4565 M-SOSEI 2021-11-11 15:30:00
2021年12月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結) [pdf]

                   2021年12月期             第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
                                                                                                           2021年11月11日
上場会社名       そーせいグループ株式会社                                                           上場取引所           東
コード番号       4565       URL         https://www.soseiheptares.com/
代表者         (役職名) 代表執行役社長CEO                        (氏名)田村 眞一
問合せ先責任者     (役職名) 執行役CFO                            (氏名)クリス・カーギル                                   TEL 03-5210-3290
四半期報告書提出予定日            2021年11月11日                  配当支払開始予定日                  -
四半期決算補足説明資料作成の有無:無
四半期決算説明会開催の有無                 :無

                                                                                                (百万円未満四捨五入)
1.2021年12月期第3四半期の連結業績(2021年1月1日~2021年9月30日)
 (1)連結経営成績(累計)                                                                 (%表示は、対前年同一期間増減率)
                                                                                         親会社の
                                                                                                           四半期包括利益
                    売上収益                営業利益          税引前利益            四半期利益           所有者に帰属する
                                                                                                             合計額
                                                                                        四半期利益

                   百万円        %        百万円      %     百万円        %    百万円          %   百万円             %    百万円       %
2021年12月期第3四半期     3,590   △19.2    △4,225      -   △4,152       -    △1,825       -   △1,825          -    2,094     -
2020年12月期第3四半期     4,443   △42.8    △1,217      -   △1,478       -    △1,642       -   △1,642          -   △3,319     -


                    基本的1株当たり                   希薄化後1株当たり
                      四半期利益                      四半期利益

                                       円 銭                    円 銭
2021年12月期第3四半期                     △22.50                    △22.50
2020年12月期第3四半期                     △21.03                    △21.03


 (2)連結財政状態
                                                                         親会社の所有者に                      親会社所有者
                           資産合計                     資本合計
                                                                          帰属する持分                       帰属持分比率

                                    百万円                      百万円                       百万円                            %
2021年12月期第3四半期                      88,956                   53,773                    53,773                       60.4
2020年12月期                           76,465                   52,381                    52,381                       68.5


2.配当の状況
                                                               年間配当金
                    第1四半期末                   第2四半期末           第3四半期末                   期末                     合計
                              円 銭                   円 銭                 円 銭                     円 銭                 円 銭
2020年12月期                          -                0.00                   -                    0.00                0.00
2021年12月期                          -                0.00                   -
2021年12月期(予想)                                                                                   0.00                0.00
(注)直近に公表されている配当予想からの修正の有無:無

3.2021年12月期の連結業績予想(2021年1月1日~2021年12月31日)
     当社グループは創薬ビジネスの拡大に引き続き注力し、成長機会を十分に活用していくことが可能な状況にあり
   ます。当社グループは、SBDDプラットフォームと極めて生産性の高い創薬エンジンにより、複数の有望な新薬候補
   物質を創出しており、全てのプログラムを資本効率良く早期に進展させるため、提携及び共同投資による活動の拡
   大を図ります。同時に、競争力を維持し、高いアンメットメディカルニーズの存在する分野における、次世代のプ
   ログラムからなる有望なパイプラインを進捗させるため、新たなテクノロジー、ツール及び能力強化のための投資
   を行います。

      2021年12月期は、研究開発投資及び当社グループの発展につながる中期計画を後押しするための、収益を創出す
   る企業の買収を実現するための取り組みを含む成長戦略への投資が増加すると見込んでいます。2021年1月、統合
   失調症及びその他の神経疾患に対するムスカリン作動薬プログラムがアッヴィ社から当社グループに返還されたこ
   とを受け、本プログラムの前臨床および臨床開発を進めるために、当社グループは、2021年12月期は研究開発投資
   を強化しています。当社グループは、近い将来、ムスカリン作動薬プログラムのポートフォリオについて提携を行
     う意向であり、それが実現した場合、神経疾患に対する本プログラムに関連した臨床試験の費用とリスクを、資本
     力のあるグローバルパートナーに 負担頂くことができるという 効果が期待できると考えています。当社グループ
     は、提携により、本プログラムの後期開発を加速させ、これらの新規医薬品をより早く患者様にお届けするという
     当社グループのビジョンを後押しすることができると見込んでいます。さらに、SARS-CoV-2 Mpro阻害剤プログラム
     を推進するための助成金獲得に向けた世界的な慈善団体との協議が進展しており、他の抗ウイルス薬との併用を必
     要としない単剤での迅速な開発を目指しています。

      過去数年と同様に、当社グループの戦略は不変であり、基礎となる創薬ビジネスにおいては、企業価値向上の追
     求のために、引き続き経営資源と資本のバランスを持続可能なものとしてまいります。
      ・  基礎となる創薬ビジネスにおける研究開発費に係る現金支出は5,000百万円から5,750百万円の見込みに変
           更します。(従来の4,000百万円から5,000百万円の見込みから増加)
           ・  この変更は、価値の高い自社プログラムへの投資の増加と返還されたムスカリン作動薬プログラム
               に係る開発の加速を反映したものです。
      ・  基礎となる創薬ビジネスにおける 一般管理費に係る現金支出は1,800百万円から2,300百万円を見込みま
         す。(据え置き)
      ・  新規提携に伴う一時金を見込みます。
      ・  創薬及び研究開発に関する既存の提携先からのマイルストンに関する収益を見込みます。
      ・  コストベースの管理を徹底しつつ、引き続き創薬プラットフォームを補完し将来性を確保するテクノロジ
         ー、ツール及び能力への投資とともに、次世代候補品の進展を図ります。
      ・  長期的な収益成長を確保するための転機となる可能性を持った企業買収を引き続き検討します。
      ・  当社グループの創薬及び初期開発の新規ターゲットへの拡大を図ります。
      ・  日本国内市場向けの後期臨床開発段階にあるアセットの導入を引き続き検討します。

      当社グループは、2024年までの創薬及び初期開発活動のための十分な資金を確保しています。

              (注)予想為替レートはUSD:JPY=106としています。

※    注記事項
    (1)当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動):無


    (2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更
      ① IFRSにより要求される会計方針の変更:無
      ② ①以外の会計方針の変更        :無
      ③ 会計上の見積りの変更         :無



