4564 M-OTS 2020-11-06 17:00:00
2021年3月期第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]

                   2021年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
                                                                                               2020年11月6日

上場会社名 オンコセラピー・サイエンス株式会社                                                             上場取引所                      東
コード番号 4564    URL https://www.oncotherapy.co.jp
代表者      (役職名) 代表取締役社長                          (氏名) 朴 在賢
問合せ先責任者 (役職名) 管理本部長                             (氏名) 木村 謙二                             TEL 044-820-8251
四半期報告書提出予定日      2020年11月9日
配当支払開始予定日        ―
四半期決算補足説明資料作成の有無 :           無
四半期決算説明会開催の有無            :   有 (アナリスト向け)

                                                                                               (百万円未満切捨て)

1. 2021年3月期第2四半期の連結業績(2020年4月1日∼2020年9月30日)
(1) 連結経営成績(累計)                                                                     (%表示は、対前年同四半期増減率)
                                                                                        親会社株主に帰属する
                         売上高                   営業利益                  経常利益
                                                                                          四半期純利益
                         百万円       %            百万円         %        百万円           %          百万円               %
2021年3月期第2四半期             100   △3.5           △838     ―            △835      ―             △756         ―
2020年3月期第2四半期             104   327.5         △1,218    ―           △1,218     ―            △1,256        ―
(注)包括利益 2021年3月期第2四半期  △756百万円 (―%) 2020年3月期第2四半期  △1,246百万円 (―%)
                                                    潜在株式調整後1株当たり四半期
                      1株当たり四半期純利益
                                                          純利益
                                             円銭                              円銭
2021年3月期第2四半期                               △4.29               ―
2020年3月期第2四半期                               △8.01               ―

(2) 連結財政状態
                            総資産                             純資産                         自己資本比率
                                            百万円                          百万円                                    %
2021年3月期第2四半期                     4,152                              3,881                                    91.4
2020年3月期                          5,088                              4,728                                    89.5
(参考)自己資本     2021年3月期第2四半期 3,794百万円                  2020年3月期 4,551百万円


2. 配当の状況
                                                       年間配当金
                 第1四半期末         第2四半期末                 第3四半期末                期末                  合計
                           円銭                  円銭               円銭                  円銭                    円銭
2020年3月期             ―                  ―                   ―                       0.00                      0.00
2021年3月期             ―                  ―
2021年3月期(予想)                                                ―                       0.00                      0.00

(注)直近に公表されている配当予想からの修正の有無 : 無



3. 2021年 3月期の連結業績予想(2020年 4月 1日∼2021年 3月31日)
 今期の連結業績予想については、本書提出日現在において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を起因とした当社グループ事業に対する具体的な
影響は軽微でありますが、当該事象の終息時期を見通すことができず、今後どの様な影響を受けるかを合理的に予測することが困難な状況にあります。
 さらに、売上高及び営業利益の予想値の公表が、当社グループ研究開発事業の導出活動ならびに受託検査業務における最大価値創出の阻害要因とし
て作用する可能性が想定されます。また、当社グループの研究開発費用の中には、提携契約の内容によって当社グループ負担または相手方負担のいず
れとなるのかが決定される費用も含まれております。
 これらの点を考慮して、現時点で当社グループは今回の業績予想について記載をしておりませんが、判明次第お知らせいたします。
※ 注記事項
(1) 当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 無
     新規 ― 社 (社名)              、   除外  ― 社 (社名)

(2) 四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用 : 無
(3) 会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
     ① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更  : 無
     ② ①以外の会計方針の変更         : 無
     ③ 会計上の見積りの変更          : 無
     ④ 修正再表示               : 無

(4) 発行済株式数(普通株式)
     ① 期末発行済株式数(自己株式を含む)     2021年3月期2Q   176,332,000 株 2020年3月期     176,332,000 株
     ② 期末自己株式数               2021年3月期2Q            ― 株 2020年3月期               ―株
     ③ 期中平均株式数(四半期累計)        2021年3月期2Q   176,332,000 株 2020年3月期2Q   156,993,286 株

※ 四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です

※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
 2021年3月期の業績予想が判明次第、お知らせいたします。
 当社は2020年11月19日にアナリスト向けの決算説明会を開催する予定です。
                       オンコセラピー・サイエンス株式会社(4564) 2021年3月期 第2四半期決算短信

○添付資料の目次
 
    1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………………………      2
     (1)経営成績に関する説明 ……………………………………………………………………………………………      2
     (2)財政状態に関する説明 ……………………………………………………………………………………………      6
     (3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ………………………………………………………………      6
    2.四半期連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………      7
     (1)四半期連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………      7
     (2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 ………………………………………………………      9
        四半期連結損益計算書                                            
         第2四半期連結累計期間 ………………………………………………………………………………………      9
        四半期連結包括利益計算書                                          
         第2四半期連結累計期間 ………………………………………………………………………………………      10
     (3)四半期連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………      11
     (4)四半期連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………      12
       (継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………………………      12
       (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) …………………………………………………………      12
       (セグメント情報等) ………………………………………………………………………………………………      12
    3.その他 ……………………………………………………………………………………………………………………      14
       継続企業の前提に関する重要事象等 ………………………………………………………………………………      14
 




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                        オンコセラピー・サイエンス株式会社(4564) 2021年3月期 第2四半期決算短信

