4579 J-ラクオリア創薬 2021-02-04 17:00:00
株主提案に関する書面受領のお知らせ [pdf]
2021年2月4日
各 位
会 社 名 ラクオリア創薬株式会社
代 表 者 名 代表取締役 谷 直 樹
(コード番号:4579)
問 合 せ 先 取締役 髙松 康浩
(TEL.052-446-6100)
株主提案に関する書面受領のお知らせ
当社は、当社株主様より、2021年3月開催予定の第13期定時株主総会における議題について、株主
提案(以下、
「本提案」)を行う旨の2021年1月26日付書面を受領しましたので、下記のとおりお知ら
せいたします。
なお、当社は、同年2月3日に、本提案をした筆頭株主様(以下、
「同株主様」)との協議が予定さ
れていたため、これまで開示を控えておりましたが、本提案は株主様並びに投資家の皆様にとって必
要な情報であるとの判断のもと、詳細をお知らせすることといたしました。
また、当社は、同株主様との一層の対話を通じて、より良き道を模索すべく取り組んでまいります。
記
1. 本提案をした株主様
本提案をした株主様は、柿沼佑一氏(埼玉県さいたま市中央区)であり、当社の総株主の議決権の
100 分の1以上及び 300 個以上の議決権を6ヶ月前から引き続き有する株主です。
2.本提案の内容
(1)提案された議題
① 取締役(監査等委員である取締役を除く。)3名選任の件
② 監査等委員である取締役3名解任の件
③ 監査等委員である取締役3名選任の件
④ 補欠の監査等委員である取締役1名解任の件
⑤ 補欠の監査等委員である取締役1名選任の件
(注)本提案に係る取締役候補者として、当社の現任役員である土屋裕弘氏及び渡邉修造氏が含まれ
ておりますが、いずれも本提案に係る取締役候補者となることについて承諾しておりません。
(2)議案の内容
別紙をご参照ください。
3.今後の対応
本提案に関する当社取締役会の方針につきましては、ご提案の内容を慎重に検討したうえで、2021
年2月 12 日に開示する予定でございます。
以 上
別紙
当該別紙は、本株主提案書面の該当記載を原文のまま記載したものであります。
記
【株主提案の議題】
第1号議案 取締役(監査等委員である取締役を除く。)3名選任の件
第2号議案 監査等委員である取締役3名解任の件
第3号議案 監査等委員である取締役3名選任の件
第4号議案 補欠の監査等委員である取締役1名解任の件
第5号議案 補欠の監査等委員である取締役1名選任の件
【株主提案の議題の説明について】
株主提案の各議案の内容とその理由は、後述のとおりでありますが、第1~5号議案を提案す
るに至った理由を総括的に述べます。
私は、貴社が日本発の創薬ベンチャーとして、 ゼロから新薬を作ることができることに魅力を
感じて、長年、投資しております。
ところが、貴社が進めている中期経営計画「Gaia2021」におかれましては、以下の問題が生じ
ております。
・度重なる業績の下方修正
貴社は、3期連続で期初の業績予想を下方修正しております。
2019 年 12 月期及び 2020 年 12 月期については、上場廃止基準をクリアーするため、株主に対
して、「黒字必達」を公約していながら、営業損失を計上し、上場廃止基準をクリアーできない
状況となっております。
とりわけ、2020 年 12 月期に至っては、2020 年8月公表の業績予想において 2020 年 12 月期
のみならず、 2021 年 12 月期及び 2022 年 12 月期の業績まで下方修正するといった事態に陥って
います。また、同公表後に私が再度の下方修正がないかを質問しましたが、問題ないと回答をし
たにもかかわらず権利確定日である 2020 年 12 月 28 日の株式市場が終了してから 2020 年 12 月
期2度目の業績の下方修正を発表するという株主に対して不誠実な姿勢に失望を禁じえません。
・既存パイプラインの開発をストップさせていること
上場廃止基準をクリアーすべく(営業黒字を目指すために)、「戦略的に」 「1期分のみ」
研究開発費を抑えているのであれば、少しは理解できますが、 貴社は株主説明会や株主総会にお
いて、「黒字必達」と株主に説明をしていながら、これを達成できておりません。「必達」とは
「必ず達成する」という意味と理解をしましたが、違うのでしょうか。
業績で上場廃止基準をクリアーできず、かつ、既存のパイプラインをストップさせるという経
営方針は、全く理解できません。
既存の医薬品候補物には特許期間があります。 開発をストップさせるということは、既存のパ
イプラインを腐らせることと同じと考えます。
・新規パイプラインの導出ができないこと
貴社は、新規パイプラインについて、共同研究型でしか開発を進めることができていません。
