4591 M-リボミック 2020-02-07 15:30:00
2020年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結) [pdf]

 
                                                                             
 
                 2020年3月期  第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)
                                                                                2020年2月7日
上場会社名        株式会社リボミック                                          上場取引所  東
コード番号        4591    URL  https://www.ribomic.com/
代表者          (役職名) 代表取締役社長                   (氏名)中村  義一
問合せ先責任者      (役職名) 取締役執行役員管理本部長              (氏名)宮崎  正是         TEL  03(3440)3745
四半期報告書提出予定日          2020年2月7日               配当支払開始予定日      -
四半期決算補足説明資料作成の有無:無  
四半期決算説明会開催の有無      :無  
 
                                                                        (百万円未満切捨て)
1.2020年3月期第3四半期の業績(2019年4月1日~2019年12月31日)
   (1)経営成績(累計)                                            (%表示は、対前年同四半期増減率)
 
                       事業収益              営業利益            経常利益               四半期純利益
                      百万円       %       百万円      %      百万円          %       百万円       %
  2020年3月期第3四半期           5     -        △654    -       △651        -       △652      -
  2019年3月期第3四半期           0 △100.0       △672    -       △683        -       △684      -
 
                                      潜在株式調整後
                      1株当たり
                                        1株当たり
                     四半期純利益
                                       四半期純利益
                              円 銭              円 銭
  2020年3月期第3四半期             △41.70               -
  2019年3月期第3四半期             △47.65               -
(注)潜在株式調整後1株当たり四半期純利益については、潜在株式は存在するものの1株当たり四半期純損失であるた
      め記載しておりません。
 
   (2)財政状態
                           総資産                    純資産                    自己資本比率
                                   百万円                   百万円                           %
  2020年3月期第3四半期                    2,207                  1,867                      84.5
  2019年3月期                         2,569                  1,483                      57.7
 
(参考)自己資本     2020年3月期第3四半期          1,866百万円     2019年3月期       1,481百万円
 
2.配当の状況
                                                年間配当金
 
                   第1四半期末        第2四半期末        第3四半期末            期末             合計
                          円 銭            円 銭          円 銭             円 銭           円 銭
  2019年3月期                   -            0.00          -              0.00          0.00
  2020年3月期                   -            0.00          -                          
  2020年3月期(予想)                                                         0.00          0.00
(注)直近に公表されている配当予想からの修正の有無:無
 
3.2020年3月期の業績予想(2019年4月1日~2020年3月31日)
                                                                  (%表示は、対前期増減率)
 
                                                                              1株当たり
                  事業収益           営業利益           経常利益           当期純利益
                                                                              当期純利益
                百万円        %   百万円         %   百万円      %    百万円           %        円 銭
       通期         116      - △1,055        -   △987     -     △988         -       △68.69
(注)1.直近に公表されている業績予想からの修正の有無:無
      2.当社は年次で業績を管理しているため、通期業績予想のみ開示しております。
 
※  注記事項
  (1)四半期財務諸表の作成に特有の会計処理の適用:無
 
  (2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
    ①  会計基準等の改正に伴う会計方針の変更    :無
    ②  ①以外の会計方針の変更                  :無
    ③  会計上の見積りの変更                    :無
    ④  修正再表示                              :無
 
  (3)発行済株式数(普通株式)
    ①  期末発行済株式数(自己株式を含む)            2020年3月期3Q   16,097,284株   2019年3月期     14,389,900株
    ②  期末自己株式数                      2020年3月期3Q         -株      2019年3月期           -株
    ③  期中平均株式数(四半期累計)               2020年3月期3Q   15,639,717株   2019年3月期3Q   14,364,094株
     
※  四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
 
※  業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
   (将来に関する記述等についてのご注意)
    本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判
   断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等
   は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっての
   注意事項等については、四半期決算短信(添付資料)5ページ「1.当四半期決算に関する定性的情報(3)業績予
   想などの将来予測情報に関する説明」をご覧ください。
                                 株式会社リボミック(4591) 2020年3月期第3四半期決算短信