1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
   当社グループは、元東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター長(現 公益財団法人がん研究会 がんプレシ
  ジョン医療研究センター所長、東京大学名誉教授、シカゴ大学名誉教授)中村祐輔教授と共同で、ほぼ全てのがん
  を対象とした網羅的な遺伝子発現解析等を実施し、既にがん治療薬開発に適した多くの標的分子を同定しておりま
  す。また、それらの標的に対し、低分子医薬、がんペプチドワクチン、抗体医薬等の、各領域における創薬研究を
  積極的に展開し、これら創薬研究の成果を基にした複数の臨床試験を実施しており、臨床試験準備中の医薬品候補
  物質も複数有しております。
   このような、「医薬品の研究及び開発」並びにこれらに関連する事業に加えて、がんプレシジョン医療関連事業
  を実施しております。
   がんは遺伝子の異常により引き起こされる病気です。がん細胞での遺伝子の網羅的な解析は、がんの診断及びが
  ん治療薬・治療法を選択するために非常に重要です。この解析を利用して、がんの早期診断や、がん患者さん一人
  ひとりの遺伝子情報に基づいた治療薬・治療法の選択をすることや新規の免疫療法につなげていくことをがんプレ
  シジョン医療といい、近年、より効果的ながん治療をがん患者さんに提供できる手段として注目されています。
   当社は、グローバルなゲノム・トランスクリプトム・エピゲノム等の次世代シーケンス解析サービスを行ってい
  るTheragen Bio Co., Ltd.(本社:韓国、以下「TB社」という。旧Theragen Etex Co., Ltd.。)との資本・業務
  提携により、がん遺伝子の大規模解析検査及びがん免疫療法の研究開発を行う子会社として、株式会社Cancer
  Precision Medicine(以下「CPM社」という)を設立し、がんプレシジョン医療関連事業を実施しております。
   具体的な「医薬品の研究及び開発」並びにこれらに関連する事業及びがんプレシジョン医療関連事業の内容につ
  いては、以下(a)及び(b)のとおりでございます。
    なお、2020年9月30日現在、当社は全世界で543件の特許を取得しております。
   
 (a)「医薬品の研究及び開発」並びにこれらに関連する事業
  <基礎研究領域>
     創薬ターゲットの特定等を行う基礎研究領域においては、ヒト全遺伝子の遺伝子発現パターンを網羅的に検索
      できるcDNAマイクロアレイのシステムによる大腸がん、胃がん、肝臓がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、食
      道がん、前立腺がん、膵臓がん、乳がん、腎臓がん、膀胱がん及び軟部肉腫等について発現解析が終了しており
      ます。これらの発現解析情報からがんで発現が高く正常臓器では発現がほとんどない遺伝子を選択し、さらに機
      能解析により、がん細胞の生存に必須な多数の遺伝子を分子標的治療薬の標的として同定しております。
  <創薬研究領域>
    医薬品候補物質の同定及び最適化を行う創薬研究領域においては、医薬品の用途毎に、より製品に近い研究
      を積極的に展開しております。
       低分子医薬につきましては、7種のがん特異的タンパク質を標的とする創薬研究を進めております。そのう
      ち1種の標的であるリン酸化酵素(キナーゼ)については、医薬品候補化合物の臨床試験を実施中です(詳細
      は、別記「<医薬開発領域>(ⅰ)低分子医薬」をご参照ください。)。他の1種のリン酸化酵素について
      は、これまでに得た高活性化合物に基づきリード最適化を進め、in vivoで強力な腫瘍増殖抑制効果を示す複数
      の高活性化合物を同定しております。これらにつき、医薬品候補化合物として臨床開発するための薬効薬理・
      薬物動態・毒性試験を進めております。さらに、別の3種の標的酵素タンパク質に関して、これまでに得た高
      活性化合物のうちin vivoで有意な腫瘍増殖抑制効果を示すものの構造に基づき、薬効向上のためのさらなるリ
      ード最適化を実施中です。また、さらに別の2種の標的酵素タンパク質に関して、これまでに得た高活性化合
      物に基づき、リード化合物の獲得に向けた新規化合物合成と構造活性相関研究を進めております。
        がんペプチドワクチンにつきましては、これまでに日本人及び欧米人に多く見られるHLA-A*24:02及び
      A*02:01を中心に、大腸がん、胃がん、肺がん、膀胱がん、腎臓がん、膵臓がん、乳がん及び肝臓がん等を標的
      とした計43遺伝子を対象としたエピトープペプチドを既に同定しておりますが、それら以外にもA*11:01,
      A*33:03, A*01:01及びA*03:01等、様々なHLAに対応したより多くのエピトープペプチドを同定しております。
       このように、独創的な分子標的治療薬の創製を目指した創薬研究を積極的に展開しております。
       これらに加えて、本書提出日現在、当社は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染制御及び重症化の
      抑制を目指したペプチドワクチンの研究開発に着手し、新型コロナウイルスペプチドワクチン候補に関して
      は、特許出願が完了しております。
   




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                         オンコセラピー・サイエンス株式会社(4564) 2021年3月期 第2四半期決算短信

