4552 JCRファーマ 2020-05-12 16:00:00
「2020年-22年度 中期経営計画~変革~」の策定について [pdf]

                                             2020 年 5 月 12 日
各   位




                        会 社 名 J C R フ ァ ー マ 株 式 会 社
                        代表者名 代 表 取 締 役 会 長 兼 社 長 芦 田     信
                                     (東証第 1 部 コード番号 4552)
                        問合せ先 上席執行役員経営企画本部長 本 多           裕
                                         (TEL 0797-32-1995)

        「2020 年-22 年度    中期経営計画~変革~」の策定について

 当社は、2020 年度をスタートとする 3 カ年中期経営計画(2022 年 3 月末まで)を策定
しましたので、お知らせいたします。



 この中期経営計画では、2025 年に当社が創業 50 周年を迎えること、同時に 2020 年度以
降、本格的なグローバル化を果たすことから、事業活動の全てにおいて、また社員一人ひと
りにおいて求められている「変革」をキーワードといたしました。
 中期経営計画策定にあたり、これまでの当社の歴史や価値・特色を見直し、今後 10 年間
の成長の可能性を視野に入れて検討するため、2030 年を見据えた中長期経営ビジョン
「Toward 2030」を作成し、引き続き「グローバルで存在感のある研究開発型企業」を目指
す姿として、以下に挙げた具体的な企業像を達成するための取り組みを進めてまいります。

 ◎希少疾病領域におけるグローバルスペシャリティファーマ
 ◎「J-Brain Cargo®」をはじめとする独自の基盤技術を礎として、常に他社より「一歩前
   に出る」技術の創出に挑戦し続ける企業
 ◎「研究開発」と「モノづくり」で新たな価値の創出に挑戦し続ける企業
 ◎ 希少疾病領域に貢献する強い決意のもと妥協せず挑戦し続ける企業



(「中期経営計画~変革~」の概要)

1. キーワード
                  REVOLUTION into the Future をスローガンに、「チーム
                  JCR」の総力を結集して、事業活動の質的・量的な変 革
                  (REVOLUTION)に取り組み、中長期ビジョンの実現に向
                  けて邁進いたします。
                  2025 年の創業 50 周年にむけ、また、本格的なグローバル化
                  に向け、事業活動も大きな変革が求められ、それにともない
                  社員一人ひとりも変わらなければならないと考えております。
2. 重要経営課題
    希少疾病領域での本格的なグローバル展開を見据え、重要経営課題を以下の通り設
   定いたします。
    ① 希少疾病領域における JCR の重要性がさらに高まることを踏まえた品質保証体
      制の質・量的拡充
    ② 今後数年間の収益基盤強化に向けた既存製品の持続的成長のための取り組み
    ③ ライソゾーム病領域の次を見据えた基礎研究・応用研究の拡充
    ④ 本格的なグローバル化を見据えた生産・研究への積極的な設備投資の検討・着手
    ⑤ 将来におけるライソゾーム病治療薬の事業価値最大化のためのエビデンス構築
      を含む製品戦略の立案
    ⑥ 本格的なグローバル化以降の業容拡大を見据えた業務および組織構造改革・人財
      育成

3. ガイダンス
    売上高において、  対前年比プラスという安定的成長を達成し、  最終年度にあたる 2022
   年度に売上高 320~360 億円の達成を目指します。また、ライソゾーム病治療薬を含め
   た研究開発の加速に伴い、    研究開発には十分な投資を行っていく方針であり、研究開発
   費は売上高比率 20%を目安に投資を行い、必要であればそれを超えることも許容いた
   します。この増加を吸収し、70~100 億円の営業利益を目標といたします。
                       2019年度(実績)    2022年度(目標)
           売上高            247億円        320~360億円
           営業利益           32億円         70~100億円
       売上高研究開発費率             24%        20%目安