○添付資料の目次
 
    1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………………………        2
     (1)経営成績に関する説明 ……………………………………………………………………………………………        2
     (2)財政状態に関する説明 ……………………………………………………………………………………………        5
     (3)業績予想などの将来予測情報に関する説明 ……………………………………………………………………        5
    2.四半期財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………………………        6
     (1)四半期貸借対照表 …………………………………………………………………………………………………        6
     (2)四半期損益計算書 …………………………………………………………………………………………………        7
             第3四半期累計期間 ………………………………………………………………………………………………   7
     (3)四半期財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………………………        8
         (継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………………………      8
         (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) …………………………………………………………      8
         (重要な後発事象) …………………………………………………………………………………………………      9
                                                               
                                                               
                                                               
                                                               
                                                               
                                                               
                                                               
 




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                                                   株式会社リボミック(4591) 2020年3月期第3四半期決算短信

1.当四半期決算に関する定性的情報
    (1)経営成績に関する説明
      当社は、抗体に継ぐ次世代新薬として期待されているアプタマー(核酸医薬の一種)に特化して医薬品の研究開
     発を行うバイオベンチャーです。当社は、アプタマー創製に関する総合的な技術や知識、経験、ノウハウ等からな
     る創薬プラットフォームである当社独自の「RiboARTシステム」を活用して、革新的なアプタマー医薬の研究開発
     (「アプタマー創薬」)を行っております。
      当社の当事業年度における最重点経営目標は、「自社での臨床Proof of Concept※1の獲得に向けた開発」であ
     り、その実現に向けた取り組みを進めてまいりました。
         その具体的な進捗を以下に要約いたします。
      
     ※1    臨床Proof of Concept(臨床POC):新薬の開発段階において、投与薬剤がヒトでの臨床試験において意図し
          た薬効と安全性を有することが示されること。
 
