4526 理研ビタミン 2020-09-30 16:00:00
2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
)結連(〕準基本日〔信短算決 期月3年0202 2020年9月30日
上場会社名 理研ビタミン株式会社 上場取引所 東
コード番号 4526 URL https://www.rikenvitamin.jp/
代表者 (役職名) 取締役社長 (氏名) 山木 一彦
問合せ先責任者 (役職名) 経営企画部長 兼 広報・IR室長 (氏名) 池田 航 TEL 03-5362-1315
定時株主総会開催予定日 2020年10月29日 配当支払開始予定日 2020年6月10日
有価証券報告書提出予定日 2020年9月30日
決算補足説明資料作成の有無 : 有
決算説明会開催の有無 : 無
(百万円未満切捨て)
1. 2020年3月期の連結業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
(1) 連結経営成績 (%表示は対前期増減率)
親会社株主に帰属する当期
売上高 営業利益 経常利益
純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期 82,974 △6.8 6,389 26.7 6,127 26.3 △7,851 ―
2019年3月期 89,024 △0.5 5,042 △19.5 4,850 △10.6 3,085 △45.3
(注)包括利益 2020年3月期 △10,054百万円 (―%) 2019年3月期 1,930百万円 (△63.9%)
潜在株式調整後1株当たり 自己資本当期純利
1株当たり当期純利益 総資産経常利益率 売上高営業利益率
当期純利益 益率
円銭 円銭 % % %
2020年3月期 △239.48 ― △14.4 5.7 7.7
2019年3月期 94.13 ― 5.1 4.4 5.7
(参考) 持分法投資損益 2020年3月期 ―百万円 2019年3月期 ―百万円
(注)当社は、2020年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、
「1株当たり当期純利益」を算定しております。
(2) 連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円銭
2020年3月期 104,452 49,373 46.8 1,490.68
2019年3月期 111,280 60,786 54.2 1,839.56
(参考) 自己資本 2020年3月期 48,882百万円 2019年3月期 60,304百万円
(注)当社は、2020年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、
「1株当たり純資産」を算定しております。
(3) 連結キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー 現金及び現金同等物期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2020年3月期 5,850 △4,282 △3,051 13,604
2019年3月期 6,689 △3,388 △2,490 15,157
2. 配当の状況
年間配当金 配当金総額 配当性向 純資産配当
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計 (合計) (連結) 率(連結)
円銭 円銭 円銭 円銭 円銭 百万円 % %
2019年3月期 ― 38.00 ― 43.00 81.00 1,336 43.0 2.2
2020年3月期 ― 40.50 ― 43.50 84.00 1,385 ― 2.5
2021年3月期(予想) ― 21.00 ― 21.00 42.00 172.1
(注)1.2019年3月期期末配当金の内訳 普通配当 38円00銭 記念配当 5円00銭
2.当社は、2020年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。2019年3月期及び2020年3月期については、当該株式分割前
の実際の配当金の額を表示しております。2021年3月期(予想)については、株式分割後の数値を表示しております。
3. 2021年 3月期の連結業績予想(2020年 4月 1日~2021年 3月31日)
(%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
売上高 営業利益 経常利益 親会社株主に帰属する 1株当たり当期
当期純利益 純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円銭
第2四半期(累計) 38,000 △8.5 1,600 △50.6 1,500 △48.9 △1,100 ― △33.54
通期 80,000 △3.6 4,200 △34.3 4,000 △34.7 800 ― 24.40
(注)当社は、2020年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。「1株当たり当期純利益」は当該株式分割後の発行済株式数(自
己株式を除く)により算定しております。
※ 注記事項
(1) 期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 無
(2) 会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 : 無
② ①以外の会計方針の変更 : 無
③ 会計上の見積りの変更 : 無
④ 修正再表示 : 無
(3) 発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2020年3月期 20,352,550 株 2019年3月期 20,352,550 株
② 期末自己株式数 2020年3月期 3,956,436 株 2019年3月期 3,961,608 株
③ 期中平均株式数 2020年3月期 16,393,823 株 2019年3月期 16,391,091 株
(注)期末自己株式数には、「役員報酬BIP信託」が保有する当社株式(2020年3月期67,207株、2019年3月期67,800株)及び「株式付与ESOP信託」が保
有する当社株式(2020年3月期35,170株、2019年3月期40,100株)が含まれております。
また、「役員報酬BIP信託」及び「株式付与ESOP信託」が保有する当社株式を、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております(20
20年3月期104,841株、2019年3月期94,533株)。
(参考)個別業績の概要
