4565 M-SOSEI 2021-01-05 15:30:00
ムスカリン作動薬プログラムのグローバルな研究開発権・販売権が返還 [pdf]

     PRESS RELEASE

                                                               2021 年 1 月 5 日
各位
                                本店所在地      東京都千代田区麹町二丁目1番地
                                会社名        そーせいグループ株式会社
                                           (コード番号 4565 東証マザーズ)
                                代表者        代表執行役会長兼社長 CEO
                                           田村眞一
                                問い合せ先      IR & コーポレートストラテジー部
                                           西下進一朗
                                電話番号       03-5210-3290(代表)



                 ムスカリン作動薬プログラムのグローバルな
                     研究開発権・販売権が返還

 当社グループは、ムスカリン作動薬プログラムのグローバルな研究開発権・販売権が当社グループに
返還されることとなりましたので、お知らせいたします。


 本プログラムに関する権利は、2016 年 4 月に Allergan Pharmaceuticals International Limited(以下、
「アラガン社」)が取得していましたが、2020 年 5 月、アラガン社は AbbVie Inc.(以下、「アッヴィ
社」)によって買収されています。


 このグローバルでの権利を返還するという決定は、アッヴィ社のパイプラインに関するビジネス上の
判断に基づくものであり、本提携プログラムに関連したいかなる有効性、安全性、またはその他のデー
タに基づき行われたものではありません。


 このような背景から、アッヴィ社は、本提携プログラムの下で開発中のすべての候補薬、当社グルー
プからアラガン社に許諾した関連するすべての知的財産、および提携において収集したすべての臨床・
前臨床データの権利を、当社グループに返還すると通知しました。


 当社グループは、本プログラムのさらなる開発と再提携に向けた戦略決定のため、徹底的な検討を行
います。この検討の結果は、本年 2 月の当社グループ 2020 年 12 月期決算発表の前後にご報告する予
定です。なお、本件による 2021 年 12 月期の当社連結業績に与える直接的な影響は軽微ですが、今後
開示すべき事項が発生した場合には、速やかにお知らせいたします。


 当社代表執行役会長兼社長 CEO である田村眞一は次のように述べています。「新規サブタイプ選択
的ムスカリン受容体作動薬(M4、M1、および M1/M4 デュアル作動薬)ポートフォリオの権利が返還さ
れることを喜ばしく思います。これまでのアラガン社との良好な関係に恵まれ、多くの臨床および非臨
床開発候補品のデータを取得できたことは当社にとって大変貴重なものであり、今後のムスカリン受容
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体作動薬の研究および開発に大いに役立てることができるでしょう。アラガン社の本プログラムへの貢
献に感謝しています。昨年 6 月に発表した炎症性疾患を標的とした新規プログラムについては、アッヴ
ィ社と積極的に取り組みを続けてまいります。」


 「アラガン社との提携で得られた重要な成果は、重篤で患者の肉体的・精神的負担も大きい AD、統
合失調症およびその他の神経疾患に対する革新的新薬創出のために、ムスカリン作動薬を使うという
我々のアプローチの有用性が裏付けられたことです。また、これらの疾患治療にムスカリン作動薬を使
用することに対し、メカニズムの検証が進み、業界の関心も高まっていることを心強く思っています。」


 「さらに、本研究開発提携において、臨床試験で得られた知見と高度な創薬技術を活用して、
HTL0018318 とは異なる化学構造の次世代の選択的ムスカリン作動薬の幅広いパイプラインが生み出さ
れました。これらの差別化された新規医薬品候補には、さらなる開発を進める上で魅力的な特徴があり
ます。」


 「HTL0018318 の初期の臨床試験で観察されたシグナルによって、選択的 M1 作動薬の価値が高まり、
我々は新たな化学構造を持った当該作動薬の開発を進めてきました。我々は、さらなる分析を行い、ど
の選択的 M1 作動薬プログラムを優先すべきかの判断を行います。」


 「我々は今回の返還を好機ととらえ、本年 2 月の 2020 年 12 月期決算発表前後に、本プログラムの
さらなる開発と再提携に向けた戦略を発表できることを楽しみにしています。」


当社グループとアラガン社のライセンス契約について
 当社グループとアラガン社は、2016 年 4 月にグローバルな研究開発・販売に係る提携契約を締結し、
その下でアラガン社は、当社グループの新規サブタイプ選択的ムスカリン受容体作動薬(M4 、M1、お
よび M1/M4 デュアル作動薬)の広範なポートフォリオに関して、AD を含む主要神経障害の治療薬開発
におけるグローバルな独占的権利を取得しました。


 2021 年 1 月 4 日をもって、本ライセンス契約は終了しました。アラガン社に許諾され、その後提携
を通じて追加されたムスカリンプログラムに関連するすべての知的財産権、およびすべての前臨床・臨
床データは当社グループが再取得することになります。


ムスカリン受容体について
 ムスカリン受容体は、脳、心血管系、消化管などのさまざまな組織に分布する G タンパク質共役受
容体(GPCR)です。脳内の M4 および M1 受容体への選択的作用は、統合失調症、アルツハイマー病、
パーキンソン病などの神経疾患の認知および神経心理学的症状を治療するための臨床的に評価されてい
るアプローチです。これまで、M4 および M1 受容体を選択的に標的とする医薬品の開発は、M2 および
M3 受容体への作用による有害事象の発現のため、これまで成功には至っていません。そのため、M2 ま
たは M3 受容体に影響を与えない極めて選択性の高い M4 または M1 作動薬が長く待ち望まれており、大
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型製品化とともに、重要なアンメット・メディカル・ニーズに対応する可能性を秘めているものと期待
されています。


                                                      以上


Sosei Heptares について
 当社グループは、G タンパク質共役受容体(GPCR)をターゲットとした独自の StaR®技術並びに構
造ベース創薬(SBDD)技術から生み出される新薬候補物質の探索および初期開発にフォーカスした、
国際的なバイオ医薬品企業グループです。当社グループは中枢神経系疾患、がん、消化器系疾患、炎症
性疾患、その他希少疾患など複数の疾患領域において、幅広いパイプラインの構築に取り組んでいます。


 これまでアッヴィ社、アストラゼネカ社、バイオヘイブン社、ジェネンテック社(ロシュ・グルー
プ)、GSK 社、ノバルティス社、ファイザー社および武田薬品工業株式会社などの大手グローバル製
薬企業、ならびにその他の新興バイオ医薬品企業と提携しています。当社グループは、東京に本社を置
き、英国のケンブリッジに研究開発施設を有しています。


 「Sosei Heptares」は、東京証券取引所に上場しているそーせいグループ株式会社(証券コード
4565)のコーポレートブランドです。「そーせい」、「Heptares」、当社グループのロゴおよび
StaR®は、当社グループの商標または登録商標です。


 詳しくは、ホームページ https://www.soseiheptares.com/をご覧ください。
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