4583 M-カイオム 2021-11-12 16:00:00
決算補足資料 2021年12月期 第3四半期 [pdf]

                                                              証券コード:4583




2021年12月期第3四半期
決算補足資料
2021年11月12日




   医療のアンメットニーズに創薬の光を
     To accelerate drug discovery and development of mAb
   for therapeutics to overcome current medical unmet-needs



株式会社カイオム・バイオサイエンス
    目次




                 1.2021年12月期第3四半期業績

                 2.2021年12月期第3四半期事業進捗

                 (参考)
                  事業概要
                  パイプライン紹介




Copyright © 2021 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.
                                                               2
               2021年12月期第3四半期業績




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                                                               3
    損益計算書
                                   2020年12月期              2021年12月期
                                                                       増減               増減の主な理由等
                                       3Q                     3Q

  売上高                                          312              541     229

                                                                                 • LIV-2008/2008bライセンス契約一時
  (創薬事業)                                            2           103     100        金の計上

                                                                                 • 国内製薬企業等との安定的な取引によ
  (創薬支援事業)                                     309              438     128        る売上計上

  売上原価・販管費                                  1,392              1,392         0

   (研究開発費)                                     951              860     △90      • CBA-1535治験薬等製造費用を計上


   (その他)                                       441              532         90   • 受託取引増加に伴う売上原価の増加


  営業損失(△)                               △1,080                 △850     229           [ 売上高 ]
                                                                                      前期比73.4%増加
                                                                                      創薬事業はLIV-2008/2008b
  経常損失(△)                               △1,087                 △843     244
                                                                                      ライセンス契約、創薬支援事
                                                                                      業は好調な受託売上が、売上
  当期純損失(△)                              △1,087                 △842     245           高増加に寄与

   ※ 百万円未満は切り捨てして表示しています。
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    貸借対照表

                                                               2020年12月期末     2021年12月期3Q末

      流動資産                                                            3,248           2,675

          (現預金)                                                       2,686           2,071

          (その他)                                                        562             604

      固定資産                                                             246             274

      資産合計                                                            3,494           2,950

      流動負債                                                             342             468

      固定負債                                                              41              53

      負債合計                                                             384             522
      純資産合計                                                           3,109           2,428
      負債・純資産合計                                                        3,494           2,950
       ※ 百万円未満は切り捨てして表示しています。
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               2021年12月期第3四半期事業進捗




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                                                               6
    当社の事業セグメント

            創薬事業

        アンメットニーズの高い疾患領域における抗体創薬の自社開発または共
       同開発を行い、その成果物である抗体に関する特許権等の知財権を製薬企
       業等に実施許諾し、契約一時金、マイルストーン、およびロイヤルティ等
       の収入を獲得していく事業。当社の成長を担う事業。



       創薬支援事業

         製薬企業、診断薬企業および大学等の研究機関で実施される創薬研究を
       支援することで、サービス料等の収入を獲得する事業。主として国内製薬
       大手企業に対して、当社の保有する抗体創薬技術プラットフォームを活用
       した抗体作製・抗体エンジニアリングおよびタンパク質調製を提供する
       “高付加価値型受託研究ビジネス”。安定的な収益を獲得する事業。



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    第3四半期事業進捗ハイライト
  創薬事業 - 自社パイプライン
        CBA-1205                           ✓     第一相試験前半パートが順調に進捗.第一相試験後半パートの開始は
           ヒト化抗DLK-1                             2021年末から2022年前半を目指し、肝細胞がん患者さんでの有効性
          モノクローナル抗体                              の初期評価へ。

                                           ✓ 臨床試験に向け準備中
                                              › 治験薬等製造は予定通り進捗中。
        CBA-1535                              › 新型コロナの収束が不透明な中、当初計画の英国での治験に代えて開発へ
       ヒト化抗5T4・抗CD3                             の影響が少ない日本国内での治験申請を検討中。
        二重特異性抗体                               › 非臨床試験データを基に国内規制当局への相談を行った結果、
                                                2022年前半の治験申請が可能と判断。
                                           ✓ TribodyTM抗体CBA-1535の中国特許査定受領。

             BMAA                          ✓ 海外の研究機関とともにセマフォリン3Aが関与する疾患に狙いを定め
        ヒト化抗セマフォリン3A                         た共同研究を推進。本研究から取得されるデータも用いて今後の事業
         モノクローナル抗体                           開発活動に繋げる。

              PCDC                         ✓ ADC用途を中心とした導出活動の推進、並行して追加動物試験実施。
          ヒト化抗CDCP1
          モノクローナル抗体                        ✓ 2021年7月世界知的所有権機関(WIPO)にて出願特許情報が公開。

                                           ✓ パイプラインの充実に向けた重点プロジェクトの導出・開発計画検討。
     創薬PJ(5件)                              ✓ 新規プロジェクトの立ち上げに向け既存プロジェクトの改廃を検討。
                                           ✓ 創薬プロジェクトの新規の基礎出願に向けた準備が進捗。

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    第3四半期事業進捗ハイライト
  創薬事業 - 導出品
                                                ✓ 2021年1月Shanghai Henlius Biotech, Inc. とライセンス契約締
             LIV-2008                             結、中国、台湾、香港、マカオにおける開発・製造・販売権を許諾。
   導出品
             ヒト化抗TROP-2
             モノクローナル抗体                          ✓ 引き続き製薬企業において導入評価が実施中。