    (3)発行済株式数(普通株式)
     ①    期末発行済株式数(自己株式を含む) 2021年12月期3Q       81,518,316株   2020年12月期     80,596,128株
      ②   期末自己株式数              2021年12月期3Q          213株    2020年12月期           213株
     ③    期中平均株式数(四半期累計)       2021年12月期3Q    81,075,836株   2020年12月期3Q   78,116,362株



※   四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です

※   業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
    (将来に関する記述等についてのご注意)
      本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判
     断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等
     は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
                          そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信


○添付資料の目次

1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………………………      2
 (1)経営成績に関する説明 ……………………………………………………………………………………………      2
 (2)財政状態に関する説明 ……………………………………………………………………………………………      9
 (3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ………………………………………………………………      10
2.要約四半期連結財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………………………………      11
 (1)要約四半期連結財政状態計算書 …………………………………………………………………………………      11
 (2)要約四半期連結包括利益計算書 …………………………………………………………………………………      12
 (3)要約四半期連結持分変動計算書 …………………………………………………………………………………      13
 (4)要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………………………………      14
 (5)要約四半期連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………………      15




                         - 1 -
                                   そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信


1.当四半期決算に関する定性的情報
 (1)経営成績に関する説明
   (当期の経営成績)
     当社グループは、サイエンス及びテクノロジーに立脚した企業であり、創薬及び初期開発を専門としていま
   す。世界中の人々の生活の質と健康の向上に大きく貢献することをミッションとし、バイオ医薬品及び創薬に関
   する日本屈指の国際的なリーディング企業になることをビジョンに掲げています。


    当第3四半期連結累計期間において、当社グループは創薬及び初期開発パイプラインを引き続き拡充し、独自
       ®
   のStaR (Stabilized Receptor)及び関連技術、構造ベース創薬(以下「SBDD」)プラットフォームを強化しま
   した。

    当社グループのビジネスモデルは、(1)大手グローバル製薬企業との既存の提携の推進、(2)革新的なテク
   ノロジーを有する企業及びベンチャーファンドとの研究開発活動の推進、(3)実績がある当社グループ独自の
   創薬とその候補品の初期開発成績に基づく価値の高い新規提携の締結、という価値創造のための3つの重点分野
   に注力するものです。

    当第3四半期連結会計期間末現在、当社グループのプログラムの合計20品目以上が創薬段階、複数の自社開発
                  (注)1、2
   及び提携プログラム           が前臨床及び臨床試験段階にあります。

    (注)1
             複数の固形がんを対象としたimaradenant(AZD4635)、神経疾患を対象としたHTL0016878、神経疾
             患を対象としたHTL0018318(自主的 に中断中 )、神経疾患 を対象としたHTL009936、2型糖尿病
             (T2DM)/肥満を対象としたPF-07081532、炎症性腸疾患を対象としたPF-07054894、拒食症を対象と
             したPF-07258669、神経疾患を対象としたBHV3100、神経疾患を対象としたTMP301及び内分泌障害を
             対象としたHTL0030310。
    (注)2
             日本でのDLB患者様を対象としたHTL0018318の第Ⅱ相臨床試験は中止を決定しています。当社グルー
             プは、実施中の毒性所見の分析・調査活動の結果を待って、医薬品医療機器総合機構 (PMDA)へ
             HTL0018318(あるいは別の新規M1作動薬候補)の新たな治験届を将来再提出する可能性がありま
             す。


    なお、低分子及び抗体創薬に注力していくという当社グループの新しい方針により、既存プログラムのうち、
   ペプチドを使用したHTL0030310(SSTR5作動薬)、GLP-1拮抗薬、GLP-2/1デュアル作動薬のプログラムにつきま
   しては、今後自社で進めるのではなく、アカデミアまたは製薬企業等との提携を目指します。


   大手グローバル製薬企業との新規及び既存の提携の推進

    大手グローバル製薬企業との提携については、順調に進捗しました。研究開発の継続性を確保するため、英国
   政府が2021年7月に行った規制緩和にもかかわらず、当社グループは、COVID-19に関する感染予防措置を継続し
   ています。全ての研究開発活動は効率良く進められています。


   Pfizer Inc.との提携
     2021年5月19日、当社グループは、Pfizer Inc.(以下「ファイザー社」)との複数のGタンパク質共役受容体
   ( 以下 「GPCR」 ) をターゲットとした 創薬 に 関 する 戦略的提携 により 選定 された 新薬開発候補品 である
   PF-07258669を、初めてヒトへ投与する臨床試験が開始されたことが同社より通知されたと発表しました。この
   成果により、当社グループは5百万米ドルのマイルストンを受領しました。PF-07258669は、2019年12月にファ
   イザー社により選定され、その時点で3百万米ドルのマイルストンを受領しました。ファイザー社は、当社グル
   ープとの提携により2019年に3品目の異なる新薬開発候補品を選定しましたが、その全てが第Ⅰ相臨床試験を開
   始したことになります。これらの開発候補品については、ファイザー社より以下の通り公表されています:

    ・  PF-07081532(2型糖尿病及び肥満における経口GLP1受容体作動薬)
    ・  PF-07054894(炎症性腸疾患におけるCCR6拮抗薬)
    ・  PF-07258669(拒食症におけるMC4受容体拮抗薬)




                                  - 2 -
                                           そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信


Biohaven Pharmaceutical Holding Company Ltd.との提携
  2021年6月23日、当社グループは、Biohaven Pharmaceutical Holding Company Ltd.(以下「バイオヘイブン
社」)と提携中のHTL0022562(BHV3100)の第Ⅰ相臨床試験において、最初の被験者への投与を実施したと発表
しました。HTL0022562は当社グループが見出した、新規低分子カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体
拮抗薬であり、CGRPが関与して発症する疾患の新規治療薬開発のために2020年12月にバイオヘイブン社にライセ
ンスされたCGRP拮抗薬ポートフォリオの中で、最も開発の進む化合物です。HTL0022562の臨床デザインは、健康
成人を対象に安全性、忍容性、薬物動態の検討を目的とした、単施設二重盲検無作為化プラセボ対照、単回皮下
投与及び複数回皮下投与試験です。本試験は英国の臨床施設で88名の被験者の登録を目指しており、2022年の終
了を見込んでいます。

