4572 J-カルナバイオ 2021-02-12 15:30:00
2020年12月期決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]

                      2020年12月期              決算短信〔日本基準〕(連結)
                                                                                            2021年2月12日
上 場 会 社 名     カルナバイオサイエンス株式会社               上場取引所                                                 東
コ ー ド 番 号     4572                      URL https://www.carnabio.com
代   表    者  (役職名)代表取締役社長       (氏名)吉野公一郎
問合せ先責任者     (役職名)取締役経営管理本部長 (氏名)山本詠美                  (TEL)078-201-7075
定時株主総会開催予定日         2021年3月25日    配当支払開始予定日                  ―
有価証券報告書提出予定日        2021年3月26日
決算補足説明資料作成の有無           : 有
決算説明会開催の有無              : 有(機関投資家・アナリスト向け)
                                                              
                                                                  (百万円未満切捨て)
1.2020年12月期の連結業績(2020年1月1日~2020年12月31日)
(1)連結経営成績                                                     (%表示は対前期増減率)
                                                                親会社株主に帰属する
                   売上高          営業利益           経常利益
                                                                     当期純利益
                      百万円            %        百万円          %           百万円       %         百万円          %
     2020年12月期        1,133 △64.7    △1,057  ―                     △1,077   ―      △1,111             ―
     2019年12月期        3,207  325.0      977  ―                        957   ―         828             ―
    (注) 包括利益       2020年12月期 △1,119 百万円 ( ― %)                    2019年12月期   830 百万円 (            ― %)

                                     潜在株式調整後
                   1株当たり                                自己資本                総資産             売上高
                                      1株当たり
                   当期純利益                               当期純利益率              経常利益率           営業利益率
                                      当期純利益
                           円   銭              円 銭                     %               %                 %
     2020年12月期            △90.33                 ―          △29.0                △21.1          △93.3
     2019年12月期             76.05              74.51           35.1                 26.8          30.5
    (参考) 持分法投資損益                      2020年12月期         ― 百万円              2019年12月期        ― 百万円

(2)連結財政状態
                     総資産                     純資産                  自己資本比率              1株当たり純資産
                               百万円                    百万円                        %                円   銭
     2020年12月期                 4,835                   3,824                   79.0              308.05
     2019年12月期                 5,376                   3,853                   71.5              329.86
    (参考) 自己資本                      2020年12月期          3,820 百万円            2019年12月期      3,842 百万円
                                                                                   
(3)連結キャッシュ・フローの状況
           営業活動による                         投資活動による               財務活動による              現金及び現金同等物
          キャッシュ・フロー                       キャッシュ・フロー             キャッシュ・フロー               期末残高
                                百万円                    百万円                    百万円                  百万円
     2020年12月期                 △1,260                     △70                   724                4,299
     2019年12月期                  1,477                     △40                 2,121                4,915
 
2.配当の状況
                                          年間配当金                                                  純資産
                                                                           配当金総額      配当性向
                                                                                                 配当率
                 第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末                 期末        合計          (合計)      (連結)
                                                                                                 (連結)
                    円 銭    円 銭    円 銭                 円    銭      円    銭      百万円          %            %
2019年12月期             ―            0.00       ―        0.00       0.00           ―         ―            ―
2020年12月期             ―            0.00       ―        0.00       0.00           ―         ―            ―
2021年12月期(予想)         ―            0.00       ―        0.00       0.00                     ―


3.2021年12月期の連結業績予想(2021年1月1日~2021年12月31日)
                                                                               (%表示は対前期比増減率)
                                                                          親会社株主に帰属   1株当たり
                    売上高                   営業利益             経常利益
                                                                           する当期純利益   当期純利益
                   百万円         %      百万円         %    百万円            %    百万円        %            円 銭
       通   期        923   △18.5     △1,811        ―   △1,816          ― △1,825        ―          △147.19
 
※ 注記事項
 (1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動)                                             : 無
   新規  ―社 (社名)         、除外  ―社 (社名)
                                                                              
 (2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
  ① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更     : 無
     ②    ①以外の会計方針の変更                            : 無
     ③    会計上の見積りの変更                             : 無
     ④    修正再表示                                  : 無
                                                                              
 (3)発行済株式数(普通株式)
  ① 期末発行済株式数(自己株式を含む)                        2020年12月期   12,407,100 株   2019年12月期    11,654,500 株
  ② 期末自己株式数                                  2020年12月期        5,124 株   2019年12月期          5,124 株
  ③ 期中平均株式数                                  2020年12月期   12,299,134 株   2019年12月期    10,890,672 株
 
(参考) 個別業績の概要
1.2020年12月期の個別業績(2020年1月1日~2020年12月31日)
(1)個別経営成績                                                                    (%表示は対前期増減率)
               売上高           営業利益                            経常利益               当期純利益
                   百万円          %        百万円         %       百万円         %          百万円         %
    2020年12月期      1,042   △66.0        △1,075       ―   △1,096          ―        △1,129        ―
    2019年12月期      3,070    379.3          898       ―      874          ―           745        ―
                                                                              
                             潜在株式調整後
                1株当たり当期純利益
                           1株当たり当期純利益
                            円   銭                円   銭
    2020年12月期              △91.84                   ―
    2019年12月期               68.47                67.08
 
