4552 JCRファーマ 2020-08-26 16:00:00
ブラジル連邦共和国への事業展開について [pdf]

                                          2020 年 8 月 26 日
各   位




                    会 社 名 J C R フ ァ ー マ 株 式 会 社
                    代表者名 代 表 取 締 役 会 長 兼 社 長 芦 田     信
                                 (東証第 1 部 コード番号 4552)
                    問合せ先 上席執行役員経営企画本部担当 本 多          裕
                                     (TEL 0797-32-1995)

             ブラジル連邦共和国への事業展開について

 当社は、本日開催の取締役会において、ライソゾーム病治療薬のグローバル展開として、
ブラジル連邦共和国への事業展開を正式に決定しましたのでお知らせいたします。

  当社は「グローバルで存在感のある研究開発型企業」を目指すべき姿として掲げ、その実
現に向け日本国内のみならず、ブラジル連邦共和国および欧米におけるライソゾーム病治
療薬の治験実施ならびに事業展開の検討を進めております。
  この度、本年 11 月に予定しているムコ多糖症 II 型(ハンター症候群)治療酵素製剤 JR-
141(血液脳関門通過型遺伝子組換えイズロン酸-2-スルファターゼ)         のブラジル国家衛生監
督庁(ANVISA)への製造販売承認申請を見据え、申請および販売等を統括、管理する目的
でブラジル連邦共和国に設立した JCR DO BRASIL FARMACÊUTICOS IMPORTAÇÂO
E EXPORTAÇÃO LTDA.(以下、JCR DO BRASIL(ジョタ セ エヒ ド ブラジル)社)
を拠点として、同国においてライソゾーム病治療薬の販売事業を行うことを正式に決定い
たしました。

 ブラジル連邦共和国は近年、国の発展に伴う国民の所得増加等の要因により医療サービ
ス需要が増加しており、医薬品市場は 2018 年に世界 7 位となりましたが、2023 年には世
界 5 位まで拡大すると予測されています(日本は両年とも世界 3 位) 。また日本・欧米同様
に ICH(医薬品規制調和国際会議)のメンバーであり、新医薬品の開発・上市に関する基
準・規制要件が整備されています。
 当社では、ブラジル連邦共和国におけるムコ多糖症 II 型(ハンター症候群)の診断患者
は約 300 人、そのうち約 70%が治療を受けていると推測しております。また、ムコ多糖症
を含むライソゾーム病患者は特定の施設に集中して治療を受けている特徴もあることから、
当社のグローバル展開の第一歩として、ブラジル連邦共和国での事業展開は戦略上合理的
と判断いたしました。

 JCR DO BRASIL 社の事業活動は、JR-141 をはじめとしたライソゾーム病治療薬の製造
販売承認申請、承認取得後の販売及び情報提供活動に加え、ブラジル連邦共和国における
KOL※・患者会との連携等を考えております。
  現在、ブラジル連邦共和国における JR-141 の臨床第 2 相試験は既に完了しており、本年
11 月に ANVISA への製造販売承認申請を予定しています。   申請後はブラジル連邦共和国に
おける法規制にそって優先的な審査が行われ、今後開始予定であるグローバル臨床第 3 相
試験の終了を待たず 2021 年中に製造販売承認を取得できる見込みです。
  また、本年中にムコ多糖症 I 型(ハーラー症候群等)治療酵素製剤 JR-171(血液脳関門
通過型遺伝子組換え α-L-イズロニダーゼ)     の日本・ブラジル・米国におけるグローバル臨床
第 1/2 相試験の開始を計画しており、JCR DO BRASIL 社という拠点を構えることで、こ
れらが遅延なく進捗していくことを期待しております。
  ※KOL(Key Opinion Leader)
    医療業界において特定分野・領域への影響力が高い医師などの専門家のこと。

 今後も、希少疾病治療領域のスペシャリティファーマとして、世界中の患者の皆さんの治
療に貢献できるよう取り組んでまいります。

 なお、本件に関する今期当社連結業績への影響は軽微であります。



                                             以   上