4583 M-カイオム 2020-08-11 16:00:00
決算補足資料 2020年12月期 第2四半期 [pdf]

                                                              証券コード:4583




2020年12月期第2四半期
決算補足資料
2020年8月11日




   医療のアンメットニーズに創薬の光を
     To accelerate drug discovery and development of mAb
   for therapeutics to overcome current medical unmet-needs



株式会社カイオム・バイオサイエンス
    目次




                 1.2020年12月期第2四半期業績

                 2.2020年12月期第2四半期事業進捗

                 (参考)
                  事業概要
                  パイプライン紹介




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                                                               2
               2020年12月期第2四半期業績




                                                               Copyright © 2017 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.




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                                                                                                                         3
    損益計算書
                                   2019年12月期              2020年12月期
                                                                      増減              増減の主な理由等
                                       2Q                     2Q

  売上高                                          140              173        32

  (創薬事業)                                            1             1         0

                                                                                • 国内製薬企業の取引増加により、前年
  (創薬支援事業)                                     139              171        32     同期比23%増加

  売上原価・販管費                                     890              909        18

   (研究開発費)                                     636              608    △27      • CBA-1205製剤費用が前期より減少


                                                                                • 取引増加に伴う材料費の増加
   (その他)                                       254              300        46   • 研究所拡張・機器増設による増加

  営業損失(△)                                   △749               △735    △13

  経常損失(△)                                   △758               △735    △22

  当期純損失(△)                                  △757               △736    △21
   ※ 百万円未満は切り捨てして表示しています。
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                                                                                                        4
    貸借対照表

                                                               2019年12月期末     2020年12月期2Q末

      流動資産                                                            2,561           2,804

          (現預金)                                                       2,105           2,472

          (その他)                                                        456             332

      固定資産                                                             247             249

      資産合計                                                            2,808           3,054

      流動負債                                                             145             427

      固定負債                                                              41              41

      負債合計                                                             186             468
      純資産合計                                                           2,621           2,585
      負債・純資産合計                                                        2,808           3,054
       ※ 百万円未満は切り捨てして表示しています。
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                                                                                              5
    キャッシュフロー計算書

                                                               2019年12月期2Q    2020年12月期2Q

    営業活動によるキャッシュ・フロー                                                 △677           △528

    投資活動によるキャッシュ・フロー                                                     -             -

    財務活動によるキャッシュ・フロー                                                  1,248           894

    現金および現金同等物の増減額                                                     570            366

    現金および現金同等物の期首残高                                                   2,328         2,105

    現金および現金同等物の期末残高                                                   2,899         2,472

  ※ 百万円未満は切り捨てして表示しています。

  【営業活動によるキャッシュフローの主な内訳】
   ・CBA-1205の非臨床試験・製剤開発委託費・CRO委託費の支払い

  【財務活動によるキャッシュフローの主な内訳】
   ・行使価額修正条項付き第17回新株予約権の行使による株式発行に伴う収入
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                                                                                                          7




               2020年12月期第2四半期事業進捗




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    当社の事業セグメント


            創薬事業

        アンメットニーズの高い疾患領域における抗体創薬の自社開発または共
       同開発を行い、その成果物である抗体に関する特許権等の知財権を製薬企
       業等に実施許諾し、契約一時金、マイルストーン、およびロイヤルティ等
       の収入を獲得していく事業。



       創薬支援事業

        製薬企業、診断薬企業および大学等の研究機関で実施される創薬研究を
       支援することで、サービス料等の収入を獲得する事業。当社の保有する抗
       体創薬技術プラットフォームを活用した抗体作製・抗体エンジニアリング
       およびタンパク質調製が主なサービス内容。



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                                                               8
    創薬事業(パイプライン)
 導出品
  開発コード               標的分子             疾患領域                    創薬研究   前臨床試験   臨床試験     導出先
                                                                                       2017.9~
  ADCT-701              DLK-1              がん
(LIV-1205 ADC)



 自社パイプライン
 開発コード                標的分子             疾患領域                    創薬研究   前臨床試験   臨床試験    ステータス

 CBA-1205              DLK-1              がん                                           Phase 1
(ADCC enhanced)


 CBA-1535            5T4×CD3
                                          がん                                           GMP製造
 (Tribody™)            ×5T4

  LIV-2008
                      TROP-2              がん                                          導出活動中
   /2008b

