4534 持田薬 2021-04-01 14:00:00
持田製薬グループ「21-23中期経営計画」について [pdf]

                                                               2021 年 4 月 1 日
各    位
                                   会 社 名 持田製薬株式会社
                                   代 表 者 代表取締役社長         持田 直幸
                                        (コード番号 4534 東証第一部)
                                   問合せ先  経営企画部広報室(TEL. 03-3225-6303)



              持田製薬グループ「21-23 中期経営計画」について


    持田製薬グループでは毎年、新しい年度を加えた 3 ヵ年の計画を策定しております。この度、
2021 年度から 2023 年度までの中期経営計画を策定しましたので、その概要をお知らせいたします。


                            【21-23 中期経営計画方針】
    研 究・開 発 か ら 製 造・販 売 ま で の グ ル ー プ 総 合 力 を 結 集 し て 医 療・健 康 ニ ー ズ に 応 え 、
持続的成長に向けて選択と集中を進め、さらなる環境変化に対応すべく収益構造を再構築する



    社会保障費財源確保の問題を背景とする薬剤費抑制政策が継続的に推し進められる中、2019 年
10 月と 2020 年 4 月の薬価改定に続き、2021 年 4 月には通常の薬価改定とは異なる初の中間年改定が
行われるなど、2021 年度を起点とするこの 3 ヵ年はますます厳しい事業環境となることが予想され
ます。


    持田製薬グループは、
             環境変化に対応できるよう、引き続き以下の 3 点に重点的に取り組みます。
    ・ 新薬等への注力
    ・ 次世代の柱構築のための継続的な投資
    ・ 選択と集中による、リソースの戦略的再配分


    最重点課題として、中核事業である医薬事業において「循環器、産婦人科、精神科、消化器」の
重点領域等へリソースを集中し、収益の最大化のために新薬に注力します。また、パートナー
シップを重視した戦略的なアライアンスの推進に取り組みます。
    次世代の柱構築のため、将来の競争力に結びつく事業活動への投資を積極的に進めます。創薬研究では、
オープンイノベーションの推進を通じた早期開発候補品の導入等により、開発パイプラインの充実を
図ります。また、自社品の海外展開やバイオマテリアル事業にも取り組みます。
    全社的な組織運営において選択と集中を進め、一層の構造改革の推進、部門間連携の強化に取り
組みます。また、ヒト・モノ・カネの限られたリソースを戦略的に最大限活用すると同時に、社外
資源とも積極的な連携を図ります。イノベーションの創出と生産性向上に向けた取り組みをさらに
加速し、利益を生み出す体制の強化を目指します。


    持田製薬グループは今後も、中堅企業としての機動性や俊敏性など、持てる強みを最大限に活かし
ながら、医療・健康ニーズに応えることで、グローバルにも存在価値を認められる特色ある生命・
健康関連企業グループとして成長してまいります。


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 上述したとおり、医薬品業界を取り巻く環境はますます厳しいものとなることが予想されます。
従来は中期経営計画期間の最終年度の経営目標を公表しておりましたが、今後の薬価制度見直しの
動向等が業界環境に与える影響の程度とスピードの予測が極めて困難であるため、最終年度の経営
目標の策定および公表は見送ることといたしました。この 3 年間は研究開発等への投資(含む導入)に
引き続き積極的に取り組み、かねてより進めてきたポートフォリオ再構築(新薬シフト)と各施策の
質の向上、スピードアップを図ります。
 今回は、最終年度に代えて直近 2021 年度の経営目標をお示しいたします。



 ※ 2021 年度 経営目標(連結)
    売上高         1,000億円
    営業利益          70億円
    研究開発費         130億円


  注: 2021 年度経営目標はあくまで目指す方向性等を示すものであり、業績予想ではありません。
    業績予想は 5 月に公表予定の 2021 年 3 月期決算短信をご参照ください。



