4552 JCRファーマ 2021-02-10 16:30:00
血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素製剤(開発番号:JR-141)米国食品医薬品局よりファストトラック指定のお知らせ [pdf]

                                         2021 年 2 月 10 日
各   位




                   会 社 名 J C R フ ァ ー マ 株 式 会 社
                   代表者名 代 表 取 締 役 会 長 兼 社 長 芦 田     信
                                (東証第 1 部 コード番号 4552)
                   問合せ先 上席執行役員経営企画本部担当 本 多          裕
                                    (TEL 0797-32-1995)

    血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素製剤(開発番号:JR-141)
       米国食品医薬品局よりファストトラック指定のお知らせ

 当社は、独自の血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo®」を適用したムコ多糖症 II 型(ハ
ンター症候群)治療酵素製剤〔国際一般名:pabinafusp alfa 開発番号:JR-141(血液脳
関門(以下、BBB)通過型遺伝子組換えイズロン酸-2-スルファターゼ) について、
                                       〕       この度、
米国食品医薬品局(FDA)よりファストトラック制度の指定を受けましたのでお知らせい
たします。

 ハンター症候群は、ライソゾーム病の一種であり、ムコ多糖を体内で分解する酵素
(Iduronate-2-sulfatase)の欠損により発症する X 染色体劣性遺伝性疾患です。中枢神経
症状、関節病変、低身長、角膜混濁、心臓弁膜症、肝脾腫など幅広い症状がある中、既存の
治療酵素製剤は BBB を通過できないため、脳内で薬効を発揮できず、中枢神経症状に対し
効果が期待できないことが重大な課題となっています。

  JR-141 は、マンノース-6-リン酸受容体を介した作用に加え、当社独自の BBB 通過技術
J-Brain Cargo®によりトランスフェリン受容体を介して BBB を通過させることで、中枢神
経症状に対する作用が期待されています。
  現在、米国・ブラジル・欧州において JR-141 のグローバル臨床第 3 相試験開始に向けた
準備を進めており、FDA より試験開始が許可されています。
 今回のファストトラック指定により、米国における JR-141 の臨床開発の迅速化,優先審
査や早期承認が期待されます。

 当社は、JR-141 に続いて、J-Brain Cargo®を適用した他のライソゾーム病治療酵素製剤
の開発を順次行っております。   希少疾病領域のスペシャリティファーマとして、       より多くの
患者の皆さんの治療に貢献できるよう取り組んでまいります。

 なお、本件に関する今期当社連結業績への影響は軽微であります。
【語句の説明】
FDA ファストトラック制度
重篤な疾患を治療するために、アンメットメディカルニーズを満たす治療薬の開発を促進
し、審査を迅速化することを目的とした制度。  ファストトラック制度に指定された医薬品は、
開発計画について FDA と頻繁にミーティングを行うほか、関連する基準を満たす場合に優
先審査および早期承認の対象となる。

                                       以   上