4583 M-カイオム 2020-02-14 15:00:00
決算補足資料 2019年12月期 [pdf]

                                                              証券コード:4583




2019年12月期
決算補足資料
2020年2月14日




   医療のアンメットニーズに創薬の光を
     To accelerate drug discovery and development of mAb
   for therapeutics to overcome current medical unmet-needs



株式会社カイオム・バイオサイエンス
    目次



              1.2019年12月期 決算概要

              2.2019年12月期 事業進捗
               - 事業進捗ハイライト
               - 創薬事業
               - 創薬支援事業

              3.今後の見通し

              (参考)事業概要


Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                               2
               2019年12月期 決算概要




                                                               Copyright © 2017 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.




Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                                         3
    損益計算書
                                      2018年             2019年
                                                                     増減             増減の理由等
                                      12月期              12月期

  売上高                                       212                447   234

                                                                           • ADCT-701マイルストン収入計上
  (創薬事業)                                         2              29    27   • BMAA評価期間2年目オプション料計上


  (創薬支援事業)                                  210                417   207   • 中外製薬グループ、小野薬品からの受託取引が増加


  売上原価・販管費                              1,751             1,849       97

                                                                           • CBA-1205の臨床試験に向けた治験薬等開発委託費
   (研究開発費)                              1,230             1,299       68     用およびCRO費用の計上


   (その他)                                    521                550    28
                                                                             [ 売上高 ]
  営業損失(△)                            △1,539 △1,401                   137     既存・新規顧客の取引拡大により創
                                                                             薬支援事業売上
  経常損失(△)                            △1,533 △1,410                   123     前年対比約2倍の実績

  当期純損失(△)                           △1,533 △1,403                   129     [ 研究開発費 ]
   ※ 百万円未満は切り捨てして表示しています。
                                                                             治験薬等開発委託費用の増加

Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                          4
    貸借対照表

                                                               2018年12月期末     2019年12月期末

      流動資産                                                            2,609          2,561

          (現預金)                                                       2,328          2,105

          (その他)                                                        281            456

      固定資産                                                             221            247

      資産合計                                                            2,831          2,808

      流動負債                                                             113            145

      固定負債                                                              41             41

      負債合計                                                             154            186
      純資産合計                                                           2,676          2,621
      負債・純資産合計                                                        2,831          2,808
       ※ 百万円未満は切り捨てして表示しています。
Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                             5
    キャッシュフロー計算書

                                                               2018年12月期    2019年12月期

    営業活動によるキャッシュ・フロー                                               △1,688       △1,537

    投資活動によるキャッシュ・フロー                                                   -          △26

    財務活動によるキャッシュ・フロー                                                 △10         1,341

    現金および現金同等物の増減額                                                 △1,698        △222

    現金および現金同等物の期首残高                                                 4,027        2,328

    現金および現金同等物の期末残高                                                 2,328        2,105
    ※ 百万円未満は切り捨てして表示しています。

 【キャッシュフローの状況に関する説明】
    営業活動によるキャッシュ・フロー:製剤開発等を中心とした研究開発費や販管費等の支出
    投資活動によるキャッシュ・フロー:オフィス賃貸借契約更新に伴う敷金・保証金の支出
    財務活動によるキャッシュ・フロー:新株予約権行使に伴う株式発行による収入

Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                         6
                                                                                                          7




               2019年12月期 事業進捗




                                                               Copyright © 2017 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.




Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                                         7
    2019年12月期 事業進捗ハイライト

            創薬事業                              ~臨床ステージの創薬ベンチャーへ~

         CBA-1205:原薬・治験薬開発およびGLP下での毒性試験が概ね終了
                   導出戦略に基づく新規特許出願完了

         CBA-1535:CMO選定完了、原薬・治験薬製造準備の開始

         創薬プロジェクト:がん領域のプロジェクトにおいてリード抗体を選
          定し、新規特許出願完了


        創薬支援事業                                 ~既存・新規の取引拡大~

         中外製薬グループ、小野薬品工業との取引を中心に拡大

         協和キリンとの包括委受託基本契約を締結、継続的な取引へ
         富士レビオがADLib抗体を使用した診断薬キットを製品化


Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                  8
    創薬事業(パイプライン)
 導出品
  開発コード               標的分子             疾患領域                    創薬研究   前臨床試験      臨床試験        導出先
                                                                                             2017.9~
  ADCT-701              DLK-1              がん
(LIV-1205 ADC)



 自社パイプライン
 開発コード                標的分子             疾患領域                    創薬研究   前臨床試験      臨床試験       ステータス

 CBA-1205              DLK-1              がん                                                自社開発中
(ADCC enhanced)


 CBA-1535            5T4×CD3
                                          がん                                                自社開発中
 (Tribody™)            ×5T4

  LIV-2008
                      TROP-2              がん                                                導出活動中
   /2008b

                                      糖尿病黄斑                                                2018.3
     BMAA             SEMA3A                                                               オプション付き
                                       浮腫、他                                                評価契約締結


   創薬研究                                 がん
   プロジェクト              非開示             感染症                     がん領域のプロジェクト1件において新規特許出願完了       -
   (6件)                                中枢神経

                                                                                            2019年12月末時点

Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                          9
    創薬事業(パイプライン)                                               トピックス

           臨床試験実施に向けた進展

         CBA-1205:原薬・治験薬開発とGLP下での毒性試験が概ね終了
                    ➡ 2020年前半に国内での治験申請予定
                                      :導出戦略に基づく新規特許出願完了
                                        ➡ CBA-1205の治療薬としてのポテンシャル拡大
                                         を狙う
         CBA-1535:治験薬製造を委託するCMOにスイスのCelonic社を
                   選定、原薬・治験薬開発準備の開始


                    導出候補品の状況

         LIV-2008 :複数の海外製薬企業において導入評価試験実施中
         BMAA                       :カナダのSemaThera社が共同開発ライセンスおよび
                                      独占的オプション契約のもと、継続して評価を実施中


Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                       10
    創薬事業(創薬プロジェクト、他)
         創薬研究プロジェクトの状況

         探索段階のプロジェクトのうち、がん領域のプロジェクトにおい
          て新規特許出願完了、外部企業等との連携を目指してADC領域で
          のフィージビリティスタディを進める

         その他のプロジェクト(がん・感染症領域)の研究が進展、2020
          年度の新規出願に向けたデータ取得を進める


                技術プラットフォーム

         ADLib®システムを用いた抗体の親和性向上技術の進展、創薬支援
          事業において本技術を活用した案件を受託

         Tribody技術(多重特異性抗体作製技術)を活用した創薬研究・技
          術研究を推進



Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                               11
    創薬支援事業
             製薬企業との取引

         売上高は前期比で196%、期初予想(320百万円)を30%上回る
          417百万円となる。
         中外製薬グループとの取引が増加しつつ、小野薬品工業との取引
          が拡大、協和キリンとは包括契約を締結。複数の国内抗体医薬大
          手との取引が拡大、収益安定化へ。
         田辺三菱製薬グループとの委受託基本契約は当初の契約期間3年
          を経過して契約期間延長、以降1年後ごとの自動延長へ
      <主要な取引先>
                                                 取引先名称            契約締結年月
           中外製薬株式会社                                            2011年 6月
           Chugai Pharmabody Research Pte. Ltd                 2012年 8月
           田辺三菱製薬
                                                               2016年12月
           TANABE RESEARCH Laboratories U.S.A., Inc.
           小野薬品工業株式会社                                          2018年10月
           協和キリン株式会社                                           2019年 7月

Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                           12
    創薬支援事業
           ADLib®システム抗体の診断薬キット製品化

         富士レビオ株式会社がADLib®システムを使用して開発した特異的抗体
          を含むアルドステロン診断薬キット『ルミパルスプレスト アルドステロン』の日
          本での販売を開始 – ビタミンD検査用に次いで2製品目

         製品化に先立って2019年6月、当社と富士レビオは知的財産に関する
          契約締結、今後契約に基づき製品の売り上げに応じたロイヤリティを受け
          取る




Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                               13
                                                                                                       14




               今後の見通し




                                                               Copyright © 2017 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.




Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                                      14
    今後の見通し(2020年12月期)
              創薬事業
      CBA-1205 :                            2020年前半の国内治験申請を予定
      CBA-1535 :                            原薬および治験薬製造に着手、2021年後半以降に英国
                                             での臨床試験許認可(CTA)申請を目標
      BMAA :                                SemaThera社によるオプション権行使の可否
      LIV-2008 :                            導出候補を絞り込み、契約締結を目指す
      創薬プロジェクト: ステージアップと新たな特許出願を目指す
      ADCT-701 :                            IND申請に必要な薬理試験・毒性試験が終了し、
                                             ADCT社がIND申請の準備中

                                                                     創薬支援事業売上高
         創薬支援事業                                                500

                                                               450
       既存顧客との取引の深耕
                                                               400

       業務キャパシティ拡大に向けた設備投資                                     350

       売上高480百万円の達成                                           300

                                                                     2019年実績   2020年予想


Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                         15
                                                                                                       16




               (参考)事業概要




                                                               Copyright © 2017 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.




Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                                      16
   会社概要

      アンメットニーズに対する治療用抗体創製を手掛けるバイオベンチャー

                                                               ■設   立 2005年2月
                             Mission
                                                               ■上   場 2011年12月
                            医療のアンメットニーズに創薬の光を                         東証マザーズ (4583)
             Mission                                           ■代   表 小林 茂
                                                               ■所 在 地 [本社および技術研究所]
                                 Vision                               東京都渋谷区本町三丁目12番1号
                                      アンメットニーズに対する                    [創薬研究所]
              Vision                  抗体医薬の開発候補品を生み出す                 神奈川県川崎市宮前区野川907
                                      No.1ベンチャー企業へ             ■従 業 員 53名
                                                                     (研究員39名 うちPhD19名)
経営方針                                                           ■事業内容 抗体医薬品の研究開発等
                                                                              (2019年12月31日現在)
 健全な経営と信頼性の確保を第一に、社会とともに成
  長する企業を目指す。
 創造と科学をもってアンメットニーズに対する治療薬                                     < アンメット(メディカル)ニーズ >
  を開発して患者さんに貢献する。                                              現状の医療では満たされていないニーズ、つまり、
  -サイエンスと患者さんの架け橋になる-                                          いまだ有効な治療法や薬剤がない疾患に対する医療
                                                               ニーズのことです。今もなお、世界にはアンメット
 外部連携により継続的なパイプライン創出と企業価値
                                                               ニーズが数多く存在しており、新薬の開発が待たれ
  向上を実現する。                                                     ています。


Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                17
    事業を支えるコア・コンピタンス
                                      技術プラットフォーム(Chiome’s mAb Discovery Engine)
                タンパク質調製                                               抗体作製                抗体エンジニアリング
       発現培養                                                ADLib®システム                    親和性向上

                                                                                                    抗体評価
                                                                                                  機能・親和性・物性
                             Recombinant
                             proteins
                                                                                         多価抗体作製
                                                                      動物免疫
                                精製                                 タンパク質・細胞・DNA
              Membrane
              proteins
                                                           B cell cloning   ハイブリドーマ                試験用抗体生産


        独自技術を含む複数の抗体作製技術と、タンパクや抗体エンジニアリングに関する高度な技術
        やノウハウを有し、これを統合的に駆使することによって、治療標的に対する最適な治療用抗体
        の創製に取り組むことが可能となります。