2020年3月期の個別業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
(1) 個別経営成績 (%表示は対前期増減率)
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期 61,562 △1.9 4,407 △13.1 4,757 △12.1 △8,499 ―
2019年3月期 62,732 △1.0 5,074 △10.0 5,414 △6.7 2,327 △43.6
1株当たり当期純利益 潜在株式調整後1株当たり当期純
利益
円銭 円銭
2020年3月期 △259.22 ―
2019年3月期 70.99 ―
(注)当社は、2020年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前事業年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株
当たり当期純利益」を算定しております。
(2) 個別財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円銭
2020年3月期 77,276 39,096 50.6 1,192.25
2019年3月期 88,356 50,921 57.6 1,553.33
(参考) 自己資本 2020年3月期 39,096百万円 2019年3月期 50,921百万円
(注)当社は、2020年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前事業年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株
当たり純資産」を算定しております。
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
(将来に関する記述等についてのご注意)
本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その
達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる条件及
び業績予想のご利用に当たっての注意事項等については、添付資料P.5「1.経営成績等の概況(4)今後の見通し」をご覧ください。
(決算補足説明資料の入手方法)
決算補足説明資料は、2020年9月30日(水)に当社ウェブサイトに掲載する予定です。
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………………………… 2
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………………………… 2
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………………………… 4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………………………… 4
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………………………… 5
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………………………… 6
3.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………………………… 7
(1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………………………… 7
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………… 9
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………… 9
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………… 10
(3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………………………… 11
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………………………… 13
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………………………… 15
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………… 15
(追加情報) ………………………………………………………………………………………………………… 15
(セグメント情報) ………………………………………………………………………………………………… 16
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………… 18
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………… 19
- 1 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
1.経営成績等の概況
(1) 当期の経営成績の概況
親会社株主に帰属す
売上高 営業利益 経常利益 る当期純利益
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
2020年3月期 82,974 6,389 6,127 △7,851
2019年3月期 89,024 5,042 4,850 3,085
増減額 △6,050 1,346 1,276 △10,937
増減率(%) △6.8 26.7 26.3 -
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)におけるわが国経済は、個人消費については雇用・所得環境
の改善により緩やかな回復傾向が続いておりましたが、相次ぐ自然災害や消費増税、さらに新型コロナウイルスの感
染拡大により、減速傾向が顕著となりました。また、企業収益においても輸出関連企業などが力強さを欠き、足踏み
傾向が見られたことに加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うインバウンド需要の消失や国内での外出自粛を受
けて、急速に悪化しており、先行き不透明な状況が一段と高まりました。一方、海外経済は、米国では個人消費の下
支えにより底堅く推移していましたが、米中貿易摩擦の長期化、中国の景気減速、英国のEU離脱など各国の政治政