<医薬開発領域>
     医薬開発領域においては、当社グループ独自での開発及び複数の製薬企業との提携による開発を、以下の通
    りそれぞれ進めております。
     (ⅰ)低分子医薬
       がん幹細胞の維持に重要な分子であるMELK(Maternal Embryonic Leucine zipper Kinase)を標的とし
      たOTS167については、急性骨髄性白血病に対する第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を米国シカゴ大学及びコーネル大学に
      て実施しております。この臨床試験は、急性骨髄性白血病を含む血液がんの患者さんを対象とし、OTS167
      の静脈内反復投与における安全性及び推奨投与量の確認を行い、確認後には、急性骨髄性白血病を含む予
      後不良の各種白血病についてのPOCを獲得することを目的とするものです。また、OTS167の乳がんに対する
      第Ⅰ相臨床試験を米国コーネル大学、テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンター、米国ノーウォー
      ク・ホスピタル及び米国メモリアルスローンケタリングがんセンターにて実施しております。この臨床試
      験は、トリプルネガティブ乳がんを含む乳がんの患者さんを対象とし、OTS167のカプセル剤による経口投
      与における安全性及び推奨投与量の確認を主目的とし、副次的にトリプルネガティブ乳がんに対する臨床
      上の有効性を確認するものです。なお、OTS167は、オーストラリアで実施しておりました健常成人を対象
      とした経口投与による消化管吸収性(バイオアベイラビリティ)の確認を主たる目的とする臨床試験にお
      いて、ヒトでの良好な経口吸収性が確認されています。
       OTS167の標的は、MELKであり、がん幹細胞に高発現し、その維持に重要な役割をしているタンパク(キ
      ナーゼ)です。そのキナーゼを阻害し、強い細胞増殖抑制効果が期待できる新しい作用機序(ファース
      ト・イン・クラス)の分子標的治療薬です。OTS167は、すでに動物試験において、肺がん、前立腺がん、
      乳がん、膵臓がん等に対し、強力な抗腫瘍効果が確認されています。
       また、細胞分裂に重要ながん特異的新規標的分子(TOPK)に対する複数の最終化合物を同定しておりま
      す。動物実験で、顕著な結果が得られたことから、製剤化検討及び非臨床試験を進めております。
        
     (ⅱ)がんペプチドワクチン
       がんペプチドワクチンにつきましては、提携先製薬企業との戦略的対話を促進し、提携先が実施する臨
      床開発の側面支援、後方支援を強化して参りました。
       塩野義製薬株式会社とは、当社がライセンスアウトしているがん特異的ペプチドワクチンS-588410の臨
      床開発を支援する目的で、食道がん患者さんを対象とした第Ⅲ相臨床試験実施に関する覚書を締結してお
      り、塩野義製薬株式会社が臨床試験を実施しております。この臨床試験におきましては、2018年3月に最
      後の患者登録が完了しております。なお、塩野義製薬株式会社は、S-588410の食道がん第Ⅲ相臨床試験の
      ほか、膀胱がんを対象としたS-588410について日欧で第Ⅱ相臨床試験を完了しており、頭頸部がんを対象
      としたS-488210は欧州で第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を、また、固形がんを対象としたS-588210は英国で第Ⅰ相臨床
      試験を、それぞれ実施しております。
       サイアス株式会社には、特定のがん治療用ペプチドワクチンを利用して製造した再生T細胞をがん治療に
      用いることに関する開発・製造・販売権を供与しており、サイアス株式会社はがん患者さんの治療を目指
      して、非臨床試験開始に向けた準備を行っております。
       ノーベルファーマ株式会社には、当社の有するがん治療用ペプチドワクチンに関して、特定のがん種を
      適応症としたオプション権付きの開発・製造・販売権を供与しております。
       また、シンガポールのNUH(National University Hospital)ならびに韓国のYonsei University Health
      System, Severance Hospitalにて、がんペプチドカクテルワクチンOTSGC-A24の胃がんに対する第Ⅰ相臨床
      試験を、医師主導治験として実施しております。
        
     (ⅲ)抗体医薬
       がん治療用抗体医薬OTSA101については、日本における滑膜肉腫に対する第Ⅰ相臨床試験を実施しており
      ます。本試験は、難治性又は再発性の滑膜肉腫患者を対象に、放射性同位元素を結合したOTSA101投与にお
      ける安全性及び体内薬物動態の確認を主たる目的とするものです。
       また、当社連結子会社であるイムナス・ファーマ株式会社が協和キリン株式会社にライセンスアウトし
      ております抗アミロイドβ(Aβ)ペプチド抗体KHK6640については、協和キリン株式会社が、アルツハイ
      マー型認知症に対する第Ⅰ相臨床試験を欧州及び日本にて実施しております。
 




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(b)がんプレシジョン医療関連事業
 <がんプレシジョン医療への取組み>
  (ⅰ)がん遺伝子の大規模解析検査ならびにがん免疫療法の研究開発を行う合弁会社設立
   当社は、2017年に、がん遺伝子の大規模解析検査及びがん免疫療法の研究開発を行う子会社として、CPM社
  を設立致しました。CPM社に対しては、グローバルなゲノム・トランスクリプトム・エピゲノム等の次世代シ
  ーケンス解析サービスを行っているTB社が資本・業務提携したことから、当社とTB社との合弁会社となってお
  ります。また、当社の事業部門であり、オンコアンチゲンをはじめとしたがん免疫療法の研究開発及びT/B細
  胞受容体(TCR/BCR)レパトア解析サービスを行っていた腫瘍免疫解析部の事業について、会社分割(簡易分
  割)をし、CPM社に事業を承継させました。CPM社は、日本におけるがんプレシジョン医療を加速するため、以
  下の検査、治療法研究を行っております。
  <検査>
  ・ネオアンチゲン解析
  ・がん遺伝子変異解析
  ・がん遺伝子発現解析
  ・リキッドバイオプシー(パネル解析、デジタルPCR法、cfDNA定量検査)
  ・免疫反応解析(IFN-γ ELISPOT解析、MHCテトラマー解析、TCR/BCRレパトア解析)
  ・新型コロナウィルス感染症(COVID-19)病原体検査 核酸増幅法(唾液を用いたRT-PCR法)
  <受託解析サービス>
  ・全エクソームシーケンス解析
  ・RNAシーケンス解析
  ・全ゲノムシーケンス解析
  ・シングルセルRNAシーケンス解析
  ・メタゲノムシーケンス解析
  ・リキッドバイオプシー
  ・免疫反応解析(IFN-γ ELISPOT解析、MHCテトラマー解析、TCR/BCRレパトア解析)
  <治療法(研究)>
  ・ネオアンチゲン樹状細胞療法
  ・TCR遺伝子導入T細胞療法
      