(2)個別財政状態
                   総資産                   純資産             自己資本比率                  1株当たり純資産
                            百万円                  百万円                     %                  円   銭
    2020年12月期               4,748                3,741               78.7                 301.39
    2019年12月期               5,302                3,781               71.1                 323.68
    (参考) 自己資本                       2020年12月期    3,737 百万円        2019年12月期         3,770 百万円
 
※    決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
     
※    業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
        本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社グループが現在入手している情報及び合理的で
    あると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績
    予想の前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっての注意事項等については、添付資料2~6ページの「1.経
    営成績等の概況」をご覧ください。
                      カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信


○添付資料の目次

  1.経営成績等の概況 …………………………………………………………………………………… 2
   (1)当期の経営成績の概況 ………………………………………………………………………… 2
   (2)当期の財政状態の概況 ………………………………………………………………………… 4
   (3)当期のキャッシュ・フローの概況 …………………………………………………………… 5
   (4)今後の見通し …………………………………………………………………………………… 5
  2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ………………………………………………………… 6
  3.連結財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………………………… 7
   (1)連結貸借対照表 ………………………………………………………………………………… 7
   (2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 …………………………………………………… 9
   (3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………11
   (4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………13
   (5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………14
    (継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………14
    (セグメント情報) …………………………………………………………………………………14
    (1株当たり情報) …………………………………………………………………………………16
    (重要な後発事象) …………………………………………………………………………………16




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                        カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信


1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
 当社は、創薬事業においては、アンメット・メディカル・ニーズの高い未だ有効な治療方法が確立されていない疾
患を中心に、特にがん、免疫炎症疾患を重点領域として画期的な新薬の開発を目指して研究開発に取り組み、また、
創薬支援事業においては、新たなキナーゼ阻害薬創製のための製品・サービスを製薬企業等へ提供するため、営業活
動に取り組んでおります。
 当社の2つのBTK阻害剤ポートフォリオのうち、炎症性免疫疾患を対象として開発を進めているBTK阻害剤AS-0871に
ついては、2020年8月にオランダにおいてフェーズ1試験における被験者への投与を開始いたしました。健常人を対象
としたフェーズ1試験の単回投与用量漸増試験(SAD)パートにおいて、計画していた投与がすべて完了しており、
2021年第1四半期に当該試験に関する結果が得られる予定です。
 イブルチニブを代表とする第1世代の共有結合型BTK阻害薬耐性の血液がんを治療標的とした次世代BTK阻害剤
AS-1763については、臨床試験開始に必要なすべての前臨床試験が終了し、CTA申請(欧州における臨床試験許認可申
請)に必要な書類が2020年末に完成しました。2021年1月初旬に、オランダ当局に申請書類を提出しておりますので、
治験準備を進め、2021年上期中に当該試験を開始する予定です。AS-1763については、2020年3月に、中華圏(中華人
民共和国および台湾)における開発・商業化の権利を中国バイオノバ・ファーマシューティカルズ(以下「バイオノ
バ社」)に供与する契約を締結し、契約一時金を第1四半期に受領しております。中国においてはバイオノバ社が臨
床試験を実施することになり、当社はバイオノバ社が実施したAS-1763に関するより多くの臨床試験データを収集・利
用することで、AS-1763の治験を加速できると考えております。当社は、中華圏における今後のAS-1763の開発進捗に
伴い、バイオノバ社から最大で約205百万ドル(約215億円)を受け取ることになり、さらに、AS-1763の中華圏におけ
る上市後の売上高に応じた最大2桁の料率の段階的ロイヤリティを受け取ります。
 当社が創製し、2016年5月にシエラ・オンコロジー社(以下「シエラ社」)に導出したCDC7阻害剤AS-0141について
は、2020年6月に同剤に関する全権利を当社が再取得いたしました。AS-0141はシエラ社によって米国におけるIND申
請(新薬臨床試験開始届)が完了しており、当社はシエラ社が実施したすべての前臨床試験データ、原薬および治験
薬等を譲り受けました。他社先行品の臨床試験成績の解析および科学的エビデンスに基づき、より成功確度の高い新
たな開発戦略を策定し、現在、2021年上期中に日本国内で臨床試験を開始する準備を進めています。
 当社のもう一つの事業の柱である創薬支援事業では、2020年12月期の売上高は1,080百万円(前年同期比0.1%増)
となり、創薬支援事業として過去最高の売上高を達成いたしました。新型コロナウイルスの感染拡大により、顧客で
ある製薬企業等が研究所を閉鎖するなど研究活動が低下した影響は一部でありましたが、期初の売上計画1,036百万円
および12月8日に公表した修正計画1,050百万円を上回ることができました。2019年6月に締結した米国ギリアド・サ
イエンシズ社(「以下「ギリアド社」)との新規がん免疫療法の創薬プログラムに関するライセンス契約に関連し、
同社による当該プログラムの開発をサポートするため、当社の脂質キナーゼ阻害剤に関する創薬基盤技術を一定期間、
独占的に同社に供与することになっており、これに関連した売上が米国における売上を押し上げました。また、プロ
メガ社のNanoBRETTMテクノロジーを用いた細胞内でのキナーゼ阻害剤の作用を評価する受託試験サービスが国内外で好
調でした。
 以上の結果、2020年12月期の連結売上高は1,133百万円(前連結会計年度比64.7%減)となりました。地域別の売上
は、連結ベースで国内売上高が277百万円(前連結会計年度比7.2%増)、海外売上高は855百万円(前連結会計年度比
71.0%減)となりました。損益面につきましては、営業損失が1,057百万円(前連結会計年度は977百万円の営業利
益)、経常損失は1,077百万円(前連結会計年度は957百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,111
百万円(前連結会計年度は828百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。なお、前年同期からの業績
の大幅な変動は、ギリアド社との上記ライセンス契約締結に伴い、前連結会計年度に契約一時金2,128百万円を受領し
たことが要因です。


