4563 M-アンジェス 2020-02-17 15:30:00
新株予約権発行に係る資金使途の一部変更に関するお知らせ [pdf]

                                                     2020 年2月 17 日
各 位
                                   会 社 名   アンジェス株式会社
                                   代表者名    代表取締役社長 山田 英
                                      (コード番号 4563 東証マザーズ)
                                   問合せ先    広報・IR グループ
                                   電話番号    03-5730-2641



           新株予約権発行に係る資金使途の一部変更に関するお知らせ

  当社は、本日開催の当社取締役会において、2017 年8月 28 日付「第 31 回新株予約権(第三者割当て)
(行使価額修正条項付)の募集に関するお知らせ」      (以下「第 31 回発行時お知らせ」といいます。   )にお
いて開示いたしました、当社第 31 回新株予約権(第三者割当て)     (行使価額修正条項付)  (以下「第 31 回
新株予約権」といいます。     )の発行及びその行使により調達する資金の使途及び支出予定時期につきまし
て、下記のとおり変更し、また、2018 年9月 25 日付「第 33 回新株予約権(第三者割当て)    (行使価額修
正条項付)の募集に関するお知らせ」     (以下「第 33 回発行時お知らせ」といいます。 )において開示いた
しました、当社第 33 回新株予約権(第三者割当て)    (行使価額修正条項付)  (以下「第 33 回新株予約権」
といいます。   )の発行及びその行使により調達する資金の使途及び支出予定時期につきまして、下記のと
おり変更することといたしましたので、お知らせいたします。なお、第 31 回新株予約権については、
2019 年8月 21 日にそのすべての行使が完了しており、第 31 回新株予約権により、当社は、差引手取額約
5,020 百万円を調達しております。また、第 33 回新株予約権については、2019 年5月 28 日にそのすべて
の行使が完了しており、第 33 回新株予約権により、当社は、差引手取額約 10,515 百万円を調達しており
ます。

1.変更の理由
(1)第 31 回新株予約権
   第 31 回新株予約権の発行及びその行使により調達する資金については、第 31 回発行時お知らせにお
いて開示しましたとおり、(ⅰ)HGF 遺伝子治療用製品の米国における新たな臨床試験の実施において必
要となる費用及び(ⅱ)運転資金の一部にそれぞれ充当することを予定しておりました。そして、HGF 遺
伝子治療用製品の米国における新たな臨床試験の実施において必要となる費用及び運転資金の支出時期は、
2017 年 12 月から 2020 年 12 月までを予定しておりました。
   しかしながら、第 31 回新株予約権の第三者割当による資金調達においては、当社の株価が、第 31 回
新株予約権の発行以降総じて下落傾向にあったため、当初調達予定であった約 8,067 百万円に対し上記の
とおり約 5,020 百万円の調達にとどまりました。そこで、第 33 回発行時お知らせにおいて開示いたしま
したとおり、その時点での残額(約 3,632 百万円)については、すべて HGF 遺伝子治療用製品の米国にお
ける新たな臨床試験に係る費用に充当することとしました。そのため、第 31 回新株予約権の発行及びそ
の行使により調達する資金の運転資金の一部への充当としては、2017 年 12 月から 2018 年9月までの期間
の運転資金の一部として約 1,253 百万円が充当されております。
   そして、HGF 遺伝子治療用製品の米国における新たな臨床試験の実施については、第 31 回発行時お知
らせの時点においては、2020 年 12 月頃までには臨床試験を完了できることを想定していましたが、新た
な試験計画を策定中の 2019 年 6 月に包括的高度慢性下肢虚血の治療に関して、米国、欧州、アジア・オ
セアニアの血管外科学会の共同のもとにグローバルな治療指針が策定されました。当社は、当該指針を踏
まえ、これまで対象とした患者さんと比べて下肢切断リスクの低い患者さんを対象とした試験を実施し、
米国での承認取得を目指すこととしました。今般、ようやく、新たな試験計画を策定し、FDA(Food and
Drug Administration)(アメリカ食品医薬品局)と協議を行い、その合意を得た上で、2020 年1月から、
米国における新たな臨床試験として、閉塞性動脈硬化症を対象とし、下肢潰瘍の改善効果を確認するため
の第Ⅱb 相試験を開始しました。かかる第Ⅱb 相試験の完了後、米国において FDA への申請をするための
最適な方法を模索していきますが、現時点では、2025 年 12 月頃を想定しております。そこで、当社は、
第 31 回新株予約権に係る HGF 遺伝子治療用製品の米国における新たな臨床試験の実施において必要とな
る費用の充当の終期を 2025 年 12 月に延期することとしました。