 (ⅱ)製薬企業、医療機関、研究機関等に対してのTCR/BCRレパトア解析サービスの提供
   がん免疫療法における最先端の取組みとして、シカゴ大学医学部中村祐輔研究室において開発された、次
  世代シーケンサーを用いてTCR/BCRレパトアを解析する方法を導入し、製薬企業、医療機関、研究機関等に対
  してTCR/BCRレパトア解析サービスを提供する事業を行っております。また、ワクチン投与前後の腫瘍組織及
  び末梢血におけるTCRレパトア解析を行うことにより、ワクチン投与によるペプチド特異的T細胞の増加を科学
  的に検証し、免疫チェックポイント阻害剤との併用による相乗効果に関する検討を進めております。
      
  (ⅲ)DCワクチンコンソーシアムとの樹状細胞療法による治療法の共同研究
   当社は、大阪、福岡、東京を拠点とする3医療法人(医療法人協林会 大阪がん免疫化学療法クリニッ
  ク、医療法人慈生会 福岡がん総合クリニック及び医療法人社団ビオセラ会 ビオセラクリニック)からなる
  樹状細胞免疫療法懇話会(DCワクチンコンソーシアム)と、当社がライセンスを保有するペプチドワクチンに
  ついて、その非独占的実施権をDCワクチンコンソーシアムに供与し、樹状細胞療法によるがん治療法の研究・
  開発を共同で進めております。この共同研究により、当社及びCPM社が支援する、がん臨床領域でのプレシジ
  ョン医療の実施において、オンコアンチゲンやネオアンチゲンを利用した免疫療法に大きな役割を果たすと考
  えております。




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    (ⅳ)IMSグループとの共同研究
      CPM社は、IMSグループ傘下の医療法人社団明芳会、医療法人財団明理会及び株式会社アイルと、リキッド
     バイオプシーによる胃がん及び大腸がんの手術後のがん細胞の残存、再発の早期発見法の検討にかかる共同研
     究契約を締結しております。本共同研究は胃がん及び大腸がんの患者さんに対し、リキッドバイオプシーの手
     法を用いた遺伝子解析により、手術前後の特定遺伝子における突然変異の検出によるがん細胞の残存、がん再
     発の早期発見可能性の探究を目的とするもので、本共同研究には、中村祐輔教授及びIMSグループ傘下の医療
     法人社団明芳会 板橋中央総合病院、医療法人社団明芳会 横浜旭中央総合病院、医療法人社団明理会 新松
     戸中央総合病院及び株式会社アイルが参加して実施しております。
      本共同研究による成果を確認した後、IMSグループ各医療機関において、がん診断のためにリキッドバイオ
     プシーを臨床応用する予定であり、さらに、CPM社とIMSグループ各医療機関とは、がん患者さん一人ひとりの
     遺伝子解析のためのクリニカルシーケンス等がんプレシジョン医療について幅広く提携して参ります。
       
    (ⅴ)公益財団法人がん研究会との共同研究の実施
      CPM社は、公益財団法人がん研究会(以下「がん研」という)と、リキッドバイオプシーによるがん遺伝子
     変異の検出に係る共同研究を実施しております。この共同研究は、固形がん(肺がん、大腸がん、乳がん等)
     の診断を目的として、がん遺伝子変異を検出するためのリキッドバイオプシー技術の改良、新規技術(新規遺
     伝子パネルを含む)の研究開発を共同で実施し、それらの臨床応用可能性を探求するもので、固形がん患者か
     ら採取した血液等を利用した、がん研独自技術を含むリキッドバイオプシーの評価、がんのスクリーニング、
     分子標的治療薬の選択、再発のモニタリング等におけるリキッドバイオプシー技術の課題抽出とそれらの解決
     法の検討を共同で行っております。
      また、ネオアンチゲン予測アルゴリズム(全自動化パイプラインを含む)に関わる共同研究も実施してお
     ります。この共同研究は個別化がん免疫療法のために正確なネオアンチゲン予測アルゴリズムの開発と関連技
     術の改良を目的とするもので、シーケンスデータからネオアンチゲン予測用コンピュータアルゴリズムの開発
     及び評価、全自動化したネオアンチゲン予測パイプラインの開発、ならびに予測されたネオアンチゲンについ
     て樹状細胞療法の治療効果に関わる科学的検証を共同で行っております。
       
    (ⅵ)コスモ・バイオ株式会社とのペプチド合成委受託契約の締結
      CPM社は、コスモ・バイオ株式会社と、がん免疫療法のためのペプチド合成に関する委受託契約を締結しま
     した。
      CPM社のネオアンチゲン解析により得られた結果に基づき、ペプチド合成をコスモ・バイオ株式会社に委託
     してがん免疫療法におけるペプチド合成期間の短縮を図るとともに、CPM社が行うがん検体を用いたネオアン
     チゲン解析サービスに、コスモ・バイオ株式会社が合成したペプチドをCPM社から医療機関ならびに研究機関
     に提供するサービスを付加したものを、パッケージ化して提供します。
 
