4592 M-サンバイオ 2020-09-14 15:00:00
再生細胞医薬品「SB623」慢性期脳梗塞を対象とした米国でのフェーズ2b臨床試験の追加解析結果及びこれに基づく開発計画の変更について [pdf]

                                               2020 年9月 14 日
各 位

                          会    社   名 サ ン バ イ オ 株 式 会 社
                          代 表 者 名 代表取締役社長           森    敬太
                                     (コード番号:4592 東証マザーズ)
                          問い 合わ せ 先 執行役員経営管理部長 角谷 芳広
                                             (TEL.03-6264-3481)



   再生細胞医薬品「SB623」慢性期脳梗塞を対象とした米国でのフェーズ 2b 臨床試験の
 追加解析結果及びこれに基づく脳梗塞・脳出血プログラムの国内臨床試験の開始検討について



 サンバイオ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:森 敬太)は本日、当社グループ(サン
バイオ株式会社及びその子会社である SanBio, Inc.)が実施した再生細胞医薬品「SB623」慢性期脳梗塞
を対象とした米国での フェーズ 2b 臨床試験の追加解析結果と、これに基づく開発計画の変更について
別添のとおりお知らせします。

 なお、
   本解析結果の今期業績に与える影響は軽微ですが、
                         中長期的な業績向上に資するものと考えます。



                                                            以上




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                                                            2020 年9月 14 日
                                                           サンバイオ株式会社




   再生細胞医薬品「SB623」慢性期脳梗塞を対象とした米国でのフェーズ 2b 臨床試験の
 追加解析結果及びこれに基づく脳梗塞・脳出血プログラムの国内臨床試験の開始検討について



 サンバイオ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:森 敬太、以下「サンバイオ」
                                          )は本日、当社
グループ(サンバイオ株式会社及びその子会社である SanBio, Inc.)が実施した再生細胞医薬品「SB623」
                                                        (以
下「本剤」
    )の慢性期脳梗塞を対象にした米国での フェーズ 2b 臨床試験(以下「本試験」
                                          )の追加解析結果
と、これに基づいた脳梗塞プログラムおよび脳出血プログラムの国内後期臨床試験など、今後の開発計画につ
いてお知らせします。


 本試験は、慢性期脳梗塞に伴う運動機能障害を呈する患者 163 例を対象に、本剤の有効性および安全性を検
討しました。サンバイオは 2019 年 1 月 29 日に、
                             「投与 6カ月後に Fugl-Meyer Motor Scale(FMMS)がベース
ラインから 10 ポイント以上改善した患者の割合(主要評価項目)について、本剤投与群は、コントロール群
と比較して、統計学的な有意差を示さず、主要評価項目を達成できなかった。 ことを公表しています。
                                  」            今回は、
当社グループにおいて継続実施していた追加解析の結果の報告となります。


 当社グループは、追加解析にあたり、Minimal Clinically Important Difference (MCID:患者における変化
が臨床的に有益であると解釈できる最小の変化値)の観点および、外傷性脳損傷を対象としたフェーズ2試験
(STEMTRA 試験)の結果を踏まえ、複合 FMMS という評価方法を用いて解析を行いました。本試験組み入れ患者
(163 名)のうち、梗塞巣サイズが一定量未満の患者 77 名(本試験組み入れ患者全体の 47%)を対象に、
                                                     「FMMS
上肢スコア (≧ 6ポイント)
              、FMMS 下肢スコア (≧ 4ポイント)
                                  、FMMS 総スコア (≧ 9ポイント)の3つ
の FMMS 改善基準(ベースラインからの改善)のうち、投与後6カ月時点で少なくとも 1 つを達成した患者の割
合」を複合 FMMS エンドポイントとし評価したところ、偽手術群 26 名のうち 19%の改善に対し、SB623 投与群
51 名のうち 49%において改善が見られ、統計学的に有意な結果を示しました(P=0.02) この複合 FMMS のエン
                                             。
ドポイントは、本試験の主要評価項目「投与6カ月後に FMMS がベースラインから 10 ポイント以上改善した
患者の割合」と比較しても、治療効果の臨床的意義を説明できると当社グループは考えています。なお、追加
解析結果の詳細につきましては、本年 9 月 15 日開催の機関投資家・メディアを対象とした決算説明会におい
て発表します。どなたもご覧頂ける説明会動画は当社ホームページ上で翌 16 日以降の公開を予定しています。


 上述の結果を受け、当社グループは、次の SB623 脳梗塞プログラムや脳出血プログラムの後期臨床試験の準
備を開始しました。両プログラムの具体的な臨床試験デザインや開発内容については、確定次第速やかに公表
する予定です。今後、経営資源の選択と集中により SB623 の価値早期最大化を図るため、SB623 外傷性脳損傷
の今期中の国内承認申請に向けた準備と並行し、脳梗塞プログラムと脳出血プログラムの国内における開発を
優先します。一方で、今期開始予定としていた SB623 外傷性脳損傷グローバルフェーズ3試験については、来
期以降に延期することにいたしました。


 慢性期の脳梗塞患者さんの多くは再発予防薬を定期的に服用されているといわれています。一方で、運動機
能障害を根本的に治療する薬はないため、慢性期の運動機能回復に対する治療薬へのアンメットニーズは高い
と考えられます。
       当社グループは、
              脳梗塞後の運動障害で生活に困難を感じている患者さんやご家族へ SB623 を
通じて貢献することを目指します。



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                                                   以上



SB623 について
本剤は、健常人から採取した骨髄液を加工・培養して作製された他家由来の間葉系幹細胞であり、神経組織に
投与すると、損傷した神経細胞の再生を促す効果が期待されています。また、他家由来細胞を利用して同一の
製品を大量に作製できることから、自家由来細胞を用いる治療で必要となる医療機関等における個別の細胞調
製などの処置が不要であり、多くの患者さんに均質な医薬品を提供することが可能となります。



サンバイオ株式会社及び SanBio, Inc.について
サンバイオグループは、再生細胞薬の研究、開発、製造及び販売を手掛ける再生細胞事業を展開しています。当社
独自の再生細胞薬である SB623 は、慢性期外傷性脳損傷及び慢性期脳梗塞を含む複数疾患を対象に開発を進め
ています。東京に本社、カリフォルニア州マウンテンビューに支社を置くサンバイオグループの詳細は、
https://www.sanbio.com にてご覧いただけます


本件に関するお問い合わせ先
 サンバイオ株式会社
 経営管理部
 メール:info@sanbio.jp




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