22
5. 新中期経営計画の主要施策                                                      海外事業の強化


⑤海外事業の強化
   中国・浙江省に環境対応を目的に新工場を建設、 2021年1月稼動予定。中国市場の需要を取り込み、
    海外関係会社で最大の収益規模を目指す。
   海外顧客対応強化のため、営業・技術の両面で国内と海外の連携を一層推進する。

中国(浙江省 新工場建設)
       環境・安全規制への適応/生産能力の順次拡大及び粉体塗料の内製化
       工場稼働後の事業拡大施策
         —   (華南)新たに開設した広州支店を活用し、自動車部品用塗料を中心に拡販を図る
         —   (華北・華中)特色ある一般用製品を中国系顧客も対象として売り込み、取引拡大を図る
         —   (全般)潜在顧客数の多い中国市場において、自社の活動に加え外部提携先を活用する
       新工場の設立に伴い当初は大幅なコスト増となるが、上記施策により2023/3期は
        2020/3期比で売上+30%を計画し、営業利益も増益を目指す                        新工場イメージ図



東南アジア                                    メキシコ
       タイ:販売の裾野を拡大し、主要顧客への依存から脱却            中長期的視野に立った新規開拓及び工場整備
         —   自動車部品は、既存の主要顧客の他に収益基盤となる         —   自動車部品市場における新規開拓及び一般用塗料に
             顧客を複数開拓し、事業安定性を高める                   おける販路開拓
         —   その他工業用や構造物分野の販売も強化               —   各種データ分析による業務効率化や品質安定の実現
                                              —   品質保証体制を拡充し、海外におけるモデル工場化を
       他拠点:重要顧客のフォローを中心に拡販
                                                  目指す
         —   既存重要顧客への対応を強化し、高付加価値製品を拡販




                                                                               23
5. 新中期経営計画の主要施策

    ⑥照明機器事業の強化
   「業容の拡大」と「それを支える基本体質の強化」とを両輪で進め、最終年度に最高益の更新を目指す

【方針1:業容の拡大】                        【方針2:基本体質の強化】

    新たな市場の開拓を含めた取引先基盤の拡充                生産体制と製品開発体制のレベルアップ
    ①市場開発プロジェクトを活用した新市場の開拓と既存       ①生産子会社におけるプロセスイノベーションPJ(生産効
     市場の拡充(製品組み込み照明市場、ホテル業界、         率化)の成果を発現
     オフィス照明市場、野菜・きのこ市場など)           ②海外を含めたグループ生産体制の見直し
    ②マーケティング・コミュニケーションを起点とした発信力の    ③外部連携を含めた製品開発体制の強化とスピードアップ
     強化・顧客訴求力の向上(ユーザーの開拓のための
     新たなインフラ体制の拡充)                  ④物流体制の見直しと在庫管理のレベルアップ
    ③新製品を活用した既存先へのシェアアップ(プロファイル     ⑤需要動向を踏まえた蛍光灯生産体制の更なる見直し
     システム、ミニレールスポットほか)


       既存市場の拡充         発信力の強化          新製品の活用・展開          プロセスイノベーション成果




    次世代照明・ホテルセミナー開催     新製品発表会     プロファイルシステム ミニレールスポット   基板分割と検査の自動化ライン



                                                                           24
Appendix.




            25
1.製品紹介

    ①抗菌・抗ウイルス性 水性塗料『COZY PACK Air』
   室内照明によって塗膜が光触媒効果を発揮し、塗装面に付着した菌やウイルスを短時間で不活性化する
   通常、ウイルスが壁に付着すると、ウイルスは2~4日間壁面に残存するとされるが、本塗料を塗装しておくことで
    ウイルスを短時間で不活性化させ、接触感染のリスクを減らすことが出来る

                       抗菌・抗ウイルス性試験結果                            4つの特徴
    ウイルス(バクテリオファージ)※      黄色ブドウ球菌            大腸菌
                                                         ① 抗菌・抗ウイルス性
                                                          光触媒効果により、菌やウイ
                                                          ルスを短時間で不活性化
                                                         ② ゼロVOC
                                                          VOCを一切含有せず、シック
                                                          ハウス対策としても有効
    ↓4時間で99.9%不活性化     ↓8時間で99.9%不活性化   ↓8時間で99.9%不活性化
                                                         ③ 超低臭
                                                          従来の水性塗料よりも臭気
                                                          を大幅に抑制
                                                         ④ 消臭
                                                          生活臭気を吸着、分解

