4563 M-アンジェス 2021-05-13 15:00:00
(訂正・数値データ訂正)「2021年12月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部修正について [pdf]

                                                     2021 年5月 13 日

各   位
                                 会   社   名   アンジェス株式会社
                                 代 表 者 名     代表取締役社長         山田 英
                                             (コード番号 4563       東証マザーズ)
                                 問 合 せ 先     経   理   部   長   櫻井   純
                                 一般のお問
                                             https://www.anges.co.jp/contact/
                                 い 合 せ



        (訂正・数値データ訂正)「2021年12月期第1四半期決算短信[日本基準]
                  (連結)  」の一部修正について

     当社は、2021年5月10日に開示いたしました「2021年12月期第1四半期決算短信[日本基準](連結)」
    について一部訂正がありましたのでお知らせいたします。また、数値データにも訂正がありましたので訂
    正後の数値データもお知らせいたします。


                             記


1.訂正の理由
     2021年12月期第1四半期決算短信発表後の四半期報告書の作成過程におきまして、当社の固定資産のれ
    んの評価につき一部修正が生じましたので、提出済の決算短信を訂正させていただくものであります。




2.訂正の内容
     訂正箇所には__線を付して表示しております。
     なお、修正箇所が多数に及ぶことから、訂正後のみ全文を記載しております。



                                                             以上
                2021年12月期          第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
                                                                                  2021年5月13日
上 場 会 社 名   アンジェス株式会社                                           上場取引所                      東
コ ー ド 番 号   4563                                      URL https://www.anges.co.jp/
代   表   者 (役職名) 代表取締役社長                            (氏名) 山田 英
問合せ先責任者 (役職名) 経理部長                                 (氏名) 櫻井 純               (TEL) ―
四半期報告書提出予定日      2021年5月14日                        配当支払開始予定日               ―
四半期決算補足説明資料作成の有無       :無
四半期決算説明会開催の有無          :無                       
 
                                                                                        (百万円未満切捨て)
1.2021年12月期第1四半期の連結業績(2021年1月1日~2021年3月31日)
(1)連結経営成績(累計)                         (%表示は、対前年同四半期増減率)
                                                                                        親会社株主に帰属
                         売上高                       営業利益              経常利益
                                                                                        する四半期純利益
                         百万円           %           百万円        %      百万円           %           百万円   %
 2021年12月期第1四半期           11   101.4 △3,628                   ―    △3,361          ―   △3,314     ―
 2020年12月期第1四半期            5 △92.4     △974                   ―     △922           ―     △919     ―
(注) 包括利益     2021年12月期      △1,927百万円(    ―%)                 2020年12月期          △926百万円(     ―%)
               第1四半期                                          第1四半期
 
                                               潜在株式調整後
                        1株当たり
                                                 1株当たり
                       四半期純利益
                                                四半期純利益
                                   円   銭                  円   銭
    2021年12月期第1四半期              △24.82                        ―
    2020年12月期第1四半期               △8.56                        ―
 
    (注) 当社では、連結損益計算書において事業収益として記載しているものを売上高と読み替えて表示しております。
 
(2)連結財政状態
                         総資産                       純資産             自己資本比率
                                   百万円                    百万円                      %
 2021年12月期第1四半期                   42,261                 36,564              86.2
 2020年12月期                        38,354                 32,679              84.8
(参考) 自己資本    2021年12月期        36,410百万円              2020年12月期      32,537百万円
                第1四半期
 

 

 

2.配当の状況
                                                    年間配当金

                     第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末                          期末              合計
                          円    銭           円   銭          円   銭       円     銭          円   銭
  2020年12月期        ―     0.00                                 ―           0.00          0.00
  2021年12月期        ―
  2021年12月期(予想)          0.00                                 ―           0.00          0.00
(注) 直近に公表されている配当予想からの修正の有無 : 無
 

 


 

3.2021年12月期の連結業績予想(2021年1月1日~2021年12月31日)
     2021年12月期の業績予想につきましては、現時点で合理的な業績予想の算定ができないことから、記載しておりま
    せん。なお、当該理由等は、添付資料P.5「1.当四半期決算に関する定性的情報(4)連結業績予想などの将来予
    測情報に関する説明」をご覧ください
※ 注記事項
(1)当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動                  :無
         (連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動)
         新規   ―社 (社名)                、 除外   ―社 (社名)
 