                                      糖尿病黄斑                                          2018.3
     BMAA             SEMA3A                                                         オプション付き
                                       浮腫、他                                          評価契約締結


   創薬研究                                 がん
   プロジェクト              非開示             感染症                                               -
   (6件)                                中枢神経

                                                                                       2020年7月末時点

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                                                                                                    9
    創薬事業(パイプライン)
          CBA-1205                           ✓ 第一相試験開始
                                             •     7月、国立がん研究センターと治験契約締結、第一例目投与開始
           ヒト化抗DLK-1                         •     固形がん・肝細胞がん患者を対象に、安全性・忍容性・体内動態
          モノクローナル抗体
                                                   および有効性評価を実施する

          CBA-1535                           ✓ 臨床試験に向け準備中
        ヒト化抗5T4・抗CD3
                                             •    治験薬製造委託CMOにおいて治験薬製造の準備が進捗
         二重特異性抗体                             •    2021年後半以降に英国での臨床試験許認可(CTA)申請を見込む
                                             •    4月、日本における特許成立

          LIV-2008                           ✓ ライセンス活動に集中
          ヒト化抗TROP-2                         •    複数の海外製薬企業が異なる用途で導入評価試験等を実施中
          モノクローナル抗体


               BMAA                          ✓ SemaThera社による評価継続中
        ヒト化抗セマフォリン3A                         •    2018年3月締結の共同開発ライセンスおよび独占的オプション契
         モノクローナル抗体                                約に基づく評価が継続

                                             •    がん領域PJ:外部企業と連携してADC領域での評価を実施中
        その他創薬PJ
                                             •    知財化に向けた研究開発の推進
         (6件)                                •    新規PJ発足に向けた活動推進(新規共同研究、Tribody技術)

           ADCT-701                          •    ADCT社によりIND申請に向けた準備が進行中
              (導出品)                          •    現在の見通しでは、2020年以降の治験申請を見込む

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    創薬事業(パイプライン)                                               トピックス


                        がん治療用抗体CBA-1205第一相臨床試験
                        DLK-1を標的とした世界初のヒトへの投与開始
 ➢ 2020年7月、国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院および東病院
   の2施設と治験実施に関する契約を締結後、速やかに第一例目の患者さんへ
   の投与を開始。当初は標準的治療法がない、あるいは標準的治療法に不応ま
   たは不耐の固形がん患者さんを対象。
 ➢ 本試験の前半ではCBA-1205の安全性・忍容性・体内動態を確認、後半パー
   トでは肝細胞がん患者さんを対象に有効性の評価も行う。

 ➢ 日本医薬情報センター(JAPIC)の臨床試験登録サイトへ第一相試験登録
         -2020年7月から患者登録開始




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    技術プラットフォーム                                                 トピックス


                  抗体作製基盤技術に関する研究成果
           ヒトADLib®システムの「日本特許査定」および「論文掲載」
     ➢ 『ヒト抗体を産生する細胞』の日本特許成立
       2020年6月、当社独自の抗体作製技術「ヒトADLib®システム」を構成する重要な
       要素である『ヒト抗体を産生する細胞』に関する特許が日本で成立。
     ➢ ヒトADLib®システムに関する論文の掲載
            東京大学と共同で実施した科学的検証と実用性評価に関する研究成果が国際的な論
            文誌に掲載。
       タイトル:
        Streamlined human antibody generation and optimization by exploiting designed immunoglobulin loci
        in a B cell line
       研究概要:
        ヒトADLib®システムは、多様な抗体を産生するトリB細胞の特徴を生かして開発した、ヒト抗体を効率よく産
        生する技術であり、同じメカニズムによって抗原への結合力(親和性)をさらに増強した抗体改良にも応用で
        きる。本研究では、実際に治療薬の標的になっている、VEGF(がん等)やTNFα(リウマチ等の自己免疫疾
        患)に対する抗体作製を、開発されたヒトADLib®システムで実施することで、これら標的分子に特異的に結合
        し、その機能を阻害する抗体が取得できることを示した。加えて、抗体を作り出す細胞を培養するという簡易
        なステップにて、標的分子への親和性や機能阻害活性を大幅に改善した、改良抗体取得が可能であることも報
        告している。
       論文掲載先:
        Cellular & Molecular Immunology(オンライン版)
        https://www.nature.com/articles/s41423-020-0440-9


