4599 M-ステムリム 2020-12-01 08:30:00
変形性膝関節症を対象とした医師主導治験(第2相試験)開始のお知らせ [pdf]

                                                                                     2020 年 12 月 1 日




各 位
                                                           会 社 名           株 式 会 社 ス テ ム リ ム
                                                           代表者名          代表取締役会長 CEO 冨田 憲介
                                                                         (コード番号:4599 東証マザーズ)
                                                           問合せ先          執行役員 経営管理部長 星野 智之
                                                                             (電話番号:072-648-7152)


      変形性膝関節症を対象とした医師主導治験(第Ⅱ相試験)開始のお知らせ

 当社から塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木功、以下「塩野義製薬」)
へ導出済みの再生誘導医薬開発品、レダセムチド(HMGB11)より創製した再生誘導医薬候補、開発コード:
S-005151)について、国立大学法人弘前大学より、レダセムチドを用いた医師主導治験として実施する、変
形性膝関節症患者を対象とした第Ⅱ相臨床試験(以下、「本試験」)の治験計画届が医薬品医療機器総合機
構へ提出されましたことをお知らせいたします。本治験計画届の提出をもちまして、本試験が開始されること
となります。

 変形性膝関節症は膝関節軟骨の摩耗により膝の形が変形、痛みや腫れをきたす疾患で、重度の症例で
は強い痛みのため歩行困難になることも多く、QOL (Quality of Life) 及び日常生活動作の低下が顕著にな
ります。本邦の潜在患者数は約2,500万人、そのうち自覚症状を有する患者数は約800万人と推定されてい
ます。主な原因は加齢によるものが多く、40代以降の中高年に多く発症します2)。損傷をうけた関節軟骨は自
己修復しにくいことが知られており、損傷した軟骨組織の修復促進、あるいは人工関節置換術への移行を回
避できるような新たな治療法の開発が望まれています。

 レダセムチドは、怪我や病気で損傷した組織の再生を促進する再生誘導医薬の開発品です。マウス膝関
節軟骨欠損モデルを用いた本剤の非臨床試験で軟骨修復作用等が確認されており、変形性膝関節症に対
する臨床効果が期待されます。また、これまでに大阪大学等で医師主導治験として実施された第Ⅱ相試験に
おいて栄養障害型表皮水疱症に対する有効性が示され、現在、塩野義製薬が承認申請に向け準備中で
す。さらに、急性期脳梗塞に対しても第Ⅱ相試験が塩野義製薬により進められています。また、慢性肝疾患に
対する医師主導治験(第Ⅱ相試験)が国立大学法人新潟大学において進められております。

 なお、本試験の実施が今年度の通期業績に与える影響については未定であり、業績の修正が必要と判
断された場合には速やかに開示いたします。

 1) HMGB1(High Mobility Group Box 1):体内の間葉系幹細胞を患部に誘導する細胞の核内タンパク
      質の1つ
 2) Yoshimura N, Muraki S, Oka H et al. Prevalence of knee osteoarthritis, lumbar spondylosis and
      osteoporosis in Japanese men and women: The research on osteoarthritis/osteoporosis against disability
      study. J Bone Miner Metab. 2009; 27:620-628
                                                                                                  以 上