 

(2)四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用                  :無
 

 

(3)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
  ① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更                      :無
    ②     ①以外の会計方針の変更                       :無
    ③     会計上の見積りの変更                        :無
    ④     修正再表示                             :無
 

 

(4)発行済株式数(普通株式)
                                2021年12月期
    ①     期末発行済株式数(自己株式を含む)                 139,872,400株   2020年12月期   133,059,400株
                                1Q
                                2021年12月期
    ②     期末自己株式数                                   92株    2020年12月期           91株
                                1Q
                                2021年12月期                  2020年12月期
    ③     期中平均株式数(四半期累計)                    133,532,658株               107,499,745株
                                1Q                         1Q
 


 

    ※    四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
    ※    業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
        ・本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると
        判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想
        の前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっての注意事項等については、添付資料5ページ「(4)連結業績予想
        などの将来予測情報に関する説明」をご覧ください
     
○添付資料の目次
 
 
    1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………2

    (1)経営成績に関する説明 ………………………………………………………………………………2

    (2)財政状態に関する説明 ………………………………………………………………………………2

    (3)研究開発活動に関する説明 …………………………………………………………………………3

    (4)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 …………………………………………………5

    2.四半期連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………6

    (1)四半期連結貸借対照表 ………………………………………………………………………………6

    (2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 …………………………………………8

    (3)四半期連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………10

      (継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………10

      (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ……………………………………………10

      (重要な後発事象) ……………………………………………………………………………………10

    3.その他 ……………………………………………………………………………………………………12

      継続企業の前提に関する重要事象等 …………………………………………………………………12




                          1
1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
  当社グループ(当社及び連結子会社3社)は当第1四半期連結累計期間において、新型コロナウイルス感染症に対
 する予防用ワクチンと治療薬の二軸で国内外で開発を進めてまいりました。HGF遺伝子治療用製品「コラテジェン
 ®」は適用拡大及び米国での承認を目指して、国内外で臨床試験を進めております。また新規ゲノム編集技術を有す
 るEmendoBio Inc.(以下Emendo社といいます。)を完全子会社化し、戦略的提携先との共同開発を進めて開発パイ
 プラインの拡充を図り、遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指した事業を推進してまいりました。
  2020年12月に子会社化したEmendo社の業績は当第1四半期連結累計期間より連結損益計算書に含めております。
  当第1四半期連結累計期間の事業収益は11百万円(前年同期比5百万円(+101.4%)の増収)となりました。当社グ
 ループでは、HGF遺伝子治療用製品「コラテジェン®筋注用4mg(以下「コラテジェン®」といいます。)」の販売収
 入につきまして、製品売上高に計上しております。また、提携企業からの契約一時金、マイルストーンを、研究開
 発事業収益に計上しております。
  当第1四半期連結累計期間において、製品売上高は11万円(前年同期比5百万円(+101.4)の増収)を計上いたしま
 した。研究開発事業収益の計上はありませんでした。
  当第1四半期連結累計期間における事業費用は、36億39百万円(前年同期比26億59百万円(+271.5%)の増加)とな
 りました。売上原価は、6百万円(前年同期比3百万円(+100.0%)の増加)となりました。
  研究開発費は24億16百万円(前年同期比17億87百万円(+284.5%)の増加)となりました。当第1四半期連結累計期
 間において、主に新型コロナウイルス感染症予防DNAワクチンの原材料を臨床及び非臨床試験へ使用したことによ
 り、研究用材料費が5億75百万円増加しております。新型コロナウイルス感染症予防DNAワクチンの臨床試験及び非
 臨床試験の進展により、外注費が7億48百万円増加しております。新型コロナウイルス感染症予防DNAワクチンの研
 究用試薬・消耗品の購入及び衛生検査所開設に伴う測定機器・試薬等の購入により、消耗品費が2億55百万円増加
 しております。主にEmendo社を新規連結したことにより、給料手当が1億3百万円増加しております。当社グルー
 プのような研究開発型バイオベンチャー企業は先行投資が続きますが、提携戦略などにより財務リスクの低減を図
 りながら、今後も研究開発投資を行っていく予定です。研究開発の詳細については、本決算短信「(3)研究開発活
 動に関する説明」をご参照ください。
  当第1四半期連結累計期間における販売費及び一般管理費は12億16百万円(前年同期比8億68百万円(+249.5%)の
 増加)となりました。前年同期と比較して、主に弁護士等専門家への報酬の増額、コンサルタント費用の増加、銀行
 手数料の増加等により、支払手数料が1億70百万円増加しております。のれん償却額が発生したことに伴い、減価
 償却費が5億67百万円増加しております。
  この結果、当第1四半期連結累計期間の営業損失は36億28百万円(前年同期の営業損失は9億74百万円)となり、
 前年同期より26億54百万円損失が拡大しております。
  当第1四半期連結累計期間の経常損失は、33億61百万円(前年同期の経常損失は9億22百万円)となりました。外
 貨預金及びEmendo社への貸付金の評価替に伴い、為替差益が2億81百万円発生しております。新株予約権の発行及
 び行使に伴う株式交付費が33百万円発生し、前年同期に比べ11百万円増加しております。
  当第1四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純損失は、33億14百万円(前年同期の親会社株主に帰属
 する四半期純損失は9億19百万円)となりました。ストック・オプションの権利行使期間終了による権利失効に伴
 い、新株予約権戻入益が32百万円発生しております。