策動向および地政学的リスクの高まり等に加え、足許では新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により、
景気の停滞感が急速に強まっており、先行きの不透明感がより一層深まる状況となりました。
また、当社を取り巻く食品業界においては、国内市場では、消費者の節約志向が依然として続く一方で、健康志向
や簡便化志向が強まっており、ライフスタイルの変化やニーズの多様化への対応に加え、最近ではフードロス(食品
ロス)も社会問題化しており取組みが求められています。他方、足許では新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出
自粛などによる需要の急激な変動および消費者行動の変化への対応が課題となってきております。また、成長が見込
める海外市場では、成長エリアに対する積極的な取組みが求められる状況にあります。
このような事業環境のもと、当社グループでは、2018年4月より2021年3月までの3年間を対象として、
◇成熟市場にある国内事業では収益基盤のさらなる強化
◇拡大市場にある海外事業では構造基盤の強化による成長エンジンの加速化
◇独自の技術力・開発力に磨きをかけ、新領域に挑戦
◇CSR経営の推進
を基本に据えた「中期経営計画」を策定し、持続的成長を図るべくグループを挙げて取組みを推進しております。
当社は、かねてより2020年3月期の連結決算発表に向けて作業を進めておりましたが、新型コロナウイルスの感染
拡大により、決算業務および監査手続きに想定以上の時間を要しておりました。また、当社連結子会社で冷凍野菜、
水産加工品の製造・販売を行っている『青島福生食品有限公司(中国)』においては、中国国内での移動制限や、日
中間の実質的な渡航制限により当社から監査対応支援が不可能であったこと、青島福生食品が取引や契約に関する書
類(取引先からの提供分を含む)の提出に時間を要していることも影響し、監査手続きに著しく時間を要しておりま
した。
このような中、当社は2020年7月27日に公表しました「2020年3月期連結決算発表の延期ならびに特別調査委員会
の設置に関するお知らせ」のとおり、当社会計監査人である有限責任 あずさ監査法人から、青島福生食品のエビの
加工販売の取引について、監査意見を表明するに足る十分な監査証拠を得られていない旨の通知を受け、その事実確
認の調査のため、外部の専門家である弁護士および公認会計士ならびに社外監査等委員で構成される特別調査委員会
を設置し、調査を行いました。
その後、2020年9月23日に公表しました「特別調査委員会の調査報告書の受領に関するお知らせ」のとおり、エビ
の加工販売の取引の実在性を確認するには至らなかったとする調査報告書を受領し、実在性を確認できなかった取引
および関係する取引について、監査法人と協議した結果、売上高の取り消し等を行うことといたしました。
本日公表しました「特別調査委員会の調査報告書を受けた当社の対応に関するお知らせ」のとおり、当社は、受領
した調査報告書の内容およびその提言を真摯に受け止め、株主をはじめとする関係者の皆さまからの信頼回復に向け
て全力で業務改善策に取り組んでまいります。
当連結会計年度の経営成績につきましては、『国内食品事業』、『国内化成品その他事業』の売上が前期を下回り
ました。また、『海外事業』では青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の
取引および関係する取引の売上123億51百万円を取り消したことにより、前期を下回りました。その結果、売上高は
829億74百万円(前期比60億50百万円、6.8%減)となりました。
- 2 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
利益面では、原料である海藻価格の上昇や家庭用ドレッシングのリニューアルに伴う広告宣伝費の増加等を『海外
事業』での高付加価値品の拡販および効率的な生産オペレーションの推進等により吸収し、営業利益は63億89百万円
(前期比13億46百万円、26.7%増)、経常利益は61億27百万円(前期比12億76百万円、26.3%増)となりました。ま
た、青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売
上原価相当分120億50百万円を特別損失として計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、78億51百万円
(前期は親会社株主に帰属する当期純利益30億85百万円)となりました。
(セグメント別の状況)
セグメント売上高 セグメント利益(営業利益)
2019年 2020年 2019年 2020年
3月期 3月期 増減額 増減率 3月期 3月期 増減額
(百万円) (百万円) (百万円) (%) (百万円) (百万円) (百万円)
国内食品事業 58,597 57,546 △1,050 △1.8 5,768 5,390 △377
国内化成品その他事業 6,686 6,631 △55 △0.8 732 671 △61
海外事業 25,249 20,373 △4,875 △19.3 △1,072 786 1,859
セグメント 計 90,533 84,551 △5,981 △6.6 5,428 6,848 1,419
調整額(消去) △1,508 △1,577 △69 - △386 △459 △72
連 結 89,024 82,974 △6,050 △6.8 5,042 6,389 1,346
(セグメント売上高の内訳)
2019年3月期 2020年3月期
売上高 構成比 売上高 構成比 増減額 増減率
(百万円) (%) (百万円) (%) (百万円) (%)
家庭用食品 13,938 15.4 13,371 15.8 △567 △4.1
業務用食品 21,733 24.0 21,020 24.9 △712 △3.3
加工食品用原料等 22,925 25.3 23,154 27.4 229 1.0
国内食品事業 計 58,597 64.7 57,546 68.1 △1,050 △1.8
国内化成品その他事業 6,686 7.4 6,631 7.8 △55 △0.8
海外事業 25,249 27.9 20,373 24.1 △4,875 △19.3
合 計 90,533 100.0 84,551 100.0 △5,981 △6.6
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
国内食品事業
『家庭用食品』では、乾燥わかめ「ふえるわかめちゃん®」は、期を通じて堅調に推移し、前期を上回る実績を確
保しました。一方、昨年2月に「リケンのノンオイルドレッシング青じそ」の発売30周年を機にリケンのノンオイル
シリーズを一新しましたが、前期より売上が減少しました。この結果、『家庭用食品』の売上は、前期を下回る結果