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                                                                                                            12
    創薬支援事業
           受託研究取引の拡大

        ➢ 国内製薬企業等との取引の拡大により売上高は前期比で23%増加。
                 •     第2四半期は新型コロナウィルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発出により
                       当社と取引先で一時的に稼働が低減したが業績影響は限定的。

                                                               創薬支援事業売上高
                                   200
                                                                                       単位:百万円

                                   150
                                                                            23%増
                                   100


                                     50


                                      0
                                               2018年2Q            2019年2Q          2020年2Q


          ➢ 新型コロナウィルスに対する抗体作製受託案件を継続して対応中、
            第2四半期完了案件に対する売上高を計上。
          ➢ 今後も継続的な取引が見込まれ、また取引規模が拡大基調にあるた
            め、業務キャパシティ向上のための研究所改修及び機器増設工事を
            実施。

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                                                                                                13
    資金調達
      ➢ SMBC日興証券株式会社を割当先とした行使価額修正条項付き第17
       回新株予約権を発行を決議(2020年5月27日取締役会)

     <本資金調達の目的>
           当社企業価値向上にむけた
                    継続的な新規創薬による創薬パイプラインの強化
                    当社のコアコンピタンスである技術プラットフォームの強化
                                       具体的な資金使途                金額(百万円)        支出予定時期

              ①新規ADC抗体の開発のための薬効薬理試験費用、が
                                                                  1,764   2020年7月~2022年12月
               ん・感染症領域等の創薬プロジェクトに関する研究費

              ②多重特異性抗体作製技術(Tribody™)を用いた新規パ
                                                                   250    2020年7月~2022年6月
               イプラインの創製

              ③新規抗体作製技術及び創薬パイプラインの獲得                               400    2021年1月~2022年12月



     ➢ 2020年7月末時点の調達状況
          行使株式数                    3,352,200株/7,000,000株(行使率 47.9%)
          累計調達額                    1,060百万円

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    新型コロナウイルス感染症の影響



        新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の発令に伴い、当
       社および顧客企業においても一部業務の変更、遅延、延期等があったもの
       の、第2四半期までの業績に与える影響は限定的なものでした。

        今後の感染状況やその他の状況の経過によって、当社、研究機関および
       取引先の事業の停止や施設の閉鎖等が発生した場合、または、当社が事業
       を行う国や地域における許認可機関による手続の遅滞等が発生した場合に
       は、当社の業績等に影響が生じる可能性があります。

        当社では、今後も在宅勤務や時差出勤等の感染予防の対策を講じつつ、
       抗体創薬、創薬支援の事業への取り組みを継続してまいります。




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                                                               15
                                                                                                       16




               (参考)事業概要




                                                               Copyright © 2017 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.




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                                                                                                                      16
   会社概要

      アンメットニーズに対する治療用抗体創製を手掛けるバイオベンチャー

                                                               ■設   立 2005年2月
                             Mission
                                                               ■上   場 2011年12月
                            医療のアンメットニーズに創薬の光を                         東証マザーズ (4583)
             Mission                                           ■代   表 小林 茂
                                                               ■所 在 地 [本社および技術研究所]
                                 Vision                               東京都渋谷区本町三丁目12番1号
                                      アンメットニーズに対する                    [創薬研究所]
              Vision                  抗体医薬の開発候補品を生み出す                 神奈川県川崎市宮前区野川907
                                      No.1ベンチャー企業へ             ■従 業 員 56名
                                                                     (研究員41名 うちPhD18名)
経営方針                                                           ■事業内容 抗体医薬品の研究開発等
                                                                               (2020年6月30日現在)
⚫ 健全な経営と信頼性の確保を第一に、社会とともに成
  長する企業を目指す。
⚫ 創造と科学をもってアンメットニーズに対する治療薬                                     < アンメット(メディカル)ニーズ >
  を開発して患者さんに貢献する。                                              現状の医療では満たされていないニーズ、つまり、
  -サイエンスと患者さんの架け橋になる-                                          いまだ有効な治療法や薬剤がない疾患に対する医療
                                                               ニーズのことです。今もなお、世界にはアンメット
⚫ 外部連携により継続的なパイプライン創出と企業価値
                                                               ニーズが数多く存在しており、新薬の開発が待たれ
  向上を実現する。                                                     ています。