(2)財政状態に関する説明
  当第1四半期連結会計期間末の総資産は422億61百万円(前連結会計年度末比39億7百万円の増加)となりました。
 新株予約権の発行及び行使に伴う58億45百万円の入金はありましたが、当期事業費用への充当により、現金及び預
 金は26億20百万円増加し、141億57百万円となりました。新型コロナウイルス感染症予防DNAワクチンの製造費用を
 前払いしたことに伴い、前渡金が3億53百万円増加して14億14百万円となりました。未収消費税等が1億74百万円
 増加して4億55百万円となりました。流動資産は31億51百万円増加し、173億18百万円となっております。
  固定資産においては、Emendo社の固定資産を費用へ振り替えたことにより、有形固定資産が1億13百万円減少し
 て1億22百万となりました。のれんの償却による5億67百万円の減少及び為替換算による14億3百万円の増加によ
 り、のれんが8億35百万円増加して235億49百万円となりました。これにより、固定資産は7億55百万円増加し、
 249億43百万円となっております。



                              2
  当第1四半期連結会計期間末の負債は56億97百万円(前連結会計年度末比22百万円の増加)となりました。主に新
 型コロナウイルス感染症予防DNAワクチンの製造に係る費用及び治験費用等の計上により、買掛金が2億80百万円増
 加しております。前年度の費用の支払により、未払金が8億96百万円減少しております。国立研究開発法人日本医
 療研究開発機構(AMED)より採択された「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発」に関する助
 成金が入金され、前受金が6億93百万円増加しております。前年度の法人事業税等の支払により、未払法人税等が
 85百万円減少しております。
  純資産は365億64百万円(前連結会計年度末比38億84百万円の増加)となりました。新株予約権の発行及び行使によ
 り、資本金及び資本剰余金がそれぞれ29億円増加し、新株予約権が11百万円増加しております。親会社株主に帰属
 する四半期純損失33億14百万円の計上により、利益剰余金が減少しております。在外子会社に係る為替換算により、
 為替換算調整勘定が13億94百万円増加しております。


(3)研究開発活動に関する説明
  当第1四半期連結累計期間における研究開発費は24億16百万円(前年同期比17億87百万円(+284.5%)の増加)とな
 りました。
  当社グループは、“遺伝子医薬のグローバルリーダー”を目指し、遺伝子治療を中心に医薬品開発に取り組んで
 おります。中でも2019年末から拡大している新型コロナウイルス感染症に関しては、予防用のワクチンと治療薬の
 二軸で、国内外で開発を進めております。また、究極の遺伝子治療であるゲノム編集においては、先進の技術を持
 つEmendo社を完全子会社とし、共にゲノム編集技術で、いままで治療法のなかった患者にお届けできる医薬品開発
 を進めてまいります。
  2019年9月に製品化したHGF遺伝子治療用製品「コラテジェン®」は、適応拡大及び米国での承認を目指して、国内
 外で臨床試験を実施しております。導出に向けた活動も積極的に行い、トルコのEr-Kim社と独占販売契約を締結い
 たしました。椎間板性腰痛症を対象としてNF-κBデコイオリゴDNAや高血圧向けDNAワクチンの開発も継続して行っ
 ております。
  当社は、海外企業との提携も積極的に行い、有望な医薬品の実用化に向けて共同開発を進めております。




