4594 M-ブライトパス 2019-08-05 15:00:00
がんペプチドワクチンGRN-1201のメラノーマ対象第I相臨床試験結果のお知らせ [pdf]
2019 年8月5日
各 位
会 社 名 ブライトパス・バイオ株式会社
代表者名 代表取締役社長 永井 健一
(コード番号:4594 東証マザーズ)
問合せ先 管理部長 小林 勝広
(TEL.03-5840-7697)
がんペプチドワクチン GRN-1201 の
メラノーマ対象第Ⅰ相臨床試験結果のお知らせ
この度当社は、米国で実施しておりましたがんペプチドワクチン GRN-1201 のメラノーマ対象第Ⅰ
相臨床試験(以下、本試験)の結果、主要評価項目である安全性・忍容性及び副次評価項目の免疫応答
が確認できましたのでお知らせいたします。
GRN-1201 は、欧米人に多い HLA ※ 型である HLA-A2 型対応の腫瘍関連抗原(TAA:Tumor
Associated Antigen)タンパク質由来のペプチド4種類で構成されるがんペプチドワクチンです。本試
験は、単剤療法としてメラノーマ患者の内ステージⅡまたはⅢで外科手術による切除を終えた患者合
計 18 例を対象として実施されました。
主要評価項目につきましては、良好な安全性及び忍容性が確認されました。治験薬との因果関係の
否定できない有害事象として、低用量群 6 例のうち 1 例(16.7%)でグレード 3 の顔面浮腫、皮膚のそ
う痒及び蕁麻疹、中用量群 6 例のうち 1 例(16.7%)でグレード 3 の頭痛が報告されましたが、それ以
外はいずれもグレード 2 以下であり、グレード 4 以上の有害事象や死亡例は認められませんでした。
また、本試験は安全性評価が主目的であり、現在進行中のペンブロリズマブとの併用での臨床効果
の評価を目的とする第Ⅱ相臨床試験に比べて限られた投与回数による試験デザインでしたが、本試験
で確認された免疫反応は、ワクチン投与前では測定可能であった 9 例のうち陽性は 2 例(22%)であ
り、ワクチン投与後では測定可能だった 10 例のうち陽性は 4 例(40%) であることを確認しました。
投与量別 免疫反応(細胞性免疫)
用量 投与前 投与後
陽性症例数/ 陽性症例数/
群 投与量 陽性率 陽性率
測定可能例数 測定可能例数
低用量(6例) 0.1mg 1例/3例 33.3% 1例/3例 33.3%
中用量(6例) 1mg 1例/2例 50.0% 2例/4例 50.0%
高用量(6例) 3mg 0例/4例 0.0% 1例/3例 33.3%
計 2例/9例 22.2% 4例/10例 40.0%
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本試験で示された、これらの GRN-1201 単剤の細胞性免疫誘導能は、これまで久留米大学から報告
されている臨床研究成績と同様と言えるものでした。
以上は単剤療法による成績になりますが、現在進められている第Ⅱ相臨床試験では、ペンブロリズ
マブの併用により、ワクチンで誘導された GRN-1201 抗原特異的細胞傷害性 T 細胞ががん局所で
PD1/PD-L1 を介して受ける抑制シグナルから免れることにより、単剤の場合を上回るがん免疫誘導が
発揮され、これが主要評価項目の奏効率に結びつくことが期待されます。実際に、第Ⅱ相臨床試験のこ
れまでの臨床成績は、我々の期待に十分応えるものとなっております。
なお、本件による 2020 年3月期業績への影響はございません。
以上
【語句説明】
※ HLA(Human Leukocyte Antigen):自己と非自己を区別するマーカーで、多様な非自己を自己と
区別するため非常に多様な型がある。ペプチドは HLA の特定の型に結合し、型が合わない場合は
結合しない。
ブライトパス・バイオについて
従来の標準治療の適用が困難な難治性・進行性のがんに対する治療法としてがん治療の革新をもたら
しつつある「がん免疫療法」の開発を行う創薬バイオベンチャーです。米国で臨床試験を実施中のがん
ペプチドワクチンをパイプラインとして有するほか、細胞医薬の開発、免疫制御分子に対する抗体、が
ん細胞特異的な遺伝子変異に由来するネオアンチゲンを標的とした新薬の開発を行っています。
問い合わせ先
ブライトパス・バイオ株式会社 管理部
Tel : 03-5840-7697
E-mail : irpr05@brightpathbio.com
Web : https://www.brightpathbio.com/index.html
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