                                                ✓ ADCT社と米国国立がん研究所がADCT-701の共同開発へ。
   導出品        ADCT-701
                                                ✓ 2022年のIND申請および臨床試験に向けた準備が進行中。


  創薬支援事業
                                                ✓     国内製薬企業等との安定した取引の継続。
      製薬企業との取引                                  ✓     中外製薬およびChugai Pharmabody Researchとの委託研究契
                                                      約延長(10/18付および11/1付公表)

  その他
                                                ✓ 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の助成事業に
                                                  参画(感染症領域の研究、ADLib®システム技術改良)
       ADLib®システム                               ✓ 特許査定:ヒトADLib 🄬システムのライブラリ(欧州)、ADLib 🄬
        活用と改良                                     システムの抗体取得方法(日本)
                                                ✓ 東京医科歯科大学よりヒトADLib 🄬システムで取得した抗HMGB1
                                                  抗体を用いたアルツハイマー症の治療薬開発の研究成果*を発表
                                                        *アルツハイマー病態の脳において神経細胞死が加速的に増加する分子メカニズムの解明

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                                                                                                    9
     創薬事業(パイプライン)
  導出品
    開発コード              標的分子             疾患領域                    創薬研究   前臨床試験   臨床試験    ステータス
                                                                                         2017.9~
  ADCT-701                               がん
                        DLK-1
(LIV-1205 ADC)                          (ADC)

    LIV-2008                                                                             2021.1~
                        TROP-2             がん
     /2008b

 自社パイプライン                                                                             ★ ファーストインクラス

  開発コード               標的分子              疾患領域                    創薬研究   前臨床試験   臨床試験    ステータス
★
    CBA-1205
 (ADCC enhanced)
                        DLK-1              がん                                          第一相試験中


    CBA-1535          5T4×CD3
                                           がん                                         臨床試験準備中
 (Tribody™)             ×5T4

    ★
     BMAA             SEMA3A              非開示                                           導出活動中


    ★                                    がん
        PCDC            CDCP1                                                           導出活動中
                                        (ADC)

    創薬研究                                 がん
    プロジェクト              非開示             感染症                                                -
    (5件)                                中枢神経

                                                                                                     10
                                                                                      2021年11月12日時点
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    創薬事業                          トピックス

               CBA-1205第Ⅰ相臨床試験が順調に進捗
         第一相試験後半パート開始は2021年末から2022年前半を目指す

         2017                  2018                 2019        2020     2021     2022   2023

                   非臨床・毒性試験

                      製造工程確立・治験薬製造

                                                    臨床準備
                                                         2020年3月治験届

                                                                             第Ⅰ相臨床試験
                                                               2020年7月投与開始
                                                                                事業提携・導出活動

      試験                  前半パート                                        後半パート
      デザイン                対象:固形がん患者さん                                  対象:肝細胞がんの患者さん
                          ・低用量から段階的に投与                                 ・前半パートでの最大量を参考に、肝細胞
                          ・安全に投与できる最大量を求める                             がん患者さんの臨床試験における最適な投
                                 これまで重篤な副作用の                           与量を確認する。(至適用量を求める。)
                                 発生はなく、高用量群を                           ・安全性と初期の薬効シグナルを評価
                                  追加。順調に進捗
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    創薬事業                          トピックス

                ADCT-701 米国国立がん研究所(NCI)との共同開発へ
              ~ADCT社とNCIがADCT-701の神経内分泌がんにおける共同開発を開始~

      ✓ ADC Therapeutics社と米国国立がん研究所(National Cancer Institute; NCI)は、神経内分
        泌悪性腫瘍におけるDLK-1*を標的としたADCT-701の臨床開発を目的に契約を締結。
      ✓ 当社はがん治療用抗体 LIV-1205 の、PBDを用いたAntibody Drug Conjugate(以下、ADC)
        開発用途に限定した全世界での独占的なサブライセンス権付の開発、製造および販売権をADCT
        社に付与しており、同社では開発コード ADCT-701 として臨床試験実施に向けた準備が進行中。



       ADCT社とは
       ADCT 社はスイスのローザンヌ地方に本社を置く ADC 開発のリーダーで、ADC 技
       術を用いて、固形がんおよび血液がんの両方を対象とした独自のがん治療薬を開発。。
       同社のZYNLONTAは難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療薬としてFDAの
       承認を得ている。また、複数のプログラムにおいて臨床試験を実施している。


       NCIとは
       NCIとは、米国の国立衛生研究所(NIH)を構成する8つの機関の一つ。NCIは米国における抗
       がん剤開発の多くに関与しており、組織内部に大きな研究プログラムを持つだけでなく、米国内
       のがん研究者に対する助成も積極的に行っている。また、対がん戦略である国家がんプログラ
       ム (National Cancer Program) を調整する役割も担う。


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    創薬支援事業
             製薬企業との取引
        ➢ 国内製薬企業を中心に既存顧客との安定的な取引が継続したこと
          により売上高438百万円・前期比で41.5%の増加
                                                               創薬支援事業売上高
                                       500

                                       400
                                                                              41.5%増
                                       300

                                       200

                                       100

                                          0
                                                    2019年3Q         2020年3Q          2021年3Q