 ■新型コロナウイルス感染症予防DNAワクチン(自社品)
  当社は、プラスミドDNAの技術を用いて2020年3月より大阪大学と共同で新型コロナウイルス感染症に対する予防
 用ワクチンの開発を開始し、現在実施中の第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験において、2021年3月に500症例の接種を完了しまし
 た。
 ■新型コロナウイルス感染症治療薬(共同開発品)
  当社は、カナダのバイオ医薬品企業であるVasomune社と急性呼吸不全など血管の不全を原因とする疾患を対象と
 した医薬品に関する共同開発契約を締結しました。現在AV-001を新型コロナウイルス感染症治療薬として、2020年
 12月より健康成人を対象とした第Ⅰ相臨床試験を米国において実施し、安全性と忍容性を認め、良好な結果を確認


                              3
  しました。続く第Ⅱ相臨床試験では、米国とカナダの2か国での実施として準備を進めております。
 ■HGF遺伝子治療用製品(一般名:ベペルミノゲンペルプラスミド)(自社品)
  <対象疾患:慢性動脈閉塞症>
   慢性動脈閉塞症を対象疾患としたHGF遺伝子治療用製品の開発については、「医薬品、医療機器等の品質、有効性
  及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」により再生医療等製品の早期実用化を目的とした「条
  件及び期限付承認制度」(2014年11月施行)を活用し、2019年3月に国内初の遺伝子治療用製品「コラテジェン®」
  として、慢性動脈閉塞症の潰瘍の改善効能効果で条件及び期限付承認を取得し、2019年9月10日より発売を開始い
  たしました。
   田辺三菱製薬株式会社(以下「田辺三菱製薬」といいます。)と当社は、HGF遺伝子治療用製品「コラテジェン
  ®」の販売に関し、日本及び米国における末梢性血管疾患を対象とした独占的販売権許諾契約を締結しており、田辺
  三菱製薬が販売を担当いたしております。今回の承認は、条件及び期限付であり、製造販売後承認条件評価を2024
  年までに行い、本承認取得を目指してまいります。海外開発については、米国において2020年1月より、下肢潰瘍を
  有する閉塞性動脈硬化症を対象とした第Ⅱb相臨床試験を実施しております。
  <対象疾患:慢性動脈閉塞症における安静時疼痛>
   「コラテジェン®」の適応拡大を目的として、国内において慢性動脈閉塞症における安静時疼痛を有する患者を対
  象にした第Ⅲ相臨床試験を2019年10月より実施しております。
  ■NF-κBデコイオリゴDNA
  <対象疾患:椎間板性腰痛症(自社品)>
   核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAについては椎間板性腰痛症を含む腰痛疾患を適応症とした開発を進めておりま
  す。2018年2月より椎間板性腰痛症を対象とした第Ⅰb相臨床試験は、投与後の観察期間6カ月間に続き、12ケ月間
  を経た結果でも、患者の忍容性は高いうえ、重篤な有害事象も認められず、安全性を確認できました。さらに、探
  索的にデータを評価したところ、患者の腰痛に著しい軽減とその効果の持続が認められ、有効性も確認できまし
  た。今後引き続きデータ分析を行い、第Ⅱ相臨床試験へ移行することとなります。
  核酸医薬デコイオリゴDNAのその他の開発については、これまでNF-κBデコイオリゴDNAの次世代型デコイオリゴ
 DNAとして、炎症に関わるNF-κBとSTAT6という2つの重要な転写因子を同時に抑制する働きを持った「キメラデコ
 イ」の開発を進めております。NF-κBのみをターゲットとした従来のデコイオリゴDNAと比較して、より強力で幅広
 い炎症抑制効果を発揮することが期待されます。
 ■高血圧治療用DNAワクチン(自社品)
   当社グループは、遺伝子治療用製品、核酸医薬につづく遺伝子医薬の第三の事業として、DNAワクチンの開発を手
  がけており、高血圧治療用DNAワクチンの開発を進めております。オーストラリアでの第Ⅰ/Ⅱa相臨床試験は投与後
  の初期の試験結果の評価を行ったところ、重篤な有害事象はなく、安全性に問題がないことを確認し、アンジオテ
  ンシンⅡに対する抗体産生を認めました。今後、安全性、免疫原性および有効性を評価する試験を継続的に行って
  まいります。