(2)第 33 回新株予約権
   第 33 回新株予約権の発行及びその行使により調達する資金については、第 33 回発行時お知らせにお
いて開示しましたとおり、(ⅰ)開発品パイプライン拡充のための資金、(ⅱ)HGF 遺伝子治療用製品製
造販売後調査の実施費用及び(ⅲ)運転資金の一部にそれぞれ充当することを予定しておりました。
   なお、第 33 回新株予約権の発行及びその行使により現に調達した資金の金額(差引手取金額約 10,515
百万円)は、発行時における調達予定資金の総額約 9,454 百万円を約 1,061 百万円上回るものでした(か
かる余剰を、以下「余剰調達資金」といいます。)。
   他方、当社は、第 33 回新株予約権発行に係る資金調達の目的の一つである開発品パイプラインの拡充
のため、2019 年3月及び 2020 年 1 月にイスラエルを拠点とする米国 Emendo Biotherapeutics Inc.(所
在地 400 W 61st St, #2330 New York, NY USA CEO David Baram。以下「Emendo Biotherapeutics 社」
といいます。    )社への出資、2019 年 11 月に Barcode Diagnostic(所在地 Nazareth Illit 17111,Israel
CEO Ronen Eavri)への出資、2018 年 11 月、2019 年2月及び同年6月にイスラエル MyBiotics Pharma
Ltd.(所在地 2 Ilan Ramon, Israel CEO David Daboush)への出資等のために既に約 4,030 百万円を
充当し、さらに、2019 年 12 月に締結した Emendo Biotherapeutics 社への 5,000 万米ドルの出資契約に基
づき、2020 年 6 月末までに同社に残りの 2,500 万米ドル(1 米ドル 109 円にて換算した円建金額は 2,725
百万円)の出資を行うことになっております。また、当社は、かかる開発品パイプラインの拡充の一環と
して、カナダ Vasomune Therapeutics Inc(所在地 180 John Street, Suite 305, Toronto, Ontario,
Canada CEO Douglas A. Hamilton)との共同開発費用、キメラデコイの開発費用及び大学等の研究機関
との共同開発費用等に約 326 百万円を既に充当しております。開発品パイプラインの拡充のために既に約
7,081 百万円の資金を要することが判明しておりますが、かかる金額は、第 33 回新株予約権の発行時に
開発品パイプラインの拡充に充当することを想定していた 5,304 百万円を約 1,777 百万円上回ることとな
ります。
   そこで、当社は、かかる不足額に、上記の余剰調達資金約 1,061 百万円及び運転資金の一部に充当す
る予定であった調達資金のうち 717 百万円を充当することといたしました。
   また、当社は、第 33 回新株予約権発行に係る資金調達の目的の一つとして、HGF 遺伝子治療用製品製
造販売後調査の実施費用を掲げ、かかる手取金の使途に 1,150 百万円を充当することとしていました。当
社は、HGF 遺伝子治療用製品につき、2019 年3月、国内において、厚生労働省から、慢性動脈閉塞症の潰
瘍の改善を効能効果又は性能として、再生医療等製品を対象とした条件及び期限付き製造販売承認(以下
「条件付き承認」といいます。           )を得ています。もっとも、当社が第 33 回新株予約権の発行時において想
定していた HGF 遺伝子治療用製品製造販売後調査の実施費用は、HGF 遺伝子治療用製品について、慢性動
脈閉塞症の潰瘍の改善のみならず、その安静時の疼痛の改善を効能効果又は性能とする条件付き承認が得
られることを念頭においておりました。そのため、現時点においては、慢性動脈閉塞症の潰瘍の改善を効
能効果又は性能とする、HGF 遺伝子治療用製品製造販売後調査の実施費用のみが必要となり、かかる費用
としては、約 597 百万円と想定しております。そこで、当社は、第 33 回新株予約権の発行により HGF 遺
伝子治療用製品製造販売後調査の実施費用として調達した金額の残額である約 553 百万円については、運
転資金の一部に充当する予定であった調達資金のうち 68 百万円と併せて、2019 年 10 月から国内において
開始した、慢性動脈閉塞症における安静時の疼痛の改善を確認するための HGF 遺伝子治療用製品の第Ⅲ相
臨床試験の実施のために 2020 年3月以降に発生する費用に充当することとしました。かかる費用の支出
予定時期は、2020 年3月から 2022 年3月までとなります。
   なお、上記のとおり、運転資金の一部に充当する予定であった調達資金 3,000 百万円のうち、717 百万
円については開発品パイプラインの拡充に、また、68 百万円について国内における慢性動脈閉塞症にお
ける安静時の疼痛の改善を確認するための HGF 遺伝子治療用製品の第Ⅲ相臨床試験の実施のための費用と
して充当することとしましたため、運転資金の一部に充当されることとなるのは、2,215 百万円となりま
した。そのため、第 33 回新株予約権の発行時においては 2018 年 10 月から 2020 年 10 月までとしており
ました運転資金の一部として充当される調達資金の支出予定時期を、2018 年 10 月から 2020 年2月までと
しました。



