4569 キョーリンHD 2020-08-03 15:00:00
米国Otonomy, Inc.との感音難聴を対象とする新規開発候補化合物に関するライセンス契約締結 [pdf]

                                                              2020 年 8 月 3 日
各 位
                                  会 社 名     キョーリン製薬ホールディングス株式会社
                                  代 表 者 名   代表取締役社長 荻原 豊
                                            (コード番号 4569 東証第 1 部)
                                  問 合 せ 先   グループ経営企画統轄部 部長 谷藤 功典
                                  電 話 番 号   03-3525-4707



 米国Otonomy, Inc.との感音難聴を対象とする新規開発候補化合物に関するライセンス契約締結



 キョーリン製薬ホールディングス株式会社の子会社である杏林製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役
               )と米国Otonomy, Inc.(本社:米国カリフォルニア州、Chief Executive Officer :
社長:荻原 茂、以下「杏林製薬」
David A.Weber Ph.D. 、以下「Otonomy社」)は、杏林製薬が創製した感音難聴を対象とした新規開発候補化合物
(以下「本剤」
      )について、この度、ライセンス契約を締結いたしました。


 本契約に基づき、杏林製薬はOtonomy社に対して、難聴等の耳科を対象とする本剤の全世界における開発、製造、
販売に関する独占的権利を供与し、同社より契約一時金及び開発から発売までの進展に応じたマイルストンペイメン
ト、また発売後には、正味売上高に対する一定率のロイヤリティ及び販売マイルストンを受け取ります。なお、杏林
製薬は日本における販売の権利を留保しています。


 本剤は、騒音の曝露や加齢などによって損傷を受けた有毛細胞を再生させることにより、感音難聴の患者さんの聴
力回復を促すことが期待されています。Otonomy社は独自の耳科用の薬物送達技術を保有し、その技術を用い、単回
局所投与で内耳への持続的な放出を実現することが出来ます。
 杏林製薬は、自社創製の新規開発候補化合物のスピーディなグローバル開発による価値最大化と医療ニーズに合致
したオリジナル新薬創製による世界の人々の健康への貢献を目指しています。



 2021年3月期の連結業績予想への影響は軽微です。


                                                                     以 上
【参考資料】
◆ Otonomy, Inc.について
設    立:2008 年
代 表 者:Chief Executive Officer David A.Weber Ph.D.
従 業 員:49 人(2019 年 12 月末現在)
概    要:Otonomy 社は神経耳科学領域における革新的な治療法の開発に特化するバイオ製薬企業です。薬物送達
     技術の耳科適用において先駆的な存在であり、この技術を活用することにより、単回局所投与で持続的な薬物
     曝露を達成する製剤の開発が可能となりました。同技術は広く特許で保護され、メニエール病や難聴、耳鳴と
     いった重要なアンメットメディカルニーズに対応する新薬の開発に利用されています。詳細については、
     https://www.otonomy.com/をご覧ください。

◆ 杏林製薬株式会社について
設    立:1923 年 12 月
代 表 者:代表取締役社長 荻原 茂
売 上 高:96,336 百万円(2019 年度)
従 業 員:1,502 人(2020 年 3 月 31 日現在)
概   要: 患者さんや医療に携わる方々から信頼され、社会に存在意義を認められる医薬品メーカーを目指して、
     特定領域におけるプレゼンス向上とグローバルな新薬の創製に取り組んでいます。営業においては呼吸器科、
     耳鼻科、泌尿器科を中心とするユーザーに重点化する フランチャイズ・カスタマー 戦略の展開、創薬におい
     ては選択と集中を進め、重層的なプログラム開発への取り組みと共に外部創薬テーマの積極的な探索・導入を
     行なう等、ファースト・イン・クラス創薬に向けた活動を展開しています。

● 感音難聴について
 感音難聴は内耳に存在する蝸牛有毛細胞や聴神経線維を含む感覚系の障害によって音が聞こえにくくなる一般的
な疾患で、社会的に負の影響を与え、認知症や抑うつ症につながることが示唆されています。有毛細胞の障害および
難聴に至るのは加齢、騒音への曝露、耳毒性薬物による治療など様々な要因が影響すると考えられています。世界保
健機関(WHO)の推計では難聴患者は全世界で3400万人の子供を含む約4.7億人おり、その患者数は増加し2050年
には9億人にのぼるとされ、米国 国立衛生研究所(NIH)の推計では難聴の約90%は感音難聴に起因するものとして
います。なお、現在、感音難聴に対して治療法はなく、承認されている薬剤もありません。