新規研究開発プロジェクト及び新規事業プロジェクト
 ■ゲノム編集技術による遺伝子治療用製品開発
   当社は、究極の遺伝子治療法ともいわれるゲノム編集技術を用いた遺伝子疾患治療に挑むため、2020年12月にゲ
  ノム編集における先進技術及びそれを活用した開発パイプラインを持つEmendo社へ追加出資し、完全子会社化しま
  した。Emendo社のゲノム編集技術は、高い効率で正確なゲノム編集を可能にする画期的かつ実用的な独自技術で
  す。
 ■マイクロバイオームを用いた疾患予防・健康維持
   当社は、腸内細菌叢を利用した疾患治癒の薬品や健康維持のサプリメントについて開発しているイスラエルの
  MyBiotics Pharma Ltd.と2018年7月に資本提携し、1 人 1 人の健康状態・体質に合った腸内細菌を見つけ出し、
  それらを含む薬品やサプリメントを開発することを目指しています。
 ■抗がん剤診断事業への参入
   当社は、事業基盤拡大を目的としイスラエルのバイオハイテク企業Barcode Diagnostics Ltd.が開発した、個々
  のがん患者にとって最適な抗がん剤を迅速に特定する診断技術の早期実用化に向け、2020年2月に公益財団法人がん
  研究会と共同研究契約を締結いたしました。



                                 4
 ■Brickell Biotech,Inc.(旧:バイカル社)との戦略的な開発協力
  当社と2016年12月に戦略的事業提携を締結したバイカル社は、2019年8月に米国のBrickell Biotech, Inc.との
 合併契約を締結し、合併後の新社名はBrickell Biotech, Inc.となりました。同社とは2020年9月に新型コロナウ
 イルス感染症予防DNAワクチンの米国での臨床開発に関する共同開発契約を締結しました。




(4)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
  2021年度の業績見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症予防DNAワクチン開発について、今後の臨床試
 験の規模や実施方法等の詳細な内容が未確定であり、また、国等からの補助金についても今後の開発段階で、どの
 ような公募の有無があるか不明であるため、現時点では業績への影響を見通すことが難しい状況となっておりま
 す。
  こうした状況を踏まえ、現時点では適正かつ合理的な業績見通しの算出が困難であると考えており、通期の業績
 予想は開示を見合わせます。なお、今後の事業の進捗を踏まえ、合理的な算出が可能になり次第速やかに開示いた
 します。




                                  5
2.四半期連結財務諸表及び主な注記
(1)四半期連結貸借対照表
                                                      (単位:千円)
                           前連結会計年度             当第1四半期連結会計期間
                          (2020年12月31日)          (2021年3月31日)
資産の部
 流動資産
   現金及び預金                         11,537,028           14,157,034
   売掛金                                12,698               12,698
   製品                                 49,839               42,933
   原材料及び貯蔵品                        1,141,460            1,155,771
   前渡金                             1,060,197            1,414,093
   前払費用                               38,693               40,344
   未収消費税等                            280,309              455,120
   その他                                46,405               40,337
   流動資産合計                         14,166,633           17,318,333
 固定資産
   有形固定資産
     建物                              132,133              127,632
      減価償却累計額                       △13,834              △15,384
      建物(純額)                         118,299              112,248
     工具、器具及び備品                       212,643               77,533
      減価償却累計額                       △94,844              △66,938
      工具、器具及び備品(純額)                  117,799               10,595
     有形固定資産合計                        236,098              122,843
   無形固定資産
     のれん                          22,713,938           23,549,628
     無形固定資産合計                     22,713,938           23,549,628
   投資その他の資産
     投資有価証券                        1,075,199            1,078,166
     敷金及び保証金                          83,177               88,638
     繰延税金資産                           10,568               32,119
     その他                              68,994               72,061
     投資その他の資産合計                    1,237,940            1,270,986
   固定資産合計                         24,187,977           24,943,458
 資産合計                             38,354,611           42,261,792