                                                                  取引先名称                        契約締結年月
                                               中外製薬株式会社                                        2011年 6月
                                               Chugai Pharmabody Research Pte. Ltd             2012年 8月
                        主要な取引先                 田辺三菱製薬
                                                                                               2016年12月
                                               TANABE RESEARCH Laboratories U.S.A., Inc.
                                               小野薬品工業株式会社                                      2018年10月
                                               協和キリン株式会社                                       2019年 7月


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               (参考)事業概要




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    会社概要

      アンメットニーズに対する治療用抗体創製を手掛けるバイオベンチャー

                                                               ■設   立 2005年2月
                             Mission                           ■上   場 2011年12月
                            医療のアンメットニーズに創薬の光を                         東証マザーズ (4583)
             Mission                                           ■代   表 小林 茂
                                                               ■所 在 地 [本社および技術研究所]
                                 Vision                               東京都渋谷区本町三丁目12番1号
                                      アンメットニーズに対する                    [創薬研究所]
              Vision                  抗体医薬の開発候補品を生み出す                 神奈川県川崎市宮前区野川本町
                                      No.1ベンチャー企業へ                     二丁目13番3号
                                                               ■従 業 員 57名
                                                                     (研究員42名 うちPhD20名)
経営方針                                                           ■事業内容 抗体医薬品の研究開発等
⚫ 健全な経営と信頼性の確保を第一に、社会とともに成                                                  (2021年9月30日現在)
  長する企業を目指す。
⚫ 創造と科学をもってアンメットニーズに対する治療薬                                     < アンメット(メディカル)ニーズ >
  を開発して患者さんに貢献する。                                              現状の医療では満たされていないニーズ、すなわち、
  -サイエンスと患者さんの架け橋になる-                                          いまだ有効な治療法や薬剤がない疾患に対する医療
⚫ 外部連携により継続的なパイプライン創出と企業価値                                     ニーズのことです。今もなお、アンメットニーズが
  向上を実現する。                                                     存在する疾患は数多くあり、新薬の開発が待たれて
                                                               います。

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                                                                                             15
    世界の医薬品市場のトレンド
           Biotechnology(主に抗体医薬)が医薬品市場の伸長をけん引
  1,600                                                                                                                                            90%


  1,400          80%      79%                                                                                                                      80%
                                    78%      77%       76%
                                                                74%
                                                                        72%      71%      70%      69%                                             70%
  1,200                                                                                                    68%     67%        66%     65%      65%
                                                                                                                                                   60%
  1,000
                                                                                                                                                   50%
    800
                                                                                                                                                   40%
    600                                                                                                                       34%     35%      35%
                                                                                                           32%     33%
                                                                                          30%      31%                                             30%
                                                                        28%      29%
                                                                26%
    400                                      23%       24%
                          21%       22%
                 20%                                                                                                                               20%

    200                                                                                                                                            10%


      0                                                                                                                                            0%
  ($bn)     2012      2013     2014     2015     2016      2017     2018    2019     2020   2021       2022     2023      2024    2025     2026

                Biotechnology           Conventional           Other Unclassified Sales         Biotechnology          Conventional/Unclassified


                                                                              (出典) : EvaluatePharma 🄬 World Preview 2020, Outlook to 2026



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                                                                                                                                                         16
    代表的な抗体医薬品
  2020年の医薬品売上高上位10位に7つの抗体医薬品製剤
       医療用医薬品の売上ランキング(2020年)
                                                                                 売上高 2020 売上高 2020
      NO         製品名                           会社名             主な適応疾患 モダリティ      (百万ドル)    (億円※)

        1   ヒュミラ                アッヴィ/エーザイ                      関節リウマチ   抗体          20,389   21,408

        2   キイトルーダ メルク                                         がん       抗体          14,380   15,099

        3   アイリーア               リジェネロン/バイエル/参天                 加齢黄斑変性   蛋白質          8,360    8,778

        4   ステラーラ               J&J                            乾癬       抗体           7,975    8,374

        5   オプジーボ               小野/BMS                         がん       抗体           7,888    8,282

        6   エンブレル               アムジェン/ファイザー/武田                 関節リウマチ   蛋白質          6,346    6,663

        7   トルリシティ イーライリリー                                     糖尿病      ペプチド         5,377    5,646

        8   アバスチン               ロシュ                            がん       抗体           5,321    5,587

        9   オクレバス               ロシュ                            多発性硬化症   抗体           4,612    4,843

       10 レミケード                 J&J/メルク/田辺三菱                   関節リウマチ   抗体           4,511    4,737

             赤字:抗体医薬品                                                   (出典) : 日経バイオテクonlineより一部改変
             青地:蛋白質製剤
             ※1USD=105JPYで換算

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                                                                                                      17
    抗体医薬品と低分子医薬品の主な違い
           抗体医薬品は、バイオ技術(遺伝子組換え)がもたらした有用な医薬品

