4579 J-ラクオリア創薬 2019-11-26 18:00:00
CJヘルスケア株式会社との戦略的提携の拡大に関するお知らせ [pdf]
2019年11月26日
各 位
会 社 名 ラクオリア創薬株式会社
代 表 者 名 代表取締役 谷 直 樹
(コード番号:4579)
問 合 せ 先 取締役専務執行役員 河田 喜一郎
(TEL.052-446-6100)
CJヘルスケア株式会社との戦略的提携の拡大に関するお知らせ
当社は、本日開催の取締役会で、CJ ヘルスケア株式会社(本社:韓国ソウル市、共同代表取締役:
Seok-Hee Kang、Sang-Hyun Yoon、以下「CJ 社」)との間で、グローバルパートナーシップを拡大し、
当社が創製した tegoprazan※1(RQ-00000004/CJ-12420/韓国販売名(韓国登録商標):K-CAB®、以下
「tegoprazan」)に関する北米 欧州を対象としたライセンスを CJ 社に供与する契約
・ (以下「本契約」)
を締結することを決議しましたので、以下のとおりお知らせいたします。
1.契約締結の理由
当社とCJ社は2010年6月に消化器疾患領域における戦略的提携を開始しました。同年9月に当社か
らtegoprazanを含む胃酸分泌抑制剤の東アジア地域でのライセンスをCJ社に供与し、両社間の関係を
深めてまいりました。CJ社はその後、韓国でtegoprazanの開発を進め、2019年3月に韓国で30番目の
新薬として上市することに成功いたしました。同年9月に両社間でグローバルパートナーシップを拡
大することで基本合意し、tegoprazanに関するライセンス契約締結に向けて詳細な協議・交渉を重ね
た結果、今般、諸条件について合意したことから、正式契約の締結に至りました。
2.契約の内容等
本契約に基づき、当社はCJ社に、tegoprazanの北米・欧州における独占的な開発・販売及び製造の
再実施許諾権(サブライセンス権)付き独占的ライセンスを供与します。当社は、その対価として契
約一時金のほか、進捗に応じたマイルストン、並びに販売後は販売額に応じたロイヤルティを受け取
る権利を得ます。なお、具体的な達成条件や金額等につきましては、契約上、非開示とさせて頂きま
す。
Tegoprazanの米国での開発につきましては、当社が2010年に米国食品医薬品局(FDA)に新薬臨床
試験実施(IND:Investigational New Drug)申請をして同薬の第Ⅰ相臨床試験を実施し、安全性・
忍容性と薬物動態の検討のみならず、優れた胃酸分泌抑制効果を確認しております※2。本契約を受
け、CJ社は当社のINDを引き継いで2020年12月期中にまず米国での開発を再開する予定です。
当社と CJ 社は今後 tegoprazan の価値最大化に向け、より一層連携を強めてまいります。世界各地
の多くの患者様に同薬を届けることが消化器疾患治療の選択肢を広げ、患者様の生活の質(QOL:
Quality of Life)の向上に貢献できるとの思いを強めております。
3.契約相手先の概要
(1)名称 CJ HealthCare Corporation
(2)所在地 100,Eulji-ro,Jung-gu,Seoul,Republic of Korea
(3)代表者 Joint Representative Directors;Seok-Hee Kang、Sang-Hyun Yoon
(4)事業内容 医療用医薬品や医薬品原料、ヘルス&ビューティー製品の研究・
開発・製造・販売
(5)設立年月日 1984 年
(6)大株主及び持株比率 Kolmar Korea Co., Ltd.100%
(7)上場会社と当該会社との 資 本 関 係 該当事項はありません。
関係 人 的 関 係 該当事項はありません。
取 引 関 係 tegoprazan を含む消化器疾患領域
での戦略的提携、 同ライセンス契約
関 連 当 事 者 へ の 該 当 状 況 該当事項はありません。
※同社は、Kolmar Korea Co., Ltd.の事業会社であり、非公開会社であるため、資本金、経営成績、
財務情報については記載しておりません。
4.日程
(1)取締役会決議日 2019年11月26日
(2)契約締結日 2019年11月26日
5.今後の見通し
本件による2019年12月期通期業績に対する影響につきましては、2019年9月6日に公表した2019
年12月期(2019年1月1日~2019年12月31日)の通期連結業績予想から現時点では修正いたしません
が、業績予想の修正が必要となる事象が発生した場合には、確定次第、速やかにお知らせいたします。
当社は、tegoprazanのグローバル展開により、短期的な業績のみならず、当社グループの持続的な成
長と企業価値の向上に寄与するものと考えております。
以上
【ご参考】
※1
<Tegoprazan について>
Tegoprazan は、当社が創出したカリウムイオン競合型アシッドブロッカー
(Potassium-Competitive Acid Blocker : P-CAB)と呼ばれる新しい作用機序の胃酸分泌抑制剤で
す。P-CAB は、胃食道逆流症(GERD)治療の第一選択薬であるプロトンポンプ阻害剤(PPI)とは異な
るメカニズムで、PPI よりも速やかにかつ持続的に胃酸分泌を抑制することから、PPI に代わる新し
い酸関連疾患治療薬となることが期待されております。当社と CJ 社は2010年9月に tegoprazan を含
む P-CAB の韓国、中国を含む東アジア地域でのライセンスを供与しました。2014年11月には東南アジ
ア地域、2017年12月には ROW(Rest Of the World:中南米、ロシア、東欧および中東地域)を対象
とした開発・販売・製造に関する再実施許諾権(サブライセンス権)付き独占的ライセンス契約を締
結しました。各ライセンス契約締結後、CJ 社は中国、ベトナム、中南米、インドネシア、タイの有
力企業に tegoprazan のサブライセンス権を付与しており、市場を順次開拓しております。
※2
<米国における tegoprazan の第Ⅰ相臨床試験について>
GERD 治療薬の効果の指標の一つと考えられている胃内 pH(水素イオン濃度)を測定すべく、胃内
pH を検出できるチューブを鼻から胃内に通して 24 時間の推移を測定しました。健康な男性ボランテ
ィアに、本剤の 3 mg から 300 mg までの用量を単回投与し、安全性と忍容性、薬物動態の解析ととも
に、胃内 pH レベルをバイオマーカーとして tegoprazan の胃酸分泌への効果を検討しました。その結
果、本試験で使用した用量において、tegoprazan の安全性と忍容性、用量に依存した血中濃度の上
昇が確認されました。更に tegoprazan の胃酸分泌への効果に関しては、30 mg 以上の用量において
投与後約1時間で胃内 pH が6以上に達すること、胃内 pH が用量依存的に変化すること、就寝前投与
により夜間の胃内 pH を4-6のレベルで翌朝まで維持できること、などが確認されました。