4592 M-サンバイオ 2019-09-19 15:00:00
慢性期外傷性脳損傷を対象にした再生細胞薬SB623が米国食品医薬品局の「RMAT」の対象品目に指定 [pdf]
2019 年9月 19 日
各 位
会 社 名 サ ン バ イ オ 株 式 会 社
代 表 者 名 代表取締役社長 森 敬太
(コード番号:4592 東証マザーズ)
問い合わせ 先 執行役員経営管理部長 角谷 芳広
(TEL.03-6264-3481)
慢性期外傷性脳損傷を対象にした再生細胞薬 SB623 が
米国食品医薬品局の「RMAT」の対象品目に指定について
当社は、本日、「慢性期外傷性脳損傷を対象にした再生細胞薬 SB623 が米国食品医薬品局の「RMAT」
の対象品目に指定」について、別添のとおりプレスリリースをしますので、お知らせします。
以上
2019 年9月 19 日
サンバイオ株式会社
慢性期外傷性脳損傷を対象にした再生細胞薬 SB623 が
米国食品医薬品局の「RMAT」の対象品目に指定
当社グループ(サンバイオ株式会社及びその子会社である SanBio, Inc.)は、当社グループが外傷性脳損傷
(Traumatic Brain Injury:TBI)を対象疾患としてグローバルで開発を進め、日米グローバルのフェーズ2臨床
試験(STEMTRA 試験)で良好な結果を得た再生細胞薬 SB623 が、米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug
Administration:FDA)より RMAT(Regenerative Medicine Advanced Therapy)の対象品目の指定を受けること
になりましたので、お知らせします。
記
RMAT は、米国における 21st Century Cures Act(21 世紀治療法)のもとに設立され、アンメットメディカルニ
ーズがある重篤な疾患に対する再生医療であり、臨床試験において一定の効果を示した治療法を対象とし
て、FDA より指定されるものです。米国では Breakthrough Therapy(BT)指定と同様に、RMAT 指定を受けた
企業は、指定品目に関する優先審査と迅速承認の機会を得ます。
今回の指定にあたり、当社の執行役員、チーフ・メディカル・オフィサーのビジャン・ネジャドニクは以下のよう
に述べています。「今回の SB623 の RMAT 指定は、慢性期外傷性脳損傷により運動機能障害を負っている
患者様に対する新たな治療法を開発する当社にとって、大きな進展だと認識しています。TBI は、全世界で一
般的な疾患の一つであり、長期化することや時に死をもたらすこともあります。今後、FDA と当社の臨床開発を
加速できる可能性について協議できることを大変嬉しく思っています。」
なお、今回の RMAT 指定は、当社グループが 2019 年4月に対象品目としての指定を受けた厚生労働省の
「先駆け審査指定制度」に続くものです。
以上
SB623 について
当社独自の再生細胞薬 SB623 は、一過性に遺伝子導入した成人骨髄由来の間葉系幹細胞を加工・培養し
て製造したもので、脳内の神経組織に投与されると自然な再生機能を誘発することで失われた運動機能の改
善を促すことが期待されています。
当社グループは、グローバルでの SB623 慢性期外傷性脳損傷プログラムフェーズ3臨床試験を 2021 年 1 月
期末までに開始することを計画しています。また、SB623 は、現在慢性期脳梗塞プログラムフェーズ 2b 臨床試
験も実施中です。
STEMTRA 試験について
STEMTRA 試験は、日米グローバルで行ったフェーズ2臨床試験で、外傷性脳損傷により慢性期の運動機能
障害を負っている患者様を対象に、期間 12 か月で行われたランダム化二重盲検比較試験です。本試験で
は、SB623 は脳内の受傷箇所周辺に直接投与されました。
本試験においては、TBI 受傷後 12 か月を経過し、Glasgow Outcome Scale extended (GOS-E)が 3~6 の中程
度または重度の 18 歳~75 歳の患者様を対象とし、治験期間中に実施されるすべての検査・診断受けること
と、治験参加前 3 か月間にてんかん発作を起こしていないことを条件としました。主要評価項目は、6 か月時
点の FMMS のベースラインからの改善量であり、米国、日本及びウクライナの 13 の投与施設、18 の評価施設
で 61 名の被験者を対象に行いました。
本試験において、24 週時点の運動機能障害の変化を測定する Fugl-Meyer Motor Scale(FMMS)のベースラ
インからの改善量は、SB623 投与群 8.3 点、コントロール群 2.3 点(p 値=0.040)となり主要評価項目を達成しま
した。また、SB623 投与群 18 名(39.1%)、コントロール群 1 名(6.7%)で FMMS の 10 点以上の改善を達成し、
統計学的な有意差を認めました(p 値=0.039)。新たな安全性の懸念は認められず、最も多かった有害事象は
頭痛でした。
当社グループ(サンバイオ株式会社及び SanBio, Inc.)について
当社グループは、再生細胞薬の研究、開発、製造及び販売を手掛ける再生細胞事業を展開しています。当社
独自の再生細胞薬である SB623 は、慢性期外傷性脳損傷及び慢性期脳梗塞を含む複数疾患を対象に開発
を進めています。日本においては、東京都庁より「再生医療等製品製造販売業許可」を取得しており、再生医
療等製品の製造販売を 2020 年(2021 年1月まで)に実現することを目指しています。東京に本社、カリフォル
ニア州マウンテンビューに支社を置く当社グループの詳細は、https://www.sanbio.jp にてご覧いただけます。
本件に関するお問い合わせ先
サンバイオ株式会社
経営管理部
メール:info@sanbio.jp