4528 小野薬 2020-10-13 15:30:00
小野薬品、韓国 SK Biopharmaceuticals社と抗てんかん薬「Cenobamate」に関するライセンス契約を締結 [pdf]

                                                             2020 年 10 月 13 日


各位


                                      会 社 名: 小野薬品工業株式会社
                                      代表者名: 代表取締役社長                   相良 暁
                                               (コード: 4528 東証第一部)
                                      問合せ先: 常務執行役員
                                               コーポレートコミュニケーション統括部長 谷 幸雄
                                               (TEL: 06-6263-5670)


                小野薬品、韓国 SK Biopharmaceuticals社と
            抗てんかん薬「Cenobamate」に関するライセンス契約を締結


 小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良 暁、以下、当社)は、本日、
SK Biopharmaceuticals Co., Ltd.(本社:韓国、京畿道、社長兼 CEO:Jeong Woo Cho、以下、
SKBP 社)と、SKBP 社の抗てんかん薬である Cenobamate を日本において独占的に開発および商
業化するライセンス契約を締結しましたので、お知らせします。Cenobamate は、SKBP 社が創製
し、2019 年 11 月に FDA から「成人におけるてんかん部分発作」の適応で製造販売承認され、2020
年 5 月に XCOPRI®の商品名で販売されています。


 本契約の締結により、当社は、日本において独占的に Cenobamate を開発および商業化する権利
を 取 得 し ま す 。 な お 、 SKBP 社 は 、 成 人 て ん か ん 部 分 発 作 に 関 し て は 、 日 本 に お い て も
Cenobamate の第Ⅲ相臨床試験を自ら実施します。また、SKBP 社は日本において当社と共同で
Cenobamate を販売促進できるオプション権を留保しています。
 当社は、契約一時金として 50 億円、申請/承認時および売上高に応じたマイルストンとして最大
481 億円を SKBP 社に支払います。また、当社は、日本における Cenobamate の売上高に応じた二
桁台の料率のロイヤルティを SKBP 社に支払います。


 当社の代表取締役社長である相良 暁は、次のように述べています。「この度、SKBP 社が創製し、
開発している Cenobamate に関して、SKBP 社と提携を開始できることを大変嬉しく思います。
Cenobamate が日本のてんかん患者さんの新たな治療選択肢になると期待しています。
                                           」


 SKBP 社の社長兼 CEO である Jeong Woo Cho は、次のように述べています。「小野薬品と SKBP
社の双方に有益になり得る戦略的な提携関係を築けることを大変嬉しく思います。この提携により、
SKBP 社はアジア最大の医薬品市場の一つにおいて SKBP 社のプレゼンスを拡大できるだけでなく、
日本のてんかん患者さんに貢献することで更なる社会的価値を構築する大変貴重な機会を得ること
ができます。」
SK Biopharmaceuticals Co., Ltd.について
 SKBP 社とその米国子会社である SK Life Science 社は、中枢神経系(CNS)疾患の治療薬の研
究、開発および商業化に注力するグローバル製薬企業です。両社は、てんかんを含む CNS 疾患の
治療薬として 8 つの開発化合物で構成されるパイプラインを有しています。また、SKBP 社はがん
領域の早期研究にも注力しています。詳しくは、SKBP 社のウェブサイト(www.skbp.com/eng)
および SK Life Science 社のウェブサイト(www.SKLifeScienceInc.com)をご覧ください。
 SKBP 社と SK Life Science 社は、両社とも韓国の最大の複合企業体の一つである SK グループの
一企業です。SKBP 社の親会社である SK ホールディングスは、製薬、生命科学、エネルギー、化
学、情報通信および半導体を含むさまざまなビジネス領域において、多くの競争力のある子会社と
長期的な投資を行うことによって、その資産価値を高めています。また、SK ホールディングスは、
新たな将来の成長ビジネスへの投資により企業価値を高めつつ、財務的安定に基づく収益性の高い
実践的な経営を通してその成長基盤を強化することに注力しています。詳しくは、
http://hc.sk.co.kr/en/をご覧ください。


Cenobamate について
 Cenobamate は、SKBP 社と SK Life Science 社によって創製・開発されました。Cenobamate が
治療的効果をもたらす詳細な作用機序は不明ですが、Cenobamate は電位依存性ナトリウム電流を
阻害することにより、反復的な神経発火を減らすと考えられています。また、γアミノ酪酸 A 型
(GABAA)イオンチャネルの正の調節作用があります。
 Cenobamate は、米国で「成人におけるてんかん部分発作」の治療薬(発作抑制薬)として承認
され、XCOPRI®(Cenobamate 錠)の商品名で販売されています。2019 年初頭に、SKBP 社は欧
州における Cenobamate の開発および商業化の独占的ライセンス契約を Arvelle Therapeutics 社と
締結しました。


 XCOPRI ®は SKBP 社の登録商標です。


てんかんについて
 てんかんは、脳の神経細胞が異常に興奮した結果として発作が引き起こされる慢性的な脳の疾患
です。日本では、約 100 万人の患者さんがいると言われており、長期の薬物治療が必要とされてい
ます。てんかん患者の大部分が長期的な薬物療法を必要としますが、既存の抗てんかん薬を使用し
ても、約 30%の患者がてんかん発作を十分にコントロールできていないとの報告があり、てんかん
は、今なおアンメット・ニーズの高い疾患です。



                                                                 以上