4565 M-SOSEI 2019-01-07 15:30:00
AstraZeneca社の第2相臨床試験開始による提携契約に基づいた15百万米ドルのマイルストン支払い受領のお知らせ [pdf]

     PRESS RELEASE

                                                 2019 年 1 月 7 日
各位
                         本店所在地   東京都千代田区麹町二丁目1番地
                         会社名     そーせいグループ株式会社
                                 (コード番号 4565 東証マザーズ)
                         代表者     代表執行役会長兼社長 CEO
                                 田村眞一
                         問い合せ先   コーポレートコミュニケーション部
                                 西下進一朗、岡田優
                         電話番号    03-5210-3290(代表)



        AstraZeneca 社の第Ⅱ相臨床試験開始による提携契約に基づいた
              15 百万米ドルのマイルストン支払い受領のお知らせ

              次世代がん免疫療法の新規アデノシン 2A 受容体拮抗薬
                  AZD4635 の開発でマイルストンを達成


 当 社は、 AstraZeneca 社 と の提携に よって開 発中の 次世代が ん免疫療 法が、 本日、同 社より、
AZD4635 の開発でマイルストンを達成したことが通知されましたので、お知らせいたします。この結果、
当社グループは AstraZeneca 社より 15 百万米ドルのマイルストンを受領することになります。


 AZD4635 は強力かつ選択性の高い経口投与可能な低分子のアデノシン 2A 受容体拮抗薬で、当社グル
ープが創製し、2015 年に AstraZeneca 社にグローバルでの独占的ライセンス供与いたしました。
AZD4635 は、固形がん患者を対象とした単剤および AstraZeneca 社の抗 PD-L1 抗体デュルバルマブ
(IMFINZI®)との併用を評価する第Ⅰ相臨床試験を現在実施中です。


 これまでの臨床試験では、AZD4635 の単剤およびデュルバルマブとの併用時の最大耐薬量が決定され
ています。この試験は、複数の固形がんを対象とした AZD4635 による治療の可能性について、探索が行
われる段階にまで順調に進捗しています。その結果、AstraZeneca 社は第Ⅱ相臨床試験開始を目指して
おり、それによって、マイルストンを受領することになります。第Ⅰ相試験の主要データは 2019 年中
の科学会議において発表される予定です。


 AstraZeneca 社のシニアバイスプレジデント兼オンコロジー・革新的医薬品および初期開発(IMED)
バイオテックユニットの責任者であるスーザン・ガルブレイスは次のように述べています。
「AstraZeneca 社では、主要な免疫抑制メカニズムを克服する新規併用療法を開発し、それによって免
疫チェックポイント阻害の抗腫瘍活性のポテンシャルを高める次世代のがん免疫アプローチを模索して
います。腫瘍の免疫抑制にアデノシン伝達経路は重要であるとの認識が高まっており、AZD4635 は、こ
の分野における当社のポートフォリオを補完するものです」
     PRESS RELEASE



 当社執行役副社長チーフ R&D オフィサーであるマルコム・ウィアーは次のように述べています。「腫
瘍微小環境内のアデノシン産生は、免疫系による監視や攻撃を回避するためにがん細胞が用いる、重要
な生存メカニズムとして広く認識されつつあります。このメカニズムを阻害し、がん細胞が再び免疫系
の攻撃を受けやすくすることを目的とした、当社の A2A 受容体拮抗薬 AZD4635 は、がん免疫の世界的
リーダーである AstraZeneca 社との提携によって非常に有望で急速な進展を見せました。当社グループ
は、ADZ4635 が非常に楽しみな候補であると確信しており、やがて発表されるこれらの初期の臨床試験
からの結果を楽しみにしています。」


 なお、当社グループは、2019 年 12 月期第 1 四半期末(2019 年 3 月末)までに 15 百万米ドルを受領
する予定です。


アデノシンによる免疫回避と A2A 受容体拮抗薬について
 がん細胞は、免疫システムを回避するメカニズムを獲得するよう進化しており、これにはアデノシン
と呼ばれている天然の抗炎症分子を産生することによる回避メカニズムも含まれます。アデノシンは
A2A 受容体を刺激することで、免疫系内の T 細胞が活性化されるのを阻害し、T 細胞のがん細胞殺傷能
力を低下させます。したがって、A2A 受容体を阻害することで、腫瘍微小環境内のT細胞の抗がん反応
を高めることが可能になります。


 前臨床試験では、AZD4635 がアデノシンによる T 細胞の機能抑制を解除し、T 細胞の抗腫瘍免疫性を
高めることが示されています。単剤で使用した場合や抗 PD-L1 チェックポイント阻害剤と併用した場合
に、AZD4635 が A2A シグナル伝達を阻害すると、腫瘍の増殖が低下することが示されています(2017
年米国がん学会年次大会で発表)。


AZD4635 の臨床試験について
 AZD4635 は、固形悪性腫瘍患者を対象として、単剤および抗 PD-L1 抗体デュルバルマブとの併用に
よる非盲検多施設共同第Ⅰ相臨床試験を実施中です。ClinicalTrials.gov 識別子:NCT02740985


 AZD4635 は、以前に治療を受けた上皮成長因子受容体(EGFR)活性化による進行性非小細胞肺がん
(NSCLC)患者を対象に、MedImmune 社が開発した抗 CD73 抗体である oleclumab(開発コード
MEDI9447)との併用による非盲検多施設共同第Ⅰ/Ⅱa 相臨床試験も実施中です。ClinicalTrials.gov 識別
子:NCT03381274


                                                             以上
     PRESS RELEASE

Sosei Heptares について
 当社グループは、G タンパク質共役受容体(GPCR)をターゲットとした独自の StaR®技術並びに構
造ベース創薬(SBDD)技術から生み出される新薬のデザイン・研究開発にフォーカスした、国際的な
バイオ医薬品企業グループです。当社グループは提携あるいは自社開発により中枢神経系疾患、がん、
代謝疾患、その他希少疾患など複数の疾患領域において、幅広いパイプラインの構築に取り組んでいま
す。現在進行中の開発プログラムには、Allergan 社との提携によるアルツハイマー病の対症療法を目的
とした候補薬や、AstraZeneca 社との提携によるがん治療を目的としたがん免疫療法の開発も含まれて
います。その他に、これまで Novartis 社、Pfizer 社、第一三共株式会社、ペプチドリーム社、Kymab 社、
MorphoSys 社等と提携しています。日本に本社を置き、英国およびスイスに研究開発施設を有していま
す。


 「Sosei Heptares」は、東京証券取引所に上場しているそーせいグループ株式会社のコーポレートブ
ランドです(証券コード 4565)。詳しくは、ホームページ https://www.soseiheptares.com/?ctry=jp をご覧
ください。