   株主配当については、安定配当を基本方針とし、 期待に応える株主還元と財務の健全
  性のバランスを重視し、配当性向は 30%を目安といたします。

4. サステナビリティ
    当社では、   「希少疾病とともに生きるあなたに寄り添う医療の実現」こそが価値創造
   の基本であるとの認識のもと、   「希少疾病:Rare Diseases」
                                       「環境:Environment」
                                                      「社
            「コーポレート・ガバナンス:Corporate Governance」を重点領域とし、
   会:Society」
   事業活動を通じてそれらの課題を解決し、その成果を社内外の幅広いステークホルダ
   ーに還元・共有しながら「誰一人取り残さない (No one will be left behind)
                                                    」という
   持続可能な開発目標(SDGs)の精神に沿ったサステナビリティの実現を目指します。
    「希少疾病領域」におけるグローバルスペシャリティファーマを目指して、サステナ
   ビリティにおいても、質的・量的な「変革」を図ります。

本資料中における将来に関する記述は、当社が現在得ている情報をもとになされた当社の判断に基づくものであり、既
知あるいは未知のリスクや不確実な要素を含んでいます。実際の結果は、様々な要因によりこれら将来に関する記述内
容とは大きく異なる可能性があることをご承知ください。
そのような要因の例としては、経済情勢の悪化、法律・行政制度の変化、新製品上市の遅延、競合会社の価格・製品戦
略による圧力、当社製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的財産権に対する侵害、重大な訴訟における不利な判決
等がありますが、これらに限定されるものではありません。
本資料は、当社が発行する有価証券の投資を勧誘することを目的としたものではありません。
                                                   以   上
             2020-22年度中期経営計画「変革」
               2020年5月12日
               JCRファーマ株式会社
               代表取締役会長兼社長
               芦田 信




Copyright © 2020 JCR Pharmaceuticals Co., Ltd. All rights reserved.
                                                                      注意事項
      本資料中の開発見通し等の将来に関する記述は、当社が現在得ている情報をもとになさ
      れた当社の判断に基づくものであり、既知あるいは未知のリスクや不確実な要素を含んでい
      ます。実際の結果は、様々な要因によりこれら将来に関する記述内容とは大きく異なる可
      能性があることをご承知ください。そのような要因の例としては、経済情勢の悪化、法律・行
      政制度の変化、新製品上市の遅延、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社製品
      の販売力の低下、生産中断、当社の知的財産権に対する侵害、重大な訴訟における不
      利な判決等がありますが、これらに限定されるものではありません。

      本資料は医薬品(開発中の物を含む)に関する情報が含まれておりますが、その内容は
      宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。また、当社の会社説明・
      事業説明に関する情報の提供を目的としたものであり、当社が発行する有価証券の投資
      を勧誘することを目的としたものではありません。

      本資料は、開発中の製品の効能・効果を保証・宣伝・広告するものではありません。

      新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況によっては今後、臨床試験の進捗に影
      響がでる可能性があることをご承知ください。
                                                                             1

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                   Contents


                            前中期経営計画「飛躍」の総括

                            中長期経営ビジョン「Toward 2030」
                            –     企業理念
                            –     中長期経営ビジョン
                            –     JCRのコアバリュー
                            –     JCRの成長の歴史・研究開発の特色
                            –     JCRの基盤技術のポテンシャル
                            –     JCRの研究開発の方向性
                            –     中長期的研究開発の想定タイムライン


                            2020-22年度中期経営計画「変革」
                            –     キーワード
                            –     重要経営課題
                            –     ガイダンス
                            –     サステナビリティへの取り組み

                                                                      2

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前中期経営計画「飛躍」の総括




                 3
                   前中期経営計画「飛躍」における成果

                       • 大日本住友製薬株式会社、エーザイ株式会社と「J-Brain                   • 「テムセル®HS注」製造販売承認取得、発売
                         Cargo®」に関するフィージビリティスタディ契約締結                     • ペプチドリーム株式会社と共同研究契約締結
2015年度                 • 「グロウジェクト®皮下注」液状製剤製造販売承認申請
                       • 事業所内保育所「JCRキッズランド」開設