となりました。
『業務用食品』では、冷凍海藻が着実に伸長しましたが、ドレッシングおよびエキス調味料の売上減をカバーでき
ず、加えて3月には、新型コロナウイルスの感染拡大による学校給食および外食産業の需要の落ち込みもあり、売上
は前期を下回りました。
『加工食品用原料等』では、販売および技術・開発部門の連携により顧客ニーズに的確に対応した結果、堅調な推
移を示した食品用改良剤に加え、医薬用マイクロカプセルの実績回復もあり、前期を上回る売上を確保しました。ま
た、昨年10月に、食品用改良剤の新研究開発施設「アプリケーション&イノベーションセンター」を開設しました。
これらの結果、各部門における売上高は、『家庭用食品』133億71百万円(前期比5億67百万円、4.1%減)、『業
務用食品』210億20百万円(前期比7億12百万円、3.3%減)、『加工食品用原料等』231億54百万円(前期比2億29百
万円、1.0%増)となり、当セグメント全体の売上高は、575億46百万円(前期比10億50百万円、1.8%減)となりま
した。
また、営業利益では、売上高の減少に加え、海藻原料の価格上昇および広告宣伝費の増加等により、53億90百万円
(前期比3億77百万円減)となりました。
- 3 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
国内化成品その他事業
化学工業用分野(プラスチック・農業用フィルム・食品用包材・ゴム製品・化粧品など)において、機能性付加お
よび加工性向上に効果的な『化成品(改良剤)』では、顧客ニーズを捉えたソリューションビジネスを展開しました
が、関係先業界の業況を受けた一部の分野で伸びを欠き、部門全体の売上は前期を下回りました。
また、『その他』の事業では、飼料用油脂の売上が着実な伸長を示し、前期を上回りました。
これらの結果、当セグメントの売上高は66億31百万円(前期比55百万円、0.8%減)となりました。また、営業利
益は化成品用改良剤の売上減少を受け、6億71百万円(前期比61百万円減)となりました。
海外事業
『改良剤』分野においては、情報発信基地である「アプリケーションセンター」と世界各地に設けた販売会社との
連携による既存市場の深耕および新市場の開拓ならびに高付加価値品の拡販等の施策を推進しましたが、為替の影響
を受け、売上は前期をわずかに下回りました。一方、営業利益は、高付加価値品の拡販等の施策を推し進めた結果、
前期を上回りました。
また、水産加工品が高いウエイトを占める『青島福生食品有限公司』においては、売上は前期の実績を大きく下回
りました。営業損益は、一部の水産加工品の利益率が改善するも売上の大幅な減少を受け、赤字となりました。
なお、青島福生食品有限公司(中国)において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引お
よび関係する取引の売上123億51百万円を取り消し、当該売上に対する売上原価相当分120億50百万円を特別損失とし
て計上しております。
これらの結果、当セグメントの売上高は、203億73百万円(前期比48億75百万円、19.3%減)となり、営業利益7億
86百万円(前期は営業損失10億72百万円)となりました。
(2) 当期の財政状態の概況
当連結会計年度末の総資産は1,044億52百万円となり、前連結会計年度末に比べ68億27百万円減少しました。主な
増加は、たな卸資産11億72百万円であり、主な減少は、受取手形及び売掛金35億35百万円、投資有価証券32億81百万
円、現金及び預金20億48百万円であります。
負債は550億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ45億84百万円増加しました。主な増加は、仮受金116億22百
万円であり、主な減少は、支払手形及び買掛金22億45百万円、長期借入金13億72百万円であります。
純資産は493億73百万円となり、前連結会計年度末に比べ114億12百万円減少しました。主な要因として、利益剰余
金が親会社株主に帰属する当期純損失の計上78億51百万円、剰余金の配当13億77百万円により減少しました。また、
その他有価証券評価差額金が19億65百万円減少しました。
(3) 当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は136億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億53百万
円減少しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは58億50百万円の収入となりました。主な増加は水産加工品取引関連損失120
億50百万円、減価償却費40億72百万円、売上債権の減少28億21百万円、主な減少は水産加工品取引関連損失に係る支
払額109億4百万円、税金等調整前当期純損失58億97百万円、仕入債務の減少27億99百万円、たな卸資産の増加21億63
百万円であります。
投資活動におけるキャッシュ・フローは42億82百万円の支出となりました。主な増加は投資有価証券の償還6億
円、主な減少は有形固定資産の取得52億75百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは30億51百万円の支出となりました。主な減少は長期借入金の返済20億27百万
円であります。
- 4 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
3月期 3月期 3月期 3月期 3月期
自己資本比率(%) 67.7 48.7 53.5 54.2 46.8
時価ベースの自己資本比率(%) 80.9 58.2 60.5 51.7 77.1
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) 156.7 420.8 478.2 389.7 413.9
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) 15.2 10.5 8.6 7.5 8.2
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象として
おります。
(注5)「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を2019年
3月期の期首から適用しており、2018年3月期に係るキャッシュ・フロー関連指標については、当該会
計基準等を遡って適用した後の指標となっております。
(4) 今後の見通し
今後の海外経済は、米国では個人消費がけん引役となり緩やかな景気拡大が続いていましたが、一方で、中国経済
の減速、欧州政局不安、米国の政策運営の動向に加え、新型コロナウイルスの世界的感染拡大の影響を受け、より一