                                                    コア・コンピタンスを軸に、
                                                  創薬事業と創薬支援事業を展開


                                 創薬事業                                                 創薬支援事業
           アンメットニーズの高い領域における抗体                                              製薬企業等に抗体創薬にかかわる技術
           創薬を行い導出するビジネス                                                    サービスを提供する受託ビジネス
Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                              18
   収益モデル
    一般的な医薬品開発の流れと当社の収益モデル
                                                         2~3年          5~7年        1~2年

                                                                       Ⅰ   Ⅱ   Ⅲ
                      基礎・探索研究                                  前臨床試験                承認審査   上市
                                                                       臨床試験

                      開発の早期段階における製薬企業等への医薬候補品導出による契約
                      一時金、マイルストーン、ロイヤリティ収入等
     創                                             製薬企業への導出
     薬                                            (ライセンスアウト)
     事
     業

                                                契約一時金              開発マイルストーン           ロイヤルティ


     創                抗体作製、創薬支援等に
     薬                よるサービス料収入等
     支
                          研究機関・製薬企業等
     援
                           へのサービス提供
     事
     業
Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                19
   今後の成長性

  技術プラットフォームをコアに「継続的な創薬」と「高品質な研究支援機能を提供」

                                                               成長期        安定・拡大期

              継続的なリード抗体の創出と導出
                           ADCT-701
                               BMAA
                   ( Anti-Sema3A antibody )
                                                                       創薬事業
                           CBA-1205
                                                                       成長の源泉
    企業価値




                           CBA-1535
                            LIV-2008
                        New pipelines
                           New pipeline
                                                                      創薬支援事業

                                                                     安定的な収益の獲得
                         技術プラットフォーム
                                                                時間
Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                   20
                                                                                                       21




               (参考)パイプライン紹介




                                                               Copyright © 2017 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.




Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                                      21
    パイプライン:導出品(ADC Therapeutics社)

         ADCT-701(ヒト化抗DLK-1モノクローナル抗体の薬物複合体)標的分子:DLK-1

         ADC Therapeutics社に導出(2017年9月)*、2019年11月IND(新薬臨床試験
          開始届)申請準備に必要な毒性試験が終了したことによるマイルストーンの達
          成。
        *ADC Therapeutics社との契約(ライセンス契約)
         ADC(Antibody Drug Conjugate:抗体薬物複合体)開発用途に限定して、当社がADCT社に、
         全世界における独占的なサブライセンス権付の開発、製造および販売権を許諾する。

      解決すべきアンメットニーズ
       DLK-1を発現する固形腫瘍のうち、標準療法で十分な効果が得られない患者さんに効果を有する
      治療薬を提供する。


         2018年4月米国がん学会(AACR)の年次集会でのポスター発表
         タイトル:
            ADCT-701, a novel pyrrolobenzodiazepine (PBD) dimer-based antibody-drug
            conjugate (ADC) targeting DLK-1-exprssing tumors

         発表要旨:
           ADCT-701は、DLK-1を発現する癌モデルのin vitroおよびin vivoの試験において、強力
          かつ特異的な抗腫瘍活性を示し、ラットモデルで優れた血中安定性と忍容性が示された。
            (ポスター資料:https://adctherapeutics.com/adctsite/wp-content/uploads/Poster_701_AACR-2018.pdf)


Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                        22
    パイプライン:自社開発品

     CBA-1205(ADCC活性増強型 ヒト化抗DLK-1モノクローナル抗体)                                           標的分子:DLK-1
                                                                                        ファーストインクラス
      経緯                               マウスハイブリドーマ法で取得した抗体。
      ADCC活性                           糖鎖改変技術:GlymaxX (ProBioGen)
      想定適応疾患                           難治性の癌腫である肝細胞がん、肺がん等
      期待                               DLK-1は幹細胞や前駆細胞のような未熟な細胞の増殖・分化を制御し、
                                       これまでに肝臓がんをはじめとする複数のがん細胞表面においても発現し、
                                       その増殖に関与していることが明らかとなった新しいがん治療の標的になる
                                       可能性がある分子。ファーストインクラス候補抗体。
      知財                               日本・米国・欧州・中国他で特許成立。


