4572 J-カルナバイオ 2021-03-01 08:45:00
BTK阻害剤AS-1763の欧州における臨床試験許認可申請(CTA)承認のお知らせ [pdf]

                                                      2021年3月1日
 各    位
                                 会 社 名   カルナバイオサイエンス株式会社
                                 代表者名    代表取締役社長     吉野 公一郎
                                               (コード番号:4572)
                                 問合せ先    取締役経営管理本部長 山本 詠美
                                              (TEL: 078-302-7075)


     BTK阻害剤AS-1763の欧州における臨床試験許認可申請(CTA)承認のお知らせ

 当社は、オランダ当局にCTA(Clinical Trial Application, 臨床試験許認可申請)を提出しており
ました、当社が開発中の次世代型BTK阻害剤AS-1763につきまして、当局による審査が完了し、倫理委員
会から、当該臨床試験計画について2月18日付けで承認した旨の通知書を、2月26日(金)夜に受領し
ましたのでお知らせいたします。
 AS-1763は当社が創製したブルトン型チロシンキナーゼ(Bruton's tyrosine kinase, BTK)を標的と
する非共有結合型BTK阻害剤であり、イブルチニブ耐性の血液がんを治療標的として開発を進めていま
す。当社は、2021年上期中に、健康成人を対象とした臨床試験(フェーズ1試験)を開始する予定です。
 当社の代表取締役社長である吉野公一郎は、上記報告を受けて次のように述べています。
                                        「AS-1763
は次世代型BTK阻害剤であり、第1世代のBTK阻害薬に耐性を生じて治療効果がなくなってしまった患
者様の治療により良い治療選択肢を提供できると考えています。本CTA承認で、AS-1763の臨床試験が
開始可能となったことから、最速で臨床試験を進め、多くの患者様の治療に貢献できることを期待し
ています。
    」
 なお、本件が2021年12月期の連結業績予想に与える影響はありません。
                                                             以上
BTK阻害剤AS-1763について
AS-1763は、慢性リンパ性白血病(CLL)を含む成熟B細胞腫瘍の治療を目的として開発中の、野生型お
よびC481S変異型Bruton’s Tyrosine Kinase(BTK)の両方を阻害する高選択性で非共有結合型の経口
投与可能な化合物です。イブルチニブを代表とする第1世代の共有結合型BTK阻害薬は、CLLや他の成
熟B細胞腫瘍の標準選択薬として使用されています。しかしながら、多くの患者で、BTKの481番目のシ
ステイン残基(C481)がセリンに置き換わる変異が生じて、第1世代の共有結合型BTK阻害剤の結合が
弱まり、薬剤耐性になることが報告されています。AS-1763は、野生型およびC481変異BTKのリンパ腫細
胞の両方の増殖を強く阻害することから、野生型のみならずC481変異BTKをもつ患者の治療にも有効と
考えられます。