    これらの結果、当第2四半期連結累計期間における連結事業収益につきましては、受託検査サービスによる収入
や初回契約一時金等の受領により、100百万円(前期比3百万円減少)となりました。
 また、医薬品候補物質の基礎研究、創薬研究の継続的な実施による研究開発費用の計上に加え、低分子医薬、が
んペプチドワクチン、抗体医薬の3つの領域についての臨床開発進展による費用計上、がんプレシジョン医療関連
事業に関する研究開発費用の計上を主な要因として、連結営業損失は838百万円(前期は1,218百万円の損失)、連
結経常損失は835百万円(前期は1,218百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は756百万円(前期は
1,256百万円の損失)となりました。
     セグメント別業績は、次のとおりであります。
    a. 「医薬品の研究及び開発」並びにこれらに関連する事業
      初回契約一時金等の受領により、事業収益は9百万円(前期比1百万円増加)となりました。また、医薬品
     候補物質の基礎研究、創薬研究の継続的な実施による研究開発費用の計上に加え、低分子医薬、がんペプチド
     ワクチン、抗体医薬の3つの領域についての臨床開発進展による研究開発費用の計上を主な要因として、営業
     損失は574百万円(前期は818百万円の損失)となりました。
    b. がんプレシジョン医療関連事業
       受託検査サービスによる収入等の受領により、事業収益は116百万円(前期比20百万円増加)となりました。
     また、遺伝子解析サービス(全エクソーム解析、RNAシーケンス解析、ネオアンチゲン解析)、リキッドバイオ
     プシー、TCR/BCRレパトア解析、免疫反応解析等の解析サービスに関する研究開発費用及び売上原価の計上を主
     な要因として、営業損失は148百万円(前期は211百万円の損失)となりました。




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(2)財政状態に関する説明
①資産、負債、純資産の状況
  当第2四半期連結会計期間末の総資産は、4,152百万円(前連結会計年度末比935百万円減少)となりました。内
 訳としては、流動資産は3,964百万円(同 913百万円減少)、これは現金及び預金が984百万円減少したことが主
 な要因となっております。有形固定資産は92百万円(同 21百万円減少)となりました。無形固定資産は5百万円
 (同 0百万円減少)となりました。
  負債の合計は270百万円(前連結会計年度末比88百万円減少)となりました。内訳としては、流動負債は174百万
 円(同 68百万円減少)となりました。これは、未払法人税等が75百万円減少したことが主な要因となっていま
 す。固定負債は96百万円(同 20百万円減少)となりました。
  純資産は、3,881百万円(前連結会計年度末比846百万円減少)となりました。これは、利益剰余金が756百万円
 減少したことが主な要因となっております。
  当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、3,729百万円(前
 第2四半期連結累計期間末比800百万円減少)となりました。
  当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、968百万円の資金の減少(前第2四
 半期連結累計期間は1,281百万円の減少)となりました。これは、税金等調整前四半期純損失755百万円を計上した
 ことが主な要因となっております。
  当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、15百万円の資金の減少(前第2四半
 期連結累計期間は24百万円の減少)となりました。これは、主として有形固定資産の取得による支出13百万円によ
 るものです。
  当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、該当事項がありませんでした(前第
 2四半期連結累計期間は980百万円の増加)。
    
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
  当社グループは、低分子医薬、がんペプチドワクチン、抗体医薬等の創薬研究を進展させるとともに、後期臨床
 開発を目指したがん幹細胞維持に重要な分子であるMELKを標的としたOTS167の米国での臨床試験実施、がん治療用
 抗体医薬OTSA101の日本国内での臨床試験を開始する等、当社グループ独自で実施している臨床開発の推進に加
 え、提携先製薬企業との戦略的対話をより促進し、提携先が実施する臨床開発の側面支援、後方支援を強力に推し
 進めて参りました。さらにはがんプレシジョン医療関連事業として、がん細胞の詳細な遺伝子解析サービス(全エ
 クソームシーケンス解析、RNAシーケンス解析、ネオアンチゲン解析等)、血中のがん細胞を早期検出するための
 リキッドバイオプシーといったがん遺伝子の大規模解析検査及びTCR/BCRレパトア解析、免疫反応解析等の解析サ
 ービスの共同研究及び事業化を進めて参りました。また、ネオアンチゲン樹状細胞療法及びTCR遺伝子導入T細胞療
 法等の新しい個別化がん免疫療法の研究も行っております。
  なお、当期の連結業績予想については、本書提出日現在において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を起
 因とした当社グループ事業に対する具体的な影響は軽微でありますが、当該事象の終息時期を見通すことができ
 ず、今後どの様な影響を受けるかを合理的に予測することが困難な状況にあります。
  さらに、売上高及び営業利益の予想値の公表が、当社グループ研究開発事業の導出活動ならびに受託検査業務に
 おける最大価値創出の阻害要因として作用する可能性が想定されます。また、当社グループの研究開発費用の中に
 は、提携契約の内容によって当社グループ負担または相手方負担のいずれとなるのかが決定される費用も含まれて
 おります。
  これらの点を考慮して、現時点で当社グループは今回の業績予想について記載をしておりませんが、判明次第お
 知らせいたします。




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2.四半期連結財務諸表及び主な注記
    (1)四半期連結貸借対照表
                                                           (単位:千円)

