4575 M-CANBAS 2019-12-02 16:00:00
事業進捗見通しの修正及びこれに伴う第2四半期及び通期業績予想の修正に関するお知らせ [pdf]

                                                           2019年12月2日
各 位
                                 会社名    株式会社       キ   ャ    ン    バ    ス
                                 代表者名    代表取締役社長            河邊       拓己
                                               (コード番号:4575 東証マザーズ)
                                 問合せ先     取締役最高財務責任者兼管理部長
                                           加登住 眞(電話 055-954-3666)


       事業進捗見通しの修正及びこれに伴う第2四半期及び通期業績予想の修正に関するお知らせ


 当社はこのたび、直近のCBP501臨床試験(フェーズ1b試験拡大相)の組入れ状況に鑑み事業進捗見通しを修正
し、これに伴い2019年8月13日に公表した2020年6月期第2四半期累計期間(2019年7月1日~2019年12月31
日)及び2020年6月期通期(2019年7月1日~2020年6月30日)の業績予想を修正することとしましたので、お知ら
せいたします。


1. 事業進捗見通し修正の理由及び背景


(1) 2020年6月期第2四半期累計期間(2019年7月1日~2019年12月31日)


 膵臓癌臨床試験: 組入れ後の「評価不能」発生による費用計上時期の期ずれ
      当社は、CBP501・シスプラチン・ニボルマブ(オプジーボ)の3剤併用による臨床試験(フェーズ1b拡大相)に
      おいて、膵臓癌・MSS※ 直腸大腸癌それぞれ評価可能10例の組入れを予定しています。
      膵臓癌に関しては、2019年9月に一旦は10例の組入れに至りましたが、終盤の組入れ症例のうち数例が
      「評価不能」となりました。
      「評価不能」とは、臨床試験プロトコールで規定している2回目のCT測定に至る前に被験者都合等で途中離
      脱した場合に発生します。当該症例は評価可能10例に含まれないため、新たな被験者の追加組入れが必
      要となります。
      当社では既に、当初の計画である「2019年12月中の組入れ終了」に向けた諸施策を講じており、組入れ10
      例の完了は早ければ当初計画どおりの2019年12月、遅くとも2020年2月頃と現時点で見込んでいます。
      しかしながら、仮に最速で追加組入れが進捗した場合でも、これに関する費用計上時期は第3四半期以降
      (2020年1月以降)となることが確定しました。


 MSS※ 直腸大腸癌臨床試験: 組入れ進行速度の鈍化
      MSS直腸大腸癌に関してはかねてから組入れ進行速度が比較的遅い旨を公表しつつ、とはいえ2019年中
      の組入れ完了も一定の蓋然性があるものと判断していました。
      しかしながらこのたび、最新の臨床試験現場情報(標準治療の状況、類似の患者群を対象とする他の臨床
      試験の状況など)を総合的に勘案し、2019年中の組入れ完了がきわめて困難であると判断するに至りまし
      た。
      また、これによって膵臓癌と同様に、費用発生時期が第3四半期以降(2020年1月以降)となることが確定し
      ました。
      現在当社では、組入れ推進のために臨床試験実施施設を複数追加する手続きを開始しており、この効果に
      よって早ければ2020年3月、遅くとも2020年6月末までの組入れ完了を見込んでいます。


 上記2点から、2020年6月期第2四半期累計期間(2019年7月1日~2019年12月31日)の営業費用(開発費)
 は期首の見通しよりも少額に留まると予測されます。
 なお、製薬企業等との間で現在進めている提携獲得交渉に関しては、その注目の大半が膵臓癌に集中しているこ
 とから、上記の臨床試験進捗見通し修正による影響はきわめて軽微です。
 また、今後の学会発表等の活動計画に関しても、この見通し修正による影響は軽微です。


(2) 2020年6月期通期


 上記(1)記載の事情から、期首の予想では2020年6月期第2四半期累計期間に見込んでいた費用の一部につい
 て、計上時期が同期第3・第4四半期にずれ込むこととなりました。


 また、2019年10月に実施した資金調達に伴い、次相以降の臨床試験に使用するCBP501の製造製剤化(当該
 資金調達時に資金使途として公表済み)を開始しました。
 この費用は期首の計画に含まれていなかったため、期首見通しよりも費用が増加する見込みとしています。


2. 2020年6月期第2四半期累計期間(2019年7月1日~2019年12月31日)業績予想数値
                                                             1株当たり
                    事業収益     営業利益      経常利益     四半期純利益
                                                            四半期純利益
                       百万円       百万円      百万円         百万円         円     銭
 前回発表予想 (A)           55     △455      △455        △456        △66.73
 今回修正予想 (B)           55     △385      △388        △389       △56.97
 増減額 (B-A)             -        67       67          67
 増減率 ((B-A)/A)(%)      -        -        -           -
 《参考》前期第2四半期実績        61     △235      △236        △157        △28.13
 (2019年6月期第2四半期)
                                                          (注)数値は表示未満切捨



3. 2020年6月期通期(2019年7月1日~2020年6月30日)業績予想数値
                                                             1株当たり
                    事業収益     営業利益      経常利益     当期純利益
                                                             当期純利益
                       百万円       百万円      百万円         百万円         円     銭
 前回発表予想 (A)          110     △667      △667        △669        △97.89
 今回修正予想 (B)          110     △720      △723        △724      △106.09
 増減額 (B-A)             -      △53       △56         △55
 増減率 ((B-A)/A)(%)      -        -        -           -
 《参考》前期実績            115     △533      △534        △456        △77.06
 (2019年6月期)
                                                          (注)数値は表示未満切捨



 なお、上記の予想は現時点において入手可能な情報に基づいて作成したものであり、今後さまざまな要因により予
想と異なる結果となる可能性があります。


                                                                  以上


※注 MSS マイクロサテライト安定。ステージIVの直腸大腸癌のおよそ90〜95%がMSSです。
       ニボルマブ(オプジーボ)など免疫チェックポイント抗体が効きづらく、奏効率は5%未満であることがわかっています。