4528 小野薬 2020-05-14 09:00:00
オプジーボ(一般名:ニボルマブ)点滴静注治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対する効能又は効果の追加に係る製造販売承認事項一部変更承認申請 [pdf]

                                                                                    2020 年 5 月 14 日


各位

                                              会 社 名 小野薬品工業株式会社
                                              代表者名 代表取締役社長                    相良 暁
                                                          (コード番号:4528 東証一部)
                                              問合せ先 常務執行役員
                                                    コーポレートコミュニケーション統括部長      谷 幸雄
                                                              TEL:06-6263-5670(代表)

                  オプジーボ®(一般名:ニボルマブ)点滴静注
             治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対する効能又は効果の追加に係る
                     製造販売承認事項一部変更承認申請

    小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良暁、以下、当社)は、本
日、ヒト型抗ヒト PD-1 モノクローナル抗体、オプジーボ®(一般名:ニボルマブ)点滴静注(以
下、オプジーボ)について、治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対する効能又は効果の追加に係
る製造販売承認事項一部変更承認申請を行いましたので、お知らせします。


    今回の承認申請は、ヒト上皮細胞増殖因子受容体 2 型(HER2)陰性の未治療の切除不能な進行
又は再発胃がん(食道胃接合部がんを含む)を対象に、オプジーボと化学療法の併用療法とプラ
セボと化学療法の併用療法と比較評価した多施設共同無作為化第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験
(ATTRACTION-4 試験:ONO-4538-37)のデータに基づいています。


    胃がんは、日本では年間約 11.5 万人(世界全体で約 103.3 万人)が新たに診断されています。
胃がんによる死亡者数は、日本では年間約 4.8 万人(全世界で約 78.2 万人)と推定されており、
日本ではいずれも肺がんに次いで 2 番目に多いがん腫です*。HER2 陰性の治癒切除不能な進行・
再発の胃癌に対する一次化学療法の標準治療は過去 10 年間ほとんど進展がなく、本疾患の患者さ
んに新しい治療選択肢が必要とされています。

*   : Globocan 2018: Stomach Cancer: Estimated cancer incidence, mortality and prevalence
       worldwide. World Health Organization. Available from:
       https://gco.iarc.fr/today/data/factsheets/cancers/7-Stomach-fact-sheet.pdf


ATTRACTION-4 試験(ONO-4538-37)について
    本試験は、HER2 陰性で一次治療未実施の切除不能な進行又は再発胃がん(食道胃接合部癌を
含む)を対象に、オプジーボと化学療法(オキサリプラチン及び S-1 又はカペシタビン)の併用
療法群とプラセボと化学療法の併用療法群を比較評価した多施設共同無作為化第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験
(ATTRACTION-4 試験:ONO-4538-37)です。本試験では、オプジーボ(360 mg)又はプラセ
ボを 3 週間間隔で化学療法と併用投与し、病勢進行又は許容できない毒性が発現するまで継続投
与されました。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)及び全生存期間(OS)です。副次評価項
目は奏効率(ORR)です。
オプジーボについて
 オプジーボは、programmed cell death-1(PD-1)と PD-1 リガンドの経路を阻害することで身
体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化する PD-1 免疫チェックポイント阻害薬です。
がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、日本で 2014 年 7 月に悪性黒色腫で
承認を取得以降、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。現在、日本、韓国、
台湾、中国、米国および EU を含む 65 カ国以上で承認されています。
 日本では、2014 年 9 月に根治切除不能な悪性黒色腫の治療薬として発売され、その後、2015 年
12 月に切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん、2016 年 8 月に根治切除不能又は転移性の腎細胞
がん、2016 年 12 月に再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、2017 年 3 月に再発又は遠隔転
移を有する頭頸部がん、2017 年 9 月にがん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃
がん、2018 年 8 月にがん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫および悪
性黒色腫の術後補助療法、および 2020 年 2 月にがん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・
再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がんおよびがん化学
療法後に増悪した根治切除不能な進行・再発の食道がんの承認を取得しました。
 また、食道胃接合部がん、小細胞肺がん、肝細胞がん、膠芽腫、尿路上皮がん、卵巣がん、膀
胱がん、膵がん、胆道がんなどを対象とした臨床試験も実施中です。


小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズ スクイブ社の提携について
 2011 年、小野薬品は、BMS 社と締結した提携契約により、当時、小野薬品がオプジーボに関す
るすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけ
るオプジーボの開発・商業化に関する権利を供与しました。2014 年 7 月、小野薬品と BMS 社は、
この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬
を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。



                                                         以上