層先行きに予断を許さない状況が続くことが予想されます。わが国においても、雇用・所得情勢の回復基調を受け
て、個人消費も緩やかに持ち直していましたが、原材料価格や物流費といったコストの上昇、海外情勢の不安定さに
加え、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を考えますと、企業マインドおよび消費マインドは急速に悪化してきて
おり、当社グループを取り巻く事業環境は、依然として不透明感を払拭できない状況にあります。
このような環境下、当社グループとしましては、さらなる国内事業の収益基盤の強化と海外事業の成長加速化を図
るべく、「中期経営計画」3年目への取り組みを推進する一方、本日公表しました「特別調査委員会の調査報告書を
受けた当社の対応に関するお知らせ」の通り、受領した調査報告書の内容および提言を真摯に受け止め、株主をはじ
めとする関係者の皆様からの信頼回復に向けて全力で業務改善策に取り組んでまいります。
また、次期2021年3月期におきましても、本日公表しました「特別損失の発生に関するお知らせ」のとおり、青島
福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上15億円
の取り消し、当該売上に対する売上原価相当分14億78百万円を特別損失として計上する見通しであります。加えて、
最近の業績動向を踏まえますと、当初掲げた中期経営計画最終年度の目標数値(売上高970億円、営業利益80億円、
経常利益77億円、親会社株主に帰属する当期純利益54億円)の達成は非常に厳しい状況にあります。よって、次期の
業績見通しにつきましては、売上高800億円、営業利益42億円、経常利益40億円、親会社株主に帰属する当期純利益8
億円となります。
なお、次期の業績見通しには、上記に記載した青島福生食品のエビの加工販売の取引等の売上の取り消し、特別損
失を織り込んでおります。
- 5 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、国内同業他社との比較可能性を考慮し、会計基準につきましては日本基準を適用しております。
なお、国際財務報告基準(IFRS)の適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、対応していく方針であり
ます。
- 6 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年3月31日) (2020年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 16,587 14,538
受取手形及び売掛金 22,368 18,832
電子記録債権 706 620
商品及び製品 7,013 7,956
仕掛品 3,248 3,474
原材料及び貯蔵品 8,068 8,072
その他 1,530 1,725
貸倒引当金 △616 △105
流動資産合計 58,907 55,115
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物(純額) 12,264 13,774
機械装置及び運搬具(純額) 11,139 10,095
工具、器具及び備品(純額) 887 1,080
土地 1,620 1,751
建設仮勘定 1,955 1,300
有形固定資産合計 27,867 28,003
無形固定資産
ソフトウエア 190 206
その他 465 460
無形固定資産合計 656 667
投資その他の資産
投資有価証券 20,818 17,537
長期貸付金 9 4
繰延税金資産 426 429
退職給付に係る資産 1,492 1,353
その他 1,970 2,779
貸倒引当金 △867 △1,438
投資その他の資産合計 23,849 20,666
固定資産合計 52,373 49,337
資産合計 111,280 104,452
- 7 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年3月31日) (2020年3月31日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 9,023 6,778
電子記録債務 757 463
短期借入金 9,753 9,276
未払費用 4,146 3,730
未払法人税等 891 748
仮受金 726 12,348
賞与引当金 1,100 1,105
役員賞与引当金 55 41
その他 3,099 1,698
流動負債合計 29,554 36,191
固定負債
長期借入金 15,243 13,870
繰延税金負債 3,428 2,607
株式報酬引当金 54 55
退職給付に係る負債 212 207
その他 2,001 2,146
固定負債合計 20,940 18,887
負債合計 50,494 55,079
純資産の部
株主資本
資本金 2,537 2,537
資本剰余金 3,079 3,079
利益剰余金 60,177 50,947
自己株式 △13,831 △13,809
株主資本合計 51,962 42,755
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 7,931 5,966
繰延ヘッジ損益 3 1
為替換算調整勘定 604 572
退職給付に係る調整累計額 △198 △414
その他の包括利益累計額合計 8,341 6,127
非支配株主持分 482 490
純資産合計 60,786 49,373
負債純資産合計 111,280 104,452
- 8 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
売上高 89,024 82,974
売上原価 62,657 55,515
売上総利益 26,367 27,458
販売費及び一般管理費 21,324 21,069
営業利益 5,042 6,389
営業外収益
受取利息 62 54
受取配当金 346 384
受取賃貸料 57 57
デリバティブ評価益 154 304
その他 177 128
営業外収益合計 799 928
営業外費用
支払利息 756 727
為替差損 51 332
その他 183 131
営業外費用合計 990 1,190
経常利益 4,850 6,127
特別利益
固定資産売却益 744 2
投資有価証券売却益 523 201
補助金収入 46 20
特別利益合計 1,314 224
特別損失
固定資産売却損 11 1
固定資産除却損 93 115
固定資産圧縮損 23 -
投資有価証券評価損 - 81
水産加工品取引関連損失 853 12,050
その他 2 -
特別損失合計 984 12,249