                                               以   上




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【参   考】
1.各事業戦略
 1)医薬事業
    重点領域(循環器、産婦人科、精神科、消化器)等にリソースを集中します。
    アライアンスを活用し、製品と開発品のパイプラインを充実させます。
    ライフサイクルマネジメントにより、開発品と製品の品目価値向上を図ります。
    顧客重視のマーケティング・営業戦略を推進します。


 ① 医薬開発
     ・ 開発の迅速化、確度の向上に最適な組織編成とリソース配分を行い、外部との連携を
       密にしながら開発を進めます。
     ・ 新規高純度 EPA 製剤 MND-2119、吸入型の肺動脈性肺高血圧症治療剤 MD-711、潰瘍性大腸炎
       治療剤リアルダの小児適応、不眠症治療剤 ACT-541468、および抗うつ剤 MD-120 につい
       ては、この中期経営計画期間中の承認取得を目指します。
     ・ 抗うつ剤レクサプロの小児適応の開発を推進します。
     ・ 中国での高トリグリセリド血症治療剤 MND-21 の開発を推進します。
     ・ 開発品と製品の育薬を推進し、効能追加や剤形追加などの開発に取り組みます。
     ・ 開発品の導入戦略を強化し、得意分野のパイプラインを充実させます。
     ・ 医療ニーズ・顧客ニーズに応える付加価値型製剤の導入・開発に取り組みます。
     ・ バイオ後続品の導入・開発を推進していきます。


 ②    医薬販売
     ・ 重点領域すべてを一人でカバーできる MR を育成し、e プロモーションの推進などにも
       取り組み、情報提供活動を最適化します。
     ・ 潰瘍性大腸炎治療剤リアルダは 5-ASA 製剤ナンバーワンを目指し、売上高の最大化に
       取り組みます。
     ・ 慢性便秘症治療剤グーフィスは売上高の最大化を目指し、モビコールと共に便秘市場での地位
       向上に取り組みます。
     ・ 抗うつ剤レクサプロは日本での抗うつ剤市場ナンバーワンを目指します。
     ・ 痛風・高尿酸血症治療剤ユリスは売上高の早期最大化に向けて取り組みます。
     ・ 子宮内膜症・子宮腺筋症・月経困難症治療剤ディナゲスト、ディナゲストのオーソ
       ライズドジェネリック、月経困難症治療剤フリウェルおよび抗悪性腫瘍剤ドキシルに
       より産婦人科トップの地位を継続します。
     ・ 高脂血症治療剤エパデールは JELIS(世界初の高純度 EPA 製剤の大規模臨床試験)などの
       豊富な EBM 情報を最大限に活用し、循環器領域での地位を堅持します。
     ・ 難治性疾患である肺動脈性肺高血圧症の治療剤トレプロストについては、本剤の特徴を
       踏まえて、医療現場への密な情報提供により適正使用を推進します。
     ・ 後発品事業は、持田製薬販売(株)および提携先との連携により、ディナゲストの
       オーソライズドジェネリック、バイオ後続品(フィルグラスチム BS、エタネルセプト BS、
       テリパラチド BS)などの事業性の高い品目に集中して取り組みます。
     ・ エパデールのスイッチ OTC 薬については、高純度 EPA 製剤のリーディングカンパニーとして
       取り組みます。



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 ③   創薬研究
     ・ オープンイノベーションの推進を通じた早期開発候補品の導入等により、開発パイプラインの
      充実を図ります。


 ④   海外展開
     ・ 中国、タイ、ベトナムおよび米国等での高純度 EPA 製剤の海外展開に取り組みます。


 2)バイオマテリアル事業
  アルギン酸ナトリウムを基盤とするバイオマテリアル事業を推進・展開します。関節軟骨損傷
 治療材 dMD-001 については、この中期経営計画期間中の承認取得を目指します。