         「RBM-007」の開発について
 
     ①    「RBM-007」(抗FGF2アプタマー)による臨床開発の狙い
         当社では、自社で創製したRBM-007(FGF2に結合し、その作用を阻害するアプタマー)を、自社での臨床開発のテ
     ーマに選び、開発を進めております。
      線維芽細胞増殖因子2(Fibroblast Growth Factor 2、FGF2)は、40数年前に発見されたタンパク質で、血管新
     生促進等の様々な生理作用を持つことが報告されております。しかしながら、長年に渡りFGF2は創薬標的の候補で
     あったにもかかわらず、抗体を含め優れた阻害剤の開発がほぼない状態でした。そうした中、当社は、独自のアプ
     タマー創薬技術により、過年度においてFGF2に結合しその作用を特異的に阻害するアプタマーRBM-007の創製に成
     功いたしました。
       開発の対象疾患としては、上述のようなFGF2の生理作用に鑑みて滲出型加齢黄斑変性症(Wet Age-related
     Macular Degeneration、wet AMD)と軟骨無形成症(Achondroplasia, ACH)を選択いたしました。
      wet AMDは、加齢に伴い網膜の黄斑部に障害がおこる疾患で、無治療の状態だとやがて失明に至ります。欧米で
     は失明原因の第一位となっています。この疾患の病態の一つは異常な血管新生によるとされており、10年ほど前に
     治療薬として血管新生を阻害する医薬品(VEGF阻害剤)が開発され、臨床医からは夢のような薬と評価されました
     (既存薬の全世界市場規模は約1兆円)。しかし、その後の経過観察によって、臨床上の問題点が明らかになって
     きました。その一つは、相当数の患者に対して、既存薬の有効性が乏しいことです。また、有効とみられた患者も
     2~3年程度経過すると薬効が低下し、再び失明のリスクにさらされます※2。これらの要因として、病変による
     網膜組織の瘢痕化(線維化)が関与していると考えられていますが、既存薬には瘢痕化を抑制する作用はありませ
     ん。これに対してRBM-007は血管新生のみならず瘢痕形成を抑制する作用を持つことが、疾患モデル動物での薬理
     試験から明らかになりました(非臨床POC獲得※3)※4。RBM-007のような二つの異なる作用を持ち合わせる医薬品
     は既存薬(VEGF阻害剤)にはなく、既存の医薬品では奏功しない患者に対して新規の治療法を提供できる可能性が
     あります。
      一方、ACHは四肢短縮による低身長を主な症状とする希少疾患で、治療薬はなく、厚生労働省から難病指定を受
     けています。ACH患者においては、FGF2が骨伸長を抑制する要因の一つとして作用していますが、RBM-007は疾患モ
     デルマウスを利用した実験で、体長の短縮を約50%回復する効果を示しました。さらに、軟骨細胞への分化誘導が
     欠損していることが知られているACH患者由来のiPS細胞(人工多能性幹細胞)は、RBM-007存在下で、その分化誘
     導が回復することも確認しました(非臨床POC獲得)。現在、本邦では治療に成長ホルモンが使用されています
     が、効果は十分とは言えず、骨延長術(足の骨を切断して引き離した状態で固定し、骨の形成を促す)といった非
     常に厳しい治療が幼い子供に施されることもあり、新薬が待ち望まれています。
      自社での臨床開発の実施により臨床POCが獲得されれば、新規治療法の確立に至る第一歩になるとともに、新薬
     候補品としてのRBM-007の価値が高まり、ライセンス収益の拡大及び将来に向けた発展に寄与するものと考えてお
     ります。同時に、硝子体という局所投与のみならず、全身投与による疾患治療の世界初の事例として、アプタマー
     医薬品の開発に大きく貢献するものとなります。
 
     ※2     Rofagha S, Bhisitkul RB, Boyer DS, Sadda SR, Zhang K. Seven-year outcomes in ranibizumab-
          treated patients in ANCHOR, MARINA, and HORIZON: a multicenter cohort study (SEVEN-UP).
          Ophthalmology 2013;120(11):2292-99.
     ※3     非臨床Proof of Concept(非臨床POC):ヒトでの臨床試験に入る前に、病態モデル動物での薬効確認試験に
          おいて、投与薬剤が意図した薬効を有することが示されること。



                                                   - 2 -
                                                 株式会社リボミック(4591) 2020年3月期第3四半期決算短信

    ※4    Matsuda Y, Nonaka Y, Futakawa S, Imai H, Akita K, Nishihata T, Fujiwara M, Ali Y, Bhisitkul RB,
        Nakamura Y. Anti-angiogenic and anti-scarring dual action of an anti-fibroblast growth factor 2
        aptamer in animal models of retinal disease. Mol. Ther. Nucl. Acids, 17:819-828 (2019).
     