 当社グループは、HTL0022562の前臨床開発を実施し、臨床試験につながる有望で差別化された特性が示されま
した。バイオヘイブン社とのグローバルな研究開発提携及びライセンス契約に基づき、今回、当社グループが第
Ⅰ相臨床試験を実施し、その開始に伴うマイルストン及び臨床試験の実施に伴う開発費を受領します。バイオヘ
イブン社はそれ以降の全ての試験及び開発活動を主導し、当社グループはさらなるマイルストン及びロイヤリテ
ィを受領する権利を有しています。HTL0022562は、当社グループがSBDDプラットフォームにより創製した新薬開
発候補品としては10番目に臨床試験に進んだものです。

革新的なテクノロジーを有する企業及びベンチャーファンドとの提携における進展


 革新的なテクノロジーを有する企業及びベンチャーファンドとの提携でも引き続き大きな進展がありました。


PharmEnable Limited
  2021年1月12日、当社グループは、英国の創薬企業であるPharmEnable Limited(以下「PharmEnable社」)
と、両社のテクノロジーを応用し、神経疾患でこれまで創薬困難だったGPCRに対する、新薬創出を目的とした技
術提携契約を締結したことを発表しました。本提携により、GPCRの完全な構造解析を可能にし、詳細な構造的知
見を見いだせる能力及び技術的な扱いやすさで定評のある当社グループのGPCR構造ベース創薬プラットフォーム
と 、 人 工 知 能 (AI ) ・ 医 薬 品 化 学 に 基 づ くPharmEnable 社 独 自 の 先 進 テ ク ノ ロ ジ ー (ChemUniverse 及 び
ChemSeek)を融合することができます。これにより、非常に特異性の高い新規リード化合物を特定し、さらなる
開発を進めることが可能となります。PharmEnable社のアプローチとの融合により、従来のスクリーニング方法
と比較してより特異性が高い三次元(3D)構造の医薬品候補化合物を見出すことができ、これまでのアプローチ
では創薬困難だったペプチド作動性GPCRなどをターゲットとすることが可能になります。ペプチド作動性GPCRの
天然アゴニストリガンドは大きく複雑なペプチドであり、特に神経疾患の治療薬開発に適した特性を持つ低分子
で阻害することは、多くの場合これまで非常に困難でした。本契約に基づき、両社は創薬及び開発プログラムの
実施と費用負担を共同で行い、その結果得られる全ての製品を共同所有します。

Metrion Biosciences Limited
  2021年2月1日 、 当社 グループは 、 イオンチャネルを 専門 とするCRO及 び 創薬企業 である 英国 のMetrion
Biosciences Limited(以下「Metrion社」)と、当社グループの世界有数のSBDD技術とプラットフォームを、イ
オンチャネルに初めて応用するための新規技術提携契約を締結したことを発表しました。本提携は、GPCRに対す
る創薬と同じく、イオンチャネルに対する創薬にも当社グループのSBDD技術が応用できる可能性を示し、この分
野でのリーダーとしての 地位を確立することを目的としています。最初のステップとして 、当社グループと
Metrion社はそれぞれの専門的知見を組み合わせ、神経疾患に関連する一つのイオンチャネルに対し、新規かつ
特異性の高いリード化合物の特定を目指します。Metrion社は、選定されたイオンチャネルの知的財産、ノウハ
ウ、及びスクリーニングモデルを提供します。当社グループは、選定されたイオンチャネルに対して特定された
全ての分子に対して、独占的なグローバルでの権利を有します。

Orexia Therapeutics Limited及びCentessa Pharmaceuticals Limited
 2021年2月16日、当社グループは、Centessa Pharmaceuticals Limited(以下「Centessa社」)が、複数の有
望な新薬プログラムを集約させたバイオ医薬品企業として設立されたと公表したことを開示しました。設立に関
連して、Centessa社は、未上場バイオ企業10社(以下「Centessa社子会社」)を統合し、Centessa社の経営陣の
下、それぞれのプログラムの開発を引き続き進めます。Centessa社は、ライフサイエンス専門のベンチャーキャ
ピタルであるMedicxi社によって設立され、バイオ業界における優良な投資家グループからの250百万米ドルのシ
リーズAの資金調達を、募集額を上回る申し込みをもって完了しました。Centessa社は、ベストインクラスまた
はファーストインクラスとなる可能性があるプログラムを集約することで規模を獲得しつつも、個々のプログラ


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                                          そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信


ムは専門チームが進めることで、従来の開発プロセスを再構築・加速化する研究開発モデルを採用しています。
Centessa社は、この独自の運営体制により、既存の製薬企業が構造上抱えている、一部の非効率的な研究開発を
改善することを目指しています。Centessa社子会社の各チームは、それぞれ一つのプログラムまたは一つの生物
学的経路に特化した研究開発を、大きな裁量権をもつその領域の専門家の指揮の下、進めていきます。子会社の
各チームが、構造ベース創薬などの独自の機能を用い、優れたサイエンスの推進に特化して注力することで、
Centessa社はインパクトのある 医薬品を開発し、患者様に提供することが可能になります。当社グループと
Medicxi 社 に よ っ て 2019 年 2 月 に 設 立 さ れ た Orexia Limited 及 びInexia Limited か ら な る 新 会 社 Orexia
Therapeutics Limited(以下「Orexia社」)は、Centessa社に統合されました。Orexia社は、構造ベース創薬を
用いて、経口及び経鼻投与によるオレキシン受容体作動薬を開発しています。これらの作動薬はナルコレプシー
1型の治療を目指しており、オレキシン産生ニューロンの脱落の基礎病理、及び日中の過剰な眠気を特徴とする
他の神経障害に直接作用する可能性があります。当社グループは、引き続きOrexia社に研究開発受託サービスを
提供しており、Orexia社に対する当社グループの保有株式は持分に見合ったCentessa社に対する保有株式に転換
されています。


 2021年4月21日、Centessa社は、Centessa Pharmaceuticals plc.の米国預託株式(以下「本件ADS」)の新規
株式公開に関する登録届出書(Form S-1)を米国証券取引委員会「以下「SEC」」に提出しました。2021年6月
4日 、本件ADSの新規株式公開 が完了 し、時価総額 は17億米 ドル 、資金調達額 は379.5百万米 ドルとなり 、
「CNTA」のティッカーシンボルでNASDAQ Global Marketに上場されました。2021年9月30日現在、当社グループ
はCentessa Pharmaceuticals plc.の929,353株(同社発行済株式数の約1%)を保有しています。