<各事業別の概況>
 各事業別の概況は以下の通りです。
 1)創薬事業
  第1四半期連結会計期間において、バイオノバ社とAS-1763の中華圏におけるライセンス契約を締結したことによ
 り、契約一時金を受領いたしました。また、前臨床試験や臨床試験への投資により、研究開発費は1,370百万円(前
 連結会計年度比15.5%増)となりました。以上の結果、創薬事業の売上高は53百万円(前連結会計年度期比97.5%



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                        カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信


 減)、営業損失は1,515百万円(前連結会計年度は577百万円の営業利益)となりました。


 2)創薬支援事業
  キナーゼタンパク質の販売、アッセイ開発、プロファイリング・スクリーニングサービスおよびセルベースアッ
 セイサービスの提供等により、創薬支援事業の売上高は1,080百万円(前連結会計年度比0.1%増)と過去最高の売
 上高を達成し、営業利益は458百万円(前連結会計年度比14.5%増)となりました。売上高の内訳は、国内売上が
 277百万円(前連結会計年度比7.2%増)、北米地域は658百万円(前連結会計年度比3.8%増)、欧州地域は70百万
 円(前連結会計年度比18.5%減)、その他地域は73百万円(前連結会計年度比26.1%減)です。


<研究開発の概況>
 当社は、主にキナーゼを標的とした低分子の分子標的薬であるキナーゼ阻害薬の創製研究および医薬品候補化合物
の開発を行うために、研究開発に積極的に先行投資を行っております。さらに、キナーゼ阻害薬等を創製するための
基盤となる技術である「創薬基盤技術」をさらに強化するための研究開発も行うとともに、長年培ってきたこの創薬
基盤技術を駆使し、他の製薬企業やアカデミア等に対し顧客ニーズの高いキナーゼ関連製品・サービスを創り出し続
けるための研究開発も行っております。
 当連結会計年度において当社グループが支出した研究開発費の総額は1,474百万円であり、項目別には以下のとおり
であります。
 1)創薬事業
  当社は、がん、免疫炎症疾患を重点領域としてキナーゼ阻害薬を中心に創薬研究開発を行なっています。2020年
 12月末現在で、がん領域においては4つの創薬プログラムを自社で研究開発しており、2つのプログラムについて
 導出先である製薬企業等が研究開発を進めております。免疫炎症疾患領域では2つの創薬プログラムの研究開発を
 実施しており、重点領域以外にも2つの創薬プログラムの研究を実施しております。この他、次世代パイプライン
 の構築を目的として探索研究を複数実施しています。
  主な創薬プログラムの研究開発の概況は以下のとおりです。
 BTK阻害剤 AS-0871
    阻害剤
  BTKは血液がんだけでなく、自己免疫疾患やアレルギー疾患の治療標的分子としても注目されていますが、これ
 までに同適応疾患を対象として承認されたBTK阻害薬はありません。AS-0871は当社が創製した非共有結合型BTK阻
 害剤で、BTKに対して非常に高い選択性を示すことから、現在、炎症性免疫疾患を対象に開発を進めています。
  AS-0871の臨床試験はオランダで実施しており、2020年8月にフェーズ1試験における被験者への投与を開始しま
 した。健常人を対象としたフェーズ1試験の単回投与用量漸増試験(SAD)パートにおいて、計画していた投与が
 全て完了しており、2021年第1四半期に当該試験に関する結果が得られる予定です。この試験結果を基に、2021年
 下期から新製剤を用いたフェーズ1試験の反復投与用量漸増試験(MAD)パートを開始する計画にしており、2022
 年上半期に同試験の終了を予定しています。
BTK阻害剤 AS-1763
   阻害剤
  イブルチニブを代表とする第1世代の共有結合型BTK阻害薬は、慢性リンパ性白血病(CLL)を含む成熟B細胞腫
 瘍の有効な治療薬として幅広く使われていますが、これらBTK阻害剤に対する薬剤耐性が深刻な問題となってきて
 います。近年、耐性患者においてC481S変異したBTKが高頻度に見い出され、この変異が第1世代BTK阻害剤の共有
 結合を妨げ阻害活性を低下させることが主な薬剤耐性の原因と考えられています。このような背景からBTK C481S
 耐性変異に対する新しい治療方法の開発が非常に望まれています。当社が創製した非共有結合型AS-1763は野生型
 BTKだけでなく、変異型BTKにも高い阻害効果を示すことから、第1世代の共有結合型BTK阻害薬耐性患者を対象と
 した次世代型BTK阻害剤として開発を進めています。2021年1月にCTA(欧州における臨床試験許認可申請)の申請
 書類をオランダ当局に提出しており、2021年上期中に健康成人を対象としたフェーズ1試験を開始する計画です。
 AS-1763の開発を加速することを目的として、2020年3月に、中華圏(中華人民共和国および台湾)における開
 発・商業化の権利を中国バイオノバ社に供与する契約を締結しております。バイオノバ社が中国において臨床試験
 を実施することで、当社はバイオノバ社が実施したAS-1763に関するより多くの臨床試験データを収集・利用する
 ことができ、AS-1763の臨床開発を加速できると考えております。当社は、中華圏における今後のAS-1763の開発進
 捗に伴い、バイオノバ社から最大で約205百万ドル(約215億円)を受け取ることができ、さらに、AS-1763の中華
 圏における上市後の売上高に応じた最大2桁の料率の段階的ロイヤリティを受け取ります。