税金等調整前当期純利益又は税金等調整前当期純損
5,180 △5,897
失(△)
法人税、住民税及び事業税 2,017 1,786
法人税等調整額 52 118
法人税等合計 2,070 1,904
当期純利益又は当期純損失(△) 3,110 △7,802
非支配株主に帰属する当期純利益 24 49
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に
3,085 △7,851
帰属する当期純損失(△)
- 9 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
当期純利益又は当期純損失(△) 3,110 △7,802
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △326 △1,965
繰延ヘッジ損益 △1 △2
為替換算調整勘定 △507 △69
退職給付に係る調整額 △343 △215
その他の包括利益合計 △1,179 △2,252
包括利益 1,930 △10,054
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 1,912 △10,066
非支配株主に係る包括利益 18 11
- 10 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 2,537 3,047 58,343 △13,797 50,130
当期変動額
剰余金の配当 △1,252 △1,252
親会社株主に帰属する
当期純利益
3,085 3,085
自己株式の取得 △173 △173
自己株式の処分 32 139 172
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 - 32 1,833 △34 1,831
当期末残高 2,537 3,079 60,177 △13,831 51,962
その他の包括利益累計額 合計
非支配株主
その他の包括 純資産合計
その他有価証 繰延ヘッジ 為替換算調整 退職給付に係 持分
券評価差額金 損益 勘定 る調整累計額
利益累計額
合計
当期首残高 8,258 4 1,106 145 9,514 463 60,109
当期変動額
剰余金の配当 △1,252
親会社株主に帰属する
当期純利益
3,085
自己株式の取得 △173
自己株式の処分 172
株主資本以外の項目の
△326 △1 △502 △343 △1,173 18 △1,154
当期変動額(純額)
当期変動額合計 △326 △1 △502 △343 △1,173 18 676
当期末残高 7,931 3 604 △198 8,341 482 60,786
- 11 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 2,537 3,079 60,177 △13,831 51,962
当期変動額
剰余金の配当 △1,377 △1,377
親会社株主に帰属する
当期純損失(△)
△7,851 △7,851
自己株式の取得 △1 △1
株式給付信託による自
己株式の処分
23 23
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 - - △9,229 22 △9,206
当期末残高 2,537 3,079 50,947 △13,809 42,755
その他の包括利益累計額 合計
非支配株主
その他の包括 純資産合計
その他有価証 繰延ヘッジ 為替換算調整 退職給付に係 持分
券評価差額金 損益 勘定 る調整累計額
利益累計額
合計
当期首残高 7,931 3 604 △198 8,341 482 60,786
当期変動額
剰余金の配当 △1,377
親会社株主に帰属する
当期純損失(△)
△7,851
自己株式の取得 △1
株式給付信託による自
己株式の処分
23
株主資本以外の項目の
△1,965 △1 △31 △215 △2,214 8 △2,205
当期変動額(純額)
当期変動額合計 △1,965 △1 △31 △215 △2,214 8 △11,412
当期末残高 5,966 1 572 △414 6,127 490 49,373
- 12 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益又は
5,180 △5,897
税金等調整前当期純損失(△)
減価償却費 3,915 4,072
水産加工品取引関連損失 853 12,050
貸倒引当金の増減額(△は減少) 880 103
賞与引当金の増減額(△は減少) 45 8
役員賞与引当金の増減額(△は減少) 5 △13
退職給付に係る資産及び負債の増減額 △518 △177
株式報酬引当金の増減額(△は減少) 35 25
受取利息及び受取配当金 △409 △438
支払利息 756 727
為替差損益(△は益) 387 507
デリバティブ評価損益(△は益) △154 △304
投資有価証券売却損益(△は益) △523 △201
投資有価証券評価損益(△は益) - 81
固定資産売却損益(△は益) △733 △0
固定資産除却損 42 18
固定資産圧縮損 23 -
補助金収入 △46 △20
売上債権の増減額(△は増加) 2,162 2,821
たな卸資産の増減額(△は増加) △2,551 △2,163
仕入債務の増減額(△は減少) 437 △2,799
その他 156 △1,178
小計 9,947 7,219
利息及び配当金の受取額 401 443
利息の支払額 △893 △712
仮受金の受取額 748 11,747
水産加工品取引関連損失に係る支払額 △853 △10,904
法人税等の支払額 △2,661 △1,942
営業活動によるキャッシュ・フロー 6,689 5,850
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の預入による支出 △2,843 △1,690
定期預金の払戻による収入 2,783 2,155
有形固定資産の取得による支出 △3,917 △5,275
有形固定資産の売却による収入 1,805 3
補助金の受取額 23 -
無形固定資産の取得による支出 △57 △111
投資有価証券の取得による支出 △1,835 △257
投資有価証券の売却による収入 559 229
投資有価証券の償還による収入 - 600
その他 92 63
投資活動によるキャッシュ・フロー △3,388 △4,282
- 13 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) 711 △311
長期借入れによる収入 270 687
長期借入金の返済による支出 △2,206 △2,027
配当金の支払額 △1,251 △1,376