    ②   開発状況、及びスケジュール
    (イ) 滲出型加齢黄斑変性症(wet AMD)
     wet AMDを対象にした臨床試験として、RBM-007の安全性・忍容性を調べることを主な目的とした、第1/2a 相
    試験(試験略称名:SUSHI試験)を2018年10月から2019年7月にかけて米国で実施いたしました。
     本第1/2a 相試験は、オープンラベル(非盲検)、非対照(対照薬を置かない)の試験で、RBM-007の3用量
    (3コホート)を、計9人の被験者に対して、単回投与(硝子体内注射)し、安全性、忍容性を確認することを主
    な目的として、米国西海岸の複数の治験施設において実施いたしました。
     その結果、全ての用量において、主要評価項目(安全性と忍容性の確認)を達成し、あわせて副次的評価項目に
    おいて薬効を示唆する結果も認められました。とくに薬効評価の指標となり得る光干渉断層撮影(OCT)による中
    心窩網膜厚の変化について、治療抵抗性のある高齢の患者を対象としたにもかかわらず、中心窩網膜厚の減少(50
    マイクロメートル以上)が、高用量(第3コホート)の3名全例で認められ、その効果が投与後56日目まで維持さ
    れました。さらに、その3名中2名の被験者においては、56日目で中心窩網膜厚が約200マイクロメートル減少
    し、ほぼ正常レベルに回復していました。
     この結果を受けて、2019年12月より、RBM-007の複数回投与による臨床POC確認を目的とした第2相試験が米国で
    開始されました。この試験は、wet AMD患者を対象に、①RBM-007硝子体内注射の単剤投与群、②既存薬としてアイ
    リーア(アフリベルセプト)硝子体内注射との併用投与群と、③アイリーア硝子体内注射の単剤投与群との間で、
    有効性と安全性を比較評価する無作為化二重盲検試験です。
     またこれと並行して、国内外の製薬企業との提携協議を進めてまいりました結果、2019年12月、韓国AJU薬品株
    式会社との間で、韓国・東南アジア地域におけるRBM-007のwet AMDを適応疾患とするライセンス権許諾の基本合意
    (法的拘束力のあるものではないため、今後変更となる可能性やライセンス契約が締結されない可能性がありま
    す。)に至りました。本契約の締結は、2020年春を予定しております。
     今後もRIBOMIC USA Inc.との緊密な連携の下、関連法令、ガイドライン等を遵守しつつ、この臨床試験を迅速・
    適切に推進してまいります。
     
    (ロ) 軟骨無形成症(Achondroplasia, ACH)
      本プロジェクトは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の補助(2015年度からの3年間ならびに
    2018年度からの3年間)を受け、GLP適合非臨床安全性・毒性試験及び治験薬製造が完了しております。当四半期
    累計期間において、これらの非臨床試験データが第1相試験を実施するための条件を充足しているかどうかの見解
    を求めるため、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)との対面助言を実施いたしました。その結果、非臨
    床試験データの充足性がPMDAにより確認されましたので、今後速やかに準備を進め、2021年3月期中に第1相試験
    を開始する予定です。
     
    ③   推進体制
     当社では、事業開発部と臨床開発部を中心に外部機関の協力も得て、治験実施体制の構築を進めてきました。そ
    の一環として、2019年年10月1日付で第一三共株式会社で37年間臨床開発を担当した池上直隆氏を執行役員臨床開
    発部長として採用し、体制強化を図っております。米国での臨床開発は、当社完全子会社であるRIBOMIC USA Inc.
    が治験スポンサーとなり、新薬開発経験が豊富なYusuf Ali氏(Ph.D.)がCEOとして陣頭指揮を執っております。
    2019年5月に、当社の取締役執行役員1名が、RIBOMIC USA管掌として着任するとともに、2019年8月より眼科専
    門医(Daniel de Souza Pereira氏)が社員として新たに加わり米国での臨床開発体制をさらに強化いたしまし
    た。また、眼科専門医および眼科領域の製品開発のエキスパートを含む科学諮問委員会が設置されており、同委員
    会においては継続的に臨床試験計画の審議、治験データの評価等が行われています。
     さらに、ACH治療薬開発については、大阪大学医学部附属病院小児科の臨床医で、小児における骨系統疾患の専
    門医である大薗恵一教授と医学アドバイザーの委嘱に関する契約を締結し、各種助言等を行っていただいておりま
    す。
     今後もRBM-007の開発推進に向け、体制の整備を図ってまいります。
 