 3)新規事業
  再生医療等製品プロジェクトの推進と早期上市に取り組みます。


 4)持田製薬工場(株)
  グローバルスタンダードに対応した最新鋭の製造設備と最先端の技術で、お客様の多様な
 ニーズに応える信頼性と効率性の高い医薬品受託製造事業を推進します。また、安定稼働、
 安定供給、適正品質維持に継続して取り組みます。


 5)持田ヘルスケア(株)
  1970 年以来、シェアナンバーワンのベビー用沐浴剤スキナベーブ、低刺激性基礎化粧品
 コラージュシリーズなど、敏感肌用スキンケアのパイオニアとして事業活動を行ってまいりました。
 皮膚科、産婦人科の先生方の高い支持を基盤として、マーケティングの強化に努めるとともに、
 コラージュ化粧品とコラージュフルフルのブランドを確立し、さらなる市場開拓を図ります。


2.構造改革、意識改革の推進
  持田製薬グループは、より厳しい環境変化に対応し、利益を伴いながら着実に成長し続けるために、
 無駄や非効率を徹底的に排除し、さらなる筋肉質な企業体質を目指すことで、グループ全体に
 関する構造改革、グループ社員一人一人の意識改革を推進します。


 1)ビジネスユニットの自立と連携を目指した改革の推進
  研究・開発、医薬販売、医薬製造、ヘルスケアなどのビジネスユニットについては、それぞれの
 事業固有の環境を勘案し、活動効率を高められるように、独立採算に加え部門間連携も重視して
 運営します。また、本社部門も一つのユニットとして本社機能のさらなる強化に取り組み、
 効率的な組織運営と企業価値の向上を図ります。


 2)生産性向上を目指した改革の推進
  グループ経営体制の整備に合わせ、人的資源の育成と活性化の観点から、人材配置、人員計画、
 活用方法を継続して見直します。
  社員一人一人の意識改革を推進し、そのパフォーマンス向上のために、能力開発への支援を
 継続します。さらに部門間の協力連携を重視し、業務改革を推進することにより、生産性の
 10%アップを目指します。


                                             以   上
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【本資料ご利用上のご注意】
・   本資料中の中期経営計画の「経営目標」はあくまで目指す方向性等を示すものであり、業績予想では
    ありません。業績予想は東京証券取引所上場規程に基づく決算短信、四半期決算短信での開示内容
    をご参照ください。
・   本資料において提供される情報は、いわゆる「見通し情報」を含みます。これら見通し情報は現時点
    で入手可能な情報に基づく当社の判断によるものであり、既知・未知のリスクや不確実な要素が含まれて
    います。従って、実際の業績は様々な要因によってこれらの見通しと大きく異なる結果となる可能性が
    あります。
・   それらのリスクや不確実性には、業界ならびに市場の状況、金利、通貨為替変動といった一般的な国内お
    よび国際的な経済状況が含まれます。リスクや不確実性は特に製品に関連した見通し情報に存在します。
    製品のリスク、不確実性には技術的進歩、特許の競合他社による獲得、臨床試験の完了、製品の安全性なら
    びに効果に関するクレームや懸念、規制当局からの承認取得、国内外の医療保険制度改革、医療費抑制
    への傾向、国内外の事業に影響を与える政府の法規制、新製品開発に付随する課題などが含まれますが、
    これらに限定されるものではありません。
・   また、承認済み製品に関しては、製造およびマーケティングのリスクがあり、需要を満たす製造能力
    を欠く状況、原材料の入手困難、市場の需要が得られない場合などが含まれますが、これらに限定
    されるものではありません。
・   今後、新しい情報、将来の出来事もしくはその他の事項より、見通し情報に更新・修正が望ましい場
    合であっても、当社はそれを行なう意図を有するものではなく、義務を負うものではありません。
・   本資料中の医薬品(開発中も含む)の情報は宣伝・広告や医学的アドバイスを目的としているもので
    はありません。




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