       ®
InveniAI LLC
  2021年7月6日、当社グループは、人工知能(以下、「AI」)及び機械学習(以下、「ML」)を応用し、創薬
                                                                    ®
と開発におけるイノベーションに革新をもたらす世界的リーダーであるInveniAI LLC(以下「InveniAI社」)
と、新規研究開発提携を開始したことを発表しました。本提携の目的は、新薬創出のためにAIとMLを用いること
で、疾患に関与する免疫調節経路におけるGPCRの役割について論理的な根拠を見出し、免疫疾患領域における新
規治療薬のコンセプトを特定することです。そして、これらのターゲットをSBDDの基礎として活用し、既に市販
されている免疫治療薬より反応性が改善された新規化合物を創出することを目指します。今回の提携により、
InveniAI社のAIを活用した標的探索プラットフォームと、当社グループの世界をリードするGPCR構造ベース創薬
及び初期開発能力を組み合わせることで、アンメットメディカルニーズの高い疾患領域において、革新的な治療
薬を生み出すことが可能になります。

提携につながる新規候補物質創出のために当社グループ独自で行う創薬及び初期開発への投資


 当社グループは、パイプラインへの重要な投資を継続し、複数の創薬候補品の初期開発段階のプログラムで進
捗がありました。

 2021年1月5日、当社グループは、ムスカリン作動薬プログラムのグローバルな研究開発権・販売権が当社グ
ループに返還されることとなったことを発表しました。これには、本提携プログラムの下で開発中の全ての候補
薬、当社グループからAllergan Pharmaceuticals International Limited(以下「アラガン社」)に許諾した関
連する全ての知的財産、及び提携において収集した全ての臨床・前臨床データの権利が含まれます。本プログラ
ムに関する権利は、2016年4月にアラガン社が取得していましたが、2020年5月、アラガン社はAbbVie, Inc.
(以下「アッヴィ社」)によって買収されています。このグローバルでの権利を返還するという決定は、アッヴ
ィ社のパイプラインに関するビジネス上の判断に基づくものであり、本提携プログラムに関連したいかなる有効
性、安全性、またはその他のデータに基づき行われたものではありません。当社グループは、以来徹底的な検討
を行っており、本プログラムの2021年中の再提携に向けた戦略を決定しました。

旧当社100%子会社に関する活動


 当社グループは、株式会社アクティバスファーマ(以下「アクティバス社」)により当初創製された品目につ
いて、マイルストンを受領しました。


  2021年3月11日、当社グループは、Formosa Pharmaceuticals, Inc.(以下「Formosa社」)が、米国において
APP13007について370名の白内障手術後の眼内炎及び疼痛患者を対象とした無作為化第Ⅲ相臨床試験を開始した
ことを発表しました(ClinicalTrials.gov 認識番号: NCT04739709)。APP13007は、ステロイドのナノ粒子製剤


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                              そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信


であり、術後眼炎疼痛治療薬として開発が進められています。今回の進捗により、当社グループはFormosa社よ
り2.5百万米ドルのマイルストンを受領しました。APP13007は、当社の100%子会社であったアクティバス社が、
デザイン・研究開発を行っていました。2017年8月、当社は、アクティバス社の全株式を、医薬品原薬製造に強
みを持つ台湾証券取引所上場企業Formosa Laboratories, Inc.の100%子会社であるFormosa社へ譲渡しました。
                                                   ®
本譲渡は、当社グループの成長戦略の中心が、GPCRをターゲットとした独自のStaR 技術並びにSBDD技術から生
み出される新薬のデザイン・研究開発へと移行したことによるものです。

資金調達に関する活動


 2021年7月27日、当社グループは、2026年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(以下「本新株予約権
付社債」)の額面金額300億円の発行を完了しました。本新株予約権付社債の発行による調達資金の使途につい
ては、2025年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(以下「2025年満期新株予約権付社債(既発)」)の
買入消却に充当済であり、また、当社戦略の執行柔軟性を高めるべく、戦略的成長投資資金の獲得、資金調達コ
ストの低減、2025年満期新株予約権付社債(既発)の満期償還日の実質的な延長、及び更なる財務基盤強化に充
当します。


2021年7月28日、当社グループは、2025年満期新株予約権付社債(既発)の額面金額160億円のうち、157.5億円
の買入消却を実施しました。なお、残存額面金額2.5億円につきましては、2021年9月に全額株式に転換されて
います。




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                              そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信


当社グループの当第3四半期連結累計期間の経営成績

  2021年9月30日現在、当社グループの従業員数は196人(2020年12月31日時点比6名増加)です。


  以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益3,590百万円(前年同四半期比853百万円減少)、
営業損失4,225百万円(前年同四半期は1,217百万円の損失)、税引前四半期損失4,152百万円(前年同四半期は
1,478百万円の損失)、四半期損失1,825百万円(前年同四半期は1,642百万円の損失)となりました。


                                                               (単位:百万円)
                       当第3四半期連結累計期間          前第3四半期連結累計期間
                        (自 2021年1月1日          (自 2020年1月1日     増減
                        至 2021年9月30日)         至 2020年9月30日)

売上収益                                 3,590             4,443         △853

 売上原価に係る現金支出                         △523              △421          △102

 研究開発費に係る現金支出                   △4,010                △2,411        △1,599

 販売費及び一般管理費に係る現金支出              △1,832                △1,339         △493

 その他の収益及びその他の費用 (※1)                   117                42            75

現金利益又は損失(△) (※2)                △2,658                   314        △2,972

 非現金支出費用                        △1,567                △1,531          △36

営業損失(△)                         △4,225                △1,217        △3,008

 金融収益及び金融費用 (※1)                     △249                 43         △292

 持分法投資損益                               116             △304            420
 持分法で会計処理されている投資の減損損
                                      206                 -            206
 失戻入益