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                        カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信




 CDC7阻害剤 AS-0141
     阻害剤
   AS-0141は、当社が創製した選択的で強力にCDC7キナーゼを阻害する経口投与可能な低分子化合物です。様々な
 がん種の細胞の増殖を強く阻害し、各種ヒト腫瘍移植動物モデルにおいて優れた抗腫瘍効果を示しています。2016
 年にシエラ社に開発権をライセンスし、その後、同社が米国においてIND申請を完了させました。シエラ社の開発
 方針変更に伴い、2020年6月に同剤に関する全権利を当社が再取得し、シエラ社が実施したすべての前臨床試験デ
 ータ、原薬および治験薬等を譲り受けました。他社先行品の臨床試験成績の解析および科学的エビデンスに基づ
 き、より成功確度の高い新たな開発戦略を策定し、現在、2021年上期中に日本国内で臨床試験を開始する準備を進
 めています。
 ギリアド社に導出した低分子阻害薬の創薬プログラム
 ギリアド社に導出した低分子阻害薬の創薬プログ
            分子阻害薬の創薬プログラ
   2019年6月に米国のギリアド社と、当社の創薬部門が創製した新規がん免疫療法の低分子阻害薬およびその創薬
  プログラムの開発・商業化にかかる全世界における独占的な権利を供与する契約を締結いたしました。契約一時金
  として20百万ドル(約21億円)を2020年12月期に受領しており、当社は今後、開発状況や上市などの進捗に応じて
  追加的に最大で450百万ドル(約472億円、1ドル105円換算)のマイルストーンペイメントを受け取ることになり、
  さらに、本プログラムにより開発された医薬品の上市後の売上高に応じたロイヤリティを受け取ります。
 大日本住友製薬との共同研究プログラム
 大日本住友製薬との共同研究プログラ
            研究プログラム
   2018年3月に大日本住友製薬株式会社と精神神経疾患を標的とした共同研究契約を締結し、現在、順調に共同研
  究を進めています。本共同研究により見出されたキナーゼ阻害剤については、同社が、がんを除く全疾患を対象と
  した臨床開発および販売を全世界で独占的に実施する権利を有します。その対価として、当社は契約一時金および
  研究マイルストーンとして、最大8千万円を受領し、その後の研究開発の進展に伴い、進捗に応じて追加的に最大
  で約106億円のマイルストーンペイメントおよび売上高に応じたロイヤリティを受け取ることができます。
 その他の探索段階にある創薬研究プログラム
 その他の探索段階にある創薬研究プログラ
            創薬研究プログラム
   Wnt-Signalを標的としたプログラムに関しては、開発の難易度等の判断から中止いたしました。しかしながら、
  当該プログラムの研究から非常に興味深い知見・化合物が見出されましたので、今後、新たな創薬研究プログラム
  として研究を継続してまいります。また、上記以外の創薬研究プログラムにつきましても、画期的な新薬創製に向
  けて様々な創薬研究プログラムを実施しております。これらの創薬プログラムにつきましても、早期ステージアッ
  プを目指して研究を継続してまいります。


  上記に加え、将来のパイプラインを継続的に生み出せるよう次世代の研究テーマの準備を進め、有望な研究テー
 マが同定された場合は、限られたリソースで効率的に研究開発が行なえるよう、テーマの選択と集中も随時行なっ
 ていく予定です。当事業に係る研究開発費は、1,370百万円であります。


 2)創薬支援事業
  創薬支援事業の研究開発では、新たなキナーゼタンパク質製品の開発ならびにキナーゼタンパク質およびプロフ
 ァイリング・スクリーニングサービスの品質および作業効率の向上が主要なテーマとなっております。当社製キナ
 ーゼタンパク質およびそれを用いた受託試験サービスは顧客から高品質との評価を得ており、今後さらなる信頼を
 獲得し売上拡大を図るため、一層の品質の向上に取り組むとともに、顧客ニーズに基づく新製品の開発にも取り組
 んでまいります。また、収益力の強化を目指した作業工程の改善にも取り組んでおります。当事業に係る研究開発
 費は、103百万円であります。




(2)当期の財政状態の概況
 当連結会計年度末における総資産は、4,835百万円となり、前連結会計年度末に比べて541百万円の減少となりまし
た。その内訳は、現金及び預金の減少615百万円等であります。
 負債は1,011百万円となり、前連結会計年度末と比べて511百万円の減少となりました。その内訳は、1年内返済予定
の長期借入金の減少109百万円、前受収益の減少141百万円、長期借入金の減少161百万円等であります。
 純資産は3,824百万円となり、前連結会計年度末と比べて29百万円の減少となりました。その内訳は、株式の発行に
よる資本金及び資本剰余金の増加1,097百万円、親会社株主に帰属する当期純損失1,111百万円の計上等であります。



