4564 M-OTS 2021-07-16 16:00:00
食道がんに対するがん特異的ペプチドワクチンS-588410 第III相臨床試験完了に関するお知らせ [pdf]

                                             2021 年 7 月 16 日
各   位
                        神 奈 川 県 川 崎 市 高 津 区 坂 戸 3 - 2 - 1
                        オンコセラピー・サイエンス株式会社
                                     代表取締役社長     朴 在賢
                               (コード番号 4564 東証マザーズ)
                            (問い合せ先)     管理本部長    木村 謙二
                                      電話番号 044‐820‐8251




食道がんに対するがん特異的ペプチドワクチン S-588410 第Ⅲ相臨床試験完了に関するお知らせ


 当社が塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功)にライセン
スアウトしているがん特異的ペプチドワクチン S-588410 の食道がん患者を対象とした第Ⅲ相臨
床試験が完了いたしましたので、その解析結果をお知らせいたします。
 本試験は、術後補助療法としての S-588410 の有効性を確認するため、術前補助療法を施行し
た食道がんに対して手術した食道がん患者を対象とした第Ⅲ相プラセボ対照二重盲検無作為化
比較試験として 2015 年に開始したものです。


<解析結果>
 本試験の主要評価項目である無再発生存期間(RFS)に関して、S-588410 群とプラセボ群の比
較では、S-588410 群における RFS 延長について統計学的な有意差は認められませんでした。


 食道がん発生部位別あるいはリンパ節転移グレード別の探索的な部分集団解析では、S-588410
投与により一定の発生部位の患者さん集団で全生存期間(OS)が有意に延長され、またリンパ
節転移が多い患者さん集団では RFS や OS の改善が認められる傾向を確認しております。副次
評価項目のひとつである細胞傷害性 T リンパ球(CTL)誘導に関しては S-588410 投与により高
い誘導率が確認され、主な副作用は注射部位の皮膚反応であり、重篤な皮膚反応は認められませ
んでした。
 以上、得られた結果については更に詳細な解析を行い、今後のがんペプチドワクチン開発方針
の一助にする予定であります。


 当社は本試験結果を踏まえ、「オンコアンチゲン」由来のペプチドワクチンに関する契約締結
先である塩野義製薬株式会社と今後の開発計画について協議を継続して参ります。
 今後当社の研究開発方針を検討し、変更が発生した場合は速やかにお知らせする予定です。な
お、本件による2022年3月期連結業績への影響は現在精査中であり、開示が必要と判断された場
合には速やかに発表いたします。
                                                        以上