4552 JCRファーマ 2020-09-18 16:00:00
血液脳関門通過型ハンター症候群治酵素製剤JR-141 希少疾病用医薬品指定のお知らせ [pdf]

                                         2020 年 9 月 18 日
各   位




                   会 社 名 J C R フ ァ ー マ 株 式 会 社
                   代表者名 代 表 取 締 役 会 長 兼 社 長 芦 田     信
                              (東証第 1 部 コード番号 4552)
                   問合せ先 上席執行役員経営企画本部担当 本 多          裕
                                    (TEL 0797-32-1995)

            血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素製剤
        〔パビナフスプ アルファ(遺伝子組換え) 開発番号:JR-141〕
               希少疾病用医薬品指定のお知らせ

 当社は、血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo®」を適用したムコ多糖症 II 型(ハンター
症候群)治療酵素製剤〔パビナフスプ アルファ(遺伝子組換え)開発番号:JR-141(血液
脳関門通過型遺伝子組換えイズロン酸 2 スルファターゼ)    〕について、この度、厚生労働省
より希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)     に指定されましたのでお知らせいたします。
 本剤は、米国において 2018 年 10 月に、欧州において 2019 年 2 月に希少疾病用医薬品
に指定されており本年 9 月中に日本での製造販売承認申請を予定しております。

 ムコ多糖症 II 型(ハンター症候群)はライソゾーム病の一種で、ムコ多糖を体内で分解
する酵素(Iduronate-2-sulfatase)の欠損により発症する X 染色体連鎖劣性遺伝性疾患で
す。日本における患者数は約 250 人(当社調べ)であり、幅広い症状があるなか、既存の治
療酵素製剤は血液脳関門を通過できないため、           脳内で薬効を発揮できず、 中枢神経症状に対
し効果が期待できないことが重大な課題となっています。

 JR-141 は血液脳関門通過による中枢神経症状の発症または進展を抑制する効果が期待さ
れており、日本で実施した臨床第 3 相試験では、全ての被験者において脳脊髄液中の蓄積
基質濃度の減少が確認され、   臨床上重要な評価指標である発達評価についても、 有用な結果
が得られております。なお、安全性についても JR-141 投与に関連する臨床上懸念すべき有
害事象は認められませんでした。

 当社は、JR-141 に続いて、J-Brain Cargo®を適用した他のライソゾーム病治療酵素製剤
の開発を順次行っております。   希少疾病領域のスペシャリティファーマとして、       より多くの
患者の皆さんの治療に貢献できるよう引き続き取り組んでまいります。

 なお、本件に関する今期当社連結業績への影響は軽微であります。

                                                   以   上
希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)について
医薬品医療機器等法に基づき、指定を受けた希少疾病用医薬品が試験研究促進を目的とし、
特別支援措置を受けられる制度。 指定基準として、当該医薬品の用途に係る対象者の数が日
本において 5 万人未満であること、重篤な疾病を対象とするとともに、代替する適切な医
薬品や治療法がないこと、又は既存の医薬品と比較して著しく高い有効性又は安全性が期
待されるなど、特に医療上の必要性が高いものであること、また、対象疾病に対して当該医
薬品を使用する理論的根拠があるとともに、その開発に係る計画が妥当であると認められ
ることが必要とされる。