         臨床開発に向けた原薬製造と治験申請に必要な毒性試験等の非臨床開発が完了。
         臨床開発に向けた施設やKOL選定が進む。

    解決すべきアンメットニーズ
        肝細胞がんを始めとした有効な治療薬がない悪性度の高い腫瘍に対する新たな治療薬を提供する。


       2019年4月米国がん学会(AACR)の年次集会でのポスター発表
       タイトル:CBA-1205, a novel glycoengineered humanized antibody targeting DLK-1 exhibits potent
              anti-tumor activity in DLK-1 expressing tumor xenograft models
         (ポスター資料:https://www.abstractsonline.com/pp8/#!/6812/presentation/2425)


Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                     23
    パイプライン:自社開発品

          CBA-1535(ヒト化抗5T4・抗CD3二重特異性抗体)                              標的分子:5T4×CD3×5T4


      経緯                            3つの分子を認識するTribody技術を用いて創製したがん治療用抗体

      想定適応疾患                        悪性中皮腫、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)等

      期待                            臨床標的としての安全性が確認されている既知(公知)のがん抗原5T4とCD3を標
                                    的とする多価抗体。Tribodyとしては初めての臨床開発品目であり、難治性がんに対
                                    する薬効が期待される。
      知財                            日本・米国・欧州・中国他で特許出願中

      2018年12月、英国Biotecnol社から資産譲受により当社
                                                                          CBA-1535
       が取得したがん治療用抗体                                                       (Tribody)
                                                               5T4                      CD3
      多くの固形がんに発現が見られるタンパク質5T4と免疫
       細胞であるT細胞上のタンパク質CD3を結合させる抗体で
       T細胞の増殖と活性化を誘導して強力な細胞傷害活性を発                                がん細胞                 T 細胞
       揮する。(T Cell engager抗体)
      治験薬製造を委託するCMOにスイスのCelonic社を選定

    解決すべきアンメットニーズ
     薬剤治療の選択肢が少なく、予後の悪い悪性中皮腫を始めとした固形がんに対する有効な治療
    薬を提供する。

Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                              24
    パイプライン:導出候補品

        LIV-2008/2008b(ヒト化抗TROP-2モノクローナル抗体)                                標的分子:TROP-2


      経緯                              マウスハイブリドーマ法で取得した抗体。

      想定適応疾患                          乳がん(TNBC)、大腸がん、膵がん、前立腺がん等
      期待                              TROP-2は、正常組織に比べ、乳がん、大腸がんのほか、膵がん、前立腺がん、肺が
                                      ん等の複数の固形がんにおいて発現が増大しており、がんの悪性度に関連していること
                                      が複数報告されている分子。
                                      naked抗体に加えてADC(抗体薬物複合体)等の強い薬効を期待した開発を狙
                                      う。
      知財                              日本・米国・欧州・中国他で特許成立。


         これまでに取得したIn vivo試験のデータで構築されるデータパッケージを用い、海外の製薬企
          業を中心に導出活動中。

    解決すべきアンメットニーズ
     薬物等との複合体により、TROP-2が発現する腫瘍に対して先行品で十分な治療できない患者さ
    んに対する治療薬を提供する。

    2019年4月米国がん学会(AACR)の年次集会での共同研究成果のポスター発表
    タイトル:TROP2-targeted photoimmunotherapy in experimental human pancreatic cancer
    発表者:東京慈恵会医科大学
    (ポスター資料:https://www.abstractsonline.com/pp8/#!/6812/presentation/2477)


Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                         25
    パイプライン:導出候補品(SemaThera社が評価中)

            BMAA(ヒト化抗セマフォリン3Aモノクローナル抗体)                        標的分子:SEMA3A
                                                                      ファーストインクラス

      経緯                             当社独自の抗体作製技術ADLib®システムで取得した抗セマフォリン3A抗
                                     体をヒト化した抗体。
                                     横浜市立大学五嶋良郎教授との共同研究により選択性と機能阻害活性を兼
                                     ね備えた抗体として確立。

