4572 J-カルナバイオ 2021-02-22 08:45:00
AS-0141の国内第I相臨床試験の治験届調査完了のお知らせ [pdf]

                                                     2021年2月22日
  各    位
                                会 社 名   カルナバイオサイエンス株式会社
                                代表者名    代表取締役社長     吉野 公一郎
                                              (コード番号:4572)
                                問合せ先    取締役経営管理本部長 山本 詠美
                                             (TEL: 078-302-7075)


            AS-0141の国内第Ⅰ相臨床試験の治験届調査完了のお知らせ

 当社が創製したCDC7阻害剤AS-0141につきまして、固形がん患者を対象に世界で初めて人へ投与する
ファースト・イン・ヒューマン試験として第Ⅰ相臨床試験の治験計画届を独立行政法人医薬品医療機
器総合機構(PMDA)に提出し、この度、PMDAによる調査が終了しましたのでお知らせいたします。
 AS-0141は当社が創製したCell division cycle 7 (CDC7)キナーゼの強力かつ選択的な阻害剤であ
り、新規のがん治療薬として開発しています。PMDAによる第Ⅰ相臨床試験の治験計画届に関する所定
の調査が終了したことから、今後、治験実施施設での治験審査委員会による審査および当該施設との
契約を経て、2021年上期中に固形がんを対象とした第Ⅰ相臨床試験を開始する予定です。第Ⅰ相試験
では、AS-0141の安全性および忍容性の評価を行い、第Ⅱ相試験の推奨用量を決定することを主要目的
としています。
 当社の代表取締役社長である吉野公一郎は、上記報告を受けて次のように述べています。
                                        「当社が創
製したファースト・イン・クラスのCDC7阻害剤AS-0141の最初の臨床試験を、日本で実施できることを
大変嬉しく思います。AS-0141は画期的な抗がん剤となる可能性がある医薬品候補化合物であり、一日
も早くがん患者様の治療に貢献できるよう、国内での治験を進めていきます。
                                  」
 なお、本件が2021年12月期の連結業績予想に与える影響はありません。
                                                            以上


CDC7 阻害剤 AS-0141 について
 AS-0141 は当社が創製した CDC7 キナーゼを選択的に強く阻害する医薬品候補化合物です。CDC7 (cell
division cycle 7) キナーゼは、細胞周期において染色体複製開始の制御に重要な役割をしていますが、
細胞周期制御が異常であるがん細胞において CDC7 活性を阻害すると、がん細胞が死ぬことが知られてい
ます。一方で、正常細胞は、細胞周期が正常であるため、CDC7 活性が阻害されても死ぬことはなく、こ
の点から CDC7 阻害剤は非常に副作用の少ない新しい治療薬になると期待されています。CDC7 は、いくつ
かのがんで過剰発現していることが報告されており、CDC7 阻害薬は、これらのがんの新しい治療薬とし
て期待が寄せられています。カルナバイオサイエンスでは、特異的な CDC7 阻害剤 AS-0141 の創出に成功
しており、様々ながんを標的とした画期的な治療薬の開発を目指しています。