4597 M-ソレイジア 2019-07-22 08:30:00
エピシル(SP-03)中国販売開始のお知らせ [pdf]
2019 年 7 月 22 日
各 位
会 社 名 ソレイジア・ファーマ株式会社
代 表 者 名 代 表 取 締 役 社 長 荒 井 好 裕
(コード番号:4597 東証マザーズ)
問 合 せ 先 取締役 CFO 管理本部長 宮 下 敏 雄
電 話 0 3 - 5 8 4 3 - 8 0 4 9
エ ピ シ ル ® ( SP-03 ) 中 国 販 売 開 始 の お 知 ら せ
当社は、がん等の化学療法や放射線療法に伴う口内炎で生じる口腔内疼痛の緩和を目的とする
製品「エピシル®」
(当社開発品コード:SP-03、中国製品名「益普舒® 口腔凝胶」
、日本製品名「エ
ピシル® 口腔用液」、欧米等製品名「episil® oral liquid」
)につき、このたび中国での販売を開始い
たしましたのでお知らせいたします。
当社と中国販売パートナーである Lee’ Pharmaceutical (HK) Limited
s (以下「Lee’s Pharma」
)
は、7 月 19 日、中国成都で開催された CRPC (The Committee of Rehabilitation and Palliative Care
of China Anti-Cancer Association:中国抗癌協会癌リハビリテーション及び緩和ケア委員会) 年次
総会(7 月 19 日~7 月 21 日)において、CRPC 理事長で且つ CSCO(Chinese Society of Clinical
Oncology:中国臨床腫瘍学会)の副理事長である Qin Shukui 教授及び CACA(the China Anti-
Cancer Association Nasopharyngeal Carcinoma Committee:中国抗癌協会鼻咽頭癌委員会)の元
会長である Hu Chaosu 教授を議長に招聘し、CRPC の全面的協力の下、エピシル®上市報告会を
開催いたしました。本報告会では、同時に中国における口内炎の診断と治療の現状の報告及び国
際ガイドラインの解釈が検討され、また EOCC(European Oral Care in Cancer Group:欧州がん
口腔ケアグループ)の会長である Dr. Barry Quinn 氏を特別講演者として招聘し、口内炎対策に関
する臨床研究の進捗状況についても報告されました。本報告会において、中国のがん治療におけ
る Key Opinion Leader とされる臨床医は、エピシル®上市について以下のとおりコメントしてい
ます。
Qin Shukui 教授
(Director of Oncology Department, General Hospital of Eastern Theater Command. Vice
Chairman of CSCO. Chairman of CRPC.)
「口内炎に対する積極的な治療は、様々ながん支持治療(がんそのものに伴う症状や治療に
よる副作用に対しての予防策、症状を軽減させるための治療)の中でも重要な課題である。
化学療法や放射線療法によって引き起こされる口内炎に対し、中国国内では未だ効果的且
つ安全な製品が不足している。エピシル®は、口内炎を生じたがん患者への新たな治療選択
肢となるだろう。
」
Hu Chaosu 教授
(Fudan University Shanghai Cancer Center, former Chairman of CACA.)
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「口内炎が悪化すると、激しい痛みを引き起こし、食事も不可能になり、入院若しくは入院
期間の延長を余儀なくされ、患者のがん治療成績や生活の質(QOL)に深刻な影響を及ぼす
だけでなく、患者の経済的負担も増大してしまう。UKOMiC (Mouth care guidance and
support by UK Oral Mucositis in Cancer Group) や EOCC (European Cancer Oral Care in
Cancer Group oral care guidance and support)では、口内炎の痛みを緩和させるためにエピ
シル®に代表される口腔粘膜保護剤の使用を推奨しており、中国の治療現場においても重視
すべきである。
」
エピシル®は、口腔内病変の被覆及び保護を目的とする非吸収性の液状製品です。口腔粘膜に
適量を適用すると数分以内に口腔粘膜の水分を吸収してゲル状になり、物理的バリアを形成す
ることにより、主にがん治療(化学療法や放射線療法)に伴う口内炎で生じる口腔内疼痛を緩和
します。がん治療によって生じる口内炎は、その痛みにより、患者が食事や睡眠を十分に取れな
い原因となり、体力の低下につながることがあると考えられており、本製品の使用はこれに対す
る新たな治療選択肢となります。当社が中国で実施した、がん患者 60 例を対象とした多施設共
同無作為化群間比較臨床試験では、エピシル®使用群において比較対照に比べて有意に口腔内疼
痛スコアが軽減することが確認されており、また当該試験においてエピシル ®を使用した患者の
93%が次回の使用を希望する結果が示されております※1。
当社は、中国販売においては Sancuso®と同様に、北京市・上海市・広州市では自社で販売活動
(セールス・マーケティング)を行い、他の諸地域においては、提携先である Lee’s Pharma が販
売活動を行う体制をもって、収益を獲得する方針にあります。エピシル®は、本年 2 月に中国当局
より承認を受けた製品であり、本年 6 月の中国向け初回出荷後、通関等の諸手続きを経て今回の
販売開始(製品上市)に至りました。
本件による当社業績への貢献は中長期に渡り及ぶものと想定しております。また、本件は本年