                                                          抗体医薬品            低分子医薬品
                                        正常細胞・組織と疾患細胞・組織と
                                        のターゲット特異性の違いを利用し             安全な用量で十分な効果を発揮でき
               副作用                      ているので、正常細胞・組織を傷つ             れば副作用は少ない
                                        けにくく副作用が少ない
                                                                     分子標的薬は疾患のメカニズムや原
                                        疾患のメカニズムや原因物質を根本             因物質を根本的に攻撃する事で、根
                 効果                     的に攻撃する事で、根本的治療を              本的治療を狙っている
                                        狙っている                        対症療法(痛みを取るなど)で使用
                                                                     される場合も少なくない
                                                    原則、注射・点滴剤             注射、経口、経皮等
             投与方法                                     原則、通院               自宅での服用が可能
                                             血中半減期が長い
               持続性                      =週に1回、月に1回といった投与間                   比較的短い
                                        隔が可能                             =1日1-3回、毎日服用

     ターゲット特異性                             高い(抗体の基本的コンセプト)                   比較的低い

             製造方法                                微生物、動物細胞の培養            化学合成、微生物の培養

                                                                  (出典):シードプランニング社資料等に基づき当社作成

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    カイオムの事業
                アンメットメディカルニーズの高い疾患に対する抗体創薬
                   •    有効な治療法がない難治疾患
                   •    治療法はあっても有効な薬剤がない疾患
                   •    有効な薬剤があっても使いにくい、副作用が強い
                   •    患者さんの数が少なく、大企業が手を出しにくい疾患


医薬品の研究開発プロセス
                                                               カイオムの事業範囲

             疾患の研究                                   抗体の作製           開発                 承認
                                                                              臨床試験
            原因物質の究明                                  抗体の評価           製造                 販売




        抗体作製の基となる原                                   抗体の作製                毒性、薬効の評価     臨床試験
        因物質(抗原)の調製                                 物性・機能性の評価               製造法の開発
                                                     改良・最適化
当社の研究開発機能
              タンパク質調製                                     抗体作製         創薬研究          臨床開発

              新規抗体創製から初期臨床開発を実施できる研究開発体制を構築
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                                                                                              19
    事業を支えるコア・コンピタンス
                                      技術プラットフォーム(Chiome’s mAb Discovery Engine)
                タンパク質調製                                               抗体作製                抗体エンジニアリング
       発現培養                                                ADLib®システム                    親和性向上

                                                                                                    抗体評価
                                                                                                  機能・親和性・物性
                             Recombinant
                             proteins
                                                                                         多価抗体作製
                                                                      動物免疫
                                精製                                 タンパク質・細胞・DNA
              Membrane
              proteins
                                                           B cell cloning   ハイブリドーマ                試験用抗体生産


        独自技術を含む複数の抗体作製技術と、タンパクや抗体エンジニアリングに関する高度な技術
        やノウハウを有し、これを統合的に駆使することによって、治療標的に対する最適な治療用抗体
        の創製に取り組むことが可能となります。

  当社の優位性
                             技術プラットフォームを活かし創薬事業と創薬支援事業の
                              両ビジネスの推進が可能、持続的な利益の創出へ


                                    創薬事業                                              創薬支援事業
                            成長性を担う事業                                        安定的な収益を獲得する事業
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                                                                                                              20
    コア技術 :Human ADLib®System
         One-stop-order platform for antibody drug discovery
    ADLib 🄬システムは、ユニークな配列空間を持つライブラリにシームレスなAffinity maturationを加えたユニークな
    プラットフォームです。1つのプラットフォームでSelection, Full-length IgGの発現、ヒト化、Affinity maturation
    までの抗体創薬に必要なステップをすべて完結できる、ワンストップオーダーの創薬・研究のツールです。




     ヒトADLib 🄬システムの抗体創薬開発における技術の有用性を「Cellular & Molecular Immunology」で公表
                                                              (東京大学大学院総合文化研究科と当社との共同研究成果)
     タイトル:Streamlined human antibody generation and optimization by exploiting designed immunoglobulin loci in a
     B cell line(https://www.nature.com/articles/s41423-020-0440-9)

     論文のポイント:https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/news/topics/files/20200527sobunotseo01.pdf

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                                                                                                                   21
   コア技術: TribodyTM(多価抗体作製技術)
Tribody™
                                                               Tribody™は分子工学的手法により作製した複数の抗
                                                               原に対する特異性を持つ多重特異性抗体で、1つの
                                                               分子の中に3つの異なる抗原結合部位があり、異な
                                                               る機能を組み合わせることが可能となる技術。



                                    Tribody技術により医薬品候補物質を創製


CBA-1535
                        CBA-1535                               結合部位の1つはT細胞や NK 細胞のような抗腫瘍活
   5T4
                        (Tribody)
                                                CD3            性を有する免疫細胞(エフェクター細胞)をがん細胞へ
                                                               誘導するように設計し、残りの2つの結合部位ががん
      がん細胞                                  T 細胞               特異的抗原の異なるエピトープに結合、または、同じ
                                                               がんで発現している異なる抗原を認識するように設計
                                                               することが可能。



     結合する分子の組み合わせにより異なる、従来にない特長を有する抗体の創製が可能となります。
     当社では従来の抗体医薬品よりも安全性及び有効性の高い抗体医薬品の創出に取り組んでいます。


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                                                                                             22
    収益モデル
    一般的な医薬品開発の流れと当社の収益モデル
                                                         2~3年          5~7年                1~2年

                                                                       Ⅰ    Ⅱ       Ⅲ
                      基礎・探索研究                                  前臨床試験                           承認審査                上市
                                                                       臨床試験

