4597 M-ソレイジア 2020-04-06 15:30:00
開発品SP-04 第III相臨床試験に関するお知らせ(第3報) [pdf]

                                                                         2020 年 4 月 6 日
各       位
                                   会   社   名   ソレイジア・ファーマ株式会社
                                   代 表 者 名     代 表 取 締 役 社 長               荒 井 好 裕
                                               (コード番号:4597               東証マザーズ)
                                   問 合 せ 先     取締役 CFO 管理本部長               宮 下 敏 雄
                                   電       話   0 3 - 5 8 4 3 - 8 0 4 9


                開発品 SP-04 第Ⅲ相臨床試験に関するお知らせ(第 3 報)

 当社開発品 SP-04(PledOx®、有効成分名:calmangafodipir、期待される効能・効果:がん化
学療法に伴う末梢神経障害)の今後の開発方針につき、当社と PledPharma AB(以下「Pled 社」、
実施中の第Ⅲ相国際共同臨床試験[以下「本試験」
                      ]の共同開発者)は、今般 SP-04 の開発にかか
る以下決定をいたしましたので、お知らせいたします。

    ·       本試験につき、当初計画されていたプロセスを変更し、症例データ収集の早期締め切り
            (以下、
               「データカットオフ」)を本年第 3 四半期に行い、その上で本試験を終了する。こ
            れまでの被験者組入れ数は当初計画の 700 症例に対して 590 症例となる。

    ·       当社と Pled 社は、上記本試験終了によって得られる情報を中心に安全性と有効性に関す
            る詳細且つ強固な評価を行い、その後の SP-04 の計画を策定する。

    ·       上記決定は、本試験に設置された独立データ安全性モニタリング委員会(以下
            「DSMB」:Data Safety Monitoring Board)が、オキサリプラチンと SP-04 の複数回の反
        復投与後に複数件で発現した重度のアレルギー反応および過敏症により、本試験の新規
        被験者登録と治験薬投与の停止を勧告したことを踏まえて行われた。

    本年 3 月 2 日に、当社と Pled 社は、本試験での少数例の中枢神経系の有害事象発現による米
国食品医薬品局(FDA)及びフランスの規制当局(ANSM)から指示されたクリニカルホールド
(治験実施一時保留命令)を踏まえ、全地域での本試験の被験者募集と治験薬投与の一時中断を
決定しております。この決定に際し、当社及び Pled 社は、この有害事象と SP-04 に関連性はな
いという見解を維持しており、DSMB 並びに第三者機関による評価によってもこの見解は支持
されておりました。一方、DSMB は、その後本年 3 月に実施した新たな安全性評価において、
オキサリプラチンと SP-04 の複数回の反復投与後に複数件の重度アレルギー反応と過敏症が発
現していることから、本試験の新規被験者登録と治験薬投与の停止を今般勧告いたしました。

■ Pled 社        最高医学責任者 Stefan Carlsson 医学博士 見解
    「プラチナ製剤を含む化学療法において、アレルギー反応の発現はまれではありません。しか
し、今般の DSMB 勧告の前提は、SP-04 投与により、そのリスク増加が疑われることを示唆し
ております。現在、これらのアレルギー反応がオキサリプラチンと SP-04 の併用投与でなぜ生
じたのか、オキサリプラチンと SP-04 の反復投与後になぜ生じたのか、これらの解明を図るべ
                                           1
く検討を実施しております。」

 本試験に現在登録されている被験者に対する治験薬の投与は引き続き中断されるものの、治
験実施計画書に規定された試験手順は本年第 3 四半期のデータカットオフ日まで継続されます。
本試験は、がん化学療法誘発性の末梢神経障害の発現抑制効果の検討を目的として、二重盲検・
無作為化・プラセボ対照試験である POLAR-A 試験及び POLAR-M 試験の 2 試験で構成されて
おります。術後補助化学療法を実施する結腸・直腸がん患者を対象に実施されている POLAR-A
試験は、2019 年 12 月に被験者の組み入れを完了しており、一方、遠隔転移を有する結腸・直腸
がん患者を対象に実施されている POLAR-M 試験では、被験者の組み入れは当初計画に到達し
ておりません。しかし、これまでに双方の試験で計 590 例が組み入れられており、そのうち 420
例が 6 サイクルを超える治験薬投与を完了し、約 250 例が 9 サイクルを超える投与を完了して
いる状況にあります。本年第 3 四半期以降に、これらの症例から集積されたデータから SP-04
の有効性と安全性の評価及びリスク・ベネフィットの評価を行い、その結果をもって SP-04 の
以後の開発計画を策定することとなります。

■ Pled 社   社長兼最高経営責任者 Nicklas Westerholm 見解
「我々の臨床試験における被験者の安全性は、我々の最も重要な責任です。この決定は私たちに
とって多大な影響がありますが、我々は、がん化学療法誘発性の末梢神経障害は依然としてアン
メット・メディカルニーズがあると考えており、今後の開発計画を支持するために、本試験から
得られる多くの強固なデータをいかに最適に活用できるかに焦点を当ててまいります。」

■ 当社    代表取締役社長 荒井好裕 見解
「臨床試験遂行において最も重要なのは、参加される被験者の安全性確保であり、Pled 社及び
当社は、少数例で見られた中枢神経系有害事象に関連して規制当局から出された治験実施一時
保留命令を踏まえ、新たな被験者募集及び治験薬投与について一時中断を既に決定しています。
この決定までの間に本試験には多くの被験者に参加いただいており、両社は、これまでに得られ
た多大なデータに基づいて、がん化学療法誘発性の末梢神経障害に対する SP-04 の有用性を評
価し、今後の SP-04 の開発及び承認申請に最大限活用することで合意しています。また、アレ
ルギー反応に関する DSMB の今般の評価・勧告に基づき、今後の被験者の安全性を一層確保す
るために、プラチナを含有する化学療法剤と SP-04 の併用によるリスク増加が疑われているア
レルギー反応について、その原因解明及び対処方法検討の努力を続けてまいります。
                                     」

 本件による 2020 年 12 月期連結業績予想に与える影響は軽微と想定され、当該予想の修正は
行いません。

 なお、本日日本時間 21:00(中央ヨーロッパ時間 14:00)に、Pled 社は本件にかかるオンラ
インによる説明会を開催いたします(英語開催)。ご希望の方は以下の URL よりご参加くださ
い。
 オンライン説明会 URL - https://tv.streamfabriken.com/2020-04-06-pledpharma-press-conference
 質疑用電話番号: +46-8-5664-2706(スウェーデン)

                                                                                以上
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注意事項:
このプレスリリースに記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び
合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありませ
ん。様々な要因により、実際の業績等が変動する可能性があることをご承知おきください。実際の業績に影響
を与えうる重要な要素には、当社の事業領域を取り巻く経済情勢、為替レートの変動、競争状況などがありま
す。また、このプレスリリースに含まれている医薬品又は医療機器(開発中のものを含む)に関する情報は、宣
伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。




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