                       •   治験薬製造センター/セルプロセッシングセンター竣工
                       •   「ダルベポエチン アルファBS注JCR 」臨床第3相試験開始
2016年度                 •   「グロウジェクト®皮下注」製造販売承認取得
                       •   「JR-141」臨床第1相試験開始




                       • 「JTR-161/JR-161」帝人株式会社と共同開発契約締結                 • ナノキャリア株式会社と共同研究契約締結
                       • 株式会社メディパルホールディングスと業務資本提携契                       • ルクセンブルク大公国における土地貸借契約締結
2017年度                   約締結                                             • 大日本住友製薬株式会社と「J-Brain Cargo®」に
                       • 「アガルシダーゼ ベータBS点滴静注JCR 」製造販売承                      関するライセンス契約締結
                         認申請                                             • JCR USA, Inc.開設
                                                                         • 「JR-141」先駆け審査指定

                       • 第二治験薬製造センター建設開始                              • 「くるみん」「えるぼし」取得
                       • 「グロウジェクト®」適応拡大(SHOX異常症におけ                    • 「ダルベポエチン アルファBS注JCR 」製造
2018年度                   る低身長症)臨床第3相試験開始                                販売承認申請、「アガルシダーゼ ベータBS
                       • 「JR-141」国内臨床第3相試験、ブラジル臨床第2                     点滴静注JCR」製造販売承認取得、発売
                         相試験開始、欧州・米国オーファンドラッグに指定                      • 「テムセル®HS注」適応拡大(表皮水泡
                                                                        症)製造販売承認申請

                       • 「JR-142」臨床第1相試験開始
                       • ペプチドリーム株式会社との特殊環状ペプチド創製                      • 研究所関連施設新規取得
                       • 「テムセル®HS注」適応拡大(新生児低酸素性虚血性                    • 「ダルベポエチン アルファBS注JCR」
2019年度                                                                  製造販売承認取得、発売
                         脳症)臨床第1/2相試験開始、 「テムセル®HS注」
                         適応拡大(表皮水泡症)製造販売承認申請取下げ                       • 米国ArmaGen, Inc.買収合意


                                                                                                           4

Copyright © 2020 JCR Pharmaceuticals Co., Ltd. All rights reserved.
                   前中期経営計画「飛躍」における成果


                         2015年度-2019年度
                         売上高   : 174億円→247億円
                         営業利益 : 21.5億円→32.4億円
                         営業利益率 : 12.3%→13.1%




                                                                      5

Copyright © 2020 JCR Pharmaceuticals Co., Ltd. All rights reserved.
                   前中期経営計画「飛躍」における成果

                              従業員数
          集計時点                                       平均年齢                    勤続年数              平均年収
                              (単独)
          2020/3                    654人                 41.4歳               8.9年              830万円   2020/3/31時点
          2019/3                    613人                 41.4歳               8.8年              830万円   従業員数:654人
          2018/3                    540人                 41.6歳               9.0年              821万円   平均年齢:41.4歳
          2017/3                    522人                 41.4歳               8.6年              809万円   平均年収:830万円
          2016/3                    487人                 41.1歳               8.3年              809万円
                                                                                                       2016/3/31時点
                                                                                                       従業員数:487人
                                                                                                       平均年齢:41.1歳
                                                                                                       平均年収:809万円




                                              「飛躍」株価推移
                                                                                                       2019年度期末(2020/3/31)
  12000                                                                             最高値:11,060円
                                                                                    (2020/2/21)        終値    :9,420円
  10000                                                                                                時価総額 :3,054億円

                                                                                                       2015年度期初(2015/4/1)
   8000



   6000                                                                                                終値    :2,480円
                   最安値:1,801円
                                                                                                       時価総額 :804億円
   4000            (2016/2/12)

   2000




                                                                                                                        6
      0
     2015/4/1            2016/4/1             2017/4/1            2018/4/1          2019/4/1




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                   前中期経営計画「飛躍」総括と次に向けた課題