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                                                                                                17
    事業を支えるコア・コンピタンス
                                      技術プラットフォーム(Chiome’s mAb Discovery Engine)
                タンパク質調製                                               抗体作製                抗体エンジニアリング
       発現培養                                                ADLib®システム                    親和性向上

                                                                                                    抗体評価
                                                                                                  機能・親和性・物性
                             Recombinant
                             proteins
                                                                                         多価抗体作製
                                                                      動物免疫
                                精製                                 タンパク質・細胞・DNA
              Membrane
              proteins
                                                           B cell cloning   ハイブリドーマ                試験用抗体生産


        独自技術を含む複数の抗体作製技術と、タンパクや抗体エンジニアリングに関する高度な技術
        やノウハウを有し、これを統合的に駆使することによって、治療標的に対する最適な治療用抗体
        の創製に取り組むことが可能となります。

                                                    コア・コンピタンスを軸に、
                                                  創薬事業と創薬支援事業を展開


                                 創薬事業                                                 創薬支援事業
           アンメットニーズの高い領域における抗体                                              製薬企業等に抗体創薬にかかわる技術
           創薬を行い導出するビジネス                                                    サービスを提供する受託ビジネス
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                                                                                                              18
   収益モデル
    一般的な医薬品開発の流れと当社の収益モデル
                                                         2~3年          5~7年                1~2年

                                                                       Ⅰ    Ⅱ       Ⅲ
                      基礎・探索研究                                  前臨床試験                           承認審査                上市
                                                                       臨床試験

                      開発の早期段階における製薬企業等への医薬候補品導出による契約
                      一時金、マイルストーン、ロイヤリティ収入等
     創                                             製薬企業への導出
     薬                                            (ライセンスアウト)
     事
     業

                                                契約一時金              開発マイルストーン                              ロイヤルティ


     創                抗体作製、創薬支援等に                                          創薬支援事業における主要な取引先                        契約締結年月


     薬                よるサービス料収入等                                       中外製薬株式会社                                    2011年 6月

                                                                       Chugai Pharmabody Research Pte. Ltd         2012年 8月
     支
                          研究機関・製薬企業等                                   田辺三菱製薬
     援                                                                 TANABE RESEARCH Laboratories U.S.A., Inc.
                                                                                                                   2016年12月
                           へのサービス提供
     事                                                                 小野薬品工業株式会社                                  2018年10月

     業                                                                 協和キリン株式会社                                   2019年 7月


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                                                                                                                              19
   今後の成長性

  技術プラットフォームをコアに「継続的な創薬」と「高品質な研究支援機能を提供」

                                                               成長期        安定・拡大期

              継続的なリード抗体の創出と導出
                           ADCT-701
                               BMAA
                   ( Anti-Sema3A antibody )
                                                                       創薬事業
                           CBA-1205
                                                                       成長の源泉
    企業価値




                           CBA-1535
                            LIV-2008
                        New pipelines
                           New pipeline
                                                                      創薬支援事業

                                                                     安定的な収益の獲得
                         技術プラットフォーム
                                                                時間
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                                                                                   20
                                                                                                       21




               (参考)パイプライン紹介




                                                               Copyright © 2017 Chiome Bioscience Inc. All Rights Reserved.




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    パイプライン:導出品(ADC Therapeutics社)

         ADCT-701(ヒト化抗DLK-1モノクローナル抗体の薬物複合体)標的分子:DLK-1

    ✓     ADC Therapeutics社に導出(2017年9月)*、2019年11月IND(新薬臨床試験
          開始届)申請準備に必要な毒性試験が終了したことによるマイルストーンの達
          成。現在、同社でのIND申請に向けて準備中。
        *ADC Therapeutics社との契約(ライセンス契約)
         ADC(Antibody Drug Conjugate:抗体薬物複合体)開発用途に限定して、当社がADCT社に、
         全世界における独占的なサブライセンス権付の開発、製造および販売権を許諾する。

      解決すべきアンメットニーズ
       DLK-1を発現する固形腫瘍のうち、標準療法で十分な効果が得られない患者さんに新たな治療薬
      を提供する。


         米国がん学会(AACR)の年次集会でのポスター発表
         タイトル:
           ADCT-701, a novel pyrrolobenzodiazepine (PBD) dimer-based antibody-drug
           conjugate (ADC) targeting DLK-1-exprssing tumors
         発表要旨:
           ADCT-701は、DLK-1を発現する癌モデルのin vitroおよびin vivoの試験において、強力かつ特異的な抗
          腫瘍活性を示し、ラットモデルで優れた血中安定性と忍容性が示された。
            (ポスター資料:https://adctherapeutics.com/adctsite/wp-content/uploads/Poster_701_AACR-2018.pdf)
                                                                                              (2018年4月 AACR)