                                                 - 3 -
                                株式会社リボミック(4591) 2020年3月期第3四半期決算短信

 
        その他のプロジェクト
         
    ①       RBM-003及びRBM-010
     当社は、既存パイプラインを継続的、重層的に拡大し中長期的に成長するために、特に優れた薬効が動物試験で
    確認されているRBM-003(抗キマーゼアプタマー、心不全等)及びRBM-010(抗ADAMTS5アプタマー、変形性関節症
    等)を、RBM-007に次ぐ重点開発プログラムと位置づけております。
     RBM-003が標的とするキマーゼの阻害剤として、バイエル社(独)が開発した低分子のキマーゼ阻害剤があり、
    これを用いた、慢性心不全に対する臨床試験が第2相まで実施されていましたが、最近開発の中止が報告されてお
    ります。当社のRBM-003はバイエル社のキマーゼ阻害剤に比較して、強い酵素阻害活性をもつことが確認されてお
    り、急性心不全に対する即効性の注射薬の開発を目指し、今後の研究開発を加速させてまいります。
     RBM-010が対象とする変形性関節症は、種々の原因により、膝や足の付け根、肘、肩等の関節に痛みや腫れ等の
    症状が生じ、その後関節の変形をきたす病気です。現在、治療法としては痛みや腫れを和らげる薬の服用や関節置
    換術などの手術しかなく、根治する薬はありませんが、RBM-010はその根治療法に道を開く可能性があり、今後の
    研究開発を加速させていまいります。
     
    ②    ライセンス・アウト契約ならびに共同研究契約
        前事業年度において当社は、米国プリツカー精神神経疾患研究コンソーシアムのメンバーの一員であるミシガン
    大学と、当社が創製したアプタマーの精神疾患に対する効果を検証することを目的に、共同研究試料提供契約
    (MTA)を締結し、現在、同大学において当社が提供したアプタマーの評価が進められております。また、三菱商事
    株式会社の子会社であるビタミンC60バイオリサーチ株式会社との間の2019年1月付共同研究開発契約に基づき、
    化粧品原料候補の創製・開発に関する共同研究を実施しております。
     また、当社はアステラス製薬株式会社と2017年3月21日付でアプタマー医薬品開発に関する共同研究契約を締結
    し、共同研究を推進してまいりましたが、2019年年9月21日に研究期間が満了し、当該共同研究を終了いたしまし
    た。
     
    ③    継続中の自社創薬プロジェクト
        アプタマー医薬品の汎用性をさらに活かすため、GPCR(Gタンパク質共役型7回膜貫通型受容体)を標的とする
    アプタマー創薬や、コンピューター科学を応用した技術開発(JST委託事業)等を継続して進めております。
     
        開発コスト
     
        今後の開発資金の調達を目的として、2018年6月13日に株式会社ウィズ・パートナーズが業務執行組合員を務め
    るウィズ・ヘルスケア日本2.0投資事業有限責任組合及びTHEケンコウFUTURE投資事業有限責任組合を割当先とする
    第三者割当の方法による第1回無担保転換社債型新株予約権付社債(1,000百万円)、及び第14回新株予約権
    (1,001百万円)を発行し、これらの転換・行使により1,028百万円を調達しており、主にRBM-007のwet AMDの臨床
    開発費として充当を進めております。なお、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の未転換の200百万円につ
    いては、2020年2月12日に繰上償還することとしております。
     また、2020年1月27日にSMBC日興証券株式会社を割当先とする第三者割当の方法による第15回新株予約権(行使
    価額修正条項付)を発行し、5,659百万円※5の調達を予定しております。本調達による資金は主に、①RBM-007の
    wet AMD及びACHを対象とした臨床開発費用(臨床開発のための薬剤合成費用を含む)、②RBM-003の心不全を対象
    とした非臨床試験費用、③RBM-010の変形性関節症を対象とした非臨床試験費用、④新規技術開発費用(製剤化技
    術開発・導入他)等に充当する予定です。
      