自己株式の取得による支出 △173 △1
自己株式の処分による収入 172 -
その他 △11 △23
財務活動によるキャッシュ・フロー △2,490 △3,051
現金及び現金同等物に係る換算差額 △140 △69
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) 669 △1,553
現金及び現金同等物の期首残高 14,488 15,157
現金及び現金同等物の期末残高 15,157 13,604
- 14 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(追加情報)
(実在性等を確認できない取引に関する事項)
当社連結子会社である青島福生食品有限公司(以下「青島福生食品」という。)における特定の顧客とのエビ
加工販売の取引について、取引開始の経緯や取引高が急増した背景などの取引を行った理由や、特定の仕入先を
含む取引全体の商流など、取引の全容が解明できず、営業取引としての実在性を確認できなかったため、当社
は、外部専門家を含む特別調査委員会を設置し、事実関係の調査を行いました。
その結果、当該取引の仕入・加工販売取引の実在性を否定すべき明確な根拠は検出されなかったものの、取引
を行った理由や取引全体の商流を明らかにすることができず、また、青島福生食品において当該取引に関連する
記録および資料の適切な管理が徹底されていなかったことや十分な調査協力が得られなかったこともあり、特定
の仕入先からの仕入取引、加工、特定顧客への販売取引についての取引の全容の解明、当該取引の実在性を確認
するには至りませんでした。
この調査結果を踏まえ、当社としては取引の全容および実在性が確認できなかった特定の顧客向けの売上高
12,351百万円を取り消し、既入金額を仮受金12,348百万円として計上するとともに、取り消した売上に対応する
売上原価12,050百万円(特定の仕入先からの仕入高を含む)は営業損益以外の項目と判断し、特別損失に計上し
ております。また、連結キャッシュ・フロー計算書においては、当該取引に関する現金及び現金同等物の受取額
および支払額を、投資活動および財務活動以外の取引によるキャッシュ・フローと判断し、仮受金の受取額
11,747百万円、水産加工品取引関連損失に係る支払額10,904百万円に計上し、連結財務諸表を作成しておりま
す。
なお、取引の全容および実在性が確認できない以下のものが連結財務諸表に含まれております。
前連結会計年度 当連結会計年度
連結貸借対照表
仮受金 726百万円 12,348百万円
支払手形及び買掛金 -百万円 437百万円
連結損益計算書
水産加工品取引関連損失 853百万円 12,050百万円
連結キャッシュ・フロー計算書
仮受金の受取額 748百万円 11,747百万円
水産加工品取引関連損失に係る支払額 △853百万円 △10,904百万円
- 15 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
(セグメント情報)
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営
資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、国内においては製品のマーケット分野別に営業体制を執っており、取り扱う製品についての戦略を
営業本部が立案し、事業活動を展開しております。
また、海外においては、国内で製造した製品及び海外の生産子会社で製造した製品について、事業本部が戦
略を立案し、海外の販売子会社が販売活動を展開しております。
したがって、当社は、国内と海外との地域別のセグメントから構成されており、国内事業の「国内食品事
業」・「国内化成品その他事業」と、「海外事業」の3つを報告セグメントとしております。
「国内食品事業」は、家庭用食品(一般家庭向け加工食品)、業務用食品(業務用市場向け加工食品な
ど)、加工食品用原料等(食品業界向け加工食品用原料・食品用改良剤・ビタミンなど)の製造、販売を行っ
ております。「国内化成品その他事業」は、化成品用改良剤、飼料用添加物などの製造、販売を行っておりま
す。「海外事業」は、食品用改良剤、化成品用改良剤、水産加工品、冷凍野菜などの製造、販売を行っており
ます。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に
準拠した方法であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント 連結
調整額 財務諸表
国内 国内化成品 (注)1 計上額
海外事業 合計
食品事業 その他事業 (注)2
売上高
外部顧客への売上高 58,202 6,686 24,135 89,024 - 89,024
セグメント間の内部売上高
394 - 1,114 1,508 △1,508 -
又は振替高
計 58,597 6,686 25,249 90,533 △1,508 89,024
セグメント利益又は損失(△) 5,768 732 △1,072 5,428 △386 5,042
セグメント資産 48,818 5,130 25,953 79,901 31,378 111,280
その他の項目
減価償却費 2,279 253 1,382 3,915 - 3,915
有形固定資産及び無形固定
3,492 249 574 4,316 - 4,316
資産の増加額
(注)1.調整額の内容は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益又は損失の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社費用△359百万円、た
な卸資産の調整額△27百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般
管理費であります。
(2)セグメント資産の調整額31,378百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全
社資産は、主に提出会社の金融資産(現金及び預金、投資有価証券等)であります。
2.セグメント利益又は損失は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
- 16 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント 連結
調整額 財務諸表
国内 国内化成品 (注)1 計上額
海外事業 合計
食品事業 その他事業 (注)2
売上高
外部顧客への売上高 57,035 6,631 19,306 82,974 - 82,974
セグメント間の内部売上高
510 - 1,067 1,577 △1,577 -
又は振替高