                      開発の早期段階における製薬企業等への医薬候補品導出による契約
                      一時金、マイルストーン、ロイヤリティ収入等
     創                                             製薬企業への導出                       導出先企業
     薬                                            (ライセンスアウト)
                                                          時
     事
     業

                                                契約一時金              開発マイルストーン                              ロイヤルティ


     創                抗体作製、創薬支援等に                                          創薬支援事業における主要な取引先                        契約締結年月


     薬                よるサービス料収入等                                       中外製薬株式会社                                    2011年 6月

                                                                       Chugai Pharmabody Research Pte. Ltd         2012年 8月
     支
                          研究機関・製薬企業等                                   田辺三菱製薬
     援                                                                 TANABE RESEARCH Laboratories U.S.A., Inc.
                                                                                                                   2016年12月
                           へのサービス提供
     事                                                                 小野薬品工業株式会社                                  2018年10月

     業                                                                 協和キリン株式会社                                   2019年 7月


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                                                                                                                              23
      創薬事業の(一般的な)収益イメージ
                  ステージの進展に伴い、受領するマイルストーンの金額が増大。
                   上市後は販売金額に一定料率をかけたロイヤルティも発生。


       基礎                  前臨床                     Ⅰ            Ⅱ     Ⅲ
      探索研究                                                                   承認審査      上市・販売
                           試験                                  臨床試験
                           2~3年                                5~7年          1~2年
                                                自社
                                                 or                       導出先
                                              導出先

                                                                                 販売マイルストン   ロイヤルティ収入
                                                       契約一時金(初期臨床後)
売上高




                                                                      開発マイルストン
                          研究開発費(先行投資)


                 契約一時金
               (前臨床段階)




          ※実際の契約では、その契約ごとに設定されるマイルストーンのステージや数、金額、及びロイヤルティの料率が異なります。


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                                                                                                   24
   当社の成長戦略と今後の施策
                  アンメットニーズに対する抗体医薬品候補を複数創製し、
               製品価値の増大や導出による事業化の拡大に資する取り組みに注力


                                                               初期臨床開発後の導出 – 製品価値増大
                                                                              CBA-1205   CBA-1535



                                   導出活動加速、導出品目の増加 ー 収益力強化
                                                               BMAA        PCDC          ADCT-701   LIV-2008
    企業価値




                                                                                   導出




                      新規創薬パイプラインの創出 – 開発ポートフォリオ強化
                                                                                             創薬事業
                                                                 創薬PJ
                                                               創薬シーズ探索


                            技術プラットフォーム
                                                                        差別化技術で取引拡大 ー 安定的な収益確保
                  継続的な
                  技術改良                                                                     創薬支援事業
                                                                      時間
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                                                                                                               25
               (参考)パイプライン紹介




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                                                               26
    パイプライン:導出品(ADC Therapeutics社)

         ADCT-701(ヒト化抗DLK-1モノクローナル抗体の薬物複合体)標的分子:DLK-1
       特徴                                 DLK-1を治療標的としたがん治療用抗体LIV-1205とPBD※の抗体薬物複
                                          合体(ADC)      ※Pyrrolobenzodiazepine:抗腫瘍特性を有する薬物

       想定適応疾患                             神経芽細胞腫、肝細胞がん、小細胞肺がん等
       知財                                 ヒト化抗DLK-1抗体:日本・米国・欧州・中国他で特許成立。

   ✓      ADC Therapeutics社に導出*。現在、同社でのIND申請に向けて準備中。
   ✓      ADCT-701 は高いアンメットメディカルニーズが存在する神経芽細胞腫、肝細胞がん、小細胞肺
          がんの治療薬を目指して開発が進められている。
        (ADCT社HP:Our Pipeline - ADC Therapeutics )                               抗DLK-1抗体の権利関係

     *ADC Therapeutics社との契約
                                                                            当社                      ADCT社
     PBDによるADC開発用途に限定して、当社がADCT社に全世界におけ
     る独占的なサブライセンス権付の開発、製造および販売権を許諾する。

     CBA-1205含む抗DLK-1抗体の戦略的開発の柔軟性確保のため、                               抗DLK-1抗体    抗DLK-1抗体          抗DLK-1抗体
                                                                        Naked   ADC(PBD以外)          ADC(PBD)
     PBDを除くADCの開発権等は当社が保有。                                             CBA-1205                       ADCT-701



     米国がん学会(AACR)の年次集会でのポスター発表
     タイトル:ADCT-701, a novel pyrrolobenzodiazepine (PBD) dimer-based antibody-drug
       conjugate (ADC) targeting DLK-1-exprssing tumors
     発表要旨:ADCT-701は、DLK-1を発現する癌モデルのin vitroおよびin vivoの試験において、強力かつ特異的な
     抗腫瘍活性を示し、ラットモデルで優れた血中安定性と忍容性が示された。
     (ポスター資料:https://www.adctherapeutics.com/wp-content/uploads/2020/09/Poster_701_AACR-2018.pdf)
                                                                                                    (2018年4月 AACR)

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                                                                                                                     27
    パイプライン:導出品(Shanghai Henlius Biotech社)

