4597 M-ソレイジア 2020-07-15 15:00:00
新規開発候補品独占交渉権取得に関するお知らせ [pdf]

                                                                2020 年 7 月 15 日
各       位
                              会   社   名   ソレイジア・ファーマ株式会社
                              代 表 者 名     代 表 取 締 役 社 長              荒 井 好 裕
                                          (コード番号:4597               東証マザーズ)
                              問 合 せ 先     取締役 CFO 管理本部長              宮 下 敏 雄
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                  新規開発候補品独占交渉権取得に関するお知らせ

    当社は、本日、株式会社ジーンケア研究所(本社:神奈川県鎌倉市、代表取締役社長:高橋直
也、以下「GC 社」)と、同社の有する核酸医薬開発品及び技術(以下「開発候補品」)の当社へ
のライセンス導入を前提とする独占交渉権(以下「オプション権」)に関する契約を、以下のと
おり締結いたしましたのでお知らせいたします。


    ·       当社は、GC 社の有する核酸医薬開発品である RECQL1-siRNA 及び関連技術の権利取得
            にかかるオプション権を取得する。

    ·   当社は、RECQL1-siRNA に関わる非臨床試験、或いは臨床第 I 相試験の進捗状況並びに
        その結果を精査した上で、オプション権行使を検討する。

    ·       RECQL1-siRNA は、消化器がんや卵巣がんなどにおける腹膜播種(腹膜への転移)及び
            それに伴う腹水貯留などへの適応が期待される。


 RECQL1はDNA複製過程で生じるDNA障害の修復で重要な役割を果たす酵素で、増殖が活発
な多くのがん細胞では当該酵素の過剰発現が認められ、p53遺伝子変異などに因る細胞周期のチ
ェックポイント機能不全下での修復機構は、当該酵素依存的であることが示唆されています。
RECQL1-siRNAは、細胞内で当該酵素のみを選択的に発現抑制することから、がん細胞はDNA
障害が十分に修復されず細胞分裂M期で細胞死に至ると考えられています。

    RECQL1-siRNA 及び関連技術は、RNA interference (RNAi) 技術の世界的リーディングカン
パニーである米国 Alnylam Pharmaceuticals 社 (Nasdaq: ALNY) からのライセンス技術を基盤
に GC 社で創成されました。現在非臨床試験の開発段階にありますが、いくつかの非臨床試験
において抗腫瘍効果が認められており、治療選択肢が限られアンメット・メディカル・ニーズの
高い消化器がんや卵巣がんにおける腹膜播種及びそれに伴う腹水貯留などへの適応が期待され
ています。




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  当社は、これまで開発品 SP-01(Sancuso®)
                            、SP-02(ダリナパルシン)
                                          、SP-03(エピシル®
口腔用液)において、がん治療にかかる製品開発の成功実績を積んでまいりました。臨床現場へ
の貢献という点から、開発品の成功確率維持は経営上の重要課題と捉えており、これまで臨床開
発開始以降の候補品で開発品ポートフォリオを構築してまいりました。今後もこの基本コンセ
プトは保持してまいります。加えて、候補品の開発ステージが臨床開発以前の早期段階であって
も、医療現場からの高いニーズ或いは課題解決の可能性を有する新しいモダリティ*に取り組む
ことは、
   「患者さんの明るい未来のためによりよい医薬品を提供する」という当社ミッションの
達成に寄与するものです。

 なお、本件による当期業績予想への影響は軽微であり、その変更は行いません。

                                                                                 以上


*:モダリティとは、低分子化合物、ペプチド(中分子)薬、抗体医薬を含む蛋白質医薬、核酸医薬、細胞医薬、

再生医療といった治療手段を意味しています。



腹膜播種について
 腹膜播種は、卵巣がん等の病期進行により、腹腔内のがん細胞の腹膜への転移で、腹水貯留が生じ
ることが知られています。腹膜播種は、腹腔内にがん細胞が散布されているため手術や放射線療法に
よる除去は困難であり、化学療法による治療が選択されています。腹膜播種による腹水貯留は、腹部
膨満による食事摂取困難をきたし体力を消耗するため、患者 QOL を著しく低下させ、結果として化
学療法等のがん治療継続可能性にも大きく影響を及ぼすものとされています。腹水貯留の治療とし
ては、穿刺腹水除去や腹水濾過濃縮再静注等の対症療法が用いられていますが、根本的治療ではなく
早晩再貯留する可能性が高いことから、原因である腹膜播種に対する抗がん治療を通じて腹水貯留
を抑制するなどの新しい治療法が臨床現場から期待されています。


ソレイジア・ファーマ株式会社について
ソレイジアは、2017 年に東京証券取引所に株式上場(証券コード:4597)した、東京都港区に本社
を 置 く 、 医 療 用 医 薬 品 等の 開 発 及 び 販 売 を 行 う 製薬 企 業 で す 。 “Better Medicine for a Brighter
Tomorrow” をミッションとする、アジアを事業領域の中心としたがん領域特化のスペシャリティ・
ファーマです。がん領域のアンメット・メディカル・ニーズに応えるため、革新的な医薬品等を開発
し、患者の皆様の健やかな暮らしと未来に貢献いたします。
詳細は、https://www.solasia.co.jp/をご覧ください。


株式会社ジーンケア研究所について
ジーンケアは、2000 年に創業し神奈川県鎌倉市に本社を置く創薬ベンチャーです。ゲノム修復に働
く一群の DNA ヘリカーゼが、がん細胞に対して広いスペクトラムを持つ優れた分子標的であること
を見出し、これらと siRNA の優れた特性とを組み合わせた抗がん剤の研究開発を展開してきました。
特に、RECQL1-siRNA の開発については、国立がん研究センター中央病院の医療系ベンチャー相談


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(医療系ベンチャー企業が臨床研究・治験等の実施を行う際に直面する種々の問題点についてのコ
ンサルテーション)を受けてまいりました。がん患者の皆様のため、一日も早い開発を目指しており
ます。詳細は、http://www.genecare.co.jp/ja/をご覧ください。




注意事項:
 このプレスリリースに記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び
 合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありませ
 ん。様々な要因により、実際の業績等が変動する可能性があることをご承知おきください。実際の業績に影響を
 与えうる重要な要素には、当社の事業領域を取り巻く経済情勢、為替レートの変動、競争状況などがあります。
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