税引前四半期損失(△)                     △4,152                △1,478        △2,674

四半期損失(△)                        △1,825                △1,642         △183


USD:JPY(期中平均為替レート)               108.86               107.57          1.29

GBP:JPY(期中平均為替レート)               150.88               136.69         14.19
※1.「その他の収益及びその他の費用」並びに「金融収益及び金融費用」は、純額で表示しております。
 2.「現金利益又は損失(△)」は営業利益に有形固定資産の減価償却費、無形資産の償却費、株式報酬費用及
  び減損損失を加算した金額を表示しております。

  当社グループは、医薬事業の単一セグメントであるため、報告セグメント別の記載は省略しています。




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                              そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信


  当第3四半期連結累計期間の経営成績及び分析は以下のとおりです。

(売上収益)
                                                                     (単位:百万円)
                       当第3四半期連結累計期間          前第3四半期連結累計期間
                        (自 2021年1月1日          (自 2020年1月1日           増減
                        至 2021年9月30日)         至 2020年9月30日)

マイルストン収入及び契約一時金                      1,366             1,962              △596
ロイヤリティ収入                             1,704             1,762              △58
医薬品販売                                 △45                 -                △45
その他                                    565               719              △154
 合計                                  3,590             4,443              △853


  当第3四半期連結累計期間の売上収益は、前年同四半期に比べ853百万円減少し、3,590百万円となりました。

  当第3四半期連結累計期間のマイルストン収入及び契約一時金に関する収益は、前年同四半期比596百万円減
 少し、1,366百万円となりました。マイルストン収入及び契約一時金は、あらかじめ定められた成果を達成でき
 るかどうか、あるいは新規提携契約が締結できるかどうかによって、四半期毎に変動する可能性があります。当
 第3四半期連結累計期間のマイルストン収入及び契約一時金に関する収益の減少は、主に当第3四半期連結累計
 期間に5件のマイルストンを達成し882百万円を計上した一方、前年同四半期に1件の契約一時金及び5件のマ
 イルストンを達成し1,664百万円を計上していたことによるものです。加えて、医薬品の販売に係る損失補填金
 の支払いにより、売上収益の500百万円の戻入れを計上しました。なお、これとは別に、本件に関連する収入450
 百万円が2021年12月期第4四半期連結会計期間に売上収益として計上される予定です。また、当第3四半期連結
 累計期間における前受収益から売上収益への振替額は前年同四半期比686百万円増加し、上記の売上収益の減少
 が一部相殺されています。

  当第3四半期連結累計期間のロイヤリティに関する収益は、前年同四半期比58百万円減少し、1,704百万円と
                                                               (注)
 なりました。これは導出先であるNovartis International AG(以下「ノバルティス社」) によるウルティブ
  ®       ®     ®             ®           ®       ®
 ロ ブリーズヘラー 、シーブリ ブリーズヘラー 及びエナジア ブリーズヘラー の売上に関連するものです。

  (注)
          グリコピロニウム臭化物とその製剤の独占的開発・販売権は、2005年4月に、当社グループ及び共同
                                                                ®             ®
          開発パートナーであるVectura社からノバルティス社に導出しています。シーブリ 、ウルティブロ 、
              ®            ®
          エナジア 及びブリーズヘラー はノバルティス社の登録商標です。

(営業費用)
                                                                     (単位:百万円)
                       当第3四半期連結累計期間          前第3四半期連結累計期間
                        (自 2021年1月1日          (自 2020年1月1日           増減
                        至 2021年9月30日)         至 2020年9月30日)

売上原価に係る現金支出                            523               421                102

研究開発費に係る現金支出                         4,010             2,411              1,599

販売費及び一般管理費に係る現金支出                    1,832             1,339                493

非現金支出費用                              1,567             1,531                 36

 売上原価                                 115               110                  5

 研究開発費                                 322               285                 37

 販売費及び一般管理費                          1,056             1,136              △80

 その他の費用                                74                 -                 74




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                            そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信


 売上原価に係る現金支出
  当第3四半期連結累計期間の売上原価に係る現金支出は、前年同四半期比102百万円増加し、523百万円となり
 ました。売上原価に係る現金支出は、契約に基づき顧客に提供される研究開発受託サービスに関する人件費並び
 に研究施設の消耗品費等で構成されています。

 研究開発費に係る現金支出
  当第3四半期連結累計期間の研究開発費に係る現金支出は、前年同四半期比1,599百万円増加し、4,010百万円
 となりました。これは主に、当第3四半期連結累計期間において当社独自の開発プログラムの活動水準を高めた
 こと、新たな共同研究への支出、ポンド高の影響によるものです。特に、2021年1月、統合失調症及びその他の
 神経疾患に対するムスカリン作動薬プログラムがアッヴィ社から当社グループに返還されたことを受け、本プロ
 グラムの前臨床及び臨床開発を進めるために、当社グループは、2021年12月期は研究開発投資を強化していま
 す。当社グループは、近い将来、ムスカリン作動薬プログラムのポートフォリオについて提携を行う意向であ
 り、それが実現した場合、中枢神経系疾患に対する本プログラムに関連した臨床試験の費用とリスクを、資本力
 のあるグローバルパートナーに負担頂くことができるという効果が期待できると考えています。当社グループ
 は、提携により、本プログラムの後期開発を加速させ、これらの新規医薬品をより早く患者様にお届けするとい
 う当社グループのビジョンを後押しすることができると見込んでいます。また、2020年3月のCOVID-19パンデミ
 ック宣言後、支出が減少したことから、前第3四半期連結累計期間における費用は通常時より低い水準となりま
 した。さらに、前第3四半期連結累計期間において外部委託企業との開発費用の負担を見直したことによる一時
 的な費用減少があったことも当期の増加要因となっています。当社グループは、2021年12月期の研究開発費が増
 加すると見込んでおり、通期の研究開発費に係る現金支出は5,000百万円から5,750百万円の見込みに変更します
 (従来の4,000百万円から5,000百万円の見込みから増加)。この変更は、価値の高い自社プログラムへの投資の
 増加と返還されたムスカリン作動薬プログラムに係る開発の加速を反映したものです。
  当第3四半期連結累計期間においては、研究開発費全体の98%は英国における活動によるものです。