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  また、自己資本比率は79.0%(前連結会計年度71.5%)となりました。


(3)当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ615百万円減少し、
4,299百万円となりました。


(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動により減少した資金は1,260百万円(前年は1,477百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当
期純損失1,102百万円の計上、前受収益の減少141百万円によるものであります。


(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動により減少した資金は70百万円(前年は40百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得に
よる支出64百万円によるものであります。


(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動により増加した資金は724百万円(前年は2,121百万円の増加)となりました。これは主に長期借入金の返済
による支出270百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入1,023百万円によるものであります。


(4)今後の見通し
当社の経営方針に基づく今後の見通しは、事業セグメント別に以下のとおりであります。
 ①創薬事業
  当社は、引き続き、アンメット・メディカル・ニーズの高い未だ有効な治療方法が確立されていない疾患を中心に、
 特にがん、免疫炎症疾患を重点領域とした画期的な新薬の開発を目指してまいります。当社自身で臨床試験を実施す
 る社内体制が構築できたため、今後は戦略的に早期導出品と自社臨床開発品に区分し、パイプラインの価値最大化を
 目指します。
  BTK阻害剤AS-0871については、2021年第1四半期中に健常人を対象としたフェーズ1試験の単回投与用量漸増試験
 (SAD)パートの結果が得られる予定であり、この試験結果を基に、2021年下期から新製剤を用いたフェーズ1試験の
 反復投与用量漸増試験(MAD)パートを開始する計画です。また、BTK阻害剤AS-1763についても、2021年1月にCTA
 (欧州における臨床試験許認可申請)の申請書類をオランダ当局に提出しており、2021年上期中に健康成人を対象と
 した第I相臨床試験を開始する計画です。CDC7阻害剤AS-0141についても、2021年上期中に日本国内で臨床試験を開始
 する準備を進めています。また、探索段階にある創薬プログラムにつきましても、画期的な新薬創製を目指し、早期
 ステージアップを目指して研究を推進いたします。
  当社は、製薬企業と情報交換を継続的に行い、各パイプラインの導出の時期を見極めながら導出活動を行っており
 ますが、導出一時金収入等の時期および対価を予想することは困難です。また、導出済みの創薬プログラムの開発状
 況に応じて受領するマイルストーン収入もその時期には不確定予想が含まれることから、創薬事業の売上は連結業績
 予想に含めておりません。一方、BTK阻害剤AS-0871およびAS-1763、CDC7阻害剤AS-0141の臨床試験費用へ積極的に先
 行投資を行うことから、2021年12月期の創薬事業の研究開発費は1,809百万円(前年同期比32.0%増)を計画してお
 り、同事業の営業損失は2,019百万円(前期は1,515百万円の営業損失)と予想しております。


②創薬支援事業
  当社の創薬支援事業は、当社の創薬基盤技術に基づくキナーゼ関連製品およびサービスの高い品質を強みとし、そ
 の創薬基盤技術を基にして顧客の要望に的確に応える学術サポートを通じて、世界的なシェアを拡大し、安定的な収
 益を獲得することを基本方針としています。この獲得した収益を創薬事業に投じることで研究開発のスピードアップ
 に寄与することが、創薬支援事業の重要なミッションです。
  地域別には、市場規模が大きくバイオベンチャーが次々誕生するなど成長を続ける北米での中期的かつ持続的な売
 上増、また日本国内での売上の維持拡大が重要と考えており、急成長しているその他地域の中国での売上拡大ととも
 に注力してまいります。
  製品別では、当社のみが販売している機能性キナーゼタンパク質製品のビオチン化タンパク質や変異体キナーゼタ



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ンパク質の品ぞろえをさらに強化し、また、プロメガ社のNanoBRETTMテクノロジーを用いて細胞内でのキナーゼ阻害剤
の作用を評価する受託試験サービスについても、ターゲットとなるキナーゼ数を追加し、サービスを拡大させる計画
です。これら新製品、サービスを顧客に積極的に提案するとともに、顧客ニーズに合致した新製品、サービスをさら
に開発し提供することで売上の拡大に取り組んでまいります。さらに、当社の顧客はがんの研究グループの比重が高
いとの認識から、免疫炎症、中枢神経等、他の疾患領域の研究者へも引き続き拡販を図り、売上の拡大を目指しま
す。
 当社は、2021年12月期の創薬支援事業の売上高を対前期比14.6%減の923百万円、営業利益を同54.7%減の207百万
円と予想しております。新型コロナウィルス感染拡大の影響が不透明なことから、慎重な売上計画を立てておりま
す。創薬支援事業における研究開発費は、新規製品・サービスの開発および既存製品・サービスの品質向上を目的と
して、171百万円を計画しております。


 以上により、2021年12月期の連結業績を売上高923百万円(対前期比18.5%減)、営業損失1,811百万円(前期は1,
057百万円の営業損失)と予想しております。
 なお、上記の予想は、決算短信作成時点における事業環境を前提に作成しており、実際の業績は様々な予期せざる
要因により、これらの業績見通しとは異なる結果となる可能性があります。




2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
 当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性等を考慮し、当面は、日本基準で連結財
務諸表を作成する方針であります。
 なお、IFRSの適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針であります。




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                    カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信


