4565 M-SOSEI 2019-02-20 15:30:00
内分泌障害治療薬として開発中のHTL0030310(選択的SSTR 5受容体作動薬)の第1相臨床試験を開始 [pdf]

     PRESS RELEASE

                                               2019 年 2 月 20 日
各位
                        本店所在地   東京都千代田区麹町二丁目1番地
                        会社名     そーせいグループ株式会社
                                (コード番号 4565 東証マザーズ)
                        代表者     代表執行役会長兼社長 CEO
                                田村眞一
                        問い合せ先   コーポレートコミュニケーション部
                                西下進一朗、岡田優
                        電話番号    03-5210-3290(代表)



             内分泌障害治療薬として開発中の HTL0030310
           (選択的 SSTR 5 受容体作動薬)の第Ⅰ相臨床試験を開始

 当社グループは、クッシング病を含む内分泌疾患治療を対象とする新規低分子 HTL0030310 の自社開
発において、第Ⅰ相臨床試験を開始しましたのでお知らせします。


 HTL0030310 は SSTR5(ソマトスタチン5)受容体に対する強力で選択的な作動薬です。当社グルー
プ独自の G タンパク質共役受容体(GPCR)の構造解析技術を駆使した構造ベース創薬(SBDD)によ
り設計された化合物であり、臨床試験入りした当社グループの医薬品候補薬としては 6 番目になります。


 HTL0030310 は下垂体の腺腫(良性腫瘍)からのホルモンの過剰放出を調節するように設計されてい
ます。下垂体ホルモンの血漿中濃度が上昇すると、クッシング病を含む多くの深刻な内分泌疾患を引き
起こします。クッシング病は、コルチゾールを過剰に分泌させる特徴があり、これにより、代謝や心血
管機能の維持およびストレス反応へ影響を与えます。


 HTL0030310 は SSTR2 よりも SSTR5 に対して高い選択性を有するようデザインされていることが特
徴です。この高い選択性により、有効性と投与量を制限する副作用のバランスを改善させることが期待
でき、特にクッシング病の患者様にとってのベストインクラスの薬として開発することができます。


 HTL0030310 の臨床試験デザインは、健康成人男女を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照、単
回皮下投与漸増用量試験です。本試験は英国にて実施され、最大 64 例の被験者を対象に安全性、忍容
性、薬物動態および薬力学を検討します。中間成績は 2019 年下期を見込んでおり、グルコースや他の
内分泌ホルモンの制御に対する HTL0030310 の効果、およびクッシング病や他の内分泌障害が対象とな
る可能性についての、最初の所見が得られるものと期待しています。


 この発表について、当社執行役副社長兼チーフ R&D オフィサーのマルコム・ウィアーは次のように述
べています。「HTL0030310 は、選択性の高い新規分子であり、当社グループ独自の SBDD 技術により、
      PRESS RELEASE

臨床試験入りを果たした 6 番目の候補薬です。私たちは本臨床試験を開始できたことのみならず、当社
独自の創薬基盤技術によって、複数の疾患に関わる GPCR をターゲットにした魅力的な候補薬を生み出
していることをうれしく思います。これらの候補薬は、独自の開発パイプラインの新たな展望や提携の
機会を生み出し、当社戦略を実行するための強固な基盤となります。」


クッシング病について
 クッシング病は、コルチゾールホルモンの過剰分泌によって引き起こされる衰弱性の内分泌障害であ
り、しばしば過剰な副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を分泌する下垂体腺腫(良性腫瘍)によって引き
起こされます。コルチゾールは代謝を調節し、心血管機能を維持し、身体のストレス反応を補助する重
要な役割を担っています。症状には、体重増加、中心性肥満、むくんだ赤ら顔、重度の疲労感および脱
力感、脈理(紫色のストレッチマーク)、高血圧、うつ病、不安などがあります。クッシング病は年間
1000 万〜1500 万人が発症し、一般的に 20〜50 歳の成人の、男性より女性に多い疾患です。クッシング
病の最も一般的な治療方法は、下垂体腫瘍の外科的切除とそれに続く放射線療法およびコルチゾール分
泌を減少させるための薬物療法です。


参考:アメリカ神経外科医協会(AANS)


                                                               以上


Sosei Heptares について
 当社グループは、G タンパク質共役受容体(GPCR)をターゲットとした独自の StaR®技術並びに構
造ベース創薬(SBDD)技術から生み出される新薬のデザイン・研究開発にフォーカスした、国際的な
バイオ医薬品企業グループです。当社グループは提携あるいは自社開発により中枢神経系疾患、がん、
代謝疾患、その他希少疾患など複数の疾患領域において、幅広いパイプラインの構築に取り組んでいま
す。現在進行中の開発プログラムには、Allergan 社との提携によるアルツハイマー病の対症療法を目的
とした候補薬や、AstraZeneca 社との提携によるがん治療を目的としたがん免疫療法の開発も含まれて
います。その他に、これまで Novartis 社、Pfizer 社、第一三共株式会社、ペプチドリーム社、Kymab 社、
MorphoSys 社等と提携しています。東京に本社を置き、英国のケンブリッジおよびスイスのチューリヒ
に研究開発施設を有しています。


 「Sosei Heptares」は、東京証券取引所に上場しているそーせいグループ株式会社のコーポレートブ
ランドです(証券コード 4565)。


 詳しくは、ホームページ https://www.soseiheptares.com/?ctry=jp をご覧ください。
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