    ※5       当初行使価額で全ての新株予約権が行使されたと仮定した場合で発行諸費用の概算額を差し引いた金額。
     
     これらの結果、当第3四半期累計期間において事業収益を5百万円(前年同四半期の事業収益は-百万円)、事
    業費用として研究開発費を396百万円、販売費及び一般管理費を263百万円計上し、営業損失は654百万円(前年同
    四半期は営業損失672百万円)となりました。
     また、営業外収益として、JST委託事業による助成金収入6百万円等を計上した一方で、営業外費用として、転換
    社債型新株予約権付社債の転換等に係る株式交付費3百万円を計上したこと等により、経常損失は651百万円(前年
    同四半期は経常損失683百万円)となりました。これにより四半期純損失は652百万円(前年同四半期は四半期純損
    失684百万円)となりました。
     なお、当社は創薬事業及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略し
    ております。

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                         株式会社リボミック(4591) 2020年3月期第3四半期決算短信

  
(2)財政状態に関する説明
 ① 資産の部
  当第3四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べて361百万円減少し、2,207百万円となりまし
 た。これは、現金及び預金が98百万円、有価証券が300百万円減少したこと等によるものです。なお、当第3四半
 期会計期間末において保有している有価証券は、保有する資金を研究開発への充当時期まで、適切な格付けを得た
 安全性の高い金融商品で運用することを目的としたものです。
  
 ②   負債の部
  当第3四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べて745百万円減少し、340百万円となりました。こ
 れは、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の転換により転換社債型新株予約権付社債が800百万円減少した
 こと等によるものです。なお、転換社債型新株予約権付社債については2020年1月10日の取締役会決議に基づき、
 2020年2月12日に繰上償還を予定しております。
  
 ③   純資産の部
  当第3四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べて384百万円増加し、1,867百万円となりまし
 た。これは、転換社債型新株予約権付社債の一部の転換及び新株予約権の一部の行使により、資本金及び資本剰余
 金がそれぞれ518百万円増加した一方で、四半期純損失652百万円を計上したことにより、利益剰余金が同額減少し
 たこと等によるものです。
 
(3)業績予想などの将来予測情報に関する説明
  当社は、アプタマー創薬技術のプラットフォームである「RiboART システム」をベースとして、新規のアプタマ
 ー医薬の開発に取り組んでおります。
  当社の基本方針は、自社で創製した開発候補アプタマーを製薬企業にライセンス・アウトし、そのライセンス収
 入を見込む「自社創薬」と、安定的な共同研究収入を一定期間期待できる製薬企業との「共同研究」の二つをバラ
 ンス良く組合せ、持続的な収益向上を図ることであります。特にライセンス・アウトにつきましては、開発候補ア
 プタマーの価値を高めるため、POC取得を目的とした臨床試験を行っております。
  2020年3月期においては、既存の共同研究の推進とステージアップ、創薬品目のライセンス・アウト、及び新規
 共同研究契約の締結により得られる収入を見込んでおります。
  なお、2020年3月期の業績予想につきましては、2019年5月14日付の決算短信で公表しました通期の業績予想か
 ら変更はありません。
  




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                       株式会社リボミック(4591) 2020年3月期第3四半期決算短信

2.四半期財務諸表及び主な注記
    (1)四半期貸借対照表
                                                    (単位:千円)
                             前事業年度            当第3四半期会計期間
                          (2019年3月31日)         (2019年12月31日)
    資産の部                                                        
     流動資産                                                       
       現金及び預金                     1,413,982            1,315,352
       有価証券                         999,994              699,994
       貯蔵品                            8,182                2,437
       前渡金                           48,179               88,632
       前払費用                           8,914               23,430
       未収消費税等                        22,273               17,016
       その他                              487                3,374
       流動資産合計                     2,502,014            2,150,237
     固定資産                                                       
       有形固定資産                        25,654               18,523
       無形固定資産                         2,404                1,820
       投資その他の資産                      38,962               37,268
       固定資産合計                        67,021               57,612
     資産合計                         2,569,036            2,207,849
    負債の部                                                        
     流動負債                                                       
       未払金                           35,471               31,198
       未払費用                          11,272               14,003
       未払法人税等                        18,455               15,219
       前受金                            6,750                5,237
       その他                           14,067               74,917
       流動負債合計                        86,016              140,577
     固定負債                                                       
       転換社債型新株予約権付社債              1,000,000              200,000
       固定負債合計                     1,000,000              200,000
     負債合計                         1,086,016              340,577
    純資産の部                                                       
     株主資本                                                       
       資本金                        3,261,040            3,779,454
       資本剰余金                      3,234,040            3,752,454
       利益剰余金                     △5,013,695           △5,665,897
       株主資本合計                     1,481,385            1,866,011
     新株予約権                            1,634                1,261
     純資産合計                        1,483,019            1,867,272
    負債純資産合計                       2,569,036            2,207,849
 