2 月 13 日に公表した 2019 年 12 月期連結業績予想に織り込まれており、その変更は行いません。
以上
中国におけるがん化学療法及び放射線療法による口内炎について
抗がん剤治療に伴う口内炎は、重大な副作用のひとつであり、中国では通常の抗がん剤治療に伴う
口内炎の発現頻度は20~40%、大量の抗がん剤使用時(造血幹細胞移植時)は80%、抗がん剤と頭頸
部への放射線治療併用時の発現頻度はほぼ100%です※2,3。抗がん剤治療に伴う口内炎は、化学療法剤
が口腔粘膜へ直接作用して障害が生じるものや放射線照射により唾液腺組織に障害が生じ、唾液の分
泌低下により口腔内の自浄作用が低下し局所感染が起こることで発生する一次口内炎、白血球減少な
どに伴う骨髄抑制による口腔内感染が原因となる二次口内炎があります※4。この口内炎により、患者
さんの摂食、嚥下、会話等が阻害され生活の質(QOL)に影響を及ぼし、更には、がん治療の用量、頻
度、そして治療継続可否に影響を及ぼすことがあります。
エピシル®について
エピシル®はCamurus AB(本社:スウェーデン、STO:CAMX)の特許技術であるFluidCrystal®を用
2
いて開発された脂質ベースの液体であり、口腔内に適用されると口腔粘膜を覆う極めて薄い生体接着
保護膜を形成し、患部を物理的に保護します。臨床試験の結果、適用後数分以内に口腔内の疼痛を緩和
し、その効果は8時間程度持続することが示されています※5,6。口内炎の症状には、痛み、違和感、乾燥
などがありますが、特にがん化学療法や放射線療法に伴う口内炎では、口腔内の疼痛により食事が困
難になることもあります。エピシル®は、そのようながん治療を受けている患者の生活の質(QOL)を
維持することが期待できます。
本品は、使用が簡便(ノズルヘッドをプッシュして口腔内に適用)で、携行に便利なポケットサイズ
の容器に充填されています。海外では、2009年に欧州で最初に上市され、現在では米国や日本を含む
多くの国で販売されています。なお、薬事行政上、欧州ではクラスI医療機器、米国では後発医療機器
(510(k))、日本および中国ではクラスII医療機器に指定されています。
ソレイジア・ファーマ株式会社について
ソレイジアは、“Better Medicine for a Brighter Tomorrow”をミッションとする、アジアを事業領域の
中心とした医薬品開発企業(スペシャリティ・ファーマ)です。がん領域のアンメット・メディカルニ
ーズに応えるため、革新的な医薬品等を開発し、患者の皆様の健やかな暮らしと未来に貢献いたしま
す。 詳細は、https://www.solasia.co.jpをご覧ください。
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参考文献:
※1 Yuan Cheng, et al. Local analgesic effect of a bioadhesive barrier-forming oral liquid in cancer patients with oral
mucositis caused by chemotherapy and/or radiotherapy: a randomized multicenter, single-use, positive-controlled,
open-label study. OncoTargets and Therapy, 2018:11 8555–8564
※2 Fang W. Combined Chemoradiotherapy for Locally Advanced Nasopharyngeal Carcinoma: A Multicenter, Open,
Randomized Controlled Trial [dissertation]. Nanning: Guangxi Medical University; 2014.
※3 Lalla RV, Bowen J, Barasch A, et al. MASCC/ISOO clinical practice guidelines for the management of mucositis
secondary to cancer therapy. Cancer. 2014;120(10):1453–1461.
※4 Sonis ST. A biological approach to mucositis. J Support Oncol 2004; 2: 21-32.
※5 Camurus. episil® package insert. May 2017.
※6 Hadjieva, T et al. Treatment of oral mucositis pain following radiation therapy for head-and-neck cancer using a
bioadhesive barrier-forming lipid solution. Support Care Cancer 2014, 22:1557–1562
注意事項:
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理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。
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うる重要な要素には、当社の事業領域を取り巻く経済情勢、為替レートの変動、競争状況などがあります。ま
た、このプレスリリースに含まれている医薬品又は医療機器(開発中のものを含む)に関する情報は、宣伝広
告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。
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