4564 M-OTS 2021-02-12 08:30:00
膀胱がん患者を対象としたS-588410第II相臨床試験結果学会発表のお知らせ [pdf]

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各      位
                                               神 奈 川 県 川 崎 市 高 津 区 坂 戸 3 - 2 - 1
                                               オンコセラピー・サイエンス株式会社
                                                                   代表取締役社長            朴 在賢
                                                           (コード番号 4564 東証マザーズ)
                                                     (問い合せ先)            管理本部長         木村 謙二
                                                                      電話番号 044‐820‐8251


           膀胱がん患者を対象とした S-588410 第Ⅱ相臨床試験結果学会発表のお知らせ


  2021 年 2 月 11 日(現地時間)、2021 年米国臨床腫瘍学会泌尿器がんシンポジウム(ASCO
the 2021 Genitourinary Cancers Symposium、オンライン開催)にて、当社が塩野義製薬株式会社
(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功)にライセンスアウトしているがん特異的
ペプチドワクチン S-588410 の膀胱がん患者を対象とした第Ⅱ相臨床試験結果に関するポスター
発表(タイトル:Phase II open-label study of S-588410 as maintenance monotherapy after first-line
platinum-containing chemotherapy in patients with advanced or metastatic urothelial carcinoma.)が行
われましたので、その概要をお知らせいたします。


  S-588410 は、膀胱がんにおいて発現の亢進が認められるがん精巣抗原(DEPDC1, MPHOSPH1,
URLC10, CDCA1 および KOC1)に由来する 5 種類の HLA-A*24:02 拘束性ペプチドからなるが
ん特異的ペプチドワクチンです。
  本試験は、日本および欧州で標準的化学療法後の進行性もしくは転移性尿路上皮がん患者 81
名を対象に、S-588410 の単剤維持療法としての有効性および安全性を S-588410 群と観察群とで
比較した第Ⅱ相臨床試験です。


【試験結果概要】
  S-588410 群の細胞傷害性 T 細胞(CTL)の誘導に関しては、投与後 12 週間で 45 例中 42 例
(93.3%)の患者でペプチド 5 種のいずれかを認識する CTL 誘導が確認され(主要評価項目)
                                                、
48 週間での CTL 誘導率は 95.6%まで増加しました。
    奏効率(完全奏功+部分奏功)は、S-588410 群で 8.9%(45 例中 4 例;観察群 0%)、無増悪生
存期間 (PFS)中央値は S-588410 群 18.1 週に対して観察群が 12.5 週、全生存期間(OS)中央
値は S-588410 群 71 週に対して観察群が 99 週でした。S-588410 群での有害事象として最も頻度
が高かったのは、注射部位の反応(45 例中 42 例;93.3%)でした。


  以上の結果は、S-588410 の高い CTL 誘導能と安全性を示しており、進行性もしくは転移性
膀胱がん患者の新たな維持療法の一つとなる可能性を示すものです。


                                                                                              以上