      想定適応疾患                         糖尿病黄斑浮腫(DME)
      期待                             DMEに対して唯一使われている抗血管新生薬(抗VEGF薬:アイリーア、
                                     ルセンティス)よりも早い段階でDMEの発症を抑える薬剤。
      知財                             日本・米国・欧州で特許成立。

    SemaThera社においてオプション契約(2018年3月)*に基づく評価を実施中。この評価期間中
     にオプション権の行使または不行使を判断する。

      *カナダのバイオテック企業SemaThera社との契約
            糖尿病黄斑浮腫および非眼科領域を含む糖尿病合併症等に関する治療薬および診断薬開発の
            ために本抗体に関する当社の特許の全世界における独占的実施許諾のオプション権を付与

     解決すべきアンメットニーズ
      成人の失明の主な原因疾患である糖尿病黄斑浮腫に対し、従来と異なるメカニズムに基づき抗
     血管新生薬よりも早い段階でDMEを抑える新たな薬剤の提供。


Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                   26
   用語解説
   用語                             説明
                                  現状の医療では満たされていないニーズのこと。有効な治療法や薬剤がない、薬剤があっても使い勝手
   アンメットニーズ                       が悪い、副作用が強い、一時的に症状を抑えても再発する、時間とともに悪化するような場合、あるい
                                  は治療費が非常に高額になるような場合のこと。
                                  抗原を免疫した動物から抗体を作り出すB細胞を取り出し、増殖し続ける能力を持った特殊な細胞(ミ
   ハイブリドーマ法
                                  エローマ)と融合させて抗体を作り続ける細胞(ハイブリドーマ)を作製する方法。
                                  新しい薬効としてはじめて承認される新医薬品のこと。特に新規性・有用性が高く、化学構造や作用メ
   ファーストインクラス
                                  カニズムが従来の医薬品と異なるなど、従来の治療体系を大幅に変えるような独創的な新医薬品をいう。
   マイルストーン                        導出後の臨床試験等の進捗にともない、その節目(マイルストーン)ごとに受領する収入のこと。
                                  ADLib®システム、ハイブリドーマ法、B cell cloning法などの様々な手法で作製した抗体の中から、親
                                  和性、特異性、生物活性、安定性などのスクリーニングによって見出されたヒット抗体群の中から、医
   リード抗体
                                  薬品になる可能性を有する抗体群をリード候補抗体と呼び、これらのリード候補抗体群のうち、医薬品
                                  としてその後の最適化などの捨て@@宇に進めるための抗体をリード抗体と呼ぶ。
                                  臨床試験は、少数の治験参加者に投与し、薬の安全性と薬が体内に入ってどのような動きをするのかを
                                  明らかにする第1相試験(フェーズ1)、比較的少数の患者さんに投与し、薬の効き目、副作用、使い
   臨床試験                           方を調べる第2相試験(フェーズ2)、並びに多数の患者さんに薬を投与し効果と安全性を確かめる第
                                  3相試験(フェーズ3)の3段階がある。初期臨床試験は主に第1相試験および初期の第2相試験のこ
                                  とを指す。
   ロイヤルティ                         製品が販売(上市)された後に、その販売額の一定比率を受領する収入のこと。
                                  抗体薬物複合体(antibody drug conjugate)のこと。例えば、悪性腫瘍の細胞表面だけに存在するタ
   ADC                            ンパク質(抗原)に特異的に結合する抗体に毒性の高い薬剤を結合させると、そのADCは悪性腫瘍だけ
                                  を死滅させることができる。このため、ADCは副作用が少なく効き目の強い薬剤となる可能性がある。
                                  抗体依存性細胞傷害活性(antibody-dependent-cellular-cytotoxicity)のこと。抗体薬にはがん細胞
                                  の表面に発現する標的抗原に結合し抗腫瘍効果を示す直接的な作用のほかに、患者さん自身の免疫細胞
   ADCC活性                         を介して抗腫瘍効果を発揮しうる作用がある。そのため、抗体薬が生体内の免疫細胞をがん周囲に呼び
                                  寄せ、集まった免疫細胞を活性化することによって、より大きな治療効果を期待できることがある。こ
                                  のような作用をADCC(抗体依存性細胞傷害)活性という。
   ADLib®システム                     カイオムが独自で開発した抗体作製プラットフォーム。


Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                       27
   用語解説
   用語                             説明
                                  抗原をトリやマウスなどの実験動物に免疫した後、その動物からBリンパ細胞を含む脾臓やリンパ節を
   B cell cloning
                                  取り出し、目的の抗原に結合する単一のBリンパ細胞を選択(クローニング)する手法。

                                  Chemistry, Manufacturing and Control の略称で、医薬品等の原薬・製剤の化学・製造およびその品
   CMC
                                  質管理を指す。

                                  Contract Manufacturing Organizationの略称。製薬会社から医薬品(治験薬・市販薬を含む)の製造
                                  を受託する企業のこと。医薬品を製造するためには、GMP(医薬品等の製造管理および品質管理に関す
   CMO
                                  る基準)をクリアする必要があり、CMOはGMPに対応できる技術力と設備を開発ライン・製造ライン共
                                  に備えている。
                                  Contract Research Organizationの略称。製薬会社が医薬品開発のために行う治験業務(臨床開発)を
   CRO                            受託・代行する企業のこと。臨床試験の企画支援、モニタリング、データマネジメント、薬事申請、非
                                  臨床試験等、製薬会社との委受託契約に基づき、それらのサービスの一部または全てを提供する。
                                  Good Laboratory Practiceの略称で医薬品の安全性に関する前臨床試験の実施の基準。安全性評価試験
   GLP                            の信頼性を確保するため、試験施設が備えるべき設備、機器、組織、試験の手順等について基準を定め
                                  たもの。
                                  Good Manufacturing Practiceの略称。医薬品等の製造管理および品質管理に関する基準。WHO等の国
   GMP
                                  際機関や各国の規制当局が策定している最終医薬品の製造に関する規範等。

                                  リンパ球の一種で、免疫反応の司令塔として重要な役割を果たす細胞。T細胞はその機能によって、免
   T細胞                            疫応答を促進するヘルパーT細胞、逆に免疫反応を抑制するサプレッサーT細胞、病原体に感染した細胞
                                  や癌細胞を直接殺すキラーT細胞などに分類される。


                                  1つまたは2つの抗原結合部位でがん細胞上の標的分子に結合し、一方でT細胞に発現するCD3に結合す
   T cell engager抗体
                                  ることによりT細胞の増殖と活性化を誘導し、T細胞による強力な細胞障害活性を発揮する抗体のこと。




Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                                                                     28
医療のアンメットニーズに創薬の光を
  To accelerate drug discovery and development of mAb
for therapeutics to overcome current medical unmet-needs




                                   Copyright © 2017 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
  本資料の取り扱いについて



              ●本資料は、株式会社カイオム・バイオサイエンス(以下、当社という)を
              御理解頂くために作成されたものであり、投資勧誘を目的として作成された
              ものではありません。

              ●本資料に掲載されている将来の見通し、その他今後の予測・戦略などに関
              する情報は、本資料の作成時点において、当社が合理的に入手可能な情報に
              基づき、通常予測し得る範囲で判断したものであり、多分に不確定な要素を
              含んでおります。実際の業績等は様々な要因の変化等により、本資料記載の
              見通しとは異なる結果を生じる可能性があります。

              ●将来の展望に関する表明は、様々なリスクや不確かさを内在しておりま
              す。

              ●今後、新たな情報や将来の出来事等が発生した場合でも、当社は本発表に
              含まれる「見通し情報」の更新、修正を行う義務を負うものではありませ
              ん。



Copyright © 2020 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                               30