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                                                                                                               22
    パイプライン:自社開発品

     CBA-1205(ADCC活性増強型 ヒト化抗DLK-1モノクローナル抗体)                                       標的分子:DLK-1
                                                                                   ファーストインクラス
      経緯                              マウスハイブリドーマ法で取得した抗体のヒト化抗体
      ADCC活性                          糖鎖改変技術:GlymaxX (ProBioGen)
      想定適応疾患                          難治性の癌腫である肝細胞がん、肺がん等
      期待                              DLK-1は幹細胞や前駆細胞のような未熟な細胞の増殖・分化を制御し、
                                      これまでに肝臓がんをはじめとする複数のがん細胞表面においても発現し、
                                      その増殖に関与していることが明らかとなった新しいがん治療の標的になる可
                                      能性がある分子。ファーストインクラス候補抗体。
      知財                              日本・米国・欧州・中国他で特許成立。

    ✓     2019年導出戦略に基づく、新規特許出願完了
    ✓     2020年3月に国内での初回治験計画届を提出、7月に国立がん研究センター(中央病院・東病
          院)と治験実施に関する契約締結したのち患者さんへの投与開始。

    解決すべきアンメットニーズ
        肝細胞がんを始めとした有効な治療薬がない悪性度の高い腫瘍に対する新たな治療薬を提供する。


       米国がん学会(AACR)の年次集会でのポスター発表
       タイトル:CBA-1205, a novel glycoengineered humanized antibody targeting DLK-1 exhibits potent
            anti-tumor activity in DLK-1 expressing tumor xenograft models
        (ポスター資料:https://www.abstractsonline.com/pp8/#!/6812/presentation/2425) (2018年4月 AACR)


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                                                                                                   23
    パイプライン:自社開発品

          CBA-1535(ヒト化抗5T4・抗CD3二重特異性抗体)                              標的分子:5T4×CD3×5T4


      経緯                              3つの分子を認識するTribody技術を用いて創製したがん治療用抗体

      想定適応疾患                          悪性中皮腫、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)等

      期待                              臨床標的としての安全性が確認されている既知(公知)のがん抗原5T4と免疫細
                                      胞であるT細胞上のタンパク質CD3を標的とする多重特異性抗体。T細胞の増殖と
                                      活性化を誘導して強力な細胞傷害活性を発揮する(T Cell engager抗体)。
                                      Tribodyとしては初めての臨床開発品目であり、難治性がんに対する薬効が期待され
                                      る。

      知財                              日本で特許成立。米国・欧州・中国他で特許出願中

                                                                          CBA-1535
       ✓ 治験薬製造を委託するCMOにスイスのCelonic社への                          5T4
                                                                          (Tribody)
                                                                                        CD3
         技術移管、原薬の試験製造
       ✓ 2020年4月 日本での特許査定通知受領                                    がん細胞                 T 細胞




      解決すべきアンメットニーズ
       薬剤治療の選択肢が少なく、予後の悪い悪性中皮腫を始めとした固形がんに対する有効な治療
      薬を提供する。

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                                                                                              24
    パイプライン:導出候補品

        LIV-2008/2008b(ヒト化抗TROP-2モノクローナル抗体)                            標的分子:TROP-2


      経緯                              マウスハイブリドーマ法で取得した抗体のヒト化抗体

      想定適応疾患                          乳がん(TNBC)、大腸がん、膵がん、前立腺がん等
      期待                              TROP-2は、正常組織に比べ、乳がん、大腸がんのほか、膵がん、前立腺がん、肺が
                                      ん等の複数の固形がんにおいて発現が増大しており、がんの悪性度に関連していること
                                      が複数報告されている分子。
                                      naked抗体に加えてADC(抗体薬物複合体)等の強い薬効を期待した開発を狙
                                      う。
      知財                              日本・米国・欧州・中国他で特許成立。