             前中期経営計画「飛躍」の5年間は、
             「スピード第一」で次代への基盤となる成果を達成
             – 「テムセル®HS注」、「グロウジェクト®皮下注」、「アガルシダーゼ ベータBS点滴
               静注JCR」、「ダルベポエチン アルファBS注JCR」の承認取得、発売
             – 「JR-141」の国内臨床第1/2相試験、第3相試験の計画通りの実施
             – グローバル未経験の中、患者会と専門医師との連携によりブラジル臨床第2相試験を
               実施
             – ライソゾーム病治療薬の事業基盤を確固たるものとするため、米国ArmaGen, Inc.の
               買収を決定
             – 一連のライソゾーム病治療薬の開発に対応するため、治験薬製造センターを準備
             – JTR-161/JR-161に対応するためセルプロセッシングセンターを設置


             ライソゾーム病領域における希少疾病事業の
             事業価値最大化に向け、ライセンス活動を強化

                                                                      7

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                   サステナビリティ:これまでの取り組み
          小児希少疾病領域を中心とした事業活動を通じて「アンメット・メディカルニーズ※
          への貢献」に努めるとともに「Rare Disease: RD, ESG」に関する活動を充実。
                                                                                              ※未だ満たされていない医療ニーズ

             これまでの主な取り組み

                               レアディジーズ(RD)                                  社会(S)
                               希少疾病用医薬品の研究開発を                               働きやすい環境づくりの整備および
                               進めている企業として啓発活動                               社会に向けた活動を実施。
                               を実施。




                                                                                 写真提供:公益財団法人母子衛生研究会


                RARE DISEASEプロジェクトを立ち上げ、「希少疾                          世界と日本の患者の皆さんの「アンメット・メディカルニーズ」
                病に、JCRのできること。」をモットーとして、社                              への貢献に向けて、スイス非営利財団「GLOBAL FOUNDATION
                内外の啓発活動や、Rare Disease Dayへの協賛、                        FOR LIFE SCIENCE」への支援、「母子保健奨励賞」への協賛、
                募金活動などに取り組む。                                          医療型短期入所施設「もみじの家」への支援などを実施。


                               環境(E)                                        コーポレート・ガバナンス(G)
                               事業活動における環境負荷軽減                               経営の適法性、透明性、客観性を維持する
                               に向けた取り組みを実施。                                 ための体制を構築し運営。



               医薬事業を通じた貢献                         「希少疾病とともに生きるあなたに寄り添う医療の実現」の推進
                                                                                                                 8

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中長期経営ビジョン「Toward 2030」




                      グローバルで
                      存在感のある
                     研究開発型企業




                               9
 価値の源泉
「チームJCR」
                   企業理念
          独自の「研究開発力」と「モノづくり力」を結集し、
          世界中の患者の皆さん、子どもたちのため、希少疾病にチャレンジしていくことが、
          当社の責務と考えています。


                                    医薬品を通して人々の健康に貢献する

                        信頼                                            自信                      信念
     私たちは、法令遵守はもとより、高い倫理観                                      私たちは、世界へ通用する医薬品提供を目標   私たちは、企業理念のもと、“自ら考え、自
     をもって行動することにより、全てのステー                                      に、独自の視点で研究・開発を進め、自信を   ら行動する”を信念として、更なる企業成長
     クホルダーから信頼される会社を築きます。                                      もって品質の高い製品と情報を提供します。   を目指します。




                                                                                                             10

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                   中長期経営ビジョン「Toward 2030」


                 JCRが目指す姿


                   グローバルで存在感のある研究開発型企業
                 具体的な企業像
                 ◎希少疾病領域におけるグローバルスペシャリティファーマ
                 ◎「J-Brain Cargo®」をはじめとする独自の基盤技術を礎として、常に他社より
                  「一歩前に出る」技術の創出に挑戦し続ける企業
                 ◎「研究開発」と「モノづくり」で新たな価値の創出に挑戦し続ける企業
                 ◎希少疾病領域に貢献する強い決意のもと妥協せず挑戦し続ける企業