3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
                                                        (単位:千円)
                             前連結会計年度              当連結会計年度
                            (2019年12月31日)        (2020年12月31日)
資産の部
 流動資産
   現金及び預金                            4,915,056            4,299,142
   売掛金                                 117,499              129,175
   商品及び製品                               62,864               66,178
   仕掛品                                  10,266               14,555
   原材料及び貯蔵品                             26,284               23,789
   その他                                 142,921              175,352
  流動資産合計                             5,274,893            4,708,193
 固定資産
  有形固定資産
    建物及び構築物(純額)                         13,208               24,406
    機械装置及び運搬具(純額)                           27                   18
    工具、器具及び備品(純額)                       16,563               28,906
    有形固定資産合計                            29,799               53,330
  無形固定資産                                   234                3,613
  投資その他の資産                              71,683               70,218
  固定資産合計                               101,717              127,162
 資産合計                                5,376,610            4,835,356




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                   カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信


                                                       (単位:千円)
                            前連結会計年度              当連結会計年度
                           (2019年12月31日)        (2020年12月31日)
負債の部
 流動負債
   買掛金                                  3,173                1,517
  1年内償還予定の社債                           28,000               28,000
  1年内返済予定の長期借入金                       270,972              161,897
  未払金                                 276,120              343,956
  前受収益                                310,706              169,282
  未払法人税等                              120,822                  103
  その他                                  45,367               22,436
  流動負債合計                            1,055,162              727,194
 固定負債
  社債                                   88,000               60,000
  長期借入金                               341,784              179,887
  資産除去債務                               36,255               36,839
  その他                                   1,886                7,425
   固定負債合計                             467,926              284,151
 負債合計                               1,523,088            1,011,346
純資産の部
 株主資本
   資本金                              4,657,466              558,829
   資本剰余金                            3,475,491            4,310,038
   利益剰余金                           △4,289,192           △1,038,476
   自己株式                                 △222                 △222
   株主資本合計                           3,843,543            3,830,169
 その他の包括利益累計額
   その他有価証券評価差額金                         △354                   21
   繰延ヘッジ損益                                 ―               △1,176
   為替換算調整勘定                             △496               △8,554
   その他の包括利益累計額合計                        △851               △9,709
 新株予約権                                 10,830               3,550
 純資産合計                              3,853,522            3,824,010
負債純資産合計                             5,376,610            4,835,356




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                     カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信


(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
連結損益計算書
                                                          (単位:千円)
                             前連結会計年度                当連結会計年度
                           (自 2019年1月1日           (自 2020年1月1日
                           至 2019年12月31日)         至 2020年12月31日)
売上高                                 3,207,423               1,133,346
売上原価                                  207,590                 192,149
売上総利益                               2,999,833                 941,196
販売費及び一般管理費                           2,022,055              1,998,264
営業利益又は営業損失(△)                          977,778             △1,057,067
営業外収益
 受取利息                                     351                     124
 受取配当金                                     379                    389
 助成金収入                                      ―                   1,999
 為替差益                                    2,362                     ―
 その他                                       189                    237
 営業外収益合計                                 3,282                  2,749
営業外費用
 支払利息                                    8,164                  7,373
 支払保証料                                   1,736                  1,476
 株式交付費                                   8,008                  4,373
 新株予約権発行費                                5,465                     ―
 為替差損                                       ―                   9,540
 その他                                       525                     14
 営業外費用合計                                23,900                 22,778
経常利益又は経常損失(△)                          957,161             △1,077,096
特別利益
 新株予約権戻入益                                  ―                    1,000
 特別利益合計                                    ―                    1,000
特別損失
 減損損失                                   44,101                 26,390
 特別損失合計                                 44,101                 26,390
税金等調整前当期純利益又は税金等調整前当期純損
                                       913,059             △1,102,487
失(△)
法人税、住民税及び事業税                            84,925                  3,015
法人税等調整額                                  △155                   5,529
法人税等合計                                  84,770                  8,545
当期純利益又は当期純損失(△)                        828,289             △1,111,032
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に
                                       828,289             △1,111,032
帰属する当期純損失(△)




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                  カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信


連結包括利益計算書
                                                      (単位:千円)
                         前連結会計年度                当連結会計年度
                       (自 2019年1月1日           (自 2020年1月1日
                       至 2019年12月31日)         至 2020年12月31日)
当期純利益又は当期純損失(△)                   828,289              △1,111,032
その他の包括利益
 その他有価証券評価差額金                         404                     376
 繰延ヘッジ損益                               ―                  △1,176
 為替換算調整勘定                           2,070                 △8,058
 その他の包括利益合計                         2,474                 △8,858
包括利益                               830,764             △1,119,890
(内訳)
 親会社株主に係る包括利益                      830,764             △1,119,890




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                                        カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信


(3)連結株主資本等変動計算書
 前連結会計年度(自    2019年1月1日      至    2019年12月31日)
                                                                         (単位:千円)
                                             株主資本

                資本金          資本剰余金           利益剰余金           自己株式        株主資本合計

当期首残高            3,591,568       2,409,593   △5,117,482         △117         883,563

当期変動額
 新株の発行             21,372          21,372                                    42,745
 新株の発行(新株 予
                 1,044,525       1,044,525                                 2,089,050
 約権の行使)
 親会社株主に帰属 す
                                                   828,289                   828,289
 る当期純利益
 自己株式の取得                                                        △105           △105
 株主資本以外の項 目
 の当期変動額(純
 額)
当期変動額合計          1,065,897       1,065,897         828,289      △105       2,959,980