        LIV-2008/2008b(ヒト化抗TROP-2モノクローナル抗体)                        標的分子:TROP-2


      想定適応疾患                         乳がん(TNBC)、大腸がん、膵がん、前立腺がん等

      期待                             TROP-2は、正常組織に比べ、乳がん、大腸がんのほか、膵がん、前立腺がん、肺が
                                     ん等の複数の固形がんにおいて発現が増大しており、がんの悪性度に関連していること
                                     が報告されている分子。

      知財                             日本・米国・欧州・中国他で特許成立。



      ✓ 2021年1月 Shanghai Henlius Biotech社とのライセンス契約を締結
      中華人民共和国、台湾、香港およびマカオにおける開発、製造および販売権を当社がHenlius社に
      サブライセンス権付きで許諾。全世界における権利についてはオプション権を付与。
                 (Henlius社HP: HKEX-EPS_20210114_9583899_0.PDF (windows.net))




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                                                                                 28
    パイプライン:自社開発品

     CBA-1205(ADCC活性増強型 ヒト化抗DLK-1モノクローナル抗体)                                       標的分子:DLK-1
                                                                                   ファーストインクラス
      特徴                              肝細胞がん等に特有のDLK-1というタンパク質を見分けて攻撃す
                                      るがん治療用抗体。
      ADCC活性                          糖鎖改変技術:GlymaxX (ProBioGen)
      想定適応疾患                          難治性の癌腫である肝細胞がん、肺がん等
      期待                              DLK-1は幹細胞や前駆細胞のような未熟な細胞の増殖・分化を制御し、
                                      これまでに肝臓がんをはじめとする複数のがん細胞表面においても発現し、
                                      その増殖に関与していることが明らかとなった新しいがん治療の標的になる可
                                      能性がある分子。競合品のないファーストインクラス候補抗体。
      知財                              日本・米国・欧州・中国他で特許成立。

    ✓     2020年3月に国内での初回治験計画届を提出、7月に国立がん研究センター(中央病院・東病
          院)と治験実施に関する契約締結したのち患者さんへの投与開始。患者さんでの安全性を確認し
          た後、有効性の検討へ。

    解決すべきアンメットニーズ
        肝細胞がんを始めとした有効な治療薬がない悪性度の高い腫瘍に対する新たな治療薬を提供する。

       米国がん学会(AACR)の年次集会でのポスター発表
       タイトル:CBA-1205, a novel glycoengineered humanized antibody targeting DLK-1 exhibits potent
            anti-tumor activity in DLK-1 expressing tumor xenograft models
        (ポスター資料:https://www.abstractsonline.com/pp8/#!/6812/presentation/2425) (2019年4月 AACR)


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    肝臓がん治療薬の市場性


                                   840,000人(2018年) 毎年約84万人が新たに発症
 患者数※1                             肝臓がんは世界のがん関連死亡原因の第2位
                                   アフリカ、アジアで罹患率が高い傾向

 DLK-1の発現※2                        肝がん患者の約20%、小細胞肺がんの患者の50%発現

                                   治療の中心は外科的療法
                                   1. 外科療法: 患部の切除
                                   2. 局所療法: エタノール注入療法やラジオ波焼灼療法 等
 標準治療※3
                                   3. 冠動脈塞栓術

                                   外科手術後、切除不能な進行性肝細胞がんに対して薬物治療を実施

 競合品                               ネクサバール® 、レンビマ®、テセントリク® - アバスチン®

 マーケット                             2020年9月、抗PD-L1抗体と抗VEGF抗体の併用療法が承認された。



   ※1: http://www.wcrf.org/int/cancer-facts-figures/data-specific-cancers/liver-cancer-statistics
   ※2: J. Biochem.: 148, 85-92 (2010)
   ※3: https://ganjoho.jp/public/cancer/liver/treatment.html




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    パイプライン:自社開発品

                                      特許情報「CBA-1205とレンバチニブの併用」
         ~レンバチニブの併用により持続的・強い腫瘍増殖抑制及び腫瘍縮小効果を発揮~

                                                               公開番号 WO/2020/204033
  肝癌ゼノグラフトモデル(Hep3B)での併用効果
                                                                  腫瘍写真 (移植後38日目)

                                                                   Lenvatinib (3 mpk)




                                                                  CBA-1205 (1 mpk)




                                                                  LEN (3 mpk)
                                                                  + CBA-1205 (1 mpk)


          薬剤投与形態及び投与間隔
             CBA-1205:腹腔内投与 週2ペースで計4回
             Lenvatinib: 経口投与 週5ペースで計10回


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    パイプライン:自社開発品

          CBA-1535(ヒト化抗5T4・抗CD3二重特異性抗体)                              標的分子:5T4×CD3×5T4


      経緯                              3つの分子を認識するTribody技術を用いて創製したがん治療用抗体

      想定適応疾患                          悪性中皮腫、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)等

      期待                              臨床標的としての安全性が確認されている既知(公知)のがん抗原5T4と免疫細
                                      胞であるT細胞上のタンパク質CD3を標的とする多重特異性抗体。T細胞の増殖と
                                      活性化を誘導して強力な細胞傷害活性を発揮する(T Cell engager抗体)。
                                      Tribodyとしては初めての臨床開発品目であり、難治性がんに対する薬効が期待され
                                      る。