 販売費及び一般管理費に係る現金支出
  当第3四半期連結累計期間 の販売費及び一般管理費に係る現金支出は、前年同四半期比493百万円増加し、
 1,832百万円となりました。これは主に成長戦略を引き続き評価するために人件費及び専門家に支払うアドバイ
 ザリーフィーが増加したこと、及び前第3四半期連結累計期間において株価の減少に伴い株式報酬費用に係る英
 国の社会保険料が例年の同四半期より減少したことの反動増によるものです。当第3四半期連結累計期間の販売
 費及び一般管理費に係る現金支出は、前第3四半期連結累計期間比増加しているものの、予算に沿って進捗して
 いることから、販売費及び一般管理費に係る現金支出の通期見込みは1,800百万円から2,300百万円で据え置きま
 す。


 非現金支出費用
  当第3四半期連結累計期間の非現金支出費用は、有形固定資産の減価償却費、無形資産の償却費、株式報酬費
 用及び減損損失で構成されています。当第3四半期連結累計期間の非現金支出費用は、前年同四半期比36百万円
 増加し、1,567百万円となりました。当第3四半期連結累計期間の有形固定資産の減価償却費は410百万円(前年
 同四半期比38百万円減少)、無形資産の償却費は551百万円(前年同四半期比76百万円減少)、株式報酬費用は532
 百万円(前年同四半期比76百万円増加)となりました。また当第3四半期連結累計期間において、株式会社そーせ
         ®
 いのオラビ 錠の収益性が低下したことにより無形資産を74百万円減損しています。

(営業損益)
  当第3四半期連結累計期間の営業損益は、4,225百万円の損失(前年同四半期は1,217百万円の損失)となりまし
 た。営業損失が増加した主な要因は、売上収益の減少及び営業費用の増加によるものです。

(金融収益及び金融費用)
  当第3四半期連結累計期間の金融収益及び金融費用の純額は、前年同四半期比は292百万円悪化し、249百万円
 の費用超過となりました。これは主に、2025年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の買入消却に係る損
 失を計上したことによるものです。

(持分法による投資損益)
  当第3四半期連結累計期間の持分法による投資損益は、前年同四半期比420百万円増加し、116百万円の投資利
 益となりました。これは主に、関連会社であるMiNA (Holdings) Limited単体の利益が前年同四半期は損失であ
 ったのに対し、当第3四半期連結累計期間は利益を計上したことによるものです。


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                                 そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信



 (持分法で会計処理されている投資の減損損失戻入益)
   当第3四半期連結累計期間の持分法で会計処理されている投資の減損損失戻入益は、206百万円となりまし
  た。これは、当社グループの関連会社であったJITSUBO株式会社の公正価値が増加したことによるものです。な
  お、2021年4月に当社グループが保有していた同社株式は全て売却しています。

 (法人所得税費用)
    当第3四半期連結累計期間の法人所得税費用は、△2,327百万円(前年同四半期は164百万円)となりました。こ
  の法人所得税費用のマイナス計上は、税引前四半期損失に年度の見積実効税率を乗じた結果生じております。英
  国での研究開発を主体としている当社グループの事業の特性上、英国の研究開発税制に基づく230%の所得控除
  及び予測変更等の影響により、各四半期で変更することがあります。したがって、当第3四半期連結会計期間の
  法人所得税費用は、当連結会計年度と大きく異なる可能性があります。


 (四半期損益)
    当第3四半期連結累計期間の四半期損益は、1,825百万円の損失(前年同四半期は1,642百万円の損失)となりま
  した。四半期損失が増加した主な要因は、当第3四半期連結累計期間において法人所得税費用がマイナス計上と
  なった一方で、営業損失が増加したことによるものです。


(2)財政状態に関する説明
  ① 資産、負債及び資本の状況
   (資産)
   当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ12,491百万円増加し、88,956百万円
  となりました。これは主に、ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の発行及び買入消却による現金及び現金同
  等物の増加、米国NASDAQに上場したCentessa Pharmaceuticals plc.株式の評価益による金融資産の増加、及び
  ポンド高により当社連結子会社であるHeptares Therapeutics Ltd.が保有する資産の円換算額が増加したことに
  よるものです。


  (負債)
    当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ11,099百万円増加し、35,183百万円と
  なりました。これは主に、額面16,000百万円のユーロ円建転換社債型新株予約権の買入消却及び転換を行ったこ
  とにより、帳簿価額が14,937百万円減少した一方で、新規に額面30,000百万円発行したことにより帳簿価額が
  27,212百万円増加したことによるものです。


  (資本)
    当第3四半期連結会計期間末における資本は、前連結会計年度末に比べ1,392百万円増加し、53,773百万円と
   なりました。これは主に、当第3四半期連結累計期間において株式及び転換社債型新株予約権に係る取引により
   減少した一方で、包括利益合計額が増加したことによるものです。

    なお、現金及び現金同等物並びに有利子負債の総資産に占める比率及び親会社所有者帰属持分比率は、それぞ
   れ56.0%、32.7%及び60.4%となりました。

  ② キャッシュ・フローの状況
    当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ9,833百万円増加し、当
  第3四半期連結会計期間末は49,841百万円となりました。
  当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)
    当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは2,888百万円の支出となりました。これは
  主に、営業に関する支出が売上収益を上回ったことによるものです。

  (投資活動によるキャッシュ・フロー)
   当第3四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは379百万円の収入となりました。これは主
  に、条件付対価の決済による収入273百万円、及び関連会社であるJISTUBO株式会社の株式売却による収入206百
  万円によるものです。


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                              そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信


  (財務活動によるキャッシュ・フロー)
    当第3四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは11,191百万円の収入となりました。これは
   主に、ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の買入消却を行ったことにより社債の買入消却による支出が
  18,958百万円となった一方で、新規に発行したことにより社債の発行による収入が29,877百万円になったことに
  よるものです。

  (現金及び現金同等物の為替変動による影響)
    当第3四半期連結累計期間の現金及び現金同等物の為替変動による影響は1,151百万円の増加となりました。
  これは主に、円安ポンド高・ドル高の影響によるものです。

(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
    当社グループは創薬ビジネスの拡大に引き続き注力し、成長機会を十分に活用していくことが可能な状況にあ
  ります。当社グループは、SBDDプラットフォームと極めて生産性の高い創薬エンジンにより、複数の有望な新薬
  候補物質を創出しており、全てのプログラムを資本効率良く早期に進展させるため、提携及び共同投資による活
  動の拡大を図ります。同時に、競争力を維持し、高いアンメットメディカルニーズの存在する分野における、次
  世代のプログラムからなる有望なパイプラインを進捗させるため、新たなテクノロジー、ツール及び能力強化の
  ための投資を行います。