当期末残高            4,657,466       3,475,491   △4,289,192         △222       3,843,543


                        その他の包括利益累計額
              その他有価証券評          その他の包括利益                     新株予約権        純資産合計
                       為替換算調整勘定
                価差額金              累計額合計
当期首残高               △758           △2,567          △3,326       7,216        887,453

当期変動額

 新株の発行                                                                       42,745
 新株の発行(新株 予
                                                                           2,089,050
 約権の行使)
 親会社株主に帰属 す
                                                                             828,289
 る当期純利益
 自己株式の取得                                                                       △105
 株主資本以外の項 目
 の当期変動額(純             404            2,070           2,474      3,614          6,088
 額)
当期変動額合計               404            2,070           2,474      3,614      2,966,069
当期末残高               △354             △496            △851       10,830     3,853,522




                                              11
                                        カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信


 当連結会計年度(自    2020年1月1日      至    2020年12月31日)
                                                                       (単位:千円)
                                             株主資本
                資本金          資本剰余金           利益剰余金          自己株式       株主資本合計

当期首残高            4,657,466       3,475,491   △4,289,192        △222      3,843,543

当期変動額

 新株の発行              31,807         31,807                                   63,614
 新株の発行(新株 予
                   517,021         517,021                               1,034,043
 約権の行使)
 減資             △4,647,466       4,647,466                                      ―

 欠損填補                        △4,361,748       4,361,748                         ―
 親会社株主に帰属 す
                                             △1,111,032                 △1,111,032
 る当期純損失(△)
 株主資本以外の項 目
 の当期変動額(純
 額)
当期変動額合計         △4,098,637         834,547    3,250,716            ―      △13,374

当期末残高              558,829       4,310,038   △1,038,476        △222      3,830,169


                              その他の包括利益累計額
              その他有価証券評                  その他の包括利益                        新株予約権        純資産合計
                       繰延ヘッジ損益 為替換算調整勘定
                価差額金                      累計額合計
当期首残高                △354              ―            △496       △851         10,830    3,853,522

当期変動額

 新株の発行                                                                                   63,614
 新株の発行(新株 予
                                                                                      1,034,043
 約権の行使)
 減資                                                                                          ―
 欠損填補                                                                                        ―
 親会社株主に帰属 す
                                                                                     △1,111,032
 る当期純損失(△)
 株主資本以外の項 目
 の当期変動額(純              376         △1,176          △8,058     △8,858       △7,279      △16,137
 額)
当期変動額合計                376         △1,176          △8,058     △8,858       △7,279      △29,512

当期末残高                   21         △1,176          △8,554     △9,709         3,550    3,824,010




                                              12
                       カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信


(4)連結キャッシュ・フロー計算書
                                                          (単位:千円)
                              前連結会計年度               当連結会計年度
                            (自 2019年1月1日          (自 2020年1月1日
                            至 2019年12月31日)        至 2020年12月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
 税金等調整前当期純利益又は税金等調整前当期
                                       913,059           △1,102,487
 純損失(△)
 減価償却費                                   9,394               12,410
 減損損失                                   44,101               26,390
 受取利息                                    △351                 △124
 受取配当金                                   △379                 △389
 支払利息                                    8,164                7,373
 為替差損益(△は益)                                683                2,372
 株式報酬費用                                 41,908               57,520
 助成金収入                                      ―               △1,999
 株式交付費                                   8,008                4,373
 新株予約権発行費                                5,465                   ―
 新株予約権戻入益                                  ―                △1,000
 売上債権の増減額(△は増加)                       △29,137              △13,951
 たな卸資産の増減額(△は増加)                       11,366               △5,107
 仕入債務の増減額(△は減少)                          2,694              △1,655
 未払金の増減額(△は減少)                         125,437               71,248
 前受収益の増減額(△は減少)                        310,706            △141,423
 その他                                    40,472             △33,710
 小計                                  1,491,593           △1,120,158
 利息の受取額                                    351                  124
 利息の支払額                                △8,210               △7,119
 法人税等の支払額又は還付額(△は支払)                   △5,960             △135,818
 その他                                        ―                 1,999
 営業活動によるキャッシュ・フロー                    1,477,773           △1,260,972
投資活動によるキャッシュ・フロー
 有形固定資産の取得による支出                       △41,881              △64,737
 有形固定資産の売却による収入                         1,091                   ―
 無形固定資産の取得による支出                         △155                △4,117
 その他                                       ―                △1,578
 投資活動によるキャッシュ・フロー                     △40,945              △70,433
財務活動によるキャッシュ・フロー
 長期借入れによる収入                            300,000                  ―
 長期借入金の返済による支出                       △229,813             △270,972
 社債の償還による支出                           △28,028              △28,028
 新株予約権の発行による収入                           7,953                   ―
 新株予約権の行使による株式の発行による収入               2,071,741            1,023,423
 その他                                     △105                    ―
 財務活動によるキャッシュ・フロー                    2,121,748              724,423
現金及び現金同等物に係る換算差額                         1,224              △8,931
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                  3,559,801            △615,914
現金及び現金同等物の期首残高                       1,355,254            4,915,056
現金及び現金同等物の期末残高                       4,915,056            4,299,142




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                        カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信


