4572 J-カルナバイオ 2021-07-26 11:30:00
BTK阻害剤AS-1763 第I相単回投与用量漸増試験の投与完了のお知らせ [pdf]

                                                      2021年7月26日
 各    位
                                 会 社 名   カルナバイオサイエンス株式会社
                                 代表者名    代表取締役社長     吉野 公一郎
                                               (コード番号:4572)
                                 問合せ先    取締役経営管理本部長 山本 詠美
                                              (TEL: 078-302-7075)



       BTK阻害剤AS-1763 第I相単回投与用量漸増試験の投与完了のお知らせ



 当社が開発中の次世代型BTK阻害剤AS-1763に関し、2021年4月28日発表の「BTK阻害剤AS-1763 第I
相臨床試験投与開始に関するお知らせ」で被験者への投与が開始されたことをお知らせしておりまし
たが、このたび用量漸増パートの全ての投与が完了いたしましたのでお知らせいたします。
 AS-1763は当社が創製したブルトン型チロシンキナーゼ(Bruton's tyrosine kinase, BTK)を標的と
する阻害剤であり、高選択的かつ強力にBTKの活性を阻害します。非共有結合型の阻害様式であること
から、イブルチニブ耐性の血液がん患者にも有効な治療薬として開発を進めています。
 今後は、必要な解析作業を実施し、当該結果を基に、米国にて患者を対象とした第Ib相臨床試験を実
施する予定です。
 なお、本件が2021年12月期の連結業績予想に与える影響はありません。




                                                             以上


BTK阻害剤AS-1763について
AS-1763は、慢性リンパ性白血病(CLL)を含む成熟B細胞腫瘍の治療を目的として開発中の、野生型お
よびC481S変異型Bruton's Tyrosine Kinase(BTK)の両方を阻害する高選択性で非共有結合型の経口
投与可能な化合物です。イブルチニブを代表とする第1世代の共有結合型BTK阻害薬は、CLLや他の成
熟B細胞腫瘍の標準選択薬として使用されています。しかしながら、多くの患者で、BTKの481番目のシ
ステイン残基(C481)がセリンに置き換わる変異が生じて、第1世代の共有結合型BTK阻害剤の結合が
弱まり、薬剤耐性になることが報告されています。AS-1763は、野生型およびC481変異BTKのリンパ腫細
胞の両方の増殖を強く阻害することから、野生型のみならずC481変異BTKをもつ患者の治療にも有効と
考えられます。