4563 M-アンジェス 2021-11-05 15:00:00
新型コロナウイルスDNAワクチン:第1/2相臨床試験及び第2/3相臨床試験の結果について [pdf]

                                            2021 年 11 月 5 日
各 位
                              会 社 名  アンジェス株式会社
                              代表者名   代表取締役社長 山田 英
                                  (コード番号 4563 東証マザーズ)

  新型コロナウイルス DNA ワクチン:第 1/2 相臨床試験及び第 2/3 相臨床試験の結果について

新型コロナウイルス DNA ワクチンについて、2020 年より実施しておりました一連の臨床試験の結果に
つきまして、以下に御報告いたします。それぞれの臨床試験において、安全性を確認しましたが、有効
性として、細胞性免疫の上昇をある程度確認できたものの、主要指標である液性免疫において、期待す
る効果を得ることはできませんでした。今後、より有効性を高めるための取り組みとして、既に 2021 年 8
月に開始している高用量製剤での臨床試験に注力してまいります。

【新型コロナウイルス DNA ワクチン製剤の第 1/2 相臨床試験①概要】
 概要: 健康成人志願者を対象とした、筋肉内接種における治験薬の安全性及び免疫原性の評価
   非盲検、非対照試験
 目標症例数:30 例
 投与方法:筋肉内接種
結果: 安全性に問題はありませんでした。有効性として液性免疫の誘導は一部の被験者で認めたもの
の期待する効果を得ることはできず、以降の開発は改良製剤を用いて進めることとしました。

【新型コロナウイルス DNA ワクチン製剤の第 1/2 相臨床試験②概要】
 概要: 健康成人志願者を対象とした、筋肉内接種における治験薬の安全性及び免疫原性の評価
   非盲検、非対照試験
 目標症例数:30 例
 投与方法:筋肉内接種
結果: 安全性に問題はありませんでした。有効性としての細胞性免疫はある程度の上昇を確認しました
が、液性免疫の誘導は一部の被験者で認めたものの、より多い症例数で確認する必要があると判断しま
した。

【新型コロナウイルス DNA ワクチン製剤の第 2/3 相臨床試験概要】
 概要: 健康成人志願者を対象とした、筋肉内接種における治験薬の安全性及び免疫原性の評価
   無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験
 目標症例数:500 例
 投与方法:筋肉内接種
 結果: 安全性に問題はありませんでした。有効性としての細胞性免疫はある程度の上昇を確認しま
   したが、液性免疫の誘導は一部の被験者で認めたものの、期待する効果を得ることができず、さら
   に有効性を高める必要があることを確認いたしました。

有効性を高めるために、下記の高用量製剤を用いた第 1/2 相臨床試験を 2021 年 8 月に開始しており、
今後は高用量製剤の開発に注力してまいります。
【新型コロナウイルス DNA ワクチン高用量製剤の第 1/2 相臨床試験概要】
 概要:健康成人志願者を対象とした、治験薬の安全性及び免疫原性の評価のための無作為化、非
   盲検試験
 目標症例数:400 例

接種方法                       筋肉内                                  皮内
用量(1 回の接種   2mg         4mg           8mg           1mg           1mg
における用量)
接種間隔と回数     2 週間隔 3 回 4 週間隔 2 回 4 週間隔 2 回           2 週間隔 3 回     4 週間隔 2 回
合計接種量       6mg       8mg       16mg                3mg           2mg
症例数         80        80        80                  80            80

   実施施設数: 関西および関東エリアの 6 施設

本研究は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)のワクチン開発推進事業「新型コロナウ
イルス(COVID-19)を標的とした DNA ワクチン臨床開発」の支援を受けております。



<新型コロナウイルス DNA ワクチンについて>
新型コロナウイルス DNA ワクチンとは、対象とする SARS-CoV-2 ウイルスのタンパク質の一部をコード
する環状 DNA(プラスミド)を接種することでそのタンパク質(抗原)を体内で生産し、病原体に対する抗
体を介した免疫を付与します。ウイルスの構造の一部としての抗原(生体の免疫システムが認識する異
物)を認識する抗体を体内で作り出すことによりウイルスに対する抵抗力が生まれ、その効果を発揮しま
す。当社は、プラスミド DNA を用いた HGF 遺伝子治療用製品で培った経験を活かして DNA ワクチン
の研究開発を進めています。



なお、今年度の通期連結業績に与える影響は軽微です。


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