      知財                              日本・英国・米国・中国で特許成立。欧州他で特許出願中

                                                                           CBA-1535
     ✓ 臨床試験に向けた治験薬等製造は順調に進捗。                                   5T4
                                                                           (Tribody)
                                                                                         CD3

     ✓ 新型コロナ感染症が開発に与える影響が少ない日本国内
       での治験申請を検討。非臨床試験データを基に国内規制                                 がん細胞                  T 細胞
       当局への相談を行った結果、2022年前半の治験申請が可
       能と判断。

      解決すべきアンメットニーズ
       薬剤治療の選択肢が少なく、予後の悪い悪性中皮腫を始めとした固形がんに対する有効な治療
      薬を提供する。

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                                                                                               32
    パイプライン:導出候補品

            BMAA(ヒト化抗セマフォリン3Aモノクローナル抗体)                        標的分子:SEMA3A
                                                                      ファーストインクラス

      経緯                             当社独自の抗体作製技術ADLib®システムで取得した抗セマフォリン3A抗
                                     体をヒト化した抗体。
                                     横浜市立大学五嶋良郎教授との共同研究により選択性と機能阻害活性を兼
                                     ね備えた抗体として確立。

      想定適応疾患                         非開示
      期待                             免疫系疾患、神経疾患等、セマフォリン3Aとの関連が知られている幅広い
                                     疾患領域での適応が期待される。
      知財                             日本・米国・欧州で特許成立。

   ✓ SemaThera社においてオプション契約(2018年3月~)*に基づく評価を実施。SemaThera社
     がオプション権行使の判断にはまだ時間を要すること、当社での独自の研究開発活動及び事業
     機会を確保することを目的とし、両者合意の上で本契約を終了(2021年5月14日公表)。

   ✓ 海外の研究機関とともにセマフォリン3Aが関与する疾患に狙いを定めた共同研究を推進してお
     り、本研究から取得されるデータも用いて今後の事業開発活動に繋げる。




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                                                                                   33
    パイプライン:導出候補品

                        PCDC(ヒト化抗CDCP1抗体の薬物複合体)                               標的分子:CDCP1
                                                                                             ファーストインクラス

      経緯                             当社が創製したヒト化抗CDCP-1抗体

      想定適応疾患                         固形がん

      期待                             CDCP1はFirst-in-classとなる標的分子であり、標準治療耐性のがん種を
                                     含む幅広い固形がんで発現している。(肺、結腸直腸、膵臓、乳、卵巣が
                                     んなど)
                                     結合特性および毒性プロファイルに基づく、広い有効域&安全域が期待さ
                                     れる
      知財                             『抗CDCP1抗体』(PCT国際出願中)



                                                               Antibody-Drug Conjugate Technology
   ✓ ADC用途を中心とした導出活動を推進中
     並行して追加動物試験実施

   ✓ 2021年7月、世界知的所有権機関(WIPO)                                                                  Drug
                                                                                   Linker
     において出願特許情報が公開



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                                                                                                          34
             パイプライン:導出候補品

                        PCDC特許情報「抗CDCP1抗体およびADC化した抗CDCP1抗体」
                        ~抗腫瘍効果の高い抗体薬物複合体(ADC)用の抗体としての可能性~
                                                                                                公開番号 WO/2021/132427
        前立腺癌ゼノグラフトモデルに対する薬効評価
                                                                                                             矢印:腫瘍

             1000
                                                                         PBS投与マウス
                                                                            移植後50日
腫瘍体積 (mm3)




              750


                                                                          抗CDCP1抗体
              500
                                                                         ADC投与マウス
                                                                           移植後101日

              250       1回投与


                                                                                     CDCP1が高発現しているがん種
                0
                    0    10   20    30   40     50      60     70   80   90   100   ◆   肺がん     ◆   子宮頸がん
                                              移植後の日数(日)                             ◆   頭頚部がん   ◆   乳がん
                                                                                    ◆   食道がん    ◆   卵巣がん
                                   PBS(リン酸緩衝食塩水) 投与                                 ◆   大腸がん    ◆   前立腺がん
                                   1mg/kg 抗CDCP1抗体ADC 投与                                                 など

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                                                                                                                      35
   用語解説
 用語                            説明
                               現状の医療では満たされていないニーズのこと。有効な治療法や薬剤がない、薬剤があっても使い勝手が
 アンメットニーズ                      悪い、副作用が強い、一時的に症状を抑えても再発する、時間とともに悪化するような場合、あるいは治
                               療費が非常に高額になるような場合のこと。
                               抗体のタンパク質構造を改良・応用して、より有効性の高い創薬につなげるための技術のひとつ。通常は
                               一つの標的しか認識することができない抗体を改変して、一つの抗体分子が複数の異なる標的に結合でき
 多重特異性抗体
                               るようにした抗体のこと。二つの抗原に結合するバイスペシフィック抗体や、さらに抗原結合部位を増や
                               したマルチスペシフィック抗体などがある。