   2021年12月期は、研究開発投資及び当社グループの発展につながる中期計画を後押しするための、収益を創出
  する企業の買収を実現するための取り組みを含む成長戦略への投資が増加すると見込んでいます。2021年1月、
  統合失調症及びその他の神経疾患に対するムスカリン作動薬プログラムがアッヴィ社から当社グループに返還さ
  れたことを受け、本プログラムの前臨床及び臨床開発を進めるために、当社グループは、2021年12月期は研究開
  発投資を強化しています。当社グループは、近い将来、ムスカリン作動薬プログラムのポートフォリオについて
  提携を行う意向であり、それが実現した場合、神経疾患に対する本プログラムに関連した臨床試験の費用とリス
  クを、資本力のあるグローバルパートナーに負担頂くことができるという効果が期待できると考えています。当
  社グループは、提携により、本プログラムの後期開発を加速させ、これらの新規医薬品をより早く患者様にお届
  けするという当社グループのビジョンを後押しすることができると見込んでいます。さらに、SARS-CoV-2 Mpro
  阻害剤プログラムを推進するための助成金獲得に向けた世界的な慈善団体との協議が進展しており、他の抗ウイ
  ルス薬との併用を必要としない単剤での迅速な開発を目指しています。

   過去数年と同様に、当社グループの戦略は不変であり、基礎となる創薬ビジネスにおいては、企業価値向上の
  追求のために、引き続き経営資源と資本のバランスを持続可能なものとしてまいります。
   ・  基礎となる創薬ビジネスにおける研究開発費に係る現金支出は5,000百万円から5,750百万円の見込みに
      変更します。(従来の4,000百万円から5,000百万円の見込みから増加)
      ・  この変更は、価値の高い自社プログラムへの投資の増加と返還されたムスカリン作動薬プログ
         ラムに係る開発の加速を反映したものです。
   ・  基礎となる創薬ビジネスにおける一般管理費に係る現金支出は1,800百万円から2,300百万円を見込みま
      す。(据え置き)
   ・  新規提携に伴う一時金を見込みます。
   ・  創薬及び研究開発に関する既存の提携先からのマイルストンに関する収益を見込みます。
   ・  コストベースの管理を徹底しつつ、引き続き創薬プラットフォームを補完し将来性を確保するテクノロ
      ジー、ツール及び能力への投資とともに、次世代候補品の進展を図ります。
   ・  長期的な収益成長を確保するための転機となる可能性を持った企業買収を引き続き検討します。
   ・  当社グループの創薬及び初期開発の新規ターゲットへの拡大を図ります。
   ・  日本国内市場向けの後期臨床開発段階にあるアセットの導入を引き続き検討します。

   当社グループは、2024年までの創薬及び初期開発活動のための十分な資金を確保しています。


  (注)予想為替レートはUSD:JPY=106としています。




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                        そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信


2.要約四半期連結財務諸表及び主な注記
(1)要約四半期連結財政状態計算書
                                                 (単位:百万円)
                      当第3四半期連結会計期間          前連結会計年度
                        (2021年9月30日)       (2020年12月31日)

資産
 非流動資産
  有形固定資産                           3,752                   3,824
  のれん                             14,785               14,134
  無形資産                            12,050               11,802
  持分法で会計処理されている投資                  3,433                3,087
  その他の金融資産                         3,107                   1,593
  その他の非流動資産                           13                       7
  非流動資産合計                         37,140               34,447
 流動資産
  営業債権及びその他の債権                     1,046                    939
  未収法人所得税                            261                    420
  その他の金融資産                            84                     -
  その他の流動資産                           584                  651
  現金及び現金同等物                       49,841               40,008
  流動資産合計                          51,816               42,018
 資産合計                             88,956               76,465


負債及び資本
負債
 非流動負債
  繰延税金負債                           1,411                   2,457
  企業結合による条件付対価                       507                   1,107
  社債                              27,307               14,789
  リース負債                            1,630                1,664
  その他の非流動負債                          550                   1,082
  非流動負債合計                         31,405               21,099
 流動負債
  営業債務及びその他の債務                     1,299                   1,508
  企業結合による条件付対価                       437                     -
  未払法人所得税                            124                     29
  リース負債                              190                     170
  その他の流動負債                         1,728                   1,278
  流動負債合計                           3,778                   2,985
 負債合計                             35,183               24,084
資本
  資本金                             41,036               40,220
  資本剰余金                           28,934               30,452
  自己株式                               △0                  △0
  利益剰余金                          △12,610             △10,785
  その他の資本の構成要素                    △3,587               △7,506
  親会社の所有者に帰属する持分                  53,773               52,381
 資本合計                             53,773               52,381
 負債及び資本合計                         88,956               76,465




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(2)要約四半期連結包括利益計算書
                                                      (単位:百万円)
                           当第3四半期連結累計期間         前第3四半期連結累計期間
                            (自 2021年1月1日         (自 2020年1月1日
                            至 2021年9月30日)        至 2020年9月30日)


売上収益                                    3,590              4,443
売上原価                                    △638               △531
売上総利益                                   2,952              3,912
研究開発費                                 △4,332              △2,696
販売費及び一般管理費                            △2,888              △2,475
その他の収益                                   118                  45
その他の費用                                  △75                  △3
営業損失(△)                               △4,225              △1,217
金融収益                                     478                 538
金融費用                                    △727               △495
持分法による投資損益(△は損失)                         116               △304
持分法で会計処理されている投資の減損損失戻入益                  206                 -
税引前四半期損失(△)                           △4,152              △1,478
法人所得税費用                                 2,327              △164
四半期損失(△)                              △1,825              △1,642


その他の包括利益
 純損益に振り替えられることのない項目
  その他の包括利益を通じて公正価値で測定するも
  のとして指定した資本性金融商品の公正価値の純                1,234                 28
  変動額
  純損益に振り替えられる可能性のない項目合計                 1,234                 28
 純損益に振り替えられる可能性のある項目
  在外営業活動体の為替換算差額                        2,685             △1,705
  純損益に振り替えられる可能性のある項目合計                 2,685             △1,705
 その他の包括利益合計                             3,919             △1,677
四半期包括利益合計                               2,094             △3,319


