4576 J-DWTI 2021-04-19 08:30:00
炎症系、中枢系疾患を対象にしたAIを用いた新規のキナーゼ阻害剤の創製に関する共同創薬のお知らせ [pdf]

                                                                 2021 年 4 月 19 日
各     位
                                         会社名       株 式 会 社 デ・ウエスタン・セラピテクス研 究 所
                                         代表者名      代表取締役社長             日高 有一
                                                           ( コ ー ド 番 号 :4 5 7 6 )
                                         問合せ先      経営企画室長              山北    真子
                                                   TEL    0 52-2 1 8-87 8 5




炎 症 系 、 中 枢 系 疾 患 を 対 象 に し た AI を 用 い た 新 規 の キ ナ ー ゼ 阻 害 剤
              の創製に関する共同創薬のお知らせ



    当 社 は 、人 工 知 能( AI)を 用 い て 新 薬 候 補 化 合 物 の 創 製 を 目 的 と し た 共 同 研 究 契
約 を SyntheticGestalt 株 式 会 社 以 下 、 SG 社 」 と の 間 で 締 結 い た し ま し た の で 、
                            (    「       )
お知らせいたします。


    当 社 は キ ナ ー ゼ 阻 害 剤( 注 1 )の 創 製 を 強 み と し て お り ま す が 、継 続 的 な 新 薬 候 補
化 合 物 の 創 製 は 、高 い 知 見 や 経 験 、ノ ウ ハ ウ が 必 要 で あ り 、年 々 難 易 度 が 上 が っ て
お り ま す 。当 社 に お い て は 過 去 よ り 蓄 積 し た 経 験 、ノ ウ ハ ウ と 独 自 の 技 術 を 使 用 す
る こ と に よ り 創 薬 研 究 を 進 め た 結 果 、 上 市 薬 で あ る グ ラ ナ テ ッ ク 🄬 点 眼 液 0.4% や
開 発 中 の H-1337 を 創 製 し て お り ま す 。
    今 回 、 こ れ ら の 知 見 等 と SG 社 の 機 械 学 習 を 用 い た 創 薬 技 術 に よ る 候 補 化 合 物 の
選 出 能 力 を 組 み 合 わ せ て 、炎 症 系 疾 患 や 中 枢 系 疾 患 を 対 象 と し て 、従 来 に は な い 新
規のキナーゼ阻害剤の創製のための共同創薬を行います。


    AI 創 薬 ( 注   2)
                      は 数 年 前 か ら 各 社 で 取 り 組 ま れ て お り ま す が 、化 合 物 探 索 の 面 で は
ま だ 大 き な 成 果 は み ら れ て い ま せ ん 。 SG 社 は 「 人 工 知 能 に よ る 科 学 的 な 発 明 の 実
現 」 を 目 的 と し た AI 創 薬 ベ ン チ ャ ー で あ り 、 複 数 の 製 薬 企 業 や ラ イ フ サ イ エ ン ス
系 企 業 と の 共 同 研 究 実 績 の あ る AI 技 術 の 実 践 応 用 に お い て ト ッ プ レ ベ ル の 企 業 で
す 。 当 社 は SG 社 と 共 同 研 究 を 行 う こ と に よ り 、 当 社 の 基 盤 技 術 の 充 実 と 応 用 を 進
め る と と も に 新 し い AI 創 薬 モ デ ル を 牽 引 し て ま い り ま す 。 な お 、 標 的 と な る キ ナ
ーゼについては非開示となります。


    キ ナ ー ゼ 阻 害 剤 の 市 場 は 年 間 約 200 億 ド ル と も い わ れ 、 今 後 も 増 加 す る 見 込 み
で す 。キ ナ ー ゼ 約 500 種 類 の う ち 、研 究 さ れ て い る キ ナ ー ゼ は 一 部 で あ り 、引 き 続
き高い可能性を秘めています。


    なお、本件は当社の中長期的な基盤技術の応用に向けた取り組みの一つであり、
2021 年 12 月 期 の 業 績 予 想 の 変 更 は あ り ま せ ん 。
SyntheticGestalt 株 式 会 社 に つ い て
(1)名 称        SyntheticGestalt 株 式 会 社
(2)代 表 者      CEO: 島 田 幸 輝
(3)所 在 地      東京都新宿区内藤町1-6
(4)設 立 年 月    2018 年 12 月
(5)株 主        SyntheticGestalt Ltd( 英 国 ) 100% )
                                         (
(6)事 業 内 容    AI に よ る 自 社 創 薬 及 び 共 同 創 薬 、 並 び に 受 託 研 究
(7)技 術        独 自 開 発 し た 複 数 の 機 械 学 習 モ デ ル に よ り 、標 的 分 子 に 対 す る 阻
              害 活 性 や 薬 物 動 態 を 予 測 す る こ と で 、 最 大 40 億 化 合 物 の 中 か ら
              薬物特性の高い化合物を同定する技術を有しています。
              これらの機械学習モデルによって国立研究機関との共同研究実
              績 が あ り 、 BIOKDD な ど の 著 名 国 際 学 会 で の 発 表 を 行 っ て お り ま
              す。
(8)U R L      https://www.syntheticgestalt.com/


                                                                 以   上




用語解説

(注 1 )キ ナ ー ゼ 阻 害 剤
 生体内の様々な酵素などの生理活性を有する分子に結合して、その分子の活性
を低下若しくは消失させる物質を阻害剤といいます。キナーゼ阻害剤は、酵素で
あるキナーゼに対する阻害剤で、ターゲットとなる特定のキナーゼの活性を低下
若しくは消失させることにより、病気の治療薬として利用されることがありま
す。

(注 2 )AI 創 薬
人工知能技術、主に機械学習技術を用いて創薬研究を実践または支援する技術の
総称。従来技術に比べ格段にコストと時間を節約できることから近年注目を集め
ています。自然言語処理を用いた論文解析から候補化合物の生成まで様々なアプ
ローチが存在し、主に研究活動を支援するものと化合物を直接提案するものに大
別されます。