                               医薬品医療機器等法において、保健衛生上の見地から治験の実態を把握し、治験の安全性を確保するため、
 治験計画届                         治験依頼者はPMDAを通して厚生労働省に治験計画書を届け出ることが義務付けられている。最初の届出
                               (初回治験計画届)は、PMDAにおいて30日の調査が行われ、その結果が厚生労働省に報告される。
                               抗原を免疫した動物から抗体を作り出すB細胞を取り出し、増殖し続ける能力を持った特殊な細胞(ミエ
 ハイブリドーマ法
                               ローマ)と融合させて抗体を作り続ける細胞(ハイブリドーマ)を作製する方法。
                               新しい薬効としてはじめて承認される新医薬品のこと。特に新規性・有用性が高く、化学構造や作用メカ
 ファーストインクラス
                               ニズムが従来の医薬品と異なるなど、従来の治療体系を大幅に変えるような独創的な新医薬品をいう。
 マイルストーン                       導出後の臨床試験等の進捗にともない、その節目(マイルストーン)ごとに受領する収入のこと。
                               ADLib®システム、ハイブリドーマ法、B cell cloning法などの様々な手法で作製した抗体の中から、親和性、
                               特異性、生物活性、安定性などのスクリーニングによって見出されたヒット抗体群の中から、医薬品にな
 リード抗体
                               る可能性を有する抗体群をリード候補抗体と呼び、これらのリード候補抗体群のうち、医薬品としてその
                               後の最適化などのステージに進めるための抗体をリード抗体と呼ぶ。
                               臨床試験は、少数の治験参加者に投与し、薬の安全性と薬が体内に入ってどのような動きをするのかを明
                               らかにする第1相試験(フェーズ1)、比較的少数の患者さんに投与し、薬の効き目、副作用、使い方を
 臨床試験
                               調べる第2相試験(フェーズ2)、並びに多数の患者さんに薬を投与し効果と安全性を確かめる第3相試
                               験(フェーズ3)の3段階がある。初期臨床試験は主に第1相試験および初期の第2相試験のことを指す。
 ロイヤルティ                        製品が販売(上市)された後に、その販売額の一定比率を受領する収入のこと。
                               抗体薬物複合体(antibody drug conjugate)のこと。例えば、悪性腫瘍の細胞表面だけに存在するタンパ
 ADC                           ク質(抗原)に特異的に結合する抗体に毒性の高い薬剤を結合させると、そのADCは悪性腫瘍だけを死滅
                               させることができる。このため、ADCは副作用が少なく効き目の強い薬剤となる可能性がある。

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   用語解説
 用語                            説明
                               抗体依存性細胞傷害活性(antibody-dependent-cellular-cytotoxicity)のこと。抗体薬にはがん細胞の表
                               面に発現する標的抗原に結合し抗腫瘍効果を示す直接的な作用のほかに、患者さん自身の免疫細胞を介して
 ADCC活性                        抗腫瘍効果を発揮しうる作用がある。そのため、抗体薬が生体内の免疫細胞をがん周囲に呼び寄せ、集まっ
                               た免疫細胞を活性化することによって、より大きな治療効果を期待できることがある。このような作用を
                               ADCC(抗体依存性細胞傷害)活性という。

 ADLib®システム                    カイオムが独自で開発した試験管内で迅速にヒト抗体を作製するためのプラットフォーム。
                               抗原をトリやマウスなどの実験動物に免疫した後、その動物からBリンパ細胞を含む脾臓やリンパ節を取り
 B cell cloning
                               出し、目的の抗原に結合する単一のBリンパ細胞を選択(クローニング)する手法。
                               Chemistry, Manufacturing and Control の略称で、医薬品等の原薬・製剤の化学・製造およびその品質管
 CMC
                               理を指す。
                               Contract Manufacturing Organizationの略称。製薬会社から医薬品(治験薬・市販薬を含む)の製造を受
                               託する企業のこと。医薬品を製造するためには、GMP(医薬品等の製造管理および品質管理に関する基
 CMO
                               準)をクリアする必要があり、CMOはGMPに対応できる技術力と設備を開発ライン・製造ライン共に備え
                               ている。
                               Contract Research Organizationの略称。製薬会社が医薬品開発のために行う治験業務(臨床開発)を受
 CRO                           託・代行する企業のこと。臨床試験の企画支援、モニタリング、データマネジメント、薬事申請、非臨床試
                               験等、製薬会社との委受託契約に基づき、それらのサービスの一部または全てを提供する。

                               Good Laboratory Practiceの略称で医薬品の安全性に関する前臨床試験の実施の基準。安全性評価試験の
 GLP
                               信頼性を確保するため、試験施設が備えるべき設備、機器、組織、試験の手順等について基準を定めたもの。

                               Good Manufacturing Practiceの略称。医薬品等の製造管理および品質管理に関する基準。WHO等の国際
 GMP
                               機関や各国の規制当局が策定している最終医薬品の製造に関する規範等。
                               リンパ球の一種で、免疫反応の司令塔として重要な役割を果たす細胞。T細胞はその機能によって、免疫応
 T細胞                           答を促進するヘルパーT細胞、逆に免疫反応を抑制するサプレッサーT細胞、病原体に感染した細胞や癌細
                               胞を直接殺すキラーT細胞などに分類される。
                               1つまたは2つの抗原結合部位でがん細胞上の標的分子に結合し、一方でT細胞に発現するCD3に結合するこ
 T cell engager抗体
                               とによりT細胞の増殖と活性化を誘導し、T細胞による強力な細胞障害活性を発揮する抗体のこと。

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医療のアンメットニーズに創薬の光を
  To accelerate drug discovery and development of mAb
for therapeutics to overcome current medical unmet-needs




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