自社である程度の開発をしないと製薬会社への導出は困難と思います。
また、産学連携の名のもとに大学等と沢山の共同研究を締結しておりますが、製薬会社に導出
した医薬品候補物は出てきておりません。
医薬品開発は、特許期間や競合薬の出現等、時間との戦いです。単に特許をとって終わりとい
うのでは意味が無いと考えます。
また、探索等の初期段階での共同研究型では、一時金・マイルストンや上市のロイヤリティー
の料率は低くなります。
したがいまして、このままでは、貴社は衰退していくものと考えます。
《問題点の打開策⇒株主ガバナンスを効かした迅速に行動できる経営体制の確立》
上記問題点について、どこに原因があるのかを考えておりました。
私は、貴社の経営陣が、株主や社員の意向を無視し、第一線を退いた 60~80 代の取締役・顧
問・コンサルタントの方々が主体となっていることが原因と考えます。
医薬品開発は日々刻々と状況が変化します。
そのような状況に対応していくためには、行動力があり、かつ、経営能力・経営の経験のある
30~50 代を中心とした経営体制の構築が必要と考えます。
もちろん、 令和時代の模範となる経営体制は、株主によるガバナンスが効いていることも重要
と考えます。
つまり、 専門家が専門知識を出し合い、迅速に行動できる経営体制の構築が大事であると考え
ます。
1 経営能力・経営経験のある者が経営の指揮をとること
2 創薬担当者が、創薬に専念できること
3 株主ガバナンスの観点から、 筆頭株主が監査等委員取締役となり、かつ、 社外取締役が取
締役会の過半数を占めること
を考えますと、「私の提案以上に良い提案は無いものと確信」しております。
令和時代にふさわしい経営体制を構築することで、ラクオリア創薬(株)を復活させ、世界で
戦える「令和時代の創薬ベンチャー」にしていきたいと考えます。
第1号議案 取締役(監査等委員である取締役を除く。)3名選任の件
1 提案の内容
貴社を世界で戦える「令和時代の創薬ベンチャー」とするために、後記の取締役候補者3名
を一括して、取締役に選任することをお願いするものです。
但し、この3名のうち一部の者のみが選任された場合に、その選任の効力を否定する趣旨で
はありません。
2 提案の理由
(1) 上記【株主提案の議題の説明について】において述べたとおり、現在、貴社が進めて
いる中期経営計画「Gaia2021」は、株主が期待する結果を達成しておらず、市場から評
価されていません。実際、2017 年に日刊薬業の取材において 2020 年に時価総額 1,000
億円を目指していることを公言されましたが、 2020 年 12 月末時点の時価総額は 219 億
円と目標を大きく下回っております。また二度にわたる業績予想の下方修正を行った
にも関わらず、経営計画の抜本的な見直しが行われておらず、 役員報酬の減額等の信賞
必罰の公表もなされず、地位に恋々としがみついていると言われても仕方のない状況
のまま今日に至っております。
このような状況において、 貴社の現在の取締役5名による経営は、 患者に医薬品を届
けることで株主価値を向上させるという創薬ベンチャーの経営の観点からは不十分と
言わざるを得ません。 よって、 このような貴社の現経営陣に今後の当社の経営を委ねる
ことはできないと考え、 上記 《問題点の打開策⇒株主ガバナンスを効かした迅速に行動
できる経営体制の確立》 を実現するために、 武内博文氏及び土屋裕弘氏並びに渡邉修造
氏を取締役候補者として推薦します。 この3名は、 当社の取締役に相応しい多くの資質
を持っていると考えております。候補者らの略歴は下記(2)株主提案の取締役候補者
(3名)のとおりです。
(2)株主提案の取締役候補者(3名)
❶武内博文(1971 年 12 月 21 日生・49 歳)
【略歴】
1994 年4月 協和㈱ 入社
2004 年2月 ㈱スカイライト・バイオテック入社 営業統括マネージャー
2005 年9月 同社 事業推進兼財務担当取締役
2006 年7月 同社 管理本部担当取締役 CFO
2009 年5月 住商リアルティ・マネジメント㈱入社 管理部マネージャー
2013 年3月 ㈱サイフューズ 取締役経営管理担当
2014 年1月 貴社 入社 経理部長代理
2014 年4月 貴社 経理部長
2014 年 10 月 貴社 財務・経営企画部門 財務経理部長
2018 年4月 ユビエンス㈱設立 代表取締役社長(現任)
【取締役候補者とした理由】
武内博文氏は、バイオベンチャーの経営者として、 企業経営や財務に関する豊富な実務経験
と知識を有するとともに、2014 年に貴社入社後、ターンアラウンドチームの一員として事
業費用の削減等の計画策定において中心的に役割を果たしました。貴社の内情を理解した