計 57,546 6,631 20,373 84,551 △1,577 82,974
セグメント利益 5,390 671 786 6,848 △459 6,389
セグメント資産 48,681 5,060 25,605 79,347 25,146 104,494
その他の項目
減価償却費 2,513 238 1,320 4,072 - 4,072
有形固定資産及び無形固定
2,901 241 961 4,104 - 4,104
資産の増加額
(注)1.調整額の内容は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社費用△448百万円、たな卸資産
の調整額△11百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費で
あります。
(2)セグメント資産の調整額25,146百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全
社資産は、主に提出会社の金融資産(現金及び預金、投資有価証券等)であります。
2.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
- 17 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
(1株当たり情報)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
1株当たり純資産額 1,839円56銭 1,490円68銭
1株当たり当期純利益又は1株当たり当
94円13銭 △239円48銭
期純損失(△)
(注)1.当連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、ま
た、潜在株式が存在しないため記載しておりません。なお、前連結会計年度の潜在株式調整後1株当た
り当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.当社は、2020年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前連結会計
年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり純資産額」及び「1株当たり当期純利
益又は1株当たり当期純損失」は株式分割後の数値を表示しております。
3.1株当たり純資産額の算定上、「役員報酬BIP信託」及び「株式付与ESOP信託」が保有する当社
株式を、期末発行済株式数から控除する自己株式に含めております(前連結会計年度 215千株、当連結
会計年度 204千株)。
また、1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上、期中平均株式数の計算において控除
する自己株式に含めております(前連結会計年度 189千株、当連結会計年度 209千株)。
4.1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
1株当たり当期純利益又は1株当たり当
期純損失
親会社株主に帰属する当期純利益又は
親会社株主に帰属する当期純損失 3,085 △7,851
(△)(百万円)
普通株主に帰属しない金額(百万円) - -
普通株式に係る親会社株主に帰属する
当期純利益又は親会社株主に帰属する 3,085 △7,851
当期純損失(△)(百万円)
普通株式の期中平均株式数(千株) 32,782 32,787
- 18 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
(重要な後発事象)
(株式分割及び株式分割に伴う定款の一部変更)
当社は、2020年2月25日開催の取締役会決議に基づき、2020年4月1日付で株式分割及び株式分割に伴う定款の
一部変更を行っております。
1.株式分割
(1)株式分割の目的
株式を分割することにより、当社株式の投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家層の拡大と市場流動性
の向上を目的とするものであります。
(2)株式分割の概要
①分割の方法
2020年3月31日(火)を基準日として、同日最終の株主名簿に記載または記録された株主の所有する普通
株式を1株につき2株の割合をもって分割いたしました。
②分割により増加する株式数
株式分割前の発行済株式数 : 20,352,550株
今回の分割により増加する株式数 : 20,352,550株
株式分割後の発行済株式数 : 40,705,100株
株式分割後の発行可能株式総数 : 160,000,000株
(3)株式分割の日程
基準日公告日 2020年3月16日(月)
基準日 2020年3月31日(火)
効力発生日 2020年4月1日(水)
2.株式分割に伴う定款の一部変更について
(1)定款変更の理由
今回の株式分割に伴い、会社法第184条第2項の規定に基づき、2020年4月1日(水)をもって、当社定款第
5条に定める発行可能株式総数を変更いたしました。
(2)定款変更の内容
変更の内容は以下のとおりです。(変更箇所に下線を付しております)
変更前 変更後
(発行可能株式総数) (発行可能株式総数)
第5条 当会社の発行可能株式総数は、 第5条 当会社の発行可能株式総数は、
9,000万株とする。 1億6,000万株とする。
(3)定款変更の日程
効力発生日 2020年4月1日(水)
3.その他
(1)資本金の額の変更
今回の株式分割に際して、資本金の額の変更はありません。
(2)配当について
今回の株式分割は、2020年4月1日(水)を効力発生日としておりますので、2020年3月31日(火)を配当基
準日とする2020年3月期の期末配当金につきましては、株式分割前の株式数を基準に実施いたします。
なお、「1株当たり情報」は当社の株式分割が前連結会計年度の期首に行われたと仮定して算定しております。
- 19 -
理研ビタミン㈱(4526)2020年3月期決算短信
(実在性等を確認できない取引に関する事項)
「3.連結財務諸表及び主な注記 (5)連結財務諸表に関する注記事項 (追加情報) (実在性等を確認でき
ない取引に関する事項)」に記載した取引は、翌連結会計年度も2020年4月まで継続していたことを、発表日現在
において確認しております。
当該取引の実在性が確認できない状況が続く場合には、翌連結会計年度においても当連結会計年度と同様に、特
定の顧客向けの売上高1,500百万円を取り消し、取り消した売上に対応する売上原価1,478百万円(特定の仕入先か
らの仕入高を含む)を、営業損益以外の項目と判断し、特別損失(水産加工品取引関連損失)に計上する可能性が
あります。
2021年3月期
水産加工品取引関連損失 1,478百万円
- 20 -