                                 前連結会計年度             当第2四半期連結会計期間
                                (2020年3月31日)           (2020年9月30日)
    資産の部                                                               
     流動資産                                                              
       現金及び預金                            4,713,947            3,729,748
       売掛金                                  29,248               21,253
       仕掛品                                   6,727                7,382
       原材料及び貯蔵品                             18,201               17,386
       前渡金                                   2,747                6,107
       その他                                 107,132              182,813
       流動資産合計                            4,878,005            3,964,691
     固定資産                                                              
       有形固定資産                                                          
         建物                                552,399              552,120
          減価償却累計額及び減損損失累計額               △456,974             △474,041
          建物(純額)                            95,424               78,079
         機械及び装置                            104,526               65,503
          減価償却累計額及び減損損失累計額               △104,526              △65,503
          機械及び装置(純額)                             0                    0
         工具、器具及び備品                         919,059              778,557
          減価償却累計額及び減損損失累計額               △901,007             △764,307
          工具、器具及び備品(純額)                     18,052               14,250
         有形固定資産合計                          113,476               92,329
       無形固定資産                                                          
         特許権                                 3,274                2,935
         ソフトウエア                              2,774                2,378
         その他                                    72                   72
         無形固定資産合計                            6,122                5,386
       投資その他の資産                                                        
         長期前払費用                                199                   66
         差入保証金                              90,272               90,272
         投資その他の資産合計                         90,472               90,338
       固定資産合計                              210,071              188,054
     資産合計                                5,088,076            4,152,746
 




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                    オンコセラピー・サイエンス株式会社(4564) 2021年3月期 第2四半期決算短信

 
                                                         (単位:千円)

                               前連結会計年度             当第2四半期連結会計期間
                              (2020年3月31日)           (2020年9月30日)
    負債の部                                                             
     流動負債                                                            
       未払金                               141,109              131,575
       未払法人税等                             77,289                1,448
       その他                                24,486               41,241
       流動負債合計                            242,885              174,265
     固定負債                                                            
       繰延税金負債                              3,273                2,895
       資産除去債務                            113,436               93,794
       固定負債合計                            116,710               96,689
     負債合計                                359,595              270,955
    純資産の部                                                            
     株主資本                                                            
       資本金                             1,420,486               50,000
       資本剰余金                          22,684,016           24,054,503
       利益剰余金                         △19,553,001          △20,309,669
       株主資本合計                          4,551,502            3,794,834
     新株予約権                               176,979               86,956
     純資産合計                             4,728,481            3,881,790
    負債純資産合計                            5,088,076            4,152,746
 




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                     オンコセラピー・サイエンス株式会社(4564) 2021年3月期 第2四半期決算短信

    (2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
     四半期連結損益計算書
      第2四半期連結累計期間
                                                           (単位:千円)

                             前第2四半期連結累計期間           当第2四半期連結累計期間
                              (自 2019年4月1日           (自 2020年4月1日
                               至 2019年9月30日)          至 2020年9月30日)
    事業収益                                104,511                100,828
    事業費用                                                              
     売上原価                               190,377                152,269
     研究開発費                              921,557                641,821
     販売費及び一般管理費                         211,241                145,329
     事業費用合計                           1,323,176                939,420
    営業損失(△)                          △1,218,664               △838,592
    営業外収益                                                             
     受取利息                                   180                    250
     為替差益                                 3,532                  1,274
     助成金収入                                   -                   1,187
     還付加算金                                  390                     -
     その他                                     -                       0
     営業外収益合計                              4,103                  2,712
    営業外費用                                                             
     株式交付費                                4,094                     -
     営業外費用合計                              4,094                     -
    経常損失(△)                          △1,218,655               △835,879
    特別利益                                                              
     固定資産売却益                             50,265                     -
     新株予約権戻入益                            86,065                 90,022
     特別利益合計                             136,330                 90,022
    特別損失                                                              
     減損損失                               162,168                  9,740
     関係会社清算損                             11,559                     -
     特別損失合計                             173,727                  9,740
    税金等調整前四半期純損失(△)                  △1,256,052               △755,597
    法人税、住民税及び事業税                          1,448                  1,448
    法人税等調整額                               △588                   △377
    法人税等合計                                  859                  1,070
    四半期純損失(△)                        △1,256,912               △756,667
    親会社株主に帰属する四半期純損失(△)              △1,256,912               △756,667
 




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     四半期連結包括利益計算書
      第2四半期連結累計期間
                                                             (単位:千円)

                               前第2四半期連結累計期間           当第2四半期連結累計期間
                                (自 2019年4月1日           (自 2020年4月1日
                                 至 2019年9月30日)          至 2020年9月30日)
    四半期純損失(△)                          △1,256,912               △756,667
    その他の包括利益                                                            
     為替換算調整勘定                              10,056                     -
     その他の包括利益合計                            10,056                     -
    四半期包括利益                            △1,246,855               △756,667
    (内訳)                                                                
     親会社株主に係る四半期包括利益                   △1,246,855               △756,667
 




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    (3)四半期連結キャッシュ・フロー計算書
                                                           (単位:千円)