上で創薬ベンチャーとして成長性、効率性および株主還元の観点に基づいた経営を行って
いただくことを期待し、取締役候補として選任をお願いするものであります。
❷土屋裕弘(1947 年 7 月 12 日生・73 歳)
【略歴】
1976 年4月 田辺製薬㈱(現 田辺三菱製薬㈱)入社
2001 年4月 同社 取締役 経営企画部長
2003 年6月 同社 常務取締役・研究本部長
2006 年6月 同社 代表取締役 専務執行役員・研究本部長
2007 年 10 月 田辺三菱製薬㈱ 取締役 副社長
2009 年6月 同社 代表取締役社長
2014 年6月 同社 代表取締役会長
2016 年6月 同社 取締役会長
2017 年6月 同社 相談役
2018 年6月 住友電気工業㈱ 社外取締役(現任)
2018 年6月 京都大学イノベーションキャピタル㈱ 取締役(現任)
2020 年3月 貴社 社外取締役(現任)
【取締役候補者とした理由】
土屋裕弘氏は、経営者として豊富な経験とグローバルで幅広い見識を有していることか
ら、同氏の持つこれらの知識を当社の経営に活かしていただくとともに、取締役会の一層
の活性化を促進し、併せて経営の透明性の向上とコーポレート・ガバナンスの強化を図る
べく、引き続き社外取締役候補者として選任をお願いするものです。
❸渡邉修造(1967 年 5 月 15 日生・53 歳)
【略歴】
1992 年4月 ファイザー製薬㈱(現ファイザー㈱)入社
2005 年4月 同社 中央研究所 生物科学研究統括部 主任研究員
2006 年 12 月 同社 中央研究所 生物科学研究統括部 主幹研究員
2008 年7月 貴社 入社
2012 年 10 月 貴社 執行役員(創薬研究担当)
2016 年3月 貴社 常務執行役員(創薬研究担当)
貴社 取締役(現任)
2017 年4月 テムリック㈱ 取締役(現任)
2020 年 10 月 貴社 副社長執行役員(創薬研究担当)(現任)
【取締役候補者とした理由】
渡邉修造氏は、取締役副社長執行役員(創薬担当)として、当社の核となる事業である
創薬研究について携わってきました。今後は名古屋大学をはじめとする大学との共同研
究への取り組みを中心に研究成果を取りまとめていただけるものと考え、引き続き当社
取締役候補者として選任をお願いするものであります。
第2号議案 監査等委員である取締役3名解任の件
1 提案の内容
監査等委員である取締役3名の解任をお願いするものです。
2 提案の理由
上記【株主提案の議題の説明について】において述べたとおり、現在、貴社が進めている中
期経営計画「Gaia2021」は、株主が期待する結果を達成しておらず、諸々の課題が山積して
おります。また 2020 年度は二度に渡る業績の下方修正を公表したにも関わらず経営計画の
抜本的な見直しが行われておらず、役員報酬の減額等の信賞必罰の公表がなされておりま
せん。このような状況を招いた一因として、 貴社の現在の監査等委員である取締役 3 名によ
る経営のモニタリングは、株主価値を保護する観点から十分なものとはなっていなかった
からと考えております。 よって、牧真之助氏及び縣久二氏並びに野元学二氏の解任をお願い
するものです。
第3号議案 監査等委員である取締役3名選任の件
1 提案の内容
貴社を世界で戦える「令和時代の創薬ベンチャー」とするために、後記の取締役候補者3名
を一括して、取締役に選任することをお願いするものです。
但し、この3名のうち一部の者のみが選任された場合に、その選任の効力を否定する趣旨で
はありません。
2 提案の理由
(1)上記第2号議案において述べたとおり、 貴社の現在の監査等委員である取締役3名によ
る経営のモニタリングは、株主価値を保護する観点から十分なものとはなっていなかっ
たからと考えております。 よって、このような貴社の現在の監査等委員である取締役3名
に経営のモニタリングを委ねることはできないと考え、 上記《問題点の打開策⇒株主ガバ
ナンスを効かした迅速に行動できる経営体制の確立》 を実現するために、柿沼佑一氏及び
石井幸佑氏並びに宇津恵氏を監査等委員である取締役として選任をお願いするものであ
ります。この3名は、当社の取締役に相応しい多くの資質を持っていると考えております。
候補者らの略歴は下記(2)株主提案の取締役候補者(3名)のとおりです。
(2)株主提案の取締役候補者(3名)
❶柿沼佑一(1977 年 11 月 16 日生・43 歳)
【略歴】
2005 年4月 最高裁判所司法研修所入所
2007 年1月 埼玉弁護士会登録
2007 年1月 髙篠法律事務所(現 髙篠・柿沼法律事務所)入所
2010 年 10 月 同事務所 パートナー(現任)
2014 年6月 ㈱ツツミ 補欠監査役
2015 年6月 同社 社外取締役