(5)連結財務諸表に関する注記事項
 (継続企業の前提に関する注記)
  該当事項はありません。


 (セグメント情報)
1   報告セグメントの概要
    当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役
 会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
    当社グループでは、創薬基盤技術をベースに「創薬支援事業」及び「創薬事業」を展開しており、この2つの事業
 を報告セグメントとしております。
    「創薬支援事業」では、キナーゼタンパク質の販売、アッセイ開発、プロファイリング・スクリーニングサービス
 等を行っております。「創薬事業」では、キナーゼ阻害薬等の研究開発を行っております。
2   報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
    報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と概
 ね一致しております。
  報告セグメントの利益又は損失は、営業損益ベースの数値であります。




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                                  カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信


3    報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
      前連結会計年度(自 2019年1月1日    至 2019年12月31日)
                                                                            (単位:千円)
                                  報告セグメント                                   連結財務諸表
                                                                調整額
                                                                             計上額
                                                                (注)1
                    創薬支援事業         創薬事業             計                        (注)2

売上高

    外部顧客への売上高         1,079,423     2,128,000     3,207,423            ―      3,207,423
    セグメント間の内部
                             ―               ―             ―           ―             ―
    売上高又は振替高
            計         1,079,423     2,128,000     3,207,423            ―      3,207,423

セグメント利益                 400,547       577,230       977,778            ―        977,778

セグメント資産                 457,749       110,565       568,314     4,808,295     5,376,610

その他の項目

    減価償却費                6,566          2,828           9,394          ―          9,394
     有形固定資産及び
                         12,561    53,712  66,274   ―     66,274
     無形固定資産の増加額
    (注) 1.セグメント資産の調整額4,808,295千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。その
          主なものは、提出会社の余資運用資産(現金及び預金)等であります。
        2.セグメント利益の金額は、連結損益計算書の営業利益と一致しており差額はありません。
 
      当連結会計年度(自 2020年1月1日    至 2020年12月31日)
                                                                            (単位:千円)
                                  報告セグメント                                   連結財務諸表
                                                                調整額
                                                                             計上額
                                                                (注)1
                    創薬支援事業         創薬事業             計                        (注)2

売上高

    外部顧客への売上高         1,080,321        53,025     1,133,346            ―      1,133,346
    セグメント間の内部
                             ―               ―             ―           ―             ―
    売上高又は振替高
            計         1,080,321        53,025     1,133,346            ―      1,133,346

セグメント利益又は損失(△)          458,741    △1,515,809    △1,057,067            ―     △1,057,067

セグメント資産                 492,637        83,249       575,886     4,259,470     4,835,356

その他の項目

    減価償却費                7,223          5,186        12,410            ―         12,410
     有形固定資産及び
                         33,915    31,851  65,767   ―     65,767
     無形固定資産の増加額
    (注) 1.セグメント資産の調整額4,259,470千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。その
          主なものは、提出会社の余資運用資産(現金及び預金)等であります。
        2.セグメント利益又は損失の金額は、連結損益計算書の営業損失と一致しており差額はありません。




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                          カルナバイオサイエンス株式会社(4572) 2020年12月期 決算短信




(1株当たり情報)
                             前連結会計年度                     当連結会計年度
                           (自 2019年1月1日                (自 2020年1月1日
                            至 2019年12月31日)              至 2020年12月31日)

 1株当たり純資産額                            329円86銭                      308円05銭
 1株当たり当期純利益又は
                                       76円05銭                     △90円33銭
 1株当たり当期純損失(△)
 潜在株式調整後1株当たり当期純利益                     74円51銭                               ―
 (注) 1.当連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株
       当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
     2.1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の
       基礎は、以下のとおりであります。
                          前連結会計年度              当連結会計年度
                        (自 2019年1月1日         (自 2020年1月1日
                         至 2019年12月31日)       至 2020年12月31日)
 1株当たり当期純利益
 又は1株当たり当期純損失
   親会社株主に帰属する当期純利益
   又は親会社株主に帰属する                      828,289           △1,111,032
   当期純損失(△)(千円)
  普通株主に帰属しない金額(千円)                           ―                              ―
  普通株式に係る親会社株主に帰属
  する当期純利益又は親会社株主に                       828,289                  △1,111,032
  帰属する当期純損失(△)(千円)
  普通株式の期中平均株式数(株)                    10,890,672                   12,299,134




 潜在株式調整後1株当たり当期純利益
  親会社株主に帰属する
                                             ―                              ―
  当期純利益調整額(千円)
  普通株式増加数(株)                            225,724                             ―

  (うち新株予約権(株))                         (225,724)                            ―
 希薄化効果を有しないため、潜在株式                                 新株予約権1種類
 調整後1株当たり当期純利益の算定に                                 (新株予約権の数 430個)
                                             ―
 含めなかった潜在株式の概要                                     (新株予約権の目的となる
                                                    株式の数 430,000株)
      3.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
                           前連結会計年度                       当連結会計年度
                          (2019年12月31日)                 (2020年12月31日)
 純資産の部の合計額(千円)                        3,853,522                    3,824,010
 純資産の部の合計額から控除する金額
                                         10,830                          3,550
 (千円)
 (うち新株予約権(千円))                          (10,830)                        (3,550)

 普通株式に係る期末の純資産額(千円)                   3,842,691                    3,820,459
 1株当たり純資産額の算定に
                                     11,649,376                   12,401,976
 用いられた期末の普通株式の数(株)


(重要な後発事象)
 該当事項はありません。
   




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