4572 J-カルナバイオ 2020-07-03 08:45:00
BTK阻害剤AS-0871の第I相臨床試験の状況に関するお知らせ [pdf]

                                                      2020年7月3日
  各     位
                                 会 社 名   カルナバイオサイエンス株式会社
                                 代表者名    代表取締役社長     吉野 公一郎
                                               (コード番号:4572)
                                 問合せ先    取締役経営管理本部長 山本 詠美
                                              (TEL: 078-302-7075)


              BTK阻害剤AS-0871の第Ⅰ相臨床試験の状況に関するお知らせ

 当社が炎症性免疫疾患を対象として開発を進めているBTK阻害剤AS-0871に関しまして、健康成人を
対象とした第Ⅰ相臨床試験の被験者スクリーニングを開始いたしましたのでお知らせいたします
(EudraCT 2019-004348-31)。

 AS-0871は当社が創製したブルトン型チロシンキナーゼ(Bruton's tyrosine kinase, BTK)を標的と
する非共有結合型BTK阻害剤であり、その高いキナーゼ選択性から、炎症性免疫疾患を対象として開発
を進めています。

 当社は、AS-0871の第Ⅰ相臨床試験について、2020年2月にオランダ当局および倫理委員会より実施
の承認をうけ、健康成人を対象とした第Ⅰ相臨床試験の準備を進めてまいりました。2020年5月12日
発表の2020年12月期第1四半期連結決算短信等でお知らせしましたとおり、世界中へと感染が広がっ
ている新型コロナウィルスの影響により、オランダにおきましても、被験者の安全および医療機関の
負担軽減の観点から、当初予定していた投与開始が延期となっておりました。4月以降、オランダ当局
の指導の下、治験委託施設で安全に治験が実施できるように様々な追加の新型コロナウイルス対策を
講じて、ボランティアの方が安心して治験に参加していただけるように準備を進め、この度、6月下旬
に被験者スクリーニングを開始いたしました。今後、被験者への投与が開始されましたら、お知らせし
てまいります。

 なお、AS-0871の臨床試験デザインは、健康成人男女を対象としたプラセボ対象無作為化二重盲検、
用量漸増単回経口投与試験です。本試験はオランダにて実施され、最大で延べ64名の被験者を対象に
安全性、忍容性、薬物動態および副次的に薬力学を評価します。

                                                             以上


BTK阻害剤AS-0871について
BTK (Bruton’s Tyrosine Kinase) は、B細胞、マクロファージやマスト細胞などのシグナル伝達に重
要な役割をしていることが知られています。これらの細胞が活性化されると、自己抗体や炎症性サイ
トカインなどの産生が促進され、関節リウマチなどの自己免疫疾患や様々な炎症性疾患を引き起こす
と考えられていますが、BTK阻害薬は、これらのシグナル伝達を直接阻害するため、これらの細胞が関
与する様々な炎症性免疫疾患の新規治療薬として期待されています。AS-0871はキナーゼ選択性が極め
て高い非共有結合型のBTK阻害剤であり、安全性が重視される炎症性免疫疾患を対象に研究開発を進め
ています。




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