                      6
                                                   (単位:千円)
                        前連結会計年度             当第1四半期連結会計期間
                       (2020年12月31日)          (2021年3月31日)
負債の部
 流動負債
   買掛金                            514,132              794,424
   未払金                          1,231,384              335,090
   未払費用                            68,941              109,157
   未払法人税等                         165,481               80,340
   前受金                          3,594,532            4,288,300
   預り金                             15,393               13,702
   流動負債合計                       5,589,864            5,621,015
 固定負債
   繰延税金負債                          39,314               30,709
   資産除去債務                          45,757               45,777
   固定負債合計                          85,072               76,486
 負債合計                           5,674,936            5,697,502
純資産の部
 株主資本
   資本金                         24,612,076           27,512,512
   資本剰余金                       22,756,406           25,656,842
   利益剰余金                      △14,644,009          △17,958,247
   自己株式                              △30                  △31
   株主資本合計                      32,724,444           35,211,077
 その他の包括利益累計額
   その他有価証券評価差額金                    59,194               51,364
   為替換算調整勘定                     △246,472             1,147,704
   その他の包括利益累計額合計                △187,277             1,199,068
 新株予約権                            142,508              154,144
 純資産合計                         32,679,675           36,564,289
負債純資産合計                        38,354,611           42,261,792




                   7
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
  四半期連結損益計算書
   第1四半期連結累計期間
                                                    (単位:千円)
                      前第1四半期連結累計期間        当第1四半期連結累計期間
                        (自 2020年1月1日        (自 2021年1月1日
                        至 2020年3月31日)       至 2021年3月31日)
事業収益
 製品売上高                            5,731                11,544
 事業収益合計                           5,731                11,544
事業費用
 売上原価                             3,453                 6,906
 研究開発費                          628,354             2,416,248
 販売費及び一般管理費                     348,075             1,216,691
 事業費用合計                         979,882             3,639,846
営業損失(△)                        △974,150            △3,628,302
営業外収益
 受取利息                               551                   110
 為替差益                            71,089               281,457
 受取手数料                            1,801                 1,335
 投資事業組合運用益                            -                19,450
 営業外収益合計                         73,442               302,353
営業外費用
 支払利息                                 -                    65
 株式交付費                           21,896                33,680
 投資事業組合運用損                          179                     -
 新株予約権発行費                           106                 1,691
 営業外費用合計                         22,182                35,437
経常損失(△)                        △922,890            △3,361,386
特別利益
 新株予約権戻入益                         5,418                32,844
 特別利益合計                           5,418                32,844
税金等調整前四半期純損失(△)                △917,472            △3,328,542
法人税、住民税及び事業税                      2,453                 5,968
法人税等調整額                              43              △20,272
法人税等合計                            2,496              △14,304
四半期純損失(△)                      △919,969            △3,314,238
親会社株主に帰属する四半期純損失(△)            △919,969            △3,314,238




                       8
  四半期連結包括利益計算書
   第1四半期連結累計期間
                                                    (単位:千円)
                   前第1四半期連結累計期間           当第1四半期連結累計期間
                     (自 2020年1月1日           (自 2021年1月1日
                     至 2020年3月31日)          至 2021年3月31日)
四半期純損失(△)                     △919,969               △3,314,238
その他の包括利益
 その他有価証券評価差額金                   △5,265                  △7,830
 為替換算調整勘定                       △1,266                1,394,176
 その他の包括利益合計                     △6,532                1,386,346
四半期包括利益                        △926,501              △1,927,892
(内訳)
 親会社株主に係る四半期包括利益               △926,501              △1,927,892
 非支配株主に係る四半期包括利益                      -                       -