                             前第2四半期連結累計期間           当第2四半期連結累計期間
                              (自 2019年4月1日           (自 2020年4月1日
                               至 2019年9月30日)          至 2020年9月30日)
    営業活動によるキャッシュ・フロー                                                  
     税金等調整前四半期純損失(△)                 △1,256,052               △755,597
     減価償却費                               20,692                 26,572
     減損損失                               162,168                  9,740
     固定資産売却益                           △50,265                      -
     新株予約権戻入益                          △86,065                 △90,022
     売上債権の増減額(△は増加)                       3,747                  7,994
     たな卸資産の増減額(△は増加)                    △6,716                     160
     前渡金の増減額(△は増加)                        6,814                △3,360
     未収消費税等の増減額(△は増加)                    56,097                △37,871
     未払金の増減額(△は減少)                     △43,693                 △8,306
     未払法人税等(外形標準課税)の増減額
                                       △45,752                 △74,392
     (△は減少)
     その他                               △40,246                 △40,825
     小計                              △1,279,272               △965,908
     利息の受取額                                 181                     262
     法人税等の支払額                           △2,896                  △2,896
     営業活動によるキャッシュ・フロー                △1,281,988               △968,543
    投資活動によるキャッシュ・フロー                                                   
     有形固定資産の取得による支出                   △124,600                 △13,621
     有形固定資産の売却による収入                     102,703                      -
     その他                                △2,138                  △2,035
     投資活動によるキャッシュ・フロー                  △24,035                 △15,656
    財務活動によるキャッシュ・フロー                                                   
     株式の発行による収入                         980,322                      -
     財務活動によるキャッシュ・フロー                   980,322                      -
    現金及び現金同等物に係る換算差額                    △1,582                       -
    現金及び現金同等物の増減額(△は減少)               △327,283                △984,199
    現金及び現金同等物の期首残高                    4,857,670               4,713,947
    現金及び現金同等物の四半期末残高                  4,530,387               3,729,748
 




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                           オンコセラピー・サイエンス株式会社(4564) 2021年3月期 第2四半期決算短信

    (4)四半期連結財務諸表に関する注記事項
     (継続企業の前提に関する注記)
       該当事項はありません。
        
     (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
       当社は、2020年6月24日開催の第19回定時株主総会決議に基づき、2020年8月31日付で資本金1,370,486千円を
      減少し、同額をその他資本剰余金に振替えました。この結果、当第2四半期連結会計期間末において資本金が
      50,000千円、資本剰余金が24,054,503千円となっております。
 
     (セグメント情報等)
       【セグメント情報】
          前第2四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年9月30日)
          1.報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報
                                                                             (単位:千円)

                                   報告セグメント                                   四半期連結
                                                                  調整額        損益計算書
                    「医薬品の研究及び                                     (注)1        計上額
                                   がんプレシジョ
                    開発」並びにこれら                          合計                    (注)2
                                   ン医療関連事業
                     に関連する事業

    売上高                                                                                

     外部顧客への売上高             8,325        96,186          104,511          -      104,511
     セグメント間の内部売上高
                              16               -             16       △16            -
     又は振替高
             計             8,341        96,186          104,528       △16       104,511

     セグメント損失(△)         △818,933     △211,940        △1,030,874   △187,789   △1,218,664
      (注)1.セグメント損失(△)の調整額△187,789千円は、セグメント間取引消去12,008千円、各報告セグメン
             トに配分していない全社費用△199,797千円であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない
             一般管理費であります。
           2.セグメント損失(△)は、四半期連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。
 
          2.報告セグメントごとの固定資産の減損損失又はのれん等に関する情報
            (固定資産に係る重要な減損損失)
            当第2四半期連結累計期間において、がんプレシジョン医療関連事業に係る減損損失162,168千円を計上
           しております。
 
          当第2四半期連結累計期間(自     2020年4月1日     至       2020年9月30日)
          1.報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報
                                                                             (単位:千円)

                                   報告セグメント                                   四半期連結
                                                                  調整額        損益計算書
                    「医薬品の研究及び                                     (注)1        計上額
                                   がんプレシジョ
                    開発」並びにこれら                          合計                    (注)2
                                   ン医療関連事業
                     に関連する事業

    売上高                                                                                

     外部顧客への売上高             9,385        91,442          100,828          -      100,828
     セグメント間の内部売上高
                               6        25,064           25,071    △25,071           -
     又は振替高
             計             9,392       116,507          125,900    △25,071      100,828

     セグメント損失(△)         △574,354     △148,573         △722,928    △115,663    △838,592
      (注)1.セグメント損失(△)の調整額△115,663千円は、セグメント間取引消去11,267千円、各報告セグメン
          トに配分していない全社費用△126,930千円であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない
             一般管理費であります。

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             オンコセラピー・サイエンス株式会社(4564) 2021年3月期 第2四半期決算短信

 2.セグメント損失(△)は、四半期連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。
  
2.報告セグメントごとの固定資産の減損損失又はのれん等に関する情報
 (固定資産に係る重要な減損損失)
  当第2四半期連結累計期間において、がんプレシジョン医療関連事業に係る減損損失9,740千円を計上し
 ております。




