4564 M-OTS 2021-11-25 11:30:00
MELK阻害剤「OTS167」の米国における急性骨髄性白血病に対する第I/II相臨床試験患者登録終了に関するお知らせ [pdf]

                                                   2021 年 11 月 25 日
各     位
                              神 奈 川 県 川 崎 市 高 津 区 坂 戸 3 - 2 - 1
                              オンコセラピー・サイエンス株式会社
                                          代表取締役社長      朴 在賢
                                       (コード番号 4564 東証マザーズ)
                                 (問い合せ先)     管理本部長     木村 謙二
                                             電話番号 044‐820‐8251


          MELK 阻害剤「OTS167」の米国における急性骨髄性白血病に対する
               第 I/II 相臨床試験患者登録終了に関するお知らせ


 当社にて実施中の MELK 阻害剤 OTS167 の急性骨髄性白血病に対する第 I/II 相臨床試験への
患者登録が終了いたしましたので、お知らせいたします。


    この臨床試験は、米国シカゴ大及びコーネル大学にて、急性骨髄性白血病を含む血液がん患者
を対象として OTS167 の静脈内反復投与における安全性及び推奨投与量の確認を行い、確認後に
は急性骨髄性白血病を含む予後不良の白血病においての POC(Proof of Concept:有効性や安全
性を含めて作用機序などが臨床において妥当であることの証明)を検証することを目的とした
ものです。本試験により、第 I 相の主目的である 5 日連続静脈内投与後の安全性・忍容性につい
て、一定の用量までの安全性が確認されました。昨今の新型コロナ感染症パンデミック等の状況
を鑑み、頻回な来院を不要とする投与方法・剤型での開発を進めるべく、本試験の投与経路であ
る静脈内投与については第 I 相の安全性確認をもって終了することにいたしました。


 すでにご報告しております通り、OTS167 は乳がん患者を対象に経口投与における第 I 相臨床
試験をアメリカ及び日本にて実施しております。また、オーストラリアで実施しました健常成人
を対象とした経口投与による消化管吸収性(バイオアベイラビリティ)の確認を主たる目的とす
る臨床試験において、ヒトでの良好な経口吸収性が確認されています。本試験で得られた安全性
及び薬物動態に関する臨床データを有効に活用し、一日も早くがんに苦しむ患者さんに届ける
ことができるよう、引き続き OTS167 の確実かつ迅速な開発を継続してまいります。


 OTS167 は、ゲノム包括的遺伝子解析により発見された新規キナーゼの MELK (Maternal
Embryonic Leucine zipper Kinase)を標的としたものです。OTS167 はがん幹細胞に対して強い細胞
増殖抑制効果が期待できる新しい作用機序(ファースト・イン・クラス)の分子標的治療薬です。
OTS167 は、すでに動物試験において、肺がん、前立腺がん、乳がん、膵臓がんなどに対し、強
力な抗腫瘍効果が確認されています。
 本件による 2022 年 3 月期当社業績への影響は軽微であります。


                                                               以上