4575 M-CANBAS 2019-09-30 11:30:00
CBS9106(Felezonexor、SL-801)に関するESMO2019での発表について [pdf]
2019年9月30日
各 位
会 社 名 株式会社 キ ャ ン バ ス
代表者名 代表取締役社長 河邊 拓己
(コード番号:4575 東証マザーズ)
問合せ先 取締役最高財務責任者兼管理部長
加登住 眞(電話 055-954-3666)
CBS9106(Felezonexor、SL-801)に関するESMO2019での発表について
当社が創出し米国Stemline Therapeutics Inc.(以下「Stemline社」)へライセンス導出した抗癌剤候補化
合物CBS9106(同社における開発コード:SL-801、一般名:Felezonexor)について、2019年9月27日から
10月1日までスペイン・バルセロナで開催中の欧州臨床腫瘍学会(ESMO、European Society For Medical
Oncology)の年次会議(ESMO Congress 2019)においてポスター発表がおこなわれましたので、この内容
をお知らせします。
今回の発表は、現在Stemline社が実施している固形癌を対象としたFelezonexor(SL-801)臨床第1相試
験の途中経過報告です。
同臨床試験の内容は下記(ClinicalTrials.gov)をご参照ください。
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02667873
同社のポスター発表のサマリーは下記のとおりです。
◆有効性
・ 至適用量・最適レジメン(投与スケジュールをはじめとする投与方法全般を指す)は未だ決定されておらず、用量漸増とレ
ジメン最適化を続行
・ 4thライン(3つの既治療歴があること)・KRAS変異のあるMSS*直腸大腸癌で部分奏効(PR)1例を達成(18週超、
投与継続中)
・ 病勢安定(SD)12症例を達成。うち11症例は3rdライン(2つの既治療歴)以上
・ 4〜11ヶ月にわたるSDを5症例で確認。うち1例は11ヶ月SDの基底細胞癌
・ 多数の既治療歴のある神経内分泌癌1症例において20%の腫瘍縮小を記録
◆安全性・薬物動態
・ 改良された投与スケジュール(スケジュールB)で用量漸増とレジメン最適化のための試験を継続中
・ 投与量依存的(投与量を増やすと数値が上昇すること)な薬物曝露
◆試験の現状まとめ
・ 引き続き現在も、制御可能な安全性と忍容性が示されている
・ 既治療歴の多い固形癌を含む症例において腫瘍縮小が確認され、1症例のPR・複数のSDを達成
・ スケジュールBによる用量漸増試験が続けられており、現在は75mg/日のコホートの組入れを実施中
*MSS… マイクロサテライト安定。ステージIVの直腸大腸癌のおよそ90〜95%を占めます。
過去の多数の臨床試験において、有効な抗癌剤が少ないことが確認されています。
当社では、重篤な副作用なく投与量依存的に薬剤の血中濃度が上昇していることに加え、3つの既治療歴の
ある直腸大腸癌で比較的長期にわたる部分奏効(PR)を達成したとする上記の内容に基づき、Felezonexor
(SL-801)臨床第1相試験は引き続き順調に進捗していると判断しています。
当社代表取締役社長河邊拓己は、
「自社創出の2つ目の抗癌剤候補にも大きな副作用が出ない投与量で奏効が出たことのみならず、これによっ
て最先行化合物CBP501から一貫している我々の創薬手法の有用性が証明されつつあり、とても喜んでいま
す。
これまでに蓄積したノウハウを糧として独自の創薬力に更に磨きをかけ、1日も早く癌の克服に貢献できるよ
う、日々努力を重ねたいと思います」
とコメントしています。
なお、本件による当期業績への影響はありません。
以上