                 基本戦略

                 ◎創業以来の企業文化を共有し発展させる「チームJCR」を価値の源泉として、
                 ◎少数精鋭での「研究開発」と「モノづくり」に注力
                 ◎「チームJCR」一人ひとりがそれぞれの場所で輝くことができるよう人財を育成
                 ◎成長ホルモンなどの国内製品、ライソゾーム病治療薬のグローバルでの収益、
                 ◎基盤技術の導出によるライセンス収入という3本の大きな収益の柱を確保                   11

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                   JCRのコアバリュー



                      当社の価値の源泉は「チームJCR」である。

                       「研究開発」と「モノづくり」によって成長してきた当社の企業文化に共感する
                       一人ひとりが、希少疾病領域に貢献したいとの理念のもと、安定した経営基盤を
                       確立し、血液脳関門(BBB)通過技術「J-Brain Cargo®」技術をはじめとする
                       各種独自技術を生み出し、世界への飛躍の礎となった。
                       当社は、自社の価値の源泉は「チームJCR」であるとの確信のもと、「チーム
                       JCR」の企業文化をグローバル時代においてさらに発展させ、創業以来の「研究
                       開発」と「モノづくり」にさらに注力しイノベーションを加速し、新たな価値創
                       出により希少疾病領域に貢献する。
                       「チームJCR」の企業文化の発展のために、原則として海外自社販売拠点を展開
                       せず、経営資源を「研究開発」「モノづくり」に集中させる。
                       また、中長期的な安定成長が「チームJCR」の大前提との確信に基づき、企業文
                       化の合致する他社との協業を重視する。
                       近い将来の本格的なグローバル化を見据え、多様性に富む「チームJCR」の企業
                       文化を発展させ、大胆かつ適切な意思決定を迅速に行いうる強固な経営基盤を確
                       立し、不確実性を増す製薬業界において持続的な安定的成長を追求する。
                                                                      12

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                   研究開発における成長の歴史

       当社は、創業以来培ってきた単離精製技術、1985年以降の成長ホルモン事業、
       2000年代以降の遺伝子組換え・再生医療技術により、着実に成長を続けてきました。

       生体由来原料からの医薬品開発                                                          遺伝子組換えによる医薬品開発
       ・ウロキナーゼ/ウリナスタチン(尿)                                                      ・エポエチンアルファBS注「JCR」(2010年)
       ・上皮成長因子(尿)                                                              ・アガルシダーゼ ベータBS点滴静注「JCR」(2018年)
       ・インターフェロン(血液)                                                           ・ダルベポエチン アルファBS注「JCR」(2019年)
       ・カリジノゲナーゼ(尿)                                                            ・JR-141等「J-Brain Cargo®」適用医薬品
       ・フィブロネクチン(血液)
       ・トロンボモジュリン(尿)
                                                                               再生医療分野での医薬品開発
                                                                               ・テムセル® HS注(2015年)
                                                                               ・JTR-161/JR-161
                                                                               ・遺伝子治療技術開発
                                                                                                              2013
                                                                                                              神戸原薬工場開設
                                                                                                     2010
100億円                                                                                                神戸工場新棟
                                                                                                 2008
                                                                                                 室谷工場開設
                                                                                 2000
                                                               1992              神戸工場開設
                                             1986
                                             西神工場開設
                                                               研究所開設
                                                                              創業以来の売上高推移          247億円(2019年度)
  1975               1980               1985               1990        1995      2000     2005      2010      2015

                                                             精製技術の確立                         細胞構築〜培養技術の確立

                                                                                                 再生医療分野への進出
                                                                                                                         12

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                   JCRにおける研究開発の特色