                    9
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項
 (継続企業の前提に関する注記)
    該当事項はありません。


 (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
    当社は、2021年1月1日から2021年3月31日までの間に、Cantor Fitzgerald & Co.から新株予約権の権利行使
   及び従業員からストック・オプションの権利行使による払込みを受けました。この結果、当第1四半期連結累計
   期間において資本金が2,900,436千円、資本準備金が2,900,435千円増加し、当第1四半期連結会計期間末におい
   て資本金が27,512,512千円、資本剰余金が25,656,842千円となっております。
                                                           株主資本

                                 資本金          資本剰余金        利益剰余金         自己株式 株主資本合計

2021年1月1日残高(千円)                 24,612,076    22,756,406   △14,644,009     △30   32,724,444

四半期連結累計期間中の変動額

 新株の発行(新株予約権の行使)                2,900,436      2,900,435                          5,800,872

 親会社株主に帰属する四半期純損失                                          △3,314,238            △3,314,238

 自己株式の取得                                                                   △1           △1
四半期連結累計期間中の変動額合計
                                2,900,436      2,900,435   △3,314,238      △1     2,486,632
(千円)
2021年3月31日残高(千円)                27,512,512    25,656,842   △17,958,247     △31   35,211,077


 (重要な後発事象)
  1.資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分の件
    当社は、2021年2月24日開催の取締役会において、2021年3月30日開催の第22期定時株主総会に、資本金、資本
   準備金及び利益準備金の額の減少並びに剰余金の処分について付議することを決議し、同株主総会で承認可決さ
   れ2021年4月9日に効力が発生しております。
  (1)資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分の目的
    当社は、2020年12月31日現在15,884,121千円の繰越利益剰余金の欠損を計上しております。
    当社の今後の成長戦略を的確に実施していくための財務戦略の一環として、上記の欠損を填補し資本構成を是
   正し、財務体質の健全化を図ることにより、資本政策の機動性及び柔軟性を確保すること、課税標準を抑制する
   こと等を目的とし、会社法第448条第1項の規定に基づき、資本準備金の額の減少をしたうえで、会社法第452条の
   規定に基づき、剰余金の処分を行うものであります。
    なお、本議案は、払い戻しを行わない無償減資であり、発行済株式総数を変更すること無く、資本準備金の額
   を減少するものであるため、株主の皆様が所有する株式数に影響を与えるものではございません。また、今回の
   資本準備金の額の減少によって当社の純資産額及び発行済株式総数にも変更はございませんので、1株当たりの純
   資産額に変更を生じるものではありません。
  (2)資本準備金の額の減少
     会社法第448条第1項の規定に基づき、2020年12月31日現在の資本準備金の額を15,884,121,559円減少して
   4,542,577,232円とし、減少する資本準備金の額の全額を、その他資本剰余金に振り替えております。
  (3)剰余金の処分の内容
    会社法第452条の規定に基づき、上記1に記載した資本準備金の額の減少の効力発生を条件に、資本準備金より
   振り替えたその他資本剰余金の合計額15,884,121,559円全額を減少させて繰越利益剰余金に振り替えることによ
   り、欠損の填補に充当しております。
  (4)資本準備金及び利益準備金の額の減少並びに剰余金の処分の日程
    (1) 取締役会決議日    2021年2月24日
    (2) 株主総会決議日    2021年3月30日
    (3) 効力発生日      2021年4月9日
     



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2.新株予約権の行使
 当社が発行いたしました第41回新株予約権につき、2021年4月1日から2021年5月10日までに、以下のとおり行
使されております。
   行使新株予約権個数            105,500個(発行総数の52.75%)
   交付株式数                            10,550,000株
   行使価額総額                          9,392,900千円
   未行使新株予約権個数                          26,500個
   増加する発行済株式数                       10,550,000株
   資本金増加額       ※1、2               4,722,350千円
   資本準備金増加額     ※1、2               4,722,350千円
 ※1. 資本金増加額、資本準備金増加額には新株予約権の振替額25,900千円がそれぞれ含まれております。
 ※2. 上記の新株予約権の行使による新株の発行の結果、2021年5月10日現在の発行済株式総数は150,422,400
   株、資本金は32,234,863千円、資本準備金は12,165,363千円となっております。なお、資本準備金につき
   ましては後発事象1.資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分の件に記載の通り、効力発生日の2021年4
   月9日にて15,884,121千円を減少して繰越利益剰余金に振替を行っております。