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3.その他
継続企業の前提に関する重要事象等
  当社グループは、研究開発型企業として、医薬品の臨床試験を実施する開発パイプラインの拡充や拡大、積極的な
 創薬研究、がんプレシジョン医療への積極的な取組み等により、多額の研究開発費が必要となっております。一方
 で、特に、医薬品の開発期間は基礎研究から上市まで通常10年以上の長期間に及ぶものでもあり、収益に先行して研
 究開発費が発生している等により、継続的に営業損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローが発生しております。
  このようなことから、当第2四半期連結会計期間末において、今後の資金計画を含め、より保守的に検討したとこ
 ろ、当社グループは、当第2四半期連結会計期間末において、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況
 が存在しているものの、当第2四半期連結会計期間末現在で、現金及び預金を3,729百万円有しており、概ね1.5年分
 の研究開発費は確保していることから、当面は事業活動の継続性に懸念はなく、継続企業の前提に関する重要な不確
 実性は認められないものと判断しております。
  当社グループの重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対策案
 は、次のとおりであります。
 ① 基礎研究の継続的な実施
   当社グループは2001年から2013年にかけて元東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター長(現 公益財団法
  人がん研究会 がんプレシジョン医療研究センター所長、東京大学名誉教授、シカゴ大学名誉教授)中村祐輔教授
  との共同研究により、ほぼ全てのがんを対象とした網羅的な遺伝子発現解析等を実施し、多くのがん治療薬開発に
  適した標的分子を同定いたしました。現在、それらの標的に対する創薬研究を積極的に展開し、これら創薬研究の
  成果を基にした複数の臨床試験を実施中または準備中の医薬品候補物質を多数有しております。
   基礎研究の継続的な実施は当社グループ事業の将来にかかる重要課題の一つとして認識しており、今後も当社独
  自及び共同研究等による研究体制の充実と円滑な推進のための対応を図っていく方針であります。
 ② 創薬研究の確実な推進
   当社グループは基礎研究の成果をもとに、臨床応用を目指して低分子医薬、がんペプチドワクチン、抗体医薬等
  の創薬研究を実施し、ファースト・イン・クラスの創薬を目指します。
 ③   臨床開発の確実かつ迅速な推進
     当社グループは、「有効性が高く、より副作用の少ないがん治療薬・治療法を一日も早くがんに苦しむ患者さん
  に届けること、がんとの闘いに勝つこと」を企業使命とし、国内外において、当社グループ独自で複数の臨床試験
  を行っており、各提携先製薬企業とも共同で臨床試験を行っております。当社グループは、非臨床試験データに基
  づいた適応症の選択を行い、臨床開発を確実かつ迅速に推進させていく方針です。
 ④ 新規提携先の開拓および既存提携先との提携事業の確実な推進
   当社グループは、一日も早くがん治療薬を上市することを企業使命とし、今後とも新規提携先を積極的に開拓す
  るとともに、提携先製薬企業との戦略的対話を促進し、提携先が実施する臨床開発の側面支援、後方支援を強化す
  ることにより提携事業を確実かつ迅速に進め、一日も早く当社グループの医薬品候補化合物の上市を目指します。
 ⑤ がんプレシジョン医療関連事業への取組み
   がんプレシジョン医療関連事業につきましては、がん細胞の詳細な遺伝子解析サービス(全エクソームシーケン
  ス解析、RNAシーケンス解析、ネオアンチゲン解析等)、血中のがん細胞を早期検出するためのリキッドバイオプ
  シーといったがん遺伝子の大規模解析検査及びTCR/BCRレパトア解析、免疫反応解析等の解析サービスの共同研究
  や事業化に加えて、ネオアンチゲン樹状細胞療法やTCR遺伝子導入T細胞療法等の新しい個別化がん免疫療法の研究
  開発を進めて参ります。
 ⑥ 経営環境及び経営者の問題意識と今後の方針について
   当社グループの事業に深い関連を有する抗がん剤市場を取り巻く状況は、高齢化の進行、がん診断による早期発
  見の増加、分子標的治療薬の登場、及びがんプレシジョン医療の進展等により、市場は拡大しており、当社グルー
  プは今後においても同様に市場は拡大するものと想定しております。
   この様な市場の拡大は、参入企業の増加、潜在的な競合企業の増加の要因とも考えられ、また、異業種間の連携
  により技術革新等が飛躍的に進展する可能性もあります。さらに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を起因
  とした当社グループ事業に対する具体的な影響は軽微でありますが、当該事象の終息時期を見通すことができず、
  今後どの様な影響を受けるかを合理的に予測することが困難な状況にあり、当社グループを取り巻く事業環境は、
  急激な変化を生じる要素を数多く内包しているものと考えられます。このような経営環境のもと、当社グループの
  事業展開における重要な要素としては、「事業推進のスピード」「事業領域の拡大」「リスクとリターンのバラン
  ス」といった3点が挙げられます。
   事業推進のスピードにつきましては、医薬品業界、特にバイオテクノロジー業界においては、世界的な新薬開発
  競争とその新薬開発のための様々な研究開発や技術開発が世界的規模で行われており、当社グループの研究活動も
  このスピード競争を勝ち抜き、質の高い研究成果を一日も早く臨床開発へ進展させることが当社の優位性を確保す
  る上で非常に重要であると認識しております。また、今後市場が拡大すると予想するがんプレシジョン医療につき


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        ましても、質の高いがん遺伝子の大規模解析検査ならびにがん免疫療法の研究開発をより早く進展させることが非
        常に重要であると認識しております。
         事業領域の拡大につきましては、現在当社グループは、低分子医薬、がんペプチドワクチン、抗体医薬等で創薬
        研究を展開しており、さらにがんプレシジョン医療への積極的な取組み等により、今後とも、より積極的に事業を
        拡大していく方針であります。このような事業領域の拡大により、当社グループの研究成果を、より多くの医薬品
        開発用途へ応用することにより、事業価値を高めたいと考えています。
         最後にリスクとリターンのバランスですが、当社グループの最大の強みは、数多くのゲノム創薬にもとづく創薬
        ターゲットを所有していることであります。ただ、それら多数の創薬ターゲットの全てについて、多岐の用途にわ
        たる創薬研究と臨床開発を、当社グループのみの資源と費用で、かつ世界的な競争に打ち勝つスピードで遂行する
        ことは、膨大な設備投資と研究開発費を必要とし、資金的なリスクを生じせしめます。当社グループとしては、製
        薬企業等との積極的な提携契約の締結や研究開発の提携等により、製品化の可能性を極大化しつつ、リスクは経営
        上合理的なレベルにとどめる方針を現時点では採用しています。本方針により、事業展開からの成果や利益といっ
        たリターンをパートナーと共有することにはなりますが、可能性のある製品を商業化できないリスクやスピード競
        争に負けるリスクを低減することができます。今後ともリスクとリターンのバランスに十分配慮し、最善と考えら
        れる経営判断を行っていきたいと考えております。
     
 




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