2017 年6月 同社 社外取締役(監査等委員)就任(現任)
【監査等委員である取締役候補者とした理由】
柿沼佑一氏は、幅広く弁護士として活躍されており、その専門的見地から企業法務及び
コンプライアンスの多面的なアドバイスをいただけるのみならず、貴社の筆頭株主であ
る他、バイオベンチャーに対して個人投資家として長年の投資経験を有していることか
ら株主によるコーポレート・ガバナンスを実現するにふさわしい人物であると考えてお
り、監査等委員である取締役候補者として選任をお願いするものであります。
❷石井幸佑(1982 年8月 31 日生・38 歳)
【略歴】
2005 年1月 ㈱アーケイディア・グループ入社
2005 年 11 月 新日本監査法人(現 EY 新日本有限責任監査法人)入所
2008 年6月 公認会計士登録
2013 年9月 株式会社メガカリオン(出向) 管理部長
2015 年3月 同社 入社
2018 年3月 同社 執行役員経営管理部長
2019 年7月 石井幸佑会計事務所 代表 (現任)
2020 年5月 メタジェンセラピューティクス㈱ 社外監査役(現任)
2020 年9月 ㈱BioAid 代表取締役(現任)
【監査等委員である取締役候補者とした理由】
石井幸佑氏は、監査法人での会計監査経験があり、公認会計士として財務及び会計に関
する相当程度の知見を有しており、会計分野の専門的見地を当社の監査に反映していた
だけるのみならず、バイオベンチャーにおける内部統制の構築等に実績があることから、
監査等委員である取締役候補者として選任をお願いするものであります。
❸宇津恵(1960 年9月 26 日生・60 歳)
【略歴】
1983 年4月 中外製薬株式会社 入社
2010 年6月 同社 プロジェクト・ライフサイクルマネジメントユニット オンコロジ
ーライフサイクルマネジメント副部長
2015 年1月 同社 プロジェクト・ライフサイクルマネジメントユニット オンコロジ
ーライフサイクルマネジメント部長
【監査等委員である取締役候補者とした理由】
宇津恵氏は、中外製薬株式会社においてアクムテラや選択的 ALK(anaplastic lymphoma
kinase)阻害薬であるアレクチニブ塩酸塩等、同社の研究開発・ライフサイクルマネジ
メントをリードして来られました。直接企業経営に関与された経験はありませんが、そ
の高い専門性と見識に基づき、客観的な視点で独立性並びに公平性をもって企業経営を
監視し、助言を与える等の職務を適切に遂行していただけると考えており、監査等委員
である取締役候補者として選任をお願いするものであります。
第4号議案 補欠の監査等委員である取締役1名解任の件
1 提案の内容
補欠の監査等委員である取締役1名の解任をお願いするものです。
2 提案の理由
監査等委員である取締役が法令に定めた員数を欠くこととなる場合に備え、全ての監査等
委員である取締役の補欠として、予め補欠の監査等委員である取締役1名の選任が必要と
なりますが、上記第3号議案において述べたとおり、新たに監査等委員である取締役3名の
選任を提案することに伴い、新たな監査等委員である取締役3名の同意を得た候補を選任
する必要があるため補欠の監査等委員である取締役1名の解任をお願いするものです。
第5号議案 補欠の監査等委員である取締役1名選任の件
1 提案の内容
補欠の監査等委員である取締役1名の選任をお願いするものであります。
2 提案の理由
(1)監査等委員である取締役が法令に定めた員数を欠くこととなる場合に備え、全ての監査
等委員である取締役の補欠として、予め補欠の監査等委員である取締役1名の選任をお
願いするものです。なお、本議案に関しましては第3号議案に定める監査等委員である
取締役候補者全員の同意を得ております。
(2)補欠の監査等委員である取締役候補者
高木 明(1983 年 10 月7日生・37 歳)
【略歴】
2009 年4月 あらた監査法人(現 PwC あらた有限責任監査法人) 入所
2014 年 10 月 佐藤総合法律事務所 入所
2015 年1月 ㈱アイモバイル 社外監査役(現任)
2017 年8月 髙木公認会計士事務所 所長(現任)
2018 年7月 ㈱ストラディア代表取締役(現任)
2019 年3月 ビットバンク㈱ 社外監査役(現任)
2019 年 11 月 ㈱REXEV 社外監査役(現任)
2020 年3月 エルピクセル㈱ 社外監査役(現任)
【補欠の監査等委員である取締役候補者とした理由】
高木明氏は、監査法人での会計監査経験があり、公認会計士として財務及び会計に関する
相当程度の知見を有しており、その知識経験に基づき、客観的な立場から当社取締役の職
務執行を監査していただけるものと判断し、補欠の監査等委員である取締役として選任
をお願いするものであります。
以 上