2.変更の内容
 第 31 回新株予約権及び第 33 回新株予約権の発行により調達する資金の使途および支出予定時期の変
更内容は、以下のとおりです。変更部分には下線を付して表示しています。

(1)第 31 回新株予約権

【変更前】
        具体的な使途           金額(百万円)            支出予定時期
HGF 遺伝子治療用製品の米国における
新たな臨床試験の実施において必要と        3,767         2017 年 12 月~2020 年 12 月
         なる費用
        運転資金             1,253         2017 年 12 月~2018 年9月

          合計             5,020
  (注) 上記の金額及び支出予定時期は、上記1.(1)に記載した第 33 回発行時お知らせにおいて開
      示された、HGF 遺伝子治療用製品の米国における新たな臨床試験の実施において必要となる費
      用への充当金額の変更、並びに運転資金の一部への充当金額及び支払予定時期の変更を反映
      したものです。



【変更後】
        具体的な使途           金額(百万円)            支出予定時期
HGF 遺伝子治療用製品の米国における
                         3,767
新たな臨床試験の実施において必要と                      2017 年 12 月~2025 年 12 月
                        (2,972)
         なる費用
        運転資金             1,253         2017 年 12 月~2018 年9月
                      5,020
          合計
                     (2,972)
  (注) 上記の金額欄の括弧書きの数値は現時点における未充当額となります。



(2)第 33 回新株予約権

【変更前】
        具体的な使途           金額(百万円)            支出予定時期
    開発品パイプラインの拡充         5,304         2018 年 10 月~2022 年 10 月
国内における HGF 遺伝子治療用製品製
                         1,150         2018 年 10 月~2023 年 10 月
    造販売後調査の実施
        運転資金             3,000         2018 年 10 月~2020 年 10 月

          合計             9,454
【変更後】
        具体的な使途                 金額(百万円)                支出予定時期
                               7,081
   開発品パイプラインの拡充                                  2018 年 10 月~2020 年6月
                              (2,725)
国内における慢性動脈閉塞症の潰瘍の
                                597
改善を効能効果又は性能とする HGF 遺                             2018 年 10 月~2023 年 10 月
                               (426)
伝子治療用製品製造販売後調査の実施
国内における慢性動脈閉塞症における
安静時の疼痛の改善を確認するための               621
                                                 2020 年3月~2022 年3月
HGF 遺伝子治療用製品の第Ⅲ相臨床試            (621)
         験の実施
                                  2,215
          運転資金                                     2018 年 10 月~2020 年2月
                                (183)
                                 10,515
          合計
                               (3,955)
  (注)   上記の金額欄の括弧書きの数値は現時点における未充当額となります。但し、上記の未充当
        額のうち、開発品パイプラインの拡充に係る未充当額 2,725 百万円については、2019 年 12
        月に締結した Emendo Biotherapeutics 社への 5,000 万米ドルの出資契約に基づき、2020 年
        6月末までに 2,500 万ドル(1 米ドル 109 円にて換算した円建金額は 2,725 百万円)の支出が
        決定しているため、実質的には未充当額ではありません。したがって、それを踏まえた、現
        時点における実質的な未充当額の合計は、約 1,230 百万円となります。

3.今後の見通し
 本件変更による 2020 年 12 月期連結業績への影響については現在精査中であり、今後公表すべき事項
が生じた場合には速やかに発表いたします。また、2020 年2月3日に開示しております 2019 年 12 月期決
算短信〔日本基準〕(連結)において開示しましたとおり、2020 年 12 月期の連結業績予想につきまして
は、現時点で合理的な業績予想の算定ができないことから、通期の連結業績予想の開示は見合わせており
ますが、今後の事業の進捗を踏まえ、算定でき次第速やかに開示いたします。



                                                                     以 上