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                      株式会社リボミック(4591) 2020年3月期第3四半期決算短信

    (2)四半期損益計算書
     (第3四半期累計期間)
                                                    (単位:千円)
                       前第3四半期累計期間            当第3四半期累計期間
                       (自 2018年4月1日          (自 2019年4月1日
                        至 2018年12月31日)        至 2019年12月31日)
    事業収益                                -                 5,758
    事業費用                                                       
     研究開発費                        428,233               396,807
     販売費及び一般管理費                   244,515               263,897
     事業費用合計                       672,749               660,705
    営業損失(△)                      △672,749              △654,947
    営業外収益                                                      
     受取利息                             557                   756
     助成金収入                              -                 6,018
     その他                              451                   756
     営業外収益合計                        1,008                 7,530
    営業外費用                                                      
     株式交付費                         11,468                 3,878
     その他                              178                     -
     営業外費用合計                       11,647                 3,878
    経常損失(△)                      △683,388              △651,294
    特別損失                                                       
     固定資産除却損                          214                     -
     特別損失合計                           214                     -
    税引前四半期純損失(△)                 △683,602              △651,294
    法人税等                              907                   907
    四半期純損失(△)                    △684,510              △652,201
 




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                              株式会社リボミック(4591) 2020年3月期第3四半期決算短信

    (3)四半期財務諸表に関する注記事項
    (継続企業の前提に関する注記)
     該当事項はありません。
 
    (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
      株式会社ウィズ・パートナーズが無限責任組合員として組成する投資事業有限責任組合の保有する第1回無担保
     転換社債型新株予約権付社債の転換がありました。この結果、資本金が400,000千円、資本準備金が400,000千円増
     加し、当第3四半期累計期間における他の新株予約権の行使による増加を含め、当第3四半期会計期間末におい
     て、資本金が3,779,454千円、資本準備金が3,752,454千円となっております。
      




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                                   株式会社リボミック(4591) 2020年3月期第3四半期決算短信

 (重要な後発事象)
       (行使価額修正条項付新株予約権の発行)
        当社は、2020年1月10日開催の取締役会において、以下のとおり、第三者割当による行使価額修正条項付第
       15回新株予約権の発行を決議いたしました。なお、2020年1月27日に当該新株予約権の発行価額の総額の払込
       が完了いたしました。
       新株予約権の発行概要
 (1)割当日                 2020年1月27日

 (2)新株予約権数              118,000個

 (3)発行価額                本新株予約権の払込総額17,700,000円(新株予約権1個当たり150円)

                        潜在株式数:普通株式11,800,000株(本新株予約権1個当たり100株)
 (4)当該発行による潜在株式数        下限行使価額(下記(7)を参照。)においても、潜在株式数は11,800,000
                        株であります。

 (5)資金調達の額
                        5,659,900,000円(注)
   (差引手取概算額)
                        本新株予約権の行使により普通株式を発行する場合の増加する資本金の額
 (6)新株予約権の行使により株式を
                        は、会社計算規則第17条の定めるところに従って算定された資本金等増加限
    発行する場合の増加する資本金
                        度額に0.5を乗じた金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じる場合はそ
     及び資本準備金            の端数を切り上げた額とする。増加する資本準備金の額は、資本金等増加限
  