                  成長ホルモン事業(1985年発売)による事業基盤の確立、安定的な研究開発活動
                  ウロキナーゼ原体を創業事業とし、尿、血液といった生体由来原料を用いた20年以
                  上にわたる研究活動により、基盤技術として精製技術を獲得
                  2000年代初頭より遺伝子組換えによる医薬品開発に方針を転換、最初の品目とし
                  てエリスロポエチンを選択、2010年に国産初のバイオ後続品として発売
                  2000年代初頭よりライソゾーム病治療薬開発を志向
                  2003年から間葉系幹細胞の研究開発を開始、2016年に日本発の他家由来再生医療
                  等製品として発売、本開発の経験を活かし歯髄由来幹細胞の研究開発を展開
                  仮説検証の徹底的な繰り返しにより、BBB通過技術「J-Brain Cargo®」、改変型
                  アルブミンを用いた持続型技術、高発現技術「J-Mig System®」、糖鎖修飾技術
                  「J-Glyco S/M®」といった種々の基盤技術を創製




                                                                      14

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                   JCR基盤技術のポテンシャル


     ライソゾーム病は患者数が少ないものの、有効な治療薬が必要とされる疾患です。
     当社のグローバルでの成長が期待できる市場でもあり、独自のBBB通過技術によって
     さらなる市場拡大も見込まれます。

    ライソゾーム病5疾患の患者数・市場規模

                                                                             患者数※1                      市場規模※2
                           適応症
                                                                      日本             世界       日本(2019年)      世界(2019年)


     ハンター症候群                                                      約250名          約7,800名        約76億円          約870億円


     ポンペ病                                                             約80名       約10,600名       約30億円         約1,100億円


     ハーラー症候群
     (ハーラーシャイエ・シャイエ含む)
                                                                      約60名       約3,600名        約16億円          約280億円


     サンフィリッポ症候群A型
                                                                約60名             約6,890名
                                                                                                    —             —
                                                               (AB総数)            (AB総数)
     サンフィリッポ症候群B型

    ※1 患者数:厚生労働省班研究等の公開情報を元にJCRで算出                                      ※2 市場規模:既存薬を扱っている会社の公開情報の他、Evaluate Pharma、IQVIAを引用
                                                                                                                              15

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                   研究開発の方向性


           現在の「J-Brain Cargo®」は抗体ベースのため目的とするたんぱく質と組み合わせやす
           く、低分子、核酸といったものでは工夫が必要です。
           当社では、このような物質でもBBBを通過できるよう、トランスフェリン受容体を介した
           薬物送達機構である「J-Brain Cargo®」の技術的可能性を発展させる取り組みを続けて
           おり、特殊環状ペプチド、ナノミセルといった他社との共同研究の他、次世代「J-Brain
           Cargo®」となりうる自社技術開発を含め複数の可能性を探っています。
           このような研究の他、遺伝子治療の研究開発にも着手しています。
           これらにより、例えば中枢神経系組織において必要な物質の欠乏に起因する疾患や、何ら
           かの遺伝子変異に起因する疾患に対する治療薬の開発につなげていきたいと考えています。
           また、再生医療分野では、当社が培ってきた幹細胞・遺伝子組換え技術を応用し、従来の
           治療法ではアプローチの難しい疾患領域における、新たな治療方法の開発にチャレンジし
           ていきます。




                                                                      16

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                   中長期的研究開発の想定タイムライン

             JCR独自の技術を駆使して
             日本発・世界初の画期的な医薬品をお届けしていきます。




                                                                      *自社が実施する研究開発品目に限り掲載   17

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2020-22年度中期経営計画「変革」




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                   キーワード




                     「チームJCR」の総力を結集して、
    事業活動の質的・量的な変革(REVOLUTION)に
                           取り組み、中長期ビジョンの
                             実現に向けて邁進します。




                                                                      19

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                   「変革」:重要経営課題
              希少疾病領域での本格的なグローバル展開を見据え、
              重要経営課題を以下の通り設定します。

                                      最重要経営課題
                                      希少疾病領域におけるJCRの重要性がさらに高まることを踏まえた
                          [1]
                                      品質保証体制の質・量的拡充
                          さらに、2020年代後半からの業容の急拡大期を見据えて、
                          以下の項目を重要経営課題として取り組みを加速する。