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3.その他
 継続企業の前提に関する重要事象等
   医薬品事業は、製品化までに多額の資金と長い時間を要する等の特性があり、創薬ベンチャーである当社グルー
 プにおいては、継続的な営業損失の発生及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上している状況にあります。
 そのため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
  当社グループは当該状況を解消すべく、下記を重要な課題として取り組んでおります。
  ①自社既存プロジェクトの推進
   当社グループでは、2019年3月に国内初の遺伝子治療用製品「コラテジェン®」の条件及び期限付承認を厚生労
  働省から取得し、同年9月から販売を開始いたしました。現在、製造販売後承認条件評価を行うとともに国内での
  同製品の適用拡大のための臨床試験及び米国での閉塞性動脈硬化症を対象とした臨床試験を進めております。ま
  た、現在海外で臨床試験を進めております椎間板性腰痛症向けの核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNA、高血圧DNAワク
  チンを含めた3プロジェクトを推進しております。これらのプロジェクトを確実に推進していくことが最優先課題
  であると考えております。
  ②開発パイプラインの拡充と事業基盤の拡大
   当社グループでは新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延を機に予防用としてのDNAワクチンの開発を2020年
  3月より開始し、現在第Ⅱ/Ⅲ相の臨床試験を実施しております。また、ゲノム編集における先進技術を持つ
  Emendo社を完全子会社化し、究極の遺伝子治療ともいわれるゲノム編集で世界に戦いを挑みます。これらの開発パ
  イプラインの拡充や事業基盤の拡大により、当社グループは遺伝子治療の世界でグローバルリーダーを目指しま
  す。
   今後も、ライセンス導入や共同開発、創薬プラットフォーム技術の獲得を目指した事業提携に加え、他社に対す
  る資本参加や他社の買収等により開発品パイプラインの拡充による事業基盤の拡大を図り、将来の成長を実現して
  まいります。
  ③開発プロジェクトにおける提携先の確保
   当社グループでは、開発プロジェクトのリスクを低減するために、製薬会社と提携し、契約金・マイルストーン
  や開発協力金を受け取ることにより財務リスクを低減しながら開発を進めるという提携モデルを基本方針としてお
  ります。
   「コラテジェン®」について日本と米国を対象とした独占的販売契約を田辺三菱製薬と締結しており、マイルス
  トーン収入やロイヤリティー収入が見込めます。また、2019年2月にイスラエルにおけるHGF遺伝子治療用製品
  「コラテジェン®」の独占的販売権の許諾について同国Kamada社と基本合意書を締結しております。さらに2020年
  10月にスペシャルティ薬(特定疾患専門薬)を扱うトルコのEr-Kim社と「コラテジェン®」のトルコでの導出(独
  占的販売権許諾)に関する基本合意書を締結しました。椎間板性腰痛症向けの核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNA、
  高血圧DNAワクチンにつきましては臨床試験が予定どおり進捗しており、製薬企業等への早期導出により契約一時
  金、ロイヤリティー等を得ることにより、開発費の負担削減と定常的な収入確保を目指してまいります。今後も、
  製薬会社との提携を進めることにより、事業基盤の強化に努めてまいります。
  ④資金調達の実施
   当社グループにとって、研究開発活動及び事業基盤の拡大を推進することは継続的な発展のために重要であり、
  そのためには状況に応じ機動的に資金調達を行うことが必要となります。2021年3月8日開催の取締役会におい
  て、Cantor Fitzgerald & Co.を割当先とする第41回新株予約権(第三者割当て)(行使価額修正条項付)の発行
  を決議し、2021年5月10日までにその一部が行使され152億38百万円(新株予約権発行による入金を含む)を調達
  いたしました。今後も、研究開発活動推進及び企業維持のために必要となる資金調達の可能性を適宜検討してまい
  ります。
   これら諸施策の実施により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。




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