4584 M-キッズ・バイオ 2020-08-03 15:30:00
東京大学医学部附属病院との連携による歯髄幹細胞製造の原料となる乳歯を提供頂くための臨床研究開始のお知らせ [pdf]
2020 年8月3日
各 位
会 社 名 株式会社ジーンテクノサイエンス
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 谷 匡 治
(コード番号:4584 東証マザーズ)
執 行 役 員
問合せ先 栄 靖 雄
経営管理本部長
(TEL.03-6222-9547)
東京大学医学部附属病院との連携による
歯髄幹細胞製造の原料となる乳歯を提供頂くための臨床研究開始のお知らせ
この度、当社は、国立大学法人東京大学(以下、
「東京大学」といいます。)医学部附属病院(以下、
「東
大病院」といいます。)と歯髄幹細胞製造の原料となる乳歯を提供頂くための臨床研究(以下、
「本臨床研
究」といいます。)を開始しますので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1.本臨床研究の目的及び理由
当社が再生医療等製品として実用化を目指している歯髄幹細胞は、乳歯の歯髄組織中にごく僅かに
しか含まれていないため、歯髄組織から微量の歯髄幹細胞のみを単離し、一定の培養条件下で増殖さ
せる必要があります。この様にして得られる細胞を「マスターセルバンク」と呼びますが、2020 年3
月 16 日付「株式会社ニコンとの業務提携に基づく再生医療等製品向けマスターセルバンク製造法確立
のお知らせ」にてお知らせしましたとおり、そのマスターセルバンクの製造方法の開発については完
了しており、株式会社ニコンの 100%子会社で、再生医療向け細胞受託生産事業等を行う株式会社ニコ
ン・セル・イノベーション(以下、
「ニコン・セル・イノベーション」といいます。)の GCTP および
GMP に対応した製造施設において、マスターセルバンクの製造準備が進んでおります。
一方、乳歯の様な生体組織をドナーから提供頂き、再生医療等製品の原料として利用するためには、
充分なドナーの保護や情報管理等が必要となります。そのため、経済産業省は今年3月、この取り組
みの方針を明確化し、再生医療の取り組みを加速させる目的から、
「ヒト(同種)細胞原料供給に係る
ガイダンス(初版)1)」を発表しました。
当該ガイダンスに従ったドナーからの乳歯提供システムについて、当社で検討した結果、ドナーの
健康状態を正確に把握し、またドナーに負担なく乳歯を提供頂くため、医科、歯科両診療科のある大
学病院との連携が必要と判断しました。当該判断に基づき、当社と東大病院とで協議を重ねた結果、
東大病院との連携による本臨床研究の実施について合意に至り、今般、本臨床研究の倫理審査につい
て東京大学医学部 倫理委員会の承認を受けました。
具体的には、乳歯を提供頂ける意思のあるドナーに東大病院に来院頂き、健康状態を確認し、動揺
1
する乳歯を提供頂ける日を設定します。その後、再度、東大病院に来院し乳歯を頂き、その乳歯は適切
な保存状態で、歯髄幹細胞マスターセルバンクの製造を行うニコン・セル・イノベーションへ輸送さ
れます。以上、この一連の取り組みを臨床研究として実施します。
本臨床研究は、
「ヒト(同種)細胞原料供給に係るガイダンス(初版)」に基づいた歯髄幹細胞製造の
原料となる乳歯を提供頂くための国内初の取り組みです。今後、本臨床研究を確立する事により安定
した乳歯提供体制を確立し、引いては安定的な歯髄幹細胞製造体制構築を目指します。これにより当
社における再生医療等製品の研究・開発活動を加速すると共に、アカデミアや企業との連携による研
究・開発パイプラインの強化を進めてまいります。
以上、本臨床研究は、新たな事業ステージを指す GTS3.0「バイオで価値を創造するエンジニアリン
グカンパニー」を目標に掲げ取り組んで来た当社の再生医療事業における歯髄幹細胞を活用した治療
方法の創出への取り組みの基盤となるものであります。
1) https://www.meti.go.jp/press/2019/03/20200303004/20200303004-1.pdf
2.今後の予定
東大病院への委託研究契約を締結し、臨床研究を開始します。
3.今後の見通し
本件に伴う 2021 年3月期の業績への影響は軽微の見通しです。
以 上
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