                          [2]         今後数年間の収益基盤強化に向けた
                                      既存製品の持続的成長のための取り組み
                          [3]         ライソゾーム病領域の次を見据えた
                                      基礎研究・応用研究の拡充
                          [4]         本格的なグローバル化を見据えた
                                      生産・研究への積極的な設備投資の検討・着手
                                      将来におけるライソゾーム病治療薬の事業価値最大化のための
                          [5]
                                      エビデンス構築を含む製品戦略の立案
                                      本格的なグローバル化以降の業容拡大を見据えた
                          [6]
                                      業務および組織構造改革・人財育成
                                                                        20

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                   「変革」:ガイダンス

                   売上高・営業利益
                   対前年比増により、最終年度(2022年度)において、
                   売上高320〜360億円、営業利益70〜100億円を
                   目標とする。


                   研究開発費
                   対売上高比率20%を目安に投資を行う。
                   ただし、必要であれば対売上高比20%を超えることも許容する。


                   配当性向
                   安定配当を基本方針とし、期待に応える株主還元と財務の健全性のバランス
                   を重視し、配当性向は30%を目安とする。


                                                                      21

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                   サステナビリティ:「変革」における基本方針

             「医薬品を通して人々の健康に貢献する」という企業理念に基づく
             事業活動を通じて、持続可能な社会の発展に貢献します。




                JCRの価値創造の基本                              希少疾病とともに生きるあなたに寄り添う医療の実現

                                                             JCRのサステナビリティ基本方針

                  「レアディジーズ」「環境」「社会」「コーポレート・ガバナンス」を重点領
                  域とし、事業活動を通じてそれらの課題を解決し、その成果を社内外の幅広い
                  ステークホルダーに還元・共有しながら「誰一人取り残さない(No one will
                  be left behind)」という持続可能な開発目標(Sustainable Development
                  Goals: SDGs)の精神に沿ったサステナビリティの実現を目指します。

                                                                                    22

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                   サステナビリティ:「変革」における取り組み

           「希少疾病領域」におけるグローバルスペシャリティファーマを目指して、
           サステナビリティにおいても、質的・量的な「変革」を図ります。


               目指すべき姿                     RD・E・S・Gを基盤とする事業活動を通じたサステナビリティの実現

               取り組みの方向性



                                                             レアディジーズ(Rare Disease)

                                   RD                        •
                                                             •
                                                                  希少疾病治療薬の開発につながる基礎研究の拡充
                                                                  希少疾病の認知度向上に向けた新たな取り組みの実施
                                                             •    社内啓発および全社的な取り組みの継続実施




                                                   「チームJCR」の総力を結集した事業活動の質的・量的な「変革」による
               医薬事業を通じた貢献
                                                   「希少疾病とともに生きるあなたに寄り添う医療の実現」の加速

                                                                                             23

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                   サステナビリティ:「変革」における取り組み

           「希少疾病領域」におけるグローバルスペシャリティファーマを目指して、
           サステナビリティにおいても、質的・量的な「変革」を図ります。


               目指すべき姿                     RD・E・S・Gを基盤とする事業活動を通じたサステナビリティの実現

               取り組みの方向性


                                 E
                                               環境(Environment)
                                               • 事業活動を通じた環境負荷の削減に向けた地域に根差した新たな対策の検討・実施


                                               社会(Society)
                                 S             • 「チームJCR」一人ひとりが輝ける職場環境、人財育成の促進
                                               • 小児希少疾病や保健医療分野における支援強化および新たな取り組みの実施

                                               コーポレート・ガバナンス(Corporate Governance)
                                 G             • グローバル向けた製品の「安定供給」体制の強化
                                               • 大胆かつ適切な意思決展開に定を迅速に行いうる強固な経営基盤の確立
                                               • 自社リスクに対するリスクマネジメントの更なる推進


                                                   「チームJCR」の総力を結集した事業活動の質的・量的な「変革」による
               医薬事業を通じた貢献
                                                   「希少疾病とともに生きるあなたに寄り添う医療の実現」の加速

                                                                                         24

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