                        度額より増加する資本金の額を減じた額とする。
                        当初行使価額:479円
                        上限行使価額はありません。
                        下限行使価額は240円でありますが、下限行使価額においても、潜在株式数
                        は11,800,000株であります。
                        本新株予約権の各行使請求の効力発生日(以下「決定日」という。)に、決
                        定日の前取引日(ただし、決定日の前取引日に当社普通株式の普通取引の終
 (7)行使価額及び行使価額の修正条
                        日の売買高加重平均価格(以下「VWAP」という。)がない場合には、そ
    件
                        の直前のVWAPのある取引日とする。)の株式会社東京証券取引所におけ
                        る当社普通株式の普通取引のVWAPの92%に相当する金額(円位未満小数
                        第2位まで算出し、小数第2位を切り上げる。以下「修正後行使価額」とい
                        う。)に修正され、修正後行使価額は決定日以降これを適用します。ただ
                        し、修正後行使価額の算出において、かかる算出の結果得られた金額が下限
                        行使価額を下回る場合には、修正後行使価額は下限行使価額とします。
 (8)募集又は割当方法            第三者割当の方法により、SMBC日興証券株式会社に全ての本新株予約権を割
   (割当先)                り当てます。

                        ①RBM-007の加齢黄斑変性症及び軟骨無形成症を対象とした臨床開発費用
                        (臨床開発のための薬剤合成費用を含む)
                        ②RBM-003の心不全を対象とした非臨床試験費用
 (9)資金の使途
                        ③RBM-010の変形性関節症を対象とした非臨床試験費用
                        ④新規技術開発費用(製剤化技術開発・導入他)
                        ⑤運転資金

                        2020年1月28日から2023年1月27日まで。但し、行使期間の最終日が銀行営
 (10)本新株予約権の行使期間
                        業日でない場合にはその前銀行営業日を最終日とします。
                        当社は、SMBC日興証券株式会社との間で、ファシリティ契約を締結しており
 (11)ファシリティ契約の内容        ます。当該契約において、本新株予約権の行使の停止、本新株予約権の譲渡
                        の制限等が定められております。
(注)資金調達の額は、本新株予約権の払込金額の総額に本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の合計額を
     合算した金額から、本新株予約権に係る発行諸費用の概算額を差し引いた金額です。なお、本新株予約権の行使に
     際して出資される財産の価額の合計額は、当初行使価額で全ての本新株予約権が行使されたと仮定した場合の金額
     であります。そのため、本新株予約権の行使価額が修正又は調整された場合には、資金調達の額は増加又は減少し
     ます。また、本新株予約権の行使期間内に行使が行われない場合又は当社が取得した本新株予約権を消却した場合
     には、資金調達の額は減少します。

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                                   株式会社リボミック(4591) 2020年3月期第3四半期決算短信

 
       (無担保転換社債型新株予約権付社債の繰上償還)
         当社は2020年1月10日開催の取締役会において2018年6月13日に発行しました第1回無担保転換社債型新株
       予約権付社債の未償還残高の全額を繰上償還することを決議いたしました。
    (1)繰上償還する銘柄         第1回無担保転換社債型新株予約権付社債
    (2)繰上償還額            202,000,000円
    (3)繰上償還金額           額面100円につき101円
    (4)繰上償還日            2020年2月12日
    (5)償還資金の調達方法       全額自己資金により償還
 
 
       (新株予約権の行使)
         当社が発行いたしました第15回新株予約権につき、当第3四半期会計期間終了後から2020年2月6日まで
       に、以下のとおり行使されております。
    (1)行使された新株予約権の数     5,025個
    (2)交付株式数            502,500株
    (3)資本金増加額           97,909千円
    (4)資本準備金増加額         97,909千円
 




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