    ※ ノロウイルスの代替。新型コロナウイルスに対する性能検査は、現時点では出来ておりません。


                                                                           26
2.関係会社事業内容

    ①照明機器事業(DNライティング㈱・ニッポ電工㈱)
   照明器具デザインに発展性を求めながら市場ニーズに対応した製品ラインナップを拡充
   生産子会社であるニッポ電工の生産効率改善が進み、LED事業が好調に推移

               ホテル案件                     LED関連の競争力強化への取組み
                                  LED関連製品の競争力強化
                                   —   高付加価値品と廉価汎用製品の二極化傾向に対応でき
                                       るバランスのとれた生産体制の構築




             22 PIECES
          撮影:繁田諭 写真事務所


                               プロファイルシステム       プロファイルシステム         ミニレールスポット
                                   PFS             PFSH

                                                          D-EX14




         間人温泉 炭平旅館(さゞ波)
         撮影:ad hoc inc. 志摩大輔           フレキシブルLEDモジュール   ダウンライト100V仕様
                                           高照度タイプ         高照度タイプ



                                                                               27
2.関係会社事業内容

    ②蛍光色材事業(シンロイヒ㈱)
   蛍光色材会社として、蛍光塗料・顔料における圧倒的な国内シェア
   素材の製造・販売から、特殊な蛍光塗料を使って建物の内外装デザインまで手掛ける

                 安全防災マーキング                            ヘリポートサイン




       駅ホーム落下防止安全対策としてのCPラインや、河川水害対策      高層ビルの災害時に高い視認性で効果を発揮する緊急離発着
        の量水標で使用されている蛍光塗料                    場専用の蛍光塗料


              捺染、インキ用水性蛍光顔料                        テーマパークコーティング




       衣服など繊維の染色や印刷用途で使用されている蛍光顔料         耐候性、耐水性に強い水性アクリル樹脂を使用したデコラティブ
                                            ペイント



                                                                            28
3. 技術センター施設紹介

    ①コーティング技術センター
   最適塗料提案、塗装検証、表面解析・塗膜解析、デザイン開発、IMC技術など全クライアントニーズに対応
   最適な塗装に求められる機能をセンターに集約、あらゆるコーティング技術の一気通貫でのテスト環境を実現
1 液体塗装エリア          3F                                     5 分析エリア

                                 5
                             分析エリア



                                                          2 粉体塗装エリア
                                      6
                                     セミナー
                                      エリア



                   1F
                                                 2
3 インクジェット加飾エリア           1                                4 インモールドコーティングエリア
                                              粉体塗装
                        液体塗装                   エリア
                         エリア     乾燥炉



                             3
                                              インモールド
                    危険物 インクジェット           4
                     倉庫 加飾エリア
                                              コーティングエリア



                                                                              29
3. 技術センター施設紹介

②防食技術センター
   大型塗装室、大型環境試験機に加え、温湿度製制御、促進防錆試験など様々な塗装環境を実現、
    防食技術に関するトータルソリューションを提供

7 促進防錆試験室                2F                 7
                                                      2
                                                          2 大型環境試験機
            紫外線照射・塩水噴                      促進防錆
        
                                            試験室   大型環境
            霧・乾燥・湿潤・凍結                             試験機
            のサイクル試験を自動         8
            制御
                              大会議室
                                                  1          各種環境条件(低温~高温)下で
4 5 温度・湿度制御塗装ブース
                                                大型塗装室         塗装作業や養生を再現し、仕上がりの
           温湿度の制御により、                                        確認が可能
            様々な塗装環境を                                         温度、湿度のセンサーでの測定可能
            再現


                                                          1 大型塗装室
3 実験室                    1F                 5
                                       4              2
           塗装前の塗料調製
                                                  大型環境
                                                   試験機

                                       3                     任意の大型模擬構造体
6 評価室                                                         (例:W3m×H4m)の部材を設置、
                                                  1
            塗膜に関する各種物                                         塗装に関する検証が可能
                                               大型塗装室
            性試験                    6                         コラム材、H鋼、模擬構造体等を用い
                                                              施工性を評価、施工時の課題抽出や
                                                              懸念事項を事前に把握、検証


                                                                                   30
本日はありがとうございました



                        彩り企業、DNT。
                            IRに関するお問い合わせ先



                大日本塗料株式会社 管理本部 経営企画室

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