四半期損失の帰属(△):
 親会社の所有者                              △1,825              △1,642
 非支配持分                                     -                 △0
四半期損失(△)                              △1,825              △1,642


四半期包括利益の帰属:
 親会社の所有者                                2,094             △3,319
 非支配持分                                     -                 △0
四半期包括利益                                 2,094             △3,319


1株当たり四半期損失(△)(円)
基本的1株当たり四半期損失(△)                      △22.50              △21.03
希薄化後1株当たり四半期損失(△)                     △22.50              △21.03




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(3)要約四半期連結持分変動計算書
     当第3四半期連結累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)
                                                                                  (単位:百万円)
                                                                     親会社の
                                                          その他の資本     所有者に
                  資本金      資本剰余金     自己株式       利益剰余金                          非支配持分   資本合計
                                                           の構成要素     帰属する
                                                                     持分合計
2021年1月1日時点の残高    40,220    30,452      △0      △10,785     △7,506    52,381       -    52,381
 四半期損失(△)             -         -        -       △1,825         -     △1,825       -    △1,825
 その他の包括利益             -         -        -           -       3,919     3,919       -     3,919
四半期包括利益合計             -         -        -       △1,825      3,919     2,094       -     2,094
 新株の発行               689      △88        -           -          -        601       -       601
 株式報酬費用               -        532       -           -          -        532       -       532
 転換社債型新株予約権付社債
                      -      1,809       -           -          -      1,809       -     1,809
 の発行
 転換社債型新株予約権付社債
                      -     △3,877       -           -          -     △3,877       -    △3,877
 の買入消却
 転換社債型新株予約権付社債
                     127       106       -           -          -        233       -       233
 の転換
所有者との取引額合計           816    △1,518       -           -          -      △702        -     △702
2021年9月30日時点の残高   41,036    28,934      △0      △12,610     △3,587    53,773       -    53,773




         前第3四半期連結累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年9月30日)
                                                                                  (単位:百万円)
                                                                     親会社の
                                                          その他の資本     所有者に
                  資本金      資本剰余金     自己株式       利益剰余金                          非支配持分   資本合計
                                                          の構成要素      帰属する
                                                                     持分合計
2020年1月1日時点の残高    37,479    26,548      △0      △12,264     △6,688    45,075       3    45,078
 四半期損失(△)             -         -        -       △1,642         -    △1,642       △0   △1,642
 その他の包括利益             -         -        -           -      △1,677   △1,677       -    △1,677
四半期包括利益合計             -         -        -       △1,642     △1,677   △3,319       △0   △3,319
 新株の発行             2,732     2,402       -           -          -      5,134      -      5,134
 株式報酬費用               -        499       -           -          -        499      -        499
 転換社債型新株予約権付社債
                      -        841       -           -          -        841      -        841
 の発行
 子会社の支配喪失に伴う変動       -          -        -           -          -        -        △3       △3
所有者との取引額合計         2,732     3,742       -           -          -      6,474      △3     6,471
2020年9月30日時点の残高   40,211    30,290      △0      △13,906     △8,365    48,230      -     48,230




                                       - 13 -
                             そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信


(4)要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書
                                                      (単位:百万円)
                           当第3四半期連結累計期間         前第3四半期連結累計期間
                            (自 2021年1月1日         (自 2020年1月1日
                            至 2021年9月30日)        至 2020年9月30日)

営業活動によるキャッシュ・フロー
 税引前四半期損失(△)                          △4,152              △1,478
 減価償却費及び償却費                              961               1,008
 株式報酬費用                                   532                 456
 減損損失                                      74                 -
 投資有価証券評価損益(△は益)                          △3                △291
 投資有価証券売却損益(△は益)                           -                   73
 出資金運用損益(△は益)                              -                   75
 条件付対価に係る公正価値変動額(△は益)                   △348                △49
 為替差損益(△は益)                             △131                 23
 受取利息                                    △3                 △33
 支払利息                                    349                  114
 持分法による投資損益(△は益)                        △116                  304
 持分法で会計処理されている投資の減損損失戻入益                △206                   -
 営業債権及びその他の債権の増減額(△は増加)                  244                 601
 営業債務の増減額(△は減少)                          △65                △319
 長期前受収益の増減額(△は減少)                       △163                  532
 その他                                     △62                   19
 小計                                   △3,089                1,035
 補助金の受取額                                   -                    2
 利息及び配当金の受取額                               3                   33
 利息の支払額                                 △130                  △7
 法人所得税の還付額                               382                1,336
 法人所得税の支払額                               △54                △167
 営業活動によるキャッシュ・フロー                     △2,888                2,232
投資活動によるキャッシュ・フロー
 有形固定資産の取得による支出                          △97                △54
 無形資産の取得による支出                            △3                 △10
 子会社の支配喪失に伴う現金及び現金同等物の変動
                                           -                △577
 額
 関連会社の売却による収入                             206                  -
 投資有価証券の売却による収入                            -                  238
 投資事業組合からの分配による収入                          -                  295
 条件付対価の決済による収入                            273                  -
 その他                                       -                  △1
 投資活動によるキャッシュ・フロー                         379               △109
財務活動によるキャッシュ・フロー
 リース負債の返済による支出                          △138                △168
 社債の発行による収入                            29,877              15,902
 社債の買入消却による支出                         △18,958                  -
 条件付対価の決済による支出                          △191                △190
 株式の発行による収入                               601               5,134
 財務活動によるキャッシュ・フロー                      11,191              20,678
現金及び現金同等物の為替変動による影響                     1,151               △376
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                     9,833              22,425
現金及び現金同等物の期首残高                         40,008              15,375
現金及び現金同等物の四半期末残高                       49,841              37,800




                           - 14 -
                           そーせいグループ㈱ (4565) 2021年12月期 第3四半期決算短信


(5)要約四半期連結財務諸表に関する注記事項
 (継続企業の前提に関する注記)
   該当事項はありません。


 (会計方針の変更)
  該当事項はありません。

 (会計上の見積りの変更)
   該当事項はありません。


 (セグメント情報)
   当社グループは、医薬事業の単一セグメントであるため、記載を省略しています。


 (重要な後発事象)
   該当事項はありません。




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