4526 理研ビタミン 2020-09-30 16:00:00
特別調査委員会の調査報告書を受けた当社の対応に関するお知らせ [pdf]

                                                2020 年9月 30 日
各        位
                             会社名    理研ビタミン株式会社
                             代表者名   代 表 取 締 役 社 長  山木 一彦
                                     (コード番号4526 東証第一部)
                                    経営企画部長
                             問合せ先
                                     兼 広報・IR室長     池田 航
                                     (TEL    03-5362-1315)


             特別調査委員会の調査報告書を受けた当社の対応に関するお知らせ



 当社は、2020 年9月 23 日に公表しました「特別調査委員会の調査報告書の受領に関するお知らせ」
のとおり、当社連結子会社「青島福生食品有限公司(中国山東省)」(以下、青島福生食品)のエビの
加工販売の取引(以下、本件取引)に係る事実関係の調査を目的とした特別調査委員会より、本件取引
の実在性を確認するに至らなかったとする調査結果と、グループ・ガバナンスの見直しについての提言
を含めた調査報告書を受領いたしました。当社はその内容を真摯に受け止め、以下の業務改善策を決定
しましたので下記の通りお知らせいたします。



                             記



1. 特別調査委員会による提言の内容(調査報告書より抜粋)
(1) 青島福生食品における改善提案
    ①   適切な証憑の作成及び管理の徹底
    ②   IT 管理の導入
    ③   内部管理体制の改善
    ④   コミュニケーションルートの充実化
    ⑤   サクセッションプランの策定
(2) 青島福生食品に対するグループ・ガバナンス体制の全体的な見直し


2. 特別調査委員会による提言を受けた青島福生食品に対する業務改善策
(1) リスクマネジメントの強化
    ①   青島福生食品のリスク管理体制を再評価し、自律的なリスク管理に必要なルールを当社内で検
        討、策定し、指導を通じて運用します。
    ②   青島福生食品の役職員に本件の調査結果を伝えると共に、業務におけるリスクの評価・管理を
        するための教育を行い、意識改革を図ります。また、従業員のコンプライアンスの学習につい
        ても、従前にまして具体的な事例についてのケーススタディ等を検討します。


                             1
 ③   青島福生食品の取引先を管理するシステムの検討を行います。新規の取引開始にあたっては十
     分な調査を行い、契約審査を実施し、契約書等必要な情報を当社と共有することでリスクの最
     小化を図ります。


(2) 統制活動の強化
 ①   今回の特別調査委員会による調査の結果、青島福生食品のエビ加工取引の実在性を確認できな
     かった事実を踏まえ、特に販売業務プロセス管理の手順書を整備し、従業員へのルール周知、
     運用の徹底を図ります。
 ②   上記とあわせ、青島福生食品のサプライチェーンにおける証憑類の管理体制を見直し、ルール
     遵守を徹底すると共に、当社経理部及び監査部による定期的な確認を行います。
 ③   青島福生食品の業務プロセスにおけるITシステム導入の遅れが今回の業務不備の一因であっ
     たことから、ITシステムによる管理と新規採用を含めたIT人材の充実を図り、業務管理体
     制の強化と業務内容の検証を行える体制づくりを進めます。また、必要に応じて当社よりIT
     化のための基盤整備や教育の支援を行います。


(3) モニタリングの強化
 ①   青島福生食品に係る関係部門(第2生産本部、経理部等)の管理手法を改善し、事業計画や利
     益計画の立案、進度管理だけでなく、同社の事業運営全体の情報や課題を共有できる体制作り
     を行います。
 ②   J-SOX 監査について監査項目の再検討を行い、青島福生食品の販売面を含めたモニタリングを
     強化します。


(4) コミュニケーションの改善
 ①   親会社である理研ビタミンの企業文化や経営方針を改めて伝達し、青島福生食品の役職者のみ
     ならず、従業員へも共有化できる仕組みづくりを進めます。
 ②   当社関係部門(第2生産本部、経理部等)の青島福生食品への訪問時に、役職者を含めた、現
     場社員とのコミュニケーションやインタビューを通じて、情報共有を促進します。
 ③   社内の中国語習得者の活用や Web 会議等の手法を使った、理研ビタミンと青島福生食品、双方
     向のコミュニケーション強化により、青島福生食品の重要事項が当社に対し適時適切に伝わる
     体制を整えます。


3. 理研ビタミングループとしての子会社ガバナンスの強化
(1) 青島福生食品に関連する当社各部門の管理体制を見直し、子会社への指導を強化することで、
  内部統制の有効性を高めます。
 ①   第2生産本部:利益計画の策定、事業計画、新規開発テーマ等への管理のみならず、青島福生
     食品の事業過程全体について管理する手法を検討します。
 ②   経理部:青島福生食品における経理上の書類や、データの管理および指導を引き続き行い、リ
     スク回避に関する指導を強化します。
 ③   監査部:上記2.(3)② にある J-SOX 監査の項目検討に加え、関連部門と連携した業務プロセ
     スの評価範囲の拡大を検討します。
                          2
(2) 国内外子会社の総務、人事、コンプライアンス、経理等に関する全般的な管理業務や指導を行
  う統括的組織を、2021 年4月を目処に設置します。
   当該組織は各子会社からの情報の集約を行い、あわせてガバナンスの状況について、理研ビタ
  ミン取締役会に定期的に報告することにより、グループ・ガバナンスの強化を図ります。


4. 役員賞与の減額
 2020 年3月期の業績ならびに、財務報告に係る内部統制の整備と運用に不備があったことを勘案し、
当社取締役(監査等委員である取締役を除く)に第 84 期定時株主総会終了後に支給予定の役員賞与に
ついて、対象事業年度中の役位に応じて 50%~5%を減額することといたします。


 本件につきましては、株主、投資家、市場関係者の皆さまならびにお取引先その他すべてのステーク
ホルダーの皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。


                                             以   上




                         3