    ✓     これまでに取得したIn vivo試験のデータで構築されるデータパッケージを用い、海外の製薬企
          業を中心に導出活動中。

    解決すべきアンメットニーズ
     薬物等との複合体により、TROP-2が発現する腫瘍に対して先行品で十分な治療できない患者さ
    んに対する治療薬を提供する。

    米国がん学会(AACR)の年次集会での共同研究成果のポスター発表
    タイトル:TROP2-targeted photoimmunotherapy in experimental human pancreatic cancer
    発表者:東京慈恵会医科大学
    (ポスター資料:https://www.abstractsonline.com/pp8/#!/6812/presentation/2477) ( 2019年4月 AACR)


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                                                                                             25
    パイプライン:導出候補品(SemaThera社が評価中)

            BMAA(ヒト化抗セマフォリン3Aモノクローナル抗体)                        標的分子:SEMA3A
                                                                      ファーストインクラス

      経緯                             当社独自の抗体作製技術ADLib®システムで取得した抗セマフォリン3A抗
                                     体をヒト化した抗体。
                                     横浜市立大学五嶋良郎教授との共同研究により選択性と機能阻害活性を兼
                                     ね備えた抗体として確立。

      想定適応疾患                         糖尿病黄斑浮腫(DME)
      期待                             DMEに対して唯一使われている抗血管新生薬(抗VEGF薬:アイリーア、
                                     ルセンティス)よりも早い段階でDMEの発症を抑える薬剤。
      知財                             日本・米国・欧州で特許成立。

   ✓ SemaThera社においてオプション契約(2018年3月)*に基づく評価を実施中。この評価期間中
     にオプション権の行使または不行使を判断する。

      *カナダのバイオテック企業SemaThera社との契約
            糖尿病黄斑浮腫および非眼科領域を含む糖尿病合併症等に関する治療薬および診断薬開発の
            ために本抗体に関する当社の特許の全世界における独占的実施許諾のオプション権を付与

     解決すべきアンメットニーズ
      成人の失明の主な原因疾患である糖尿病黄斑浮腫に対し、従来と異なるメカニズムに基づき抗
     血管新生薬よりも早い段階でDMEを抑える新たな薬剤の提供。


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   用語解説
 用語                            説明
                               現状の医療では満たされていないニーズのこと。有効な治療法や薬剤がない、薬剤があっても使い勝手が
 アンメットニーズ                      悪い、副作用が強い、一時的に症状を抑えても再発する、時間とともに悪化するような場合、あるいは治
                               療費が非常に高額になるような場合のこと。
                               抗体のタンパク質構造を改良・応用して、より有効性の高い創薬につなげるための技術のひとつ。通常は
                               一つの標的しか認識することができない抗体を改変して、一つの抗体分子が複数の異なる標的に結合でき
 多重特異性抗体
                               るようにした抗体のこと。二つの抗原に結合するバイスペシフィック抗体や、さらに抗原結合部位を増や
                               したマルチスペシフィック抗体などがある。

                               医薬品医療機器等法において、保健衛生上の見地から治験の実態を把握し、治験の安全性を確保するため、
 治験計画届                         治験依頼者はPMDAを通して厚生労働省に治験計画書を届け出ることが義務付けられている。最初の届出
                               (初回治験計画届)は、PMDAにおいて30日の調査が行われ、その結果が厚生労働省に報告される。
                               抗原を免疫した動物から抗体を作り出すB細胞を取り出し、増殖し続ける能力を持った特殊な細胞(ミエ
 ハイブリドーマ法
                               ローマ)と融合させて抗体を作り続ける細胞(ハイブリドーマ)を作製する方法。
                               新しい薬効としてはじめて承認される新医薬品のこと。特に新規性・有用性が高く、化学構造や作用メカ
 ファーストインクラス
                               ニズムが従来の医薬品と異なるなど、従来の治療体系を大幅に変えるような独創的な新医薬品をいう。
 マイルストーン                       導出後の臨床試験等の進捗にともない、その節目(マイルストーン)ごとに受領する収入のこと。
                               ADLib®システム、ハイブリドーマ法、B cell cloning法などの様々な手法で作製した抗体の中から、親和性、
                               特異性、生物活性、安定性などのスクリーニングによって見出されたヒット抗体群の中から、医薬品にな
 リード抗体
                               る可能性を有する抗体群をリード候補抗体と呼び、これらのリード候補抗体群のうち、医薬品としてその
                               後の最適化などのステージに進めるための抗体をリード抗体と呼ぶ。
                               臨床試験は、少数の治験参加者に投与し、薬の安全性と薬が体内に入ってどのような動きをするのかを明
                               らかにする第1相試験(フェーズ1)、比較的少数の患者さんに投与し、薬の効き目、副作用、使い方を
 臨床試験
                               調べる第2相試験(フェーズ2)、並びに多数の患者さんに薬を投与し効果と安全性を確かめる第3相試
                               験(フェーズ3)の3段階がある。初期臨床試験は主に第1相試験および初期の第2相試験のことを指す。
 ロイヤルティ                        製品が販売(上市)された後に、その販売額の一定比率を受領する収入のこと。
                               抗体薬物複合体(antibody drug conjugate)のこと。例えば、悪性腫瘍の細胞表面だけに存在するタンパ
 ADC                           ク質(抗原)に特異的に結合する抗体に毒性の高い薬剤を結合させると、そのADCは悪性腫瘍だけを死滅
                               させることができる。このため、ADCは副作用が少なく効き目の強い薬剤となる可能性がある。

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                                                                                             27
   用語解説
 用語                            説明
                               抗体依存性細胞傷害活性(antibody-dependent-cellular-cytotoxicity)のこと。抗体薬にはがん細胞の表
                               面に発現する標的抗原に結合し抗腫瘍効果を示す直接的な作用のほかに、患者さん自身の免疫細胞を介して
 ADCC活性                        抗腫瘍効果を発揮しうる作用がある。そのため、抗体薬が生体内の免疫細胞をがん周囲に呼び寄せ、集まっ
                               た免疫細胞を活性化することによって、より大きな治療効果を期待できることがある。このような作用を
                               ADCC(抗体依存性細胞傷害)活性という。

 ADLib®システム                    カイオムが独自で開発した試験管内で迅速にヒト抗体を作製するためのプラットフォーム。
                               抗原をトリやマウスなどの実験動物に免疫した後、その動物からBリンパ細胞を含む脾臓やリンパ節を取り
 B cell cloning
                               出し、目的の抗原に結合する単一のBリンパ細胞を選択(クローニング)する手法。
                               Chemistry, Manufacturing and Control の略称で、医薬品等の原薬・製剤の化学・製造およびその品質管
 CMC
                               理を指す。
                               Contract Manufacturing Organizationの略称。製薬会社から医薬品(治験薬・市販薬を含む)の製造を受
                               託する企業のこと。医薬品を製造するためには、GMP(医薬品等の製造管理および品質管理に関する基
 CMO
                               準)をクリアする必要があり、CMOはGMPに対応できる技術力と設備を開発ライン・製造ライン共に備え
                               ている。
                               Contract Research Organizationの略称。製薬会社が医薬品開発のために行う治験業務(臨床開発)を受
 CRO                           託・代行する企業のこと。臨床試験の企画支援、モニタリング、データマネジメント、薬事申請、非臨床試
                               験等、製薬会社との委受託契約に基づき、それらのサービスの一部または全てを提供する。

                               Good Laboratory Practiceの略称で医薬品の安全性に関する前臨床試験の実施の基準。安全性評価試験の
 GLP
                               信頼性を確保するため、試験施設が備えるべき設備、機器、組織、試験の手順等について基準を定めたもの。

                               Good Manufacturing Practiceの略称。医薬品等の製造管理および品質管理に関する基準。WHO等の国際
 GMP
                               機関や各国の規制当局が策定している最終医薬品の製造に関する規範等。
                               リンパ球の一種で、免疫反応の司令塔として重要な役割を果たす細胞。T細胞はその機能によって、免疫応
 T細胞                           答を促進するヘルパーT細胞、逆に免疫反応を抑制するサプレッサーT細胞、病原体に感染した細胞や癌細
                               胞を直接殺すキラーT細胞などに分類される。
                               1つまたは2つの抗原結合部位でがん細胞上の標的分子に結合し、一方でT細胞に発現するCD3に結合するこ
 T cell engager抗体
                               とによりT細胞の増殖と活性化を誘導し、T細胞による強力な細胞障害活性を発揮する抗体のこと。

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医療のアンメットニーズに創薬の光を
  To accelerate drug discovery and